メンズエステでの盗撮は、軽い気持ちでも刑事事件に発展する可能性があります。
「少しだけなら大丈夫ではないか」「相手も仕事だから問題ないのでは」と考えてしまうケースもありますが、実際には撮影罪などの犯罪に該当する可能性が高く、店舗とのトラブルだけでなく警察対応に進むこともあります。

発覚のきっかけは思っている以上に多く、その場で気づかれなくても後から問題になるケースも少なくありません。
セラピストが違和感に気づいたり、店舗側の確認で発覚したり、スマートフォンの扱いから疑われることもあります。一度発覚すると、その場での対応がその後の結果に大きく影響します。

さらに、金銭面でも高額な請求を受けるケースがあり、冷静な判断が難しくなる状況に置かれやすい点にも注意が必要です。
示談金や違約金として数十万円から数百万円を請求される例もあり、「支払うべきか」「拒否できるのか」が分からないまま対応してしまうと、不利な結果につながるおそれがあります。

本記事では、メンズエステでの盗撮がどのような法的問題を引き起こすのかを整理したうえで、発覚の流れ、問われる罪、示談や金銭トラブル、そして適切な対応方法について、できるだけ分かりやすく解説します。

なお、盗撮事件が何の罪に当たるのか、判断基準や刑罰の全体像については、以下の記事もご参照ください。
盗撮は何罪?撮影罪・条例の違いと判断基準を解説

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

結論|メンズエステの盗撮はほぼ犯罪|逮捕・高額請求のリスクあり

メンズエステでの盗撮は、犯罪に該当する可能性が高い行為です。
施術中に露出がある場面であっても、それはあくまで施術の範囲内でのものであり、撮影まで許されているわけではありません。無断で撮影すれば、現在は「撮影罪」に該当する可能性があり、軽い気持ちでも刑事責任を問われるリスクがあります。

発覚した場合、警察への通報につながるケースも珍しくありません
その場でスタッフに止められることもあれば、後日連絡が来て事情を確認されることもあります。状況によっては現行犯逮捕や後日逮捕に至ることもあり、想定以上に大きな問題へ発展することがあります。

金銭面でも、示談金や違約金として高額な請求を受ける可能性があります。
店舗やセラピストからの請求は、数十万円から数百万円に及ぶこともあり、内容をよく理解しないまま支払ってしまうと、不利な条件を受け入れてしまうおそれがあります。結論として、刑事責任と金銭トラブルの両方に発展する点が大きな特徴です。
そのため、「バレなければ問題ない」という認識ではなく、どのような行為が違法となるのか、発覚後にどのような流れになるのかを正しく理解しておくことが重要になります。

メンズエステでは一部性的なサービスが提供されるケースもありますが、その点は盗撮を正当化する理由にはなり得ないことに留意が必要です。かえって、被害者と2人で密室にいる際の出来事であることから、被害者保護の要請が強くなる場合も多いです。

メンズエステの盗撮はバレる?発覚する典型パターンを解説

メンズエステでの盗撮は、施術中の不自然なスマートフォンの動きから発覚することが多くあります。
たとえば、カメラの向きが一定方向に固定されたままになっている、手元の動きが不自然に止まっているといった状態は、セラピストから見ると違和感として認識されやすいものです。施術は一定のリズムや流れで進むため、その中で明らかに異なる動きがあると気づかれやすく、その場で声をかけられたり、終了後に確認されるきっかけになります。

その場で発覚しなくても、施術後のセラピストによる報告によって問題になるケースも少なくありません。
施術中に感じた違和感や不審な行動は、終了後に店舗へ共有されることが一般的であり、担当者が状況を整理したうえで対応が検討されます。複数回の利用履歴がある場合には過去の利用状況とあわせて確認されることもあり、結果として特定につながることがあります。

また、防犯カメラと利用履歴の照合による特定も現実的に行われています。
受付や廊下、共用部分にはカメラが設置されていることが多く、来店時間や部屋の利用状況と組み合わせることで、どの利用者がどの施術を受けていたかを把握することが可能です。こうした情報をもとに後日連絡が入り、事情の説明を求められるケースも見られます。さらに、スマートフォン内のデータや操作履歴の確認によって発覚することもあります。
店舗側からその場で確認を求められることもあれば、状況によっては警察が介入し、端末の中身が調べられることもあります。撮影データが残っている場合だけでなく、削除履歴や保存状況などから撮影の事実が認定されることもあり、想定していなかった形で問題が明らかになることがあります。

なぜ違法?メンズエステ盗撮で問われる罪

撮影罪(性的姿態等の撮影)

メンズエステでの盗撮が問題となる中心は、性的な姿態を無断で撮影する行為にあたる点にあります。
施術中に肌の露出がある場合でも、それは施術の一環として許されている範囲に限られます。撮影まで許されているわけではなく、カメラを向けて記録する行為は別の行為として評価されます。そのため、「見えているのだから撮ってもよい」という理解は成立しません。

現在は、撮影罪性的姿態等撮影罪)として処罰される可能性が高くなっています。
この罪は、性的な部位やそれに準ずる姿態を相手の意思に反して撮影する行為を対象としており、実際に撮影できたかどうかだけでなく、撮影しようとした段階でも未遂として評価される可能性があります。スマートフォンを向けて録画を開始した場合や、撮影の準備行為が認められる場合には、データが残っていなくても違法と判断されることがあります。

建造物侵入

行為の目的との関係では、建造物侵入に該当する可能性もあります。
メンズエステは施術を受ける目的で入店が許される場所であり、その前提から外れた目的で立ち入った場合には違法と評価されることがあります。最初から盗撮を目的として来店していたと認定されると、入店行為自体が「正当な理由のない立ち入り」として扱われる可能性があります。

たとえば、撮影機材を準備した状態で来店していた場合や、施術を受ける意思が形式的にしか認められない場合には、利用契約の前提が崩れていると評価されやすくなります。このような場合には、盗撮行為とは別に建物への立ち入り自体が問題となる点に注意が必要です。

迷惑防止条例

状況によっては、迷惑防止条例が適用されるケースもあります。
条例の内容は地域ごとに異なりますが、衣服の内部を撮影する行為や、公共性のある場所での盗撮を規制しているのが一般的です。メンズエステのような個室であっても、不特定多数が利用する営業施設であることから、行為の態様によっては条例違反として処理されることがあります。

また、どの法律が適用されるかは一律ではなく、撮影方法や場所、状況に応じて判断されます。そのため、一つの行為について複数の法令が検討される可能性がある点も理解しておく必要があります。

軽犯罪法違反(のぞき)

行為の態様によっては、撮影行為であってものぞきとして評価される可能性があります。
軽犯罪法におけるのぞきは、単に目で見る行為に限られず、相手の羞恥心を害するような方法で内部をうかがう行為全般が対象となり得ます。そのため、カメラを用いて衣服の内部や身体の一部を狙うような行為は、撮影罪の成立が問題となる場合であっても、同時にのぞきとして評価される余地があります。

一般的には考え難いですが、相手が18歳未満の場合には児童ポルノの製造に該当する可能性もあります。

逮捕される?在宅事件との違いと刑事手続の流れ

メンズエステでの盗撮は、現行犯逮捕される可能性があります。
施術中にセラピストや店舗スタッフに発覚した場合、その場で事情を確認され、状況によっては警察が呼ばれます。撮影の事実が明確で、その場で証拠が確認できる場合には、逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして現行犯逮捕に至ることがあります。逮捕後は警察署へ連行され、取調べが行われることになります。

その場で逮捕されなくても、後日逮捕されるケースもあります。
一度帰宅できたとしても、店舗側が被害申告を行い、証拠が整理された後に警察が動くことがあります。後日、電話や書面での連絡が入る場合もあれば、突然自宅に警察官が訪問するケースもあります。任意同行を求められ、そのまま逮捕に切り替わることもあるため、安心できる状態とはいえません。

すべてのケースで逮捕されるわけではなく、在宅事件として処理される場合もあります。
この場合は身柄を拘束されず、警察からの呼び出しに応じて事情聴取を受ける形になります。数回に分けて取調べが行われ、供述調書が作成されます。逮捕されないからといって軽い扱いになるわけではなく、捜査自体は通常どおり進む点に注意が必要です。刑事手続は、警察の捜査から検察の判断へと進む流れになります。
警察での取調べや証拠収集が終わると、事件は検察に送致されます。その後、起訴するかどうかが判断され、起訴されれば刑事裁判に進みます。有罪となった場合には、拘禁刑(刑務所での拘束)や罰金刑が科される可能性があり、前科として記録されます。一方で、示談の成立や被害の程度によっては不起訴となることもあり、この段階で結果が大きく分かれます。

前科はつく?不起訴になるケースと回避のポイント

盗撮事件では、有罪として処罰を受けると前科がつきます
前科とは、有罪として刑罰を科された記録のことであり、正式な裁判での判決だけでなく、略式手続による罰金の命令も含まれます。多くのケースでは公開の裁判を経ずに略式手続で罰金が科されますが、この場合でも前科として扱われる点に違いはありません。処分の重さにかかわらず記録として残るため、その後の社会生活に影響する可能性があります。

一方で、すべての事件が起訴されるわけではなく、不起訴になれば前科はつきません
不起訴とは、検察が裁判にかけないと判断することをいい、これには「嫌疑不十分」や「起訴猶予」などの類型があります。特に実務上多いのは起訴猶予であり、犯罪の成立自体は認められるものの、諸事情を考慮して処罰を見送るという判断です。この場合には刑罰は科されず、前科もつきません。

不起訴かどうかの判断では、初犯かどうかや行為の悪質性が重視されます
計画性の有無、撮影の方法、回数、被害の程度などが具体的に検討されます。繰り返し行われている場合や、隠しカメラを用いるなど悪質性が高いと評価される場合には、起訴される可能性が高まります。逆に、単発的な行為であり被害が限定的である場合には、不起訴の方向で検討されやすくなります。

さらに重要なのが、被害者との示談の成立とその内容です。
示談は単なる金銭の支払いではなく、謝罪の意思表示、再発防止の約束、被害者の処罰感情の有無などを含めて評価されます。示談が早期に成立し、被害者が処罰を望まない意向を示している場合には、起訴猶予となる可能性が高まります。一方で、示談が成立していない場合や交渉が不誠実と受け取られる場合には、不利に評価されることがあります。

また、発覚後の対応の適切さも重要な判断要素になります。
警察からの呼び出しに応じない、事実と異なる説明を繰り返す、証拠の削除を試みるといった行動は、反省の意思が乏しいと評価される要因になります。逆に、事実関係を認めたうえで適切に対応し、被害回復に向けた行動を取っている場合には、処分が軽くなる方向に働くことがあります。

前科の有無は、起訴されるかどうかと、その後の処分内容によって決まります。判断は一律ではなく、事件の内容と対応状況の積み重ねによって変わるものです。

犯罪事実の存在が明らかであれば、漫然と対応していると基本的に前科が付いてしまう事件類型です。不起訴を目指すには、示談を含む積極的な動きが必要と言えます。

示談金はいくら?請求額の考え方と減額のポイント

示談金の相場

メンズエステでの盗撮では、示談金の相場は数十万円から100万円程度とされることが多いです。
金額は撮影内容や回数、被害者の精神的苦痛の程度によって左右されます。単発で軽微な行為であれば比較的低額に収まることもありますが、撮影対象や方法が悪質である場合や、繰り返し行われている場合には評価が重くなります。

高額請求がされる理由

実務上は、相場を大きく上回る高額請求が提示されるケースもあります。
被害者の精神的苦痛に対する慰謝料だけでなく、店舗側が営業上の信用低下や対応コストを理由に損害を主張することで、請求額が大きくなる構造があります。さらに、規約違反として違約金が設定されている場合には、これらが合算される形で提示されることもあります。

また、初期提示額は交渉を前提として高めに設定されていることも多く、実際の合意額とは乖離があるケースも見られます。この段階で提示される金額は、あくまで交渉の出発点として位置付ける必要があります。

請求の性質の整理

提示された金額については、損害賠償と違約金の性質を区別する必要があります
損害賠償として請求される場合には、実際に発生した損害との関係で妥当性が検討されます。一方、違約金については、あらかじめ定められている金額であっても、著しく過大である場合にはそのまま認められない可能性があります。形式的な名目ではなく、実質的な内容を確認することが重要です。

減額交渉の考え方

減額を検討する際には、示談交渉の進め方と提示内容が結果を左右します
謝罪の意思を具体的に示し、被害状況に応じた金額を提示することが基本になります。加えて、支払能力を踏まえた現実的な条件を提示することも重要です。分割払いの提案や支払期限の調整などを通じて、合意可能な水準に落とし込むことが行われます。

交渉がまとまらない場合には、民事請求として訴訟に移行する可能性もあります。その場合、請求額の妥当性が裁判で判断されることになり、結果として減額されることもあります。

また、減額の可否は行為内容と対応状況で大きく左右されます
初犯であり単発の行為であること、撮影内容が限定的であること、被害者の処罰感情が和らいでいることなどは、減額方向に働く事情とされやすい要素です。反対に、否認を続けている場合や対応が遅れている場合には、交渉自体が難しくなることがあります。

実際の合意額は、初期提示額から数割程度下がる形で決着するケースも見られますが、すべての事案に当てはまるものではありません。提示額の意味を理解したうえで、個別事情に応じた対応を行うことが重要になります。

放置するとどうなる?警察介入・請求増額のリスク

初期段階で放置した場合

発覚後に何も対応せず放置すると、状況が自然に解決することは基本的にありません
店舗や関係者からの連絡を無視していると、事実関係の確認ができないまま対応が進められることになり、不利な前提で扱われる可能性があります。特に初期段階での対応は、その後の評価に影響しやすく、連絡に応じない姿勢自体が問題視されることもあります。

また、この段階で対応しない場合、被害内容や経緯について相手側の主張がそのまま積み上がる形になります。自分の説明を反映させる機会を失うことで、後から不利な状況を覆すことが難しくなります。

店舗対応が強まるケース

連絡に応じない状態が続くと、店舗側の対応が強まる傾向があります
被害状況の整理や証拠の確保が進められ、利用履歴や防犯カメラ映像などをもとに特定作業が行われます。さらに、内部での報告や対応方針の検討が進み、個人対応から組織対応へと段階が上がることがあります。

その結果、内容証明郵便による請求や正式な通知が送られるなど、法的対応を前提とした動きに移行することもあります。この段階に入ると、単なる話し合いでは解決しにくくなる傾向があります。

警察介入につながる流れ

対応をしないまま時間が経過すると、警察への被害申告が行われる可能性が高まります。
店舗側が証拠を整理したうえで被害申告を行うと、警察はそれをもとに捜査を開始します。呼び出しや事情聴取が行われるだけでなく、証拠が揃っている場合には、後日逮捕に至ることもあります。

また、初期対応をしていないことで、任意の事情聴取の段階で柔軟な対応が取りにくくなることがあります。結果として、捜査の進み方に影響が出ることもあります。

請求額が増加するリスク

放置によって、示談金や請求額が増加する可能性もあります。
被害者側の不信感や処罰感情が強まることで、初期よりも高い金額が提示されることがあります。また、交渉の余地が小さくなり、減額のための前提条件が崩れるケースも見られます。

さらに、対応の遅れによって示談のタイミングを逃すと、刑事手続が進んだ後での交渉となり、結果に与える影響が限定的になることもあります。

放置は時間の経過とともに不利な要素を積み重ねる行動であり、対応の選択肢を狭める結果につながります。

やってはいけない対応|その場で絶対に避けるべき行動

不誠実な対応(虚偽説明・感情的言動)

指摘を受けた場面で、虚偽の説明や感情的な言動を取ることは避けるべきです。
その場をしのぐために事実と異なる説明をすると、後に説明が変わった際に供述の信用性が低下し、全体として不利な評価につながります。さらに、強い口調での反論や責任転嫁と受け取られる発言は、被害者側の処罰感情を強める要因となります。結果として示談交渉が難航し、より厳しい条件を提示される可能性が高まります。

また、初期段階で信用性を損なうと、その後に正しい説明をしても受け入れられにくくなることがあります。供述の一貫性が欠ける状態は、捜査や処分判断にも影響する点に注意が必要です。

連絡を無視する対応

店舗や関係者からの連絡に対して、無視を続ける対応は避ける必要があります。
連絡に応じない場合、相手方は一方的に事実関係を整理し、証拠を固めたうえで対応を進めることになります。その結果、警察への被害申告や内容証明による請求に進む可能性が高まり、初期段階での柔軟な解決が難しくなります。

また、対応を拒否していると評価されることで、誠実な解決意思がないと判断されることがあります。この評価は示談交渉や処分判断に影響し、結果として不利な条件につながるおそれがあります。

自己判断で対応を進める行動

状況を十分に整理しないまま、自己判断で対応を進める行動もリスクがあります。
提示された条件の意味を理解しないまま合意すると、不利な内容で問題が固定される可能性があります。特に、示談書の内容や支払条件を十分に確認せずに応じてしまうと、後から修正することが困難になります。

また、対応の順序を誤ることで、本来であれば有利に進められた交渉機会を失うこともあります。場当たり的な判断は、結果として選択肢を狭める要因になります。

不適切な謝罪や軽率な発言

その場を収めようとして、安易に全面的な謝罪や不利な発言をしてしまう行為も注意が必要です。
事実関係が整理されていない段階で責任を認める発言をすると、その内容が後の交渉や手続において前提として扱われることがあります。その結果、本来よりも重い前提で話が進み、不利な条件での解決につながる可能性があります。

謝罪自体が問題になるわけではありませんが、内容やタイミングを誤ると、結果に大きな影響を与える点に注意が必要です。

第三者への相談や情報拡散

軽い気持ちで、友人やSNSで状況を共有してしまう行為もリスクがあります。
発言内容が拡散した場合、関係者に伝わることで問題が複雑化する可能性があります。また、投稿内容やメッセージのやり取りが証拠として扱われることもあり、後の手続に影響を及ぼすことがあります。

一度外部に出た情報はコントロールできなくなるため、不用意な共有は避ける必要があります。

その場で金銭を提示して解決しようとする行動

その場を収めるために、十分な検討をせず金銭を提示する行為も注意が必要です。
一度提示した金額は交渉の基準として扱われることがあり、その後の減額が難しくなることがあります。また、金額の提示方法によっては、相手方の期待値を引き上げてしまい、結果として請求額全体が上がる要因になることもあります。

冷静な判断を伴わない金銭提示は、短期的には解決に見えても、長期的には不利な条件を固定する結果につながることがあります。

避けるべき行動は結果に直結する要素であり、初期段階で不利な材料を増やさないことが重要です。

身に覚えがない場合には無理に応対する必要はありませんが、盗撮の事実があってその証拠も明らかであるケースでは、何らかの対応をする方が合理的でしょう。

発覚後に取るべき対応|早期対応で結果が変わる理由

初期対応(その場・直後)

発覚直後は、冷静に状況を整理して不用意な行動を避けることが重要です。
その場での対応は、その後の評価に影響するため、感情的な言動や一貫性のない説明は避ける必要があります。事実関係が不明確な状態での発言は、後に不利な前提として扱われる可能性があるため、落ち着いて対応することが求められます。

また、対応を先延ばしにせず、どのような事実関係があるのかを早期に把握することが重要になります。初動の遅れは、後の対応の選択肢を狭める要因になります。

事実関係の整理

次に、何が問題となっているのかを正確に把握することが必要です。
撮影の有無や回数、当日の状況、関係者とのやり取りなどを整理し、客観的に説明できる状態にしておくことが重要です。曖昧なまま対応を進めると、交渉や手続の中で矛盾が生じる可能性があります。

また、自分の認識と相手方の主張がどのように異なるのかを把握することも重要です。この差異を理解していないと、適切な対応方針を立てることが難しくなります。

示談に向けた準備

状況によっては、早期に示談を検討することが重要になります
示談は刑事処分の判断にも影響するため、適切なタイミングで進めることが求められます。謝罪の方法や条件の提示、交渉の進め方によって結果が変わるため、準備段階での整理が重要になります。

また、被害者の意向や感情を踏まえた対応を行うことで、交渉が円滑に進む可能性が高まります。形式的な対応ではなく、内容を伴った対応が求められます。

刑事手続への対応

警察からの連絡があった場合には、適切に対応することが重要です
呼び出しに応じるかどうか、どのように説明するかによって、その後の手続に影響が出ることがあります。供述の内容は記録として残るため、一貫性のある説明を行うことが求められます。

また、捜査の進行状況に応じて対応を調整する必要があり、状況に応じた判断が求められます。対応を誤ると、不利な評価につながる可能性があります。

早期対応が結果に与える影響

対応のタイミングによって、処分や示談条件に差が生じることがあります
早い段階で適切な対応が行われている場合には、被害感情の緩和や状況の整理が進みやすくなります。一方で、対応が遅れると不信感が強まり、交渉が難航する要因になります。

結果は一律ではなく、初期対応からの積み重ねによって変わるため、早期に適切な対応を取ることが重要になります。

弁護士介入でどう変わる?不起訴・減額の可能性

示談交渉の進め方が変わる

弁護士が介入すると、示談交渉の進め方が大きく変わります
本人が対応する場合、謝罪の方法や金額提示の仕方を誤ることで、不利な条件で合意してしまうことがあります。これに対し、弁護士が関与することで、事案の内容に応じた適切な条件設定や交渉の進め方が可能になります。

また、相手方とのやり取りも弁護士を通じて行われるため、感情的な対立を避けながら交渉を進めることができます。その結果、合意に至る可能性が高まり、条件面でも調整の余地が生まれます。

刑事手続への対応が整理される

弁護士が入ることで、刑事手続への対応方針が明確になります
警察への対応や供述の整理について、事前に検討したうえで対応できるため、不用意な発言による不利益を避けることができます。供述内容の一貫性を保ちながら対応することで、全体としての評価を安定させることにつながります。

また、捜査の進行状況に応じて適切な対応を選択できるため、状況に応じた判断が可能になります。個別の判断を誤るリスクを減らす点も重要です。

不起訴や減額につながる可能性

結果面でも、不起訴や示談金の減額につながる可能性があります。
示談の成立時期や内容の調整によって、検察の判断に影響を与えることがあり、起訴猶予となるケースも見られます。また、請求額についても、根拠を踏まえた交渉を行うことで、適正な水準に調整される可能性があります。

すべての事案で結果が変わるわけではありませんが、対応の質によって結果に差が出る場面では、適切な対応が重要になります。

解決までの負担が軽減される

対応全体の観点では、手続や交渉に伴う負担が軽減される点も見逃せません。
本人が直接対応する場合、連絡対応や交渉、手続への対応をすべて自分で行う必要がありますが、弁護士が介入することでこれらの負担を分担することができます。

結果として、精神的な負担を抑えながら対応を進めることが可能になり、冷静な判断を維持しやすくなります。対応の質を維持するための環境を整える点でも意味があります。

見通しを把握しながら対応できる

弁護士が関与することで、今後の見通しを踏まえた対応が可能になります
現時点の状況から、どの段階で何が問題となり得るか、どのような結果が想定されるかを整理したうえで対応を進めることができます。これにより、その場その場の対応ではなく、全体の流れを見据えた判断が可能になります。

また、優先して対応すべき事項や、避けるべきリスクを事前に把握できるため、無駄な対応や不利な選択を避けることにもつながります。見通しを持たずに対応する場合と比べて、結果に向けた一貫性を維持しやすくなります。

弁護士の介入は、対応の進め方と結果の両面に影響を与える要素になります。

メンズエステの盗撮事件では、早期に弁護士を介した適切な対応に努めることで、刑事事件化することなく終結する場合も多く見られます。

よくある質問|メンズエステ盗撮の疑問をまとめて解消

Q. 必ず逮捕されますか?

A. すべてのケースで逮捕されるわけではありません。
在宅事件として処理される場合もありますが、状況によっては現行犯逮捕や後日逮捕に至る可能性があります。

Q. 初犯なら前科はつきませんか?

A. 初犯でも起訴されれば前科はつきます。
ただし、初犯であることは不起訴判断に有利に働く要素となるため、結果に影響する可能性があります。

Q. 示談をしないとどうなりますか?

A. 示談が成立しないと処分が重くなる傾向があります。
被害者の処罰感情が強いままとなり、起訴や高額請求につながる可能性が高まります。

Q. 家族や会社に知られますか?

A. 必ず知られるわけではありませんが、可能性はあります。
逮捕や捜査の過程で連絡が入る場合や、生活状況の変化から発覚するケースもあります。

Q. 請求された金額は必ず払う必要がありますか?

A. 提示された金額がそのまま認められるとは限りません。
内容や根拠によっては減額交渉が可能な場合もあります。

Q. 時間が経てば解決しますか?

A. 放置しても自然に解決することは基本的にありません。
対応が遅れることで警察介入や請求増額につながる可能性があります。

Q. 弁護士に依頼すると必ず結果は良くなりますか?

A. 結果が保証されるわけではありません。
ただし、適切な対応を取ることで結果に影響を与える可能性はあります。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所