自己破産を考えているものの、「給料まで取られてしまうのではないか」「給与差押えを受けているが自己破産で止まるのだろうか」「会社に知られて仕事に影響しないだろうか」と不安を感じている方もいるでしょう。
自己破産をしても給料は原則として受け取ることができます。しかし、すでに給与差押えを受けている場合や、破産手続開始決定の前後で発生した給料、ボーナスや退職金については扱いが異なります。また、借入先の銀行口座に給料が振り込まれている場合には口座凍結への対応も必要です。
こうした点を正しく理解しないまま自己破産を進めると、給与差押えへの対応が遅れたり、生活費の確保に支障が生じたりするおそれがあります。特に、差押えを受けている場合や口座凍結の可能性がある場合には、事前の準備によって避けられる不利益も少なくありません。この記事では、自己破産をした場合の給料の扱い、給与差押えとの関係、ボーナスや退職金への影響、会社への影響や口座凍結の注意点について解説します。
LINE相談24時間受付中
自己破産しても給料はなくならない?まず知っておきたい基本
自己破産をすると財産を失うというイメージから、「給料も受け取れなくなるのではないか」と不安に感じる方は少なくありません。しかし、自己破産をしても将来の給料まで失うわけではありません。まずは、自己破産と給料の基本的な関係を理解しておくことが重要です。
自己破産をしても毎月の給料まで失うわけではない
結論からいうと、自己破産をしても毎月の給料は原則として受け取ることができます。
自己破産は、債務者が保有している一定の財産を債権者への配当に充てる手続です。そのため、破産手続開始決定後に働いて得た収入は原則として処分対象になりません。
例えば、会社員が自己破産の申立てをした後も、これまでどおり勤務を続けて給料を受け取ることは可能です。自己破産によって労働契約が終了するわけでもなく、勤務先が給料の支払いを拒否できるわけでもありません。
「自己破産をしたら給料が全額差し押さえられて生活できなくなる」という理解は誤りです。自己破産制度は経済的な再出発を支援する制度であり、生活の基盤となる収入まで奪うことは予定されていません。
生活に必要な財産は自由財産として認められている
自己破産では、すべての財産が処分されるわけではありません。法律上、生活を維持するために必要な財産は手元に残すことが認められています。
例えば、日常生活に必要な衣類や家具、家電製品のほか、一定額までの現金などは自由財産として扱われます。これは、自己破産後も最低限の生活を維持できる状態を確保するためです。
給料そのものが自由財産に該当するというより、生活を維持するための収入として保護されていると考えると理解しやすいでしょう。
そのため、自己破産をしたからといって、毎月受け取る給料が一律に回収されることはありません。
手続開始後の給料は「新得財産」として扱われる
破産手続開始決定後に取得した財産は、「新得財産」と呼ばれます。
給与についても、破産手続開始決定後に働いて得た給料は、原則として債権者への配当対象になりません。
例えば、6月に破産手続開始決定が出され、その後の勤務によって7月以降に受け取る給料は、通常であれば生活費や家賃、光熱費などに充てることができます。
もっとも、給料であれば常に同じ扱いになるわけではありません。破産手続開始決定の前後や、給与債権が発生した時期によっては扱いが変わる場合があります。
自己破産と給料の関係を判断する際には、単に給料であるかどうかではなく、いつ発生した権利なのかという点が重要になります。開始決定前に発生した給料と開始決定後に発生した給料では扱いが異なることがあるため、発生時期を基準に整理する必要があります。
自己破産で給料が差し押さえられるケースとは
債権者から給与差押えを受けている場合
自己破産をしても給料が原則として保護されるのは、破産手続開始決定後に取得する収入が対象となるためです。しかし、自己破産を申し立てる前に債権者が裁判を起こし、判決や支払督促などの債務名義を取得している場合には、給与差押えを受ける可能性があります。
給与差押えが行われると、裁判所から勤務先へ差押命令が送達されます。勤務先は給料の一部を債権者へ支払う義務を負うため、債務者本人が受け取れる給料は減少します。
もっとも、給料全額が差し押さえられるわけではありません。給与債権には差押禁止範囲が設けられており、一般的には手取り額の4分の3が保護されます。例えば、手取り20万円の場合には原則として15万円が手元に残り、差し押さえられるのは5万円です。
ただし、毎月の収入が継続的に減少するため、住宅ローンや家賃、生活費の支払いに影響が生じることがあります。差押えが始まると家計への負担は大きくなるため、給与差押えを受ける前の段階で対応することが重要です。
税金や養育費などは自己破産でも差押えが続くことがある
自己破産によってすべての債務が免除されるわけではありません。法律上、自己破産をしても支払義務が残る非免責債権が存在します。
代表的なものとして、税金、社会保険料、養育費、婚姻費用分担金などがあります。これらは自己破産による免責決定を受けても支払義務が消滅しません。
例えば、未払いの養育費がある場合、権利者が強制執行を申し立てることで給与差押えが行われることがあります。養育費は非免責債権であるため、自己破産だけで養育費の支払義務をなくすことはできません。
また、住民税や所得税などの滞納についても同様です。自治体や税務署は滞納処分として給与差押えを行うことができ、これらは一般の借金に対する強制執行とは別の制度によって行われます。そのため、自己破産後も差押えへの対応が必要になる場合があります。
自己破産を検討する際には、借金の金額だけでなく、差押えの原因となっている債務が何なのかを確認することが重要です。債務の種類によっては、自己破産だけでは解決できない問題が残るためです。
勤務先に差押命令が送達されると給与差押えが始まる
給与差押えが行われる場合には、勤務先も手続に関与することになります。これは、給料を支払う勤務先が法律上の第三債務者となるためです。
裁判所から勤務先へ差押命令が送達されると、勤務先は差押えの事実を把握することになります。そのため、給与担当者や人事担当者などが借金問題の存在を知ることになる場合があります。
もっとも、給与差押えが行われたからといって、直ちに社内全体へ情報が共有されるわけではありません。通常は給与計算や法務対応に必要な範囲で処理されます。
給与差押えは突然始まるものではなく、多くの場合は督促、訴訟、債務名義の取得、強制執行という流れを経て行われます。そのため、返済が難しくなった段階で相談を行えば、差押えに至る前に対応できる可能性があります。
特に、すでに督促状や訴状が届いている場合には、放置することで給与差押えへ進む可能性が高くなります。給料への影響を最小限に抑えるためには、差押えが始まってからではなく、始まる前の段階で対応することが重要です。
自己破産すべき状況を放置し続けていると、債権の回収を目指す債権者によって給料の差し押さえが行われる事態に進みやすくなります。
LINE相談24時間受付中
自己破産をすると給料の差押えはいつ止まる?
破産手続開始決定で差押えが中止・失効する場合がある
自己破産の申立てをしただけでは、直ちに給与差押えが止まるわけではありません。差押えに大きな影響を与えるのは、破産手続開始決定が出たタイミングです。
一般の借金を原因とする強制執行による給与差押えについては、破産手続開始決定によって中止や失効の対象となります。そのため、開始決定後は差し押さえられていた給料を受け取れるようになるケースが多くあります。
例えば、消費者金融やクレジットカード会社が判決を取得し、給料を差し押さえている場合には、開始決定によって差押えの効力が維持されなくなるのが原則です。
もっとも、差押えが止まるタイミングは事案によって異なります。開始決定が出た後に裁判所や破産管財人から関係機関へ通知が行われるため、実際の給与支給への反映には一定の時間を要することがあります。
そのため、自己破産を申し立てた直後の給料については、差押えの有無や勤務先の処理状況を個別に確認することが重要です。
同時廃止と管財事件で扱いが異なる
自己破産には、大きく分けて同時廃止事件と管財事件があります。
同時廃止事件とは、処分すべき財産がほとんどなく、破産管財人が選任されない手続です。一方、管財事件は一定の財産がある場合などに行われ、裁判所が選任した破産管財人が財産調査や換価処分を行います。
給与差押えとの関係では、どちらの手続でも開始決定が重要になります。ただし、管財事件では破産管財人が関与するため、差し押さえられた財産や回収済み金銭の取扱いが問題になりやすい点が異なります。
また、同時廃止事件では比較的簡潔に手続が進む一方、管財事件では財産調査や管財人対応が必要になるため、手続が長期化しやすい傾向があります。
そのため、給与差押えを受けている状態で自己破産を申し立てる場合には、差押えが止まるかどうかだけでなく、その後の手続がどのように進むのかも確認しておく必要があります。
差押え停止までに時間差が生じることもある
給与差押えは開始決定によって影響を受けますが、現実には差押えが止まるまでに時間差が生じることがあります。
例えば、給料日直前に開始決定が出た場合でも、勤務先側の処理が間に合わず、その月の給与については差押えが実行されるケースがあります。また、裁判所からの通知や関係者間の連絡に時間がかかることもあります。
そのため、自己破産を申し立てても直ちに差押えが止まるとは限りません。
「開始決定が出たのに今月の給料が差し押さえられた」という場合でも、直ちに手続が失敗したことを意味するわけではありません。実務上は通知や事務処理のタイムラグによって発生することがあります。
重要なのは、差押えを受けている場合には早めに自己破産の準備を進めることです。差押え開始後に対応するよりも、訴訟や強制執行に至る前に対応した方が給料への影響を小さくできる可能性があります。
給与差押えは生活費に直接影響するため、差押えを受けている場合や差押えが予想される場合には、放置せず早期に対応することが重要です。
自己破産では手続前後で給料の扱いが変わる
自己破産における給料の扱いは、「給料かどうか」ではなく、破産手続開始決定の前後のどちらで発生した権利かによって変わります。そのため、同じ給料であっても処分対象になる場合とならない場合があります。
破産手続開始決定前に発生した給料の扱い
破産手続開始決定前に発生していた給与債権は、財産として評価される可能性があります。
これは、自己破産では開始決定時点で保有している財産が処分対象になるためです。給料がまだ支払われていなくても、すでに発生している権利であれば財産として扱われる余地があります。
例えば、月末締め翌月払いの会社に勤務している方が月の途中で開始決定を受けた場合、それまでの勤務によって発生している給料については、破産財団との関係で検討が必要になります。
そのため、開始決定前に発生した給料は処分対象として検討される可能性があることを理解しておく必要があります。
破産手続開始決定後に受け取る給料の扱い
一方で、開始決定後の労働によって得た給料は、新得財産として扱われるのが原則です。
自己破産制度は債務者の生活再建を目的としているため、開始決定後に新たに得た収入は原則として処分対象になりません。
例えば、開始決定後も勤務を続けて受け取る給料については、通常どおり家賃や食費、光熱費などに充てることができます。
そのため、自己破産をしたからといって、今後受け取る給料まで失うわけではありません。
ボーナスは支給時期によって扱いが変わる
ボーナスについても基本的な考え方は同じです。
重要なのは賞与という名目ではなく、いつ権利が発生したのかという点です。
例えば、開始決定前に支給が確定している賞与は財産として評価される可能性があります。一方、開始決定後の勤務実績に基づいて支給される賞与については、新得財産として扱われる余地があります。
もっとも、賞与の取扱いは支給基準日や査定期間、会社の規程などによっても変わります。そのため、ボーナスは支給時期や発生時期を踏まえて個別に判断されることになります。
破産後は経済生活の再スタートとなります。その後に得られた給料が破産の影響を受けることは基本的に考え難いでしょう。
LINE相談24時間受付中
自己破産中でも給料を生活費として使ってよい?
家賃・食費・光熱費など通常の生活費は問題にならない
給料を家賃や食費、光熱費、通信費などの生活費に使うことは問題ありません。
自己破産制度は生活を立て直すための制度であり、債務者が生活できなくなることを予定しているわけではありません。そのため、生活を維持するために必要な支出は通常どおり行うことができます。
例えば、給料から家賃や食費を支払ったり、携帯電話料金や電気代を支払ったりすることは一般的な生活費の支出として扱われます。自己破産を検討しているからといって、生活費まで節約して手元に残しておく必要はありません。
財産隠しと疑われる支出には注意が必要
一方で、給料の使い方によっては問題になる場合があります。
例えば、高額なブランド品を購入したり、現金を家族名義の口座へ移したり、第三者に預けたりした場合には、財産を隠そうとしているのではないかと疑われる可能性があります。
自己破産では財産状況を正確に申告する義務があるため、財産を減少させたり隠したりする行為は避けなければなりません。給料を使った場合でも、後から説明できるように通帳やレシートを保管しておくと安心です。
特定の債権者だけに返済すると偏頗弁済になる可能性がある
給料の使い方で特に注意が必要なのが、一部の債権者だけに返済するケースです。
例えば、複数の借入先があるにもかかわらず、親族からの借金だけ返済したり、保証人が付いている債務だけ優先して支払ったりすると、偏頗弁済として問題になる可能性があります。
自己破産では債権者平等の原則が採用されているため、一部の債権者だけを優遇する返済は適切ではありません。生活費として給料を使うことは問題ありませんが、自己破産を予定している段階では借金の返済を独断で続けず、弁護士に相談しながら対応することが重要です。
通常必要な生活費の支出かどうか、が判断基準になりやすいでしょう。
自己破産でボーナス・退職金はどう扱われる?
ボーナスは発生時期によって扱いが変わる
ボーナスについては、賞与という名称ではなく、いつ権利が発生したのかが重要になります。
例えば、破産手続開始決定前に支給が確定しているボーナスや、開始決定前の勤務実績に基づいて発生している賞与については、財産として評価される可能性があります。
一方で、開始決定後の勤務実績に基づいて発生する賞与については、新得財産として扱われる余地があります。
そのため、ボーナスがあるから必ず処分対象になるわけでも、必ず手元に残せるわけでもありません。破産手続開始決定との前後関係が重要な判断要素になります。
退職金は将来受け取る予定でも財産と評価されることがある
退職金については、まだ退職していない場合でも財産として評価されることがあります。
これは、自己破産では現在保有している財産だけでなく、将来受け取ることが見込まれる財産的価値も考慮されるためです。
例えば、勤務先に退職金制度がある場合には、現時点で自己都合退職したと仮定した場合の退職金見込額を基準として財産評価が行われることがあります。
そのため、退職前であっても退職金見込額が財産として扱われる可能性があります。
管財事件では退職金が重要な判断要素になることがある
退職金見込額が大きい場合には、自己破産の手続に影響を与えることがあります。
特に、一定額以上の財産があると判断される場合には、同時廃止ではなく管財事件として処理される可能性があります。
また、管財事件では破産管財人から退職金規程や退職金見込額証明書などの提出を求められることもあります。
そのため、退職金制度がある方は、借金額だけでなく、退職金見込額によって手続の内容が変わる可能性があることも理解しておく必要があります。
給料や年収が高いと自己破産に影響する?
給料や年収が高いことだけで自己破産できなくなるわけではない
自己破産を検討している方の中には、「年収が高いと自己破産できないのではないか」と心配する方もいます。しかし、給料や年収が高いことだけを理由に自己破産が認められなくなるわけではありません。
自己破産で重視されるのは、現在の収入額そのものではなく、借金を返済できる見込みがあるかどうかです。
例えば、年収700万円であっても、住宅ローン以外に多額の借金があり、毎月の返済額が収入に対して過大になっている場合には、支払不能と判断される可能性があります。
反対に、年収がそれほど高くなくても、十分な返済能力がある場合には自己破産以外の手続が適切と判断されることがあります。
そのため、年収の高低だけで自己破産の可否が決まるわけではありません。
高収入の場合は個人再生が選択肢になることもある
継続的に安定した収入がある場合には、自己破産ではなく個人再生が選択肢になることがあります。
個人再生は、借金を大幅に減額したうえで原則3年から5年かけて返済していく手続です。そのため、継続的に返済できる収入があるかどうかが重要になります。
例えば、毎月一定の給与収入があり、減額後の返済額であれば支払える状況であれば、個人再生によって自宅を維持しながら債務整理できる可能性があります。
もっとも、収入があるから必ず個人再生を選ばなければならないわけではありません。借金額や家計状況、保有財産などを踏まえて適切な手続を検討する必要があります。
高収入だと管財事件になりやすい場合がある
給料や年収が高い場合には、自己破産の手続内容に影響することがあります。
特に、高収入であるにもかかわらず生活費が少なく、多額の余剰資金が生じているような場合には、裁判所が詳細な家計状況の確認を行うことがあります。
また、預貯金や退職金見込額などの財産が多い場合には、同時廃止ではなく管財事件として扱われることがあります。
つまり、高収入だから自己破産できないのではなく、財産や家計状況の調査がより慎重に行われることがあるということです。
そのため、年収が高い方ほど、申立前の段階で家計状況や財産状況を整理し、どの手続が適切かを検討することが重要になります。
収入が高いかどうかによって結論が変わることは考えにくいですが、収入が高い場合には他に財産があるケースも少なくないため、自己破産によって財産を処分してしまうことの不利益は十分に考える必要があるでしょう。
LINE相談24時間受付中
給料振込口座が凍結されることはある?
借入先の銀行口座は凍結される可能性がある
自己破産そのものによって、すべての銀行口座が凍結されるわけではありません。
問題になるのは、借入れをしている銀行の口座に給料が振り込まれている場合です。
例えば、銀行カードローンを利用している銀行や、住宅ローン以外の借入れがある銀行については、自己破産の準備や受任通知の送付をきっかけとして口座が凍結されることがあります。
これは、銀行が預金と借入金を相殺するためです。そのため、凍結時点で口座内に預金がある場合には、借入金の返済に充てられることがあります。
一方で、借入れのない銀行口座まで一律に凍結されるわけではありません。まずは、どの銀行から借入れをしているのかを確認することが重要です。
給料振込口座は事前に変更した方がよい場合がある
給料が借入先の銀行口座へ振り込まれている場合には注意が必要です。
例えば、受任通知送付後や自己破産申立前後に口座が凍結されると、給料が振り込まれていても一時的に引き出せなくなる可能性があります。
その結果、家賃や生活費の支払いに支障が生じることがあります。
そのため、借入先の銀行を給料振込口座として利用している場合には、事前に別の銀行口座へ変更した方がよいケースがあります。
もっとも、勤務先の給与システムによっては変更に時間がかかることもあります。給料日直前になって慌てて手続を行うのではなく、自己破産を検討し始めた段階で確認しておくことが重要です。
口座凍結は一時的なものであることが多い
口座凍結という言葉から、「口座が永久に使えなくなる」と考える方もいますが、その理解は正確ではありません。
銀行によって対応は異なるものの、相殺処理などが完了した後は利用を再開できるケースが多くあります。
また、凍結されたとしても、その銀行以外の口座まで同時に利用できなくなるわけではありません。
重要なのは、口座凍結そのものよりも、給料が振り込まれるタイミングと凍結のタイミングが重なることです。
そのため、自己破産を検討している場合には、どの口座に給料が振り込まれているのか、借入先と同じ銀行になっていないかを早めに確認しておくことが大切です。
自己破産すると会社にバレる?仕事への影響は?
自己破産をしても会社へ通知される制度はない
自己破産をすると会社に必ず知られると思っている方もいますが、自己破産をしたことが勤務先へ通知される制度はありません。
裁判所が勤務先へ連絡したり、破産手続開始決定が勤務先へ送付されたりすることも通常はありません。そのため、会社が自己破産の事実を知る機会は限定されています。
実際には、自己破産をしても勤務先に知られないまま手続が終了するケースは少なくありません。
そのため、自己破産をしただけで会社に知られるわけではないという点はまず理解しておくべきでしょう。
給与差押えが行われると会社に知られる可能性がある
一方で、借金問題が会社に知られる可能性が全くないわけではありません。
最も典型的なのが給与差押えです。
給与差押えが行われる場合には、裁判所から勤務先へ差押命令が送達されます。そのため、給与担当者や人事担当者などは差押えの事実を把握することになります。
実際には、自己破産そのものではなく、給与差押えによって借金問題が会社に知られるケースが多いといえます。
そのため、返済が難しくなった段階で早めに債務整理を検討することができれば、差押えに至る前に対応できる可能性があります。
一部の職業では手続中に資格制限を受けることがある
自己破産をしても、多くの会社員はそのまま働き続けることができます。
しかし、破産手続開始決定から免責許可決定が確定するまでの間は、一部の資格や職業について資格制限を受ける場合があります。
例えば、弁護士、司法書士、行政書士、宅地建物取引士、警備員などは、法律によって一定期間業務に制限が生じることがあります。
もっとも、これは一部の資格職に限られます。一般の会社員については、自己破産を理由として当然に解雇されることはありません。
また、労働契約法上も、自己破産をしたことのみを理由として解雇することには大きな問題があります。
自己破産後も仕事を続けながら生活再建を目指せる
自己破産制度は借金の負担を整理し、生活を立て直すための制度です。
そのため、自己破産をしたからといって仕事を辞めなければならないわけではありませんし、給料を受け取れなくなるわけでもありません。
むしろ、免責許可決定によって借金の返済負担から解放されれば、これまで返済に充てていた収入を生活再建のために使えるようになります。
重要なのは、会社にバレることを恐れて放置するよりも、差押えなどの問題が生じる前に対応することです。
借金問題を放置すると、給与差押えや訴訟などによって勤務先に知られるリスクが高まるため、早めに相談することが結果的に会社へ知られる可能性を低くすることにつながります。
LINE相談24時間受付中
自己破産で給料に関してよくある質問
自己破産をすると給料は全額差し押さえられますか?
いいえ、自己破産をしたからといって給料が全額差し押さえられることはありません。
また、給与差押えが行われる場合でも、法律上は差押禁止範囲が設けられており、一般的には手取り額の4分の3は保護されます。
さらに、破産手続開始決定後に得た給料は新得財産として扱われるため、通常は生活費として使用できます。
自己破産をすると今後の給料も取られてしまいますか?
いいえ、自己破産によって将来の給料まで失うわけではありません。
自己破産で問題になるのは、主として破産手続開始決定時点で保有している財産です。これに対し、開始決定後の労働によって得た給料は原則として処分対象になりません。
そのため、自己破産後も仕事を続けながら生活再建を図ることができます。
自己破産をするとボーナスはもらえなくなりますか?
ボーナスがあるからといって、一律に処分対象になるわけではありません。
重要なのは、ボーナスの権利がいつ発生したのかです。
開始決定前に発生している賞与は財産として評価される可能性がありますが、開始決定後の勤務実績に基づく賞与については新得財産として扱われる余地があります。
自己破産をすると会社に知られますか?
自己破産をしたことが勤務先へ通知される制度はありません。
そのため、自己破産だけを理由として会社に知られるケースは多くありません。
もっとも、給与差押えが行われた場合には勤務先が差押命令を受け取るため、借金問題を知られる可能性があります。
給料振込口座が借入先の銀行でも大丈夫ですか?
借入先の銀行を給料振込口座にしている場合には注意が必要です。
受任通知の送付や自己破産の準備をきっかけとして、口座が凍結されることがあります。
その結果、給料が振り込まれても一時的に引き出せなくなる可能性があるため、事前に別の銀行口座へ変更した方がよい場合があります。
自己破産による給料への影響が不安な場合は弁護士へ早めに相談を
自己破産をしても、将来の給料まで失うわけではありません。しかし、実際には給与差押えの有無、給料の発生時期、ボーナスや退職金の状況、給料振込口座の利用状況などによって扱いが変わることがあります。
特に、すでに給与差押えを受けている場合や、借入先の銀行を給料振込口座として利用している場合には、対応のタイミングによって生活への影響が大きく変わることがあります。また、高収入の方や退職金制度がある方は、自己破産以外の手続が適している場合もあります。
そのため、自己破産を検討する際には、「給料は残るらしい」という一般論だけで判断するのではなく、現在の収入状況や財産状況を踏まえて具体的に検討することが重要です。
弁護士へ相談すれば、給与差押えへの対応方法や給料振込口座の見直しの必要性、自己破産と個人再生のどちらが適しているかなどについて助言を受けることができます。
借金問題を放置すると、給与差押えや訴訟によって生活への影響が大きくなる可能性があります。給料への影響が不安な場合には、できるだけ早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。
借金問題に強い弁護士をお探しの方へ
さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,借金問題に精通した弁護士が迅速に対応し,円滑な解決に向けたお力添えをすることが可能です。
お困りごとの際は,ぜひお気軽にご相談ください。
特設サイト:藤垣法律事務所











