当事務所の消費者志向自主宣言について

藤垣法律事務所は,消費者志向経営に取り組むため,以下のとおり消費者志向自主宣言をいたします。

消費者志向自主宣言

令和7年2月21日
藤垣法律事務所
代表弁護士 藤垣圭介

(1)理念

藤垣法律事務所は,持続可能な社会への貢献を目指すとともに,依頼者様,地域社会の皆様の信頼に応えるため,消費者志向経営を推進し,以下の取り組みを実施することを宣言します。

(2)取組方針

 1.依頼者本位のサービス提供
依頼者の立場に立ち,迅速かつ適切な法的サービスを提供します。特に,緊急性の高い場合には,よりスピード感を持って対応し,依頼者の安心と信頼を確保できるよう尽力します。

 2.透明性ある情報開示
料金体系や手続の流れを明確に説明し,依頼者が安心してサービスを利用できる環境を整えます。依頼者の疑問を事前に解消した上で,具体的な受任及び弁護活動を開始します。

 3.依頼者の声による業務改善
依頼者へのアンケート等を実施し,依頼者からのフィードバックを真摯に受け止め,サービスの向上に努めます。

 4.未来・次世代のための取り組み
SDGsの取り組みを明確にし,事務所内外に発信することで,SDGs達成のため尽力します。

 5.事務所内の意識向上
全てのスタッフが消費者志向の視点を持ち,依頼者に寄り添った対応ができるよう,継続的な指導に努めます。事務所全体で高品質なサービスが提供できるよう,全員一丸となって目指します。

 6.法令遵守
消費者保護のための関連法規に対する遵守を徹底します。

以上

藤垣法律事務所

当事務所の人権方針について

藤垣法律事務所の人権方針について,以下のとおり宣言いたします。

藤垣法律事務所では,リーガルサービスを通じて依頼者の方々の人権を守るべく迅速・誠実に職務を遂行し,法の下の平等を実現するため尽力します。

事業所内においても,互いの人権を尊重し,パワハラ・セクハラ・差別などのない健全な職場環境を築きます。

企業や個人が法を遵守しながら社会的責任を果たせるよう支援し,持続可能で公正な社会の実現に貢献します。

すべての人が安心して暮らせる社会を目指し,日々努力を重ねてまいります。

藤垣法律事務所

当事務所のSDGsの取り組みを公開いたします

藤垣法律事務所は,国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」に賛同し、SDGsの達成に向けた取り組みを⾏っていくことを宣⾔します。

SDGsとは?

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。
引用元:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

当事務所における具体的取り組みの例

5 ジェンダー平等を実現しよう
女性や育児中の方の積極的な採用に取り組みます。

6 安全な水とトイレを世界中に
節水に努めます。

7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
事務所内の設備は,省エネルギーに配慮したものを優先的に選択します。

12 つくる責任 つかう責任
PDFファイルを活用することで,ペーパーレス化を推進します。

13 気候変動に具体的な対策を
ごみの減少に努めるとともに,分別を徹底します。
公共交通機関の利用を推進し,CO2排出量抑制に可能な限り貢献します。

14 海の豊かさを守ろう
マイタンブラーやマイマグの利用を推進し,プラスチックごみによる海洋汚染の防止に貢献します。

16 平和と公正をすべての人に
一人でも多くの方に適切なリーガルサービスを提供し,すべての人が安心して暮らせる社会の実現に貢献します。

当事務所は,SDGsプラットフォームにも積極的に参加します。

SDGs(エスディージーズ)で未来を変えよう!

足立区特設サイト

よろしくお願いいたします。

藤垣法律事務所

男女トラブルの概要や相談先5選|弁護士選びの要点から解決のポイントまで解説

「恋人との別れ話がこじれてしまった…」
「パートナーの浮気が発覚したけれど、どう対処すればいいの?」

そんな男女のトラブルに頭を抱えている方は多いのではないでしょうか。

男女のトラブルは感情的になりやすく、冷静な判断が難しいため、法的視点や専門機関のサポートを活用することが早期解決への近道です。

本記事では、よくある男女間のトラブルの具体例、適切な解決方法、相談先の選び方までを詳しく解説します。

藤垣法律事務所では、男女問題に精通した弁護士が在籍しており、迅速対応により最適な解決方法をご提案いたします。下記からぜひご相談ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

よくある男女のトラブル

男女間のトラブルは、恋愛や結婚といった親密な関係性の中で起こるため、感情が複雑に絡み合い、問題が深刻化しやすい特徴があります。よくある男女トラブルは、主に以下の通りです。

  • 浮気・不倫される
  • 元交際相手からのストーカー
  • DV
  • 婚約破棄
  • 妊娠トラブル

詳しく解説します。

浮気・不倫される

浮気や不倫は、恋愛や結婚関係において多いトラブルのひとつです。

信頼関係を前提に築かれてきた関係が裏切られることで、深い精神的ダメージを受けるだけでなく、夫婦の場合は離婚や慰謝料請求といった法的問題に発展します。

特に婚姻関係にある場合、相手の不貞行為を証明するためには証拠が必要となり、冷静さを欠いた行動が不利になる場合もあります。

また、感情的な話し合いでは解決が難しく、第三者の介入や専門家のアドバイスを受けることで適切な解決に導くことが可能です。

▼不倫が発覚した際に取ってはいけない行動につきましてYouTube動画で詳しく解説しています。

元交際相手からのストーカー

元交際相手が別れを受け入れられず、しつこく連絡をしてきたり、待ち伏せや尾行を繰り返すケースは少なくありません。

このような行為は、当人にとって深刻な恐怖や不安をもたらし、日常生活に大きな支障をきたします。

ストーカー被害は一度エスカレートすると暴力行為に発展する危険もあるため、早期の対応が欠かせません。

警察への相談やストーカー規制法に基づく措置を利用することが必要であり、自分一人で解決しようとせず、法的機関や支援団体に助けを求めることが安全確保の第一歩です。

DV

DV(ドメスティック・バイオレンス)は、身体的な暴力だけでなく、精神的・経済的・性的な支配も含まれます。

加害者との関係性が親密であるほど、被害者は「自分が悪いのではないか」と考えてしまい、長期間にわたって被害を受け続ける傾向があります。

しかし、DVは明らかに違法行為であり、命に関わる危険性もあるため、迅速な避難と外部への相談が必要です。

また、被害者が加害者の影響下から抜け出すためには、安全な避難場所の確保や法的手段の活用が必要です。

婚約破棄

結婚を前提にした関係が一方的に破棄される婚約破棄は、精神的なショックだけでなく、金銭的損害にもつながります。

たとえば、結婚式の予約費用や新居への支払い、招待状の作成など、婚約を前提に発生した費用は大きく、法的に損害賠償を請求できる場合があります。

また、婚約破棄の理由によっては慰謝料の対象となることもあるため、冷静に証拠を整理し、適切な対処法を取ることが重要です。

妊娠トラブル

予期せぬ妊娠に関するトラブルは、男女間で責任の所在や今後の対応について意見が対立しやすい問題です。

特に未成年や経済的基盤が不安定な場合、出産・中絶の選択は精神的負担が大きく、正しい情報や専門家の支援を受けずに進めると後悔を招く可能性があります。

また、相手が責任を放棄したり連絡を絶ったりするケースもあるため、法的手段を含めた対処を検討する必要があるでしょう。

男女トラブルについてどこに相談すればいい?

男女間のトラブルは、自分一人で解決しようとすると状況が悪化することがあります。感情的な問題であるため冷静な判断が難しく、法的視点や第三者のサポートが欠かせません。

ここでは、実際に利用できる主な相談先について解説します。

法テラス

法テラスは、国が運営する法律相談機関で、経済的に余裕がない人でも無料または低料金で専門家のアドバイスを受けられます。

浮気、不倫、DV、婚約破棄など、法的問題を含むトラブルに関して、弁護士の紹介や必要な手続きの案内を行ってくれるため、初めて法的相談を利用する人にも安心です。

また、一定の条件を満たせば、弁護士費用の立替制度も利用可能です。

法テラスは、経済的な状況が厳しい場合にも弁護士への相談、依頼ができる点に最大のメリットがあります。一方で、相談時間に制限がある、相談先を選ぶことが出来ない、手続きが煩雑であるといったデメリットが挙げられます。

警察

ストーカー被害やDVなど、身の危険を感じる場合は迷わず警察に相談することが重要です。

警察はストーカー規制法やDV防止法に基づき、加害者への警告や接近禁止命令を出すことができます。

特に危険性が高いと判断された場合には、緊急避難や一時保護の措置が取られることもあります。

「こんなことで相談していいのか」と迷う必要はなく、早めに連絡することで被害拡大を防げるでしょう。

警察は、強制的な措置を取ることもできる点に大きなメリットがあります。ただ、犯罪に該当しない男女間のトラブルでは基本的に介入してくれず、相談しても力になってもらえない可能性があり得ます。

女性の人権ホットライン

法務省が設置する「女性の人権ホットライン」は、DVやセクハラ、ストーカーなど女性特有の人権問題に対応しています。

匿名で相談できるため、誰にも言えない悩みを抱えている人でも利用しやすいのが特徴です。

必要に応じて、専門機関への橋渡しや具体的な解決策を提示してくれるため、初期段階の相談先として有効です。

女性の人権ホットラインは、人権問題に精通した担当者へ無料で気軽に相談ができる点が大きなメリットです。しかし、解決に向けた動きを直接依頼することはできないため、解決を試みる場合には別途行動を取る必要があります。

DV相談プラス

「DV相談プラス」は、電話やSNSを通じて24時間相談できる公的窓口です。DVは緊急性が高いケースが多いため、夜間でも対応してくれる体制が整っています。

また、外国語対応や聴覚障害者向けの相談方法も用意されており、誰でも利用しやすいのが特徴です。

安全な避難場所の情報提供や、シェルターへの同行支援なども受けられます。

DV相談プラスは、24時間体制で電話、メールでの相談を無料受付してくれる点がメリットと言えます。もっとも、相談できる事項はDVに関する点に限られるため、トラブルの内容によっては利用が困難な点がデメリットとなるでしょう。

弁護士事務所

男女トラブルが法的問題に発展している場合は、弁護士事務所に直接相談することが効果的です。

慰謝料請求や婚約破棄による損害賠償、親権問題、ストーカー被害の法的対応など、専門的なアドバイスを受けながら解決を進められます。

また、弁護士に依頼することで相手との直接交渉を避けられ、精神的負担を軽減できるメリットもあります。

弁護士事務所は、法律の専門家である弁護士から適切なアドバイスを受けられ、依頼することで代理人として解決に当たってもらえる点にメリットがあります。ただし、一定の金銭的負担が生じやすい点には注意が必要です。

男女トラブルの刑事事件で弁護士に依頼する必要性

①刑事事件化の回避

男女トラブルの解決として最大の目標となるのは,刑事事件化することなく当事者間で解決することでしょう。当事者間で早期に円満解決ができれば,周囲への悪影響も生じず,刑事手続に対応する負担も必要なくなります。

もっとも,円滑に当事者間で解決するためには,話し合いを十分に尽くす必要があり,話し合いを行うための弁護士が必要になります。男女トラブルの円満な解決は,弁護士を挟んで冷静にやり取りをすることで,初めて実現できるという場合が多数と言えるでしょう。

②不起訴の獲得

刑事事件化が防げなかった男女トラブルでは,不起訴処分を獲得することが最大の目標になります。不起訴処分となった場合,その時点で刑事手続は終了し,前科が付く危険もなくなります。

もっとも,不起訴処分を目指す具体的な方法は,事件の内容に応じた弁護士の判断や対応が不可欠です。認め事件の場合は,示談を試みるのが通常ですが,示談の試み自体が弁護士なしでは困難です。また,否認事件の場合は,個別事件の争点や証拠構造を踏まえ,弁護士が法的な主張を尽くすことが必要となります。

そのため,不起訴処分の獲得には弁護士選びが必要と考えるべきでしょう。

③周囲への悪影響の回避

男女トラブルが周囲に知られた場合,悪影響を防ぐことは非常に難しくなります。職場での男女関係が問題になれば,職場や仕事への影響は避けられません。また,既婚者の場合には,男女トラブルの存在が配偶者やその他の家族に知られてしまうと,家族関係への悪影響が懸念されます。

このような周囲への悪影響を回避するためには,適切な弁護士を選び,弁護士を通じて早期解決を図ることが重要です。

男女トラブルの刑事事件で弁護士を選ぶポイント

弁護士に依頼するタイミング

①刑事事件化を防ぎたいとき

男女トラブルの代表例としては,交際関係にない男女間の性行為について,同意の有無が問題になるケースが挙げられます。このとき,トラブルはまず当事者間で問題になり,当事者間での話し合いが行われる流れが通常であって,いきなり刑事事件として扱われることは少ない傾向にあります。これは,男女間のトラブルの大きな特徴の一つです。

そして,裏を返せば,これは男女トラブルが刑事事件化を防げる可能性のある事件類型である,ということでもあります。双方が刑事事件として扱われることを希望せず,当事者間で解決することができれば,刑事事件化せず終了となることも決して珍しくはありません。

もっとも,刑事事件化を防ぐ試みは,当事者自身で行うことに限界が生じやすく,代理人となる弁護士を挟んでの解決が適切です。男女トラブルが問題となり,刑事事件となることを防ぎたい場合は,弁護士を選ぶべきタイミングと言えるでしょう。

ポイント
男女トラブルはまず当事者間で問題となる点が特徴
当事者限りで解決したい場合,弁護士選びが適切

②示談で解決したいとき

男女トラブルの解決は,当事者間での示談によって決着することが大多数です。男女トラブルの場合,示談以外の法的手続による解決は双方にとって有益でない場合も多く,適切な解決という意味でも示談は非常に重要な役割を持ちます。

もっとも,当事者自身が示談に精通しているのでない限り,具体的にどのような条件で,どのような形式で示談を行うのがよいか,判断することは容易ではありません。そもそも,示談交渉自体も,当事者間で直接コミュニケーションを行うのはリスクの方が大きいと言わざるを得ません。

そのため,男女トラブルを示談によって解決したいときには,自身に代わって示談を行う弁護士を選ぶことが重要になります。適切な弁護士選びができれば,その後の示談交渉も,示談を通じた解決内容も,適切なものになりやすいということができるでしょう。

ポイント
男女トラブルは示談による解決が多数
当事者にとって有益な示談のためには,示談を依頼する弁護士選びが必要

③自首を試みるとき

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。犯罪事実や犯人が捜査機関に知られる前に,自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

一般的な男女トラブルの場合,現行犯で捜査機関に発覚することは少ないため,事件と捜査の間には時間的な間隔のあることが通常です。そのため,男女トラブルで罪を犯してしまったという認識がある場合,捜査機関に発覚する前の自首は有力な選択肢の一つと言えます。

もっとも,本当に自首をすべきかどうか,自首をする場合にどのような手順・方法で行うか,という点は,当事者自身での判断が困難なポイントです。自首を試みようと考えるときには,適切な弁護士選びの上で,弁護士とともに検討・行動をするのが適切でしょう。
そのため,自首を試みたいと考えるときは,弁護士選びのタイミングということができます。

ポイント
男女トラブルは自首が有力な手段になる事件類型
適切な自首をしたいときは,弁護士選びのタイミング

男女トラブルの事件の弁護士を選ぶ基準

①刑事事件の取り扱いに長けているか

男女トラブルの解決方針は,トラブルが刑事事件となった場合の見込みを踏まえて検討することになります。具体的なイメージは以下の通りです。

解決方針と刑事事件の見込みとの関係

1.刑事事件化による不利益が重大と見込まれる場合
→円滑迅速な解決を目指す必要性が高い

2.刑事事件化による不利益が限定的な見込みの場合
→無理に迅速な解決を目指す必要性は高くない

以上の通り,男女トラブルの弁護活動は,刑事事件化した場合の見込みを踏まえたものになります。そのため,適切な弁護活動には適切な見込みが不可欠です。
そして,正確な見込みを持つためには,刑事事件の取り扱いに精通している必要があります。弁護士選びに際しては,弁護士が刑事事件の取り扱いに長けているか,という点を基準の一つとするのが有力でしょう。

ポイント
刑事事件化した際に生じる不利益の程度かを正確に見通せることが重要

②被害者との示談交渉に長けているか

男女トラブルの解決は,示談による解決が肝要です。そして,示談の相手は,被害者という位置づけにある人物となるのが通常です。

この点,弁護士によっては,加害者側に立って被害者と示談交渉をすることに不向きなタイプの弁護士であるケースもあり得ます。弁護士は,自己の主張や請求を毅然とした態度で行う業務が多いため,被害者に対する謝罪や金銭賠償の話をするときにもその癖が出てしまう場合があるのです。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士が加害者側の弁護に長けているか,被害者を相手にした示談交渉を適切に行えるか,という点を重要な基準の一つとすることが有力です。

ポイント
加害者側の立場で被害者相手の示談交渉ができることが重要

③聴き取り能力に疑問はないか

男女トラブルは,当事者間に何らかの主張の食い違いがあることで起きているケースが大多数です。両当事者の話は明らかに矛盾しているものの,どちらが正確な話をしているか第三者には判断できない,という場合も珍しくはありません。
そのため,男女トラブルを取り扱う弁護士には,当事者の言い分を過不足なく聴き取る能力が不可欠です。弁護士選びに際しても,事情を聴き取る能力に疑問が残る弁護士でないか,という点は重要な判断基準とするのが適切でしょう。

また,弁護士の聴き取り能力は,示談交渉に際しても重要なポイントとなります。当事者間の言い分が食い違っている場合,弁護士が被害者側の言い分に対してどのように耳を傾けるか,どのように聴き取るか,という点が,円滑な示談成立に大きく影響するケースも少なくないためです。

事実関係を把握するためにも,示談成立のためにも,弁護士選びに際しては弁護士側の聴き取り能力を十分に確認することをお勧めします。

ポイント
男女トラブルは当事者間の言い分が食い違いやすい
事実関係の把握や示談交渉のため,弁護士の聴き取り能力が重要

④適切な方法・頻度で連絡が取れるか

弁護士と連絡を取る方法や連絡の頻度は,弁護士により様々です。特に,「弁護士と連絡したくても連絡が取れない」という問題は,セカンドオピニオンとして相談をお受けする場合に最も多く寄せられるお話の一つです。
電話をしても常に不通となって折り返しがない,メールへの返信も全くない,といったように,弁護士との連絡が滞るという問題は生じてしまいがちです。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点を重要な判断基準の一つとすることは,事件解決のために有力でしょう。

なお,法律事務所によっては,事務職員が窓口になって弁護士が直接には対応しない運用であるケースも考えられます。そのような運用が希望に合わない場合は,依頼後の連絡方法を具体的に確認することも有益でしょう。

ポイント
依頼後の連絡方法・頻度は弁護士次第
事務職員のみが連絡に対応する運用の事務所もある

⑤あまりに遠方でないか

男女トラブルの解決は,弁護士が相手方と対面する形で話し合い,解決を目指すことが少なくありません。また,トラブルの内容に争いがある場合には,弁護士が現場を実際に訪れて,争点の判断に必要な調査などを行うケースもあります。
もっとも,弁護士の事務所所在地が,相手の住居地やトラブルの発生地から遠い場所にある場合,現実的に弁護士が相手との対面交渉や現場の調査を行うことが難しく,弁護活動に限界が生じる可能性も否定できません。

そのため,弁護士選びに際しては,法律事務所があまりに遠方でないか,地理的な条件のせいで弁護活動に制限が生じてしまわないか,という点を重要な判断基準の一つとするのが有力でしょう。
なお,相手方との対面や現場の調査は,必ず要するというわけではないため,遠方であることのみを理由に弁護士への依頼を断念する必要まではありません。遠方であることに不安を感じる場合は,その点を直接弁護士に相談してみるようにしましょう。

ポイント
相手との対面や現場調査が生じる場合,遠方の法律事務所は不適切になり得る

男女トラブルの刑事事件における弁護士選びの準備

①内容・経緯の説明を準備

弁護士選びを適切に行うためには,相談相手の弁護士に事件の内容を正確に把握してもらうことが必要となります。そのため,事件の具体的内容は整理して伝えられるようまとめることが有益でしょう。

弁護士が事件の内容の一部を把握しているかいないかで,アドバイスの内容が大きく変わる場合も否定できません。弁護士に誤解が生じることを防ぐため,起きた出来事を漏れなく伝える用意をしておくとよいでしょう。

②弁護士に求めたいことの整理

弁護士を選ぶにあたって,弁護士に何をしてもらいたいのか,弁護士に依頼して何を実現したいのか,という点を可能な限り整理し,具体的にすることが適切です。
例えば,同意の有無が争点となる男女トラブルの場合,同意があったことを主張したいのか,自分の主張よりも示談成立を優先したいのか,ということによって弁護活動も大きく変わります。また,どちらを求めたいのかによって,弁護士選びに際して重視すべき点も異なるでしょう。

一口に「弁護活動」と言っても,その内容は決して一つではないため,希望する弁護活動の内容を弁護士に正しく理解してもらえるよう,可能な範囲で準備することをお勧めします。

③深刻化する前に相談

同じ弁護活動であっても,トラブルが深刻化する前に早期に着手する場合と,トラブルが深刻化した後の段階で着手するのでは,結果に大きな差異が生じやすいものです。当然ながら,トラブルが深刻化した後より,その前段階の方が迅速円滑な解決に至る可能性は高くなります。

そのため,事件解決に当たっては,できるだけ早い段階で,事態が深刻化するよりも前に弁護士選びを行うことをお勧めします。早期に動き出せば,弁護士にできることがそれだけ多く残っている可能性も高くなり,希望する解決に近づきやすくなるでしょう。

男女トラブルの刑事事件で弁護士に依頼する場合の注意点

①方針・目標を確実に共有しておく

弁護士に依頼する際には,弁護活動の方針や目標について,弁護士との間でズレがないように確実に共有することが重要です。

例えば,身に覚えのない被害を訴えられて迷惑を被っている場合であれば,名誉の回復を目標に毅然とした態度を取る方針が適切です。一方,身に覚えがないものの相手に収まってもらうこと優先したいのであれば,相手との関係ではある程度譲歩する方針で示談成立を目標とするのが望ましいでしょう。

このような方針・目標の違いは,示談を行う場合の示談条件や内容にも影響するものです。特に,どの程度相手の要望を受け入れた示談内容とするのか,という点は,依頼者の意向を踏まえて弁護士が調整する必要のあるものです。

解決を目指す方針や目標について,弁護士との間でズレが生じないことは,とても重要なポイントとして意識するようにしましょう。

②生じ得る経済的負担を把握しておく

男女トラブルの解決を弁護士に依頼する場合,多くの場合は弁護士費用と示談金の負担がそれぞれ発生します。そして,示談金の負担については,事前に大まかなイメージを持つことは不可能ではありませんが,具体的な金額は交渉の結果によると言わざるを得ません。

そのため,弁護士に依頼して男女トラブルの示談を目指す場合は,生じ得る経済的負担に幅があることを事前に把握しておくのが適切でしょう。特に,当事者間の言い分が大きく食い違う場合,どちらの言い分に寄せるかで金額も大きく異なるため,どれだけ示談を希望したいかによっても負担額が変わりやすいところです。

③示談交渉は相手への連絡手段が必要

刑事事件の示談交渉は,捜査機関に申し入れることから始まるのが通常です。捜査機関から被害者に意向を確認してもらい,被害者が示談交渉を受け入れる場合には連絡先の交換が可能になる,という流れを辿るのが一般的です。

しかし,男女トラブルで刑事事件化を防ぐための示談をするときには,捜査機関を挟むわけにはいきません。そのため,何らかの方法で相手に連絡を試みる手段が必要となります。具体的には,以下のような手段が考えられるでしょう。

相手との連絡手段の例

1.相手の連絡先を把握している
2.職場の上司を通じて連絡ができる
3.共通の知人を通じて連絡ができる
4.相手の住所を把握している
5.相手に代理人弁護士が入っている

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

男女間の金銭トラブルを解決するには?放置するリスクや注意点も解説

特設サイト:藤垣法律事務所

盗撮事件で自首すべき場合とは?具体的な自首の方法は?刑事弁護士が詳細解説

このページでは,盗撮事件の自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

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盗撮事件で自首をするべき場合

①現行犯で被害者等に発覚した場合

自首は,被害者などが警察に被害申告を行うであろう場合に,先回りして自分から警察に申し出る,というケースで特に高い効果を発揮します。このようなケースでは,自首をしてもしなくても自分への捜査や処分が見込まれやすいところ,自首をした方が軽微な取り扱いで終わりやすいためです。

この点,現行犯で被害者に見つかったがその場を逃れた,目撃者に声をかけられたがその場を離れたなど,現行犯で発覚している場合,被害者などが警察に被害申告をする可能性が非常に高いといえます。被害者としては,警察に被害申告をしなければ泣き寝入りとなってしまうため,警察に捜査をして犯人を見つけてもらう方が合理的な判断になりやすいでしょう。
そのため,現行犯で被害者や目撃者に発覚したケースでは,被害者などが被害申告を行う前に,先回りして自首をすることが非常に有力です。逮捕などの強制的な手続を回避するためには,自首の効果は極めて高いものになるでしょう。

ポイント
被害者や目撃者に見つかっている場合は,自首が有力
逮捕を回避する効果が非常に高くなる

②客観的証拠があると推測される場合

犯罪の客観的証拠が揃っており,捜査されれば自分が犯人であると容易に特定できるであろうと推測できる場合には,自首が有力な手段になります。

盗撮事件の場合,警察は,盗撮に用いられた撮影機器や撮影結果が残された映像や画像のデータを手に入れたいと考えることが多く見られます。もっとも,撮影機器や撮影データは,容易に処分することができてしまうため,被疑者を特定した段階で,捜索・差押えという方法で強制的に取り上げることも少なくありません。
そのため,盗撮事件で自首をしないまま自分が犯人と特定された場合,捜索差押えなどの強制捜査を受け,周囲に事件のことが知られてしまう可能性も低くはないのです。

この点,自分から自首をし,必要に応じて撮影機器や撮影データを提出することで,捜索差押えといった強制捜査を未然に防ぐ効果が期待できます。捜査をすれば自分にたどり着くであろう客観的証拠の存在が見込まれる場合は,自首の検討が有力でしょう。

なお,客観的証拠としては,現場や付近を撮影した防犯映像・画像,現場付近(駅など)の入退場記録,事件前後の足取りなどが挙げられます。

ポイント
自分を犯人と特定できる証拠がある場合,自首が有力
捜索差押えなどの強制捜査を防ぐ効果が期待できる

③否認事件で自首すべきか

否認事件ではあるものの,自分が疑われている状況にあるため,捜査を受けるより前に自分から自首をする,という動きは考えられるでしょうか。

結論的には,否認事件の場合に自首をするメリットはない,と考えるのが適切でしょう。自首はあくまで自分の犯罪行為を捜査機関に告げる意味合いの行動であるため,否認事件にはなじみません。

もっとも,否認事件ながら自分が疑われているという場合に,先回りをして警察に問い合わせたり相談したりすることはあってよいでしょう。現実にどのような取り扱いを受けられるかは警察の対応にもよりますが,ケースによってはむしろ被害者として警察に捜査を依頼する余地もあるかもしれません。

ポイント
否認事件での自首は不適切

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

盗撮事件の自首は弁護士に依頼すべきか

盗撮事件の自首は,弁護士に依頼し,適切な方法で進めることが重要です。弁護士に依頼することのメリットとしては,以下のような点が挙げられます。

①自首が本当に有効な手段か分かる

自首は,自分から捜査機関に犯罪事実を申告する行為であるため,自首によってはじめて捜査機関が犯罪を知る,という結果になる恐れもあります。この場合,自首をしたばかりに捜査や処分を受けることにもなりかねず,自首は結果的に有効な手段ではなかったと言わざるを得ないでしょう。

この点,弁護士に依頼し,状況に応じた法的な評価をしてもらうことによって,自分のケースでは自首が本当に適切な手段であるか,という点を正確に判断できる可能性が非常に高くなります。
自分の中では自首しなければ手遅れになると思っていても,実際にはそうでない場合は珍しくありません。また,逆に,自分は自首するほどでもないと思っていても,実際は一刻も早く自首をするべき状況だった,という場合も少なからずあり得ます。

自首を検討するときには,一度立ち止まって,自首をすることが有効な状況なのかどうか,弁護士の専門的な意見を仰ぐことをお勧めします。

②適切な手順で自首ができる

実際に自首をする場合,どのような手順を踏んで,どのような方法で自首をするのかは,専門的な知識や経験なしには判断が困難です。自首の方法を誤った場合,手続が遠回りになった結果,自首が有効な期間を逃してしまい,自首の効果が半減してしまう恐れもあります。

弁護士に依頼をすることで,速やかに,適切な手順で自首を進めることができるため,せっかく決意した自首の効果が失われることなく,最大限の効果につながりやすくなるでしょう。

③自首後の弁護活動が円滑にできる

刑事事件は,自首をして終わりではありません。むしろ,自首は捜査のスタートラインであって,自首の内容を踏まえて捜査が開始されることになります。
そうすると,自首を行うときには,自首をした後に始まる捜査や,その後の最終的な処分のことも考えておかなければなりません。

この点,弁護士に依頼をすることで,自首の後迅速に弁護活動を始めてもらうことが可能になります。盗撮事件では,被害者との示談が非常に重要ですが,自首とともに示談の試みを開始することで,示談交渉という大切な弁護活動へとスムーズに移ることができます。
また,自首をすることで被害者の感情が和らげば,示談の成功率も高くなるため,自首のメリットがより大きくなっていくことになるでしょう。

盗撮事件で自首をする場合の注意点

①証拠の提出

盗撮事件は,撮影機器を用いた犯罪であり,撮影結果が保存される性質のものであるため,撮影機器や撮影結果が重要な証拠と考えられます。捜査機関も,犯罪捜査に当たってはこれらの証拠を獲得することが必要であると考えるのが一般的です。

そのため,盗撮事件で自首をする場合には,撮影機器や撮影結果に関する証拠を合わせて提出するようにしましょう。捜査機関が手に入れるための手間を省くことで,自首がより効果的な行動になることも期待できます。
もっとも,撮影内容は既に処分してしまっているという場合には,画像や映像の提出はできません。証拠が処分済みである場合には,処分をした経緯や処分した内容をできる限り具体的に説明できるよう,準備をするようにしましょう。証拠を隠そうとしていると評価されないことが非常に重要となります。

②現行犯の場合

盗撮事件は現行犯で発覚することが多い事件類型ですが,現行犯で犯罪と犯人が特定された場合,それ以降に自首をする余地が法的にはありません。自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければならないためです。

また,現行犯で発覚したときには,その後速やかに捜査機関の捜査を受けることになりやすいため,時間的にも自首の余地が残っておらず,現実的に自首をすることが困難な場合も少なくありません。

自首ができるのは,現行犯で捜査を受けなかった場合のみである点に注意するのが適切でしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

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大村総合法律事務所様が開設されました

お世話になっております。

本年1月21日,大村総合法律事務所様が開設されました。
代表の大村弁護士は,裁判所事務官や上場企業を担当する法律事務所の支店長としてのご経験を活かし,誠実かつ粘り強い弁護活動を通じて,ご依頼者様のご希望をくみ取った最善の解決をご提供されております。

当事務所は,適宜大村総合法律事務所様と協力体制を設け,事件対応を行ってまいりたく存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

【事務所情報】
〒163-0649
東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル49階
大村総合法律事務所
03-6820-5420
https://www.omu-law.com/

2025/2/13
藤垣法律事務所

【盗撮事件での呼び出し】応じるべきか拒むべきか?出頭時には何に注意すべきか?

このページでは,盗撮事件で警察から呼び出された場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
盗撮事件に関する呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

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盗撮事件で呼び出された場合の対応法

呼び出しに対して適切な対応ができれば,手続が円滑に進むとともに,最終的な処分の軽減につながることもあります。状況ごとに適切な対応方法を把握しておくことは非常に重要と言えるでしょう。

①現行犯で取り締まりを受けている場合

盗撮事件は,現行犯で発覚し,その流れで捜査が開始されることが一般的です。そして,現行犯で取り締まりを受けた後,後日呼び出しを受け,警察署への出頭を求められるという進行が数多く見られます。

このように,既に取り締まりを受けた件で呼び出された場合は,可能な限り求めに応じて出頭した上で,前回と矛盾しないよう一貫した話を心掛けることが適切です。
呼び出しの際,急に矛盾する話が出てきたり,想定していなかった主張がなされたりすると,捜査が振り出しに戻らざるを得ず,手続の長期化につながる恐れが高くなってしまいます。

ただ,現行犯の際にウソをついてしまったなど,前回の話に誤りがあった場合は,できるだけ速やかに訂正を申し出るようにしましょう。心理的に訂正がしづらい場合もありますが,この場合は訂正を怠る不利益の方が大きいため,適切に訂正の上,その後は訂正後の話を一貫して述べ続けるようにするのが適切です。

ポイント
呼び出しに応じた上で,矛盾のない一貫した話を心掛ける
前回の話に誤りがあった場合は,速やかに訂正する

②認め事件で初めて呼び出された場合

始めて呼び出された事件であり,その内容は自分が行ったことに間違いがない,という場合は,「自分は認めている」ということをできるだけ早く警察に把握してもらうよう努めることが適切でしょう。

警察から呼び出しの連絡を受けた際には,身に覚えがあるか問われることが通例です。認める事件であれば,その段階で速やかに認めるスタンスであることを表明するのが賢明でしょう。認め事件であると把握してもらえれば,その後の手続が円滑に進みやすくもなります。

また,呼び出しの日程調整に可能な限り協力する,予定した日時には確実に出頭するなど,捜査協力を行う真摯な態度を示していくことも重要です。捜査協力の姿勢が明らかであれば,警察側も逮捕の必要がないと判断しやすく,手続負担も軽減しやすいでしょう。

ポイント
認めているということを早く把握してもらう
捜査協力の姿勢を示し,逮捕の必要がないと評価してもらう

③覚えのない事件で初めて呼び出された場合

身に覚えがない事件の場合,呼び出しには可能な範囲で応じた上で,「自分は認めない」というスタンスであることを一貫して表明するようにしましょう。

警察側は,認めてもらう方が手続が簡単であるため,否認事件を嫌がる傾向にあります。そのため,色々な理由をつけて認めさせたがる場合もありますが,意に反して認めることにメリットはありません。
身に覚えがないことをはっきりと回答し,否認であることが揺らぐ可能性はないと警察に把握してもらうことが肝要です。

この点,身に覚えがない以上,出頭自体も拒否したいという気持ちが生じてもやむを得ないところですが,一度は出頭に応じる方が望ましいでしょう。出頭を拒み続けると,逮捕の必要があるという判断になりかねないためです。
出頭の上で,応じられる時間を限定するということも可能ですので,全く応じないということはできるだけ避けるようにしましょう。

ポイント
否認のスタンスを一貫して示し続ける
呼び出しに全く応じないことはできるだけ避ける

盗撮事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

刑事事件の手続では,呼び出しに応じて警察に出頭した際に,そのまま逮捕となる場合があります。呼び出しの段階で逮捕が予定されており,逮捕状を執行するための手段として呼び出した,というケースがこれに当たります。

しかし,盗撮事件の場合,逮捕のためにわざわざ呼び出すということはあまりありません。主な理由としては以下の点が挙げられます。

呼び出し時に逮捕をしない理由

1.現行犯で逮捕をしていない

通常の盗撮事件は,現行犯の時点が最も逮捕の必要性が高いタイミングと理解されます。そのため,現行犯で逮捕の必要がないと判断された後,呼び出しの段階で逮捕することはあまりないでしょう。

2.証拠隠滅の恐れ

盗撮事件では撮影内容や撮影機器が重要な証拠となり得ますが,呼び出しを行うと,その段階で証拠を隠滅される恐れが高くなります。そうすると,呼び出しに応じたところを逮捕しても,証拠隠滅の目的は達成できず,捜査手法として不適切です。

そのため,盗撮事件では,「呼び出しに応じた際に逮捕されるのではないか」という心配をむやみにするべきではないでしょう。それよりも速やかに呼び出しに応じる方が,自分にとって有益であることがほとんどです。

盗撮事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①取調べのため

警察が呼び出すタイミングの代表例は,取調べを行うときです。呼び出しに応じて警察に出頭してもらい,取調室で取り調べを行ったうえで,供述調書を作成する,というのが基本的な流れになります。

現行犯で警察が対応した後の呼び出しである場合,事件当日の1週間~数週間後頃であることが多く見られます。身柄事件と異なり,呼び出しを行う在宅事件では捜査の時間制限が厳しくないため,いつ頃呼び出しを受けるかは警察のスケジュールにも大きく影響を受けやすいでしょう。

②現場を確認するため

警察が作成する証拠には,事件現場の状況を記録した「実況見分調書」や「写真撮影報告書」と呼ばれる書類があります。これらの書類作成に際して,被疑者と一緒に現場を確認する目的で呼び出しを受ける場合があります。

具体的な時期は,取調べとほぼ同様であると考えられます。現行犯で警察が対応した後の呼び出しである場合,事件当日の1週間~数週間後頃であることが多いでしょう。

③押収物還付のため

盗撮事件の場合,盗撮に用いたカメラや携帯電話,盗撮データを保存していたSDカードやパソコンなど,犯罪に関係する物品が押収されるケースも少なくありません。
このような押収物は,捜査の必要がなくなった段階で還付(=返却)されますが,この還付は警察署に呼び出す形で行われることが一般的であるため,押収物の還付目的で呼び出しを受けることがあります。

押収物の還付は,警察での捜査が一段落する段階で行われることが通常であるため,最後の取調べから1週間~1か月ほどの時期に呼び出されることが多く見られます。
また,最後の取調べの際に押収物の還付を合わせて行うこともあります。この場合には,別途押収物の還付のために呼び出されることはありません。

④呼び出し方法

呼び出しの方法は電話連絡となることが通常です。被疑者自身の所持する携帯電話があれば,その携帯電話番号への連絡となりやすいでしょう。
被疑者の携帯電話が押収中であるなど,被疑者自身への連絡が困難な場合は,身元引受人の連絡先など,代替となる電話番号への連絡となることが多く見られます。

盗撮事件の呼び出しに応じたときの注意点

①余罪の取り調べに関する対応

盗撮事件は,類型的に余罪のあることが多く,余罪の撮影内容が保存されている場合も少なくないため,取調べに際しては余罪について聞かれることが非常に多いです。
そのため,取調べの担当者はある種の決まり文句のように余罪を聞いてくることになりやすいでしょう。

このとき,余罪について安易に話さない方がいいのではないか,と考えるかもしれませんが,余罪が存在すること自体は特に隠さず話してしまう方が賢明です。余罪があることを認めたからといって,直ちに処分への具体的な影響が生じるわけではありません。むしろ,無理に余罪を否定する方が,「何か隠したいことがあるのではないか」という推測を招き,不利益につながる可能性が高くなります。

なお,余罪に関する詳細な対応方法は,個別のケースにより異なってくるため,弁護士と十分にご相談されることをお勧めします。

②証拠品の持参

取調べに際して,証拠品の持参を求められる場合がありますが,持参を求められた証拠品については,基本的にすべて持参をする方が適切でしょう。
持参を求めるのは,「強制的に捜索差押えをしなくても持参してくれるであろう」と考えているためです。これに対して,正当な理由なく持参を拒んだとなると,「強制的な捜索差押えが必要だった」との判断を招いてしまう危険があります。

捜査機関への協力姿勢を見せる動きの一環として,証拠品の持参には可能な限り協力することをお勧めします。

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

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盗撮は逮捕される?盗撮で逮捕された場合の流れは?逮捕を回避する方法も詳細解説

盗撮は、発覚すれば逮捕につながる可能性があります。突然の逮捕や取調べに直面すると、今後の生活や仕事への影響を不安に感じる方も多いでしょう。本記事では、盗撮事件の逮捕について「盗撮は本当に逮捕されるのか」「逮捕されたらどのような流れになるのか」といった疑問に加え、逮捕を回避するためのポイントについても弁護士が分かりやすく解説します。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

盗撮で逮捕される可能性

盗撮事件は,逮捕されることの珍しくない事件類型です。具体的な理由としては,以下のような点が挙げられます。

盗撮事件で逮捕の可能性がある主な理由

1.被害者保護のため

2.証拠隠滅を防ぐため

3.被害の拡大を防ぐため

1.被害者保護のため

盗撮事件は,特定の被害者を対象に,その衣服の下などの撮影を試みる事件です。そのため,加害者は少なからず加害者に性的関心を持っている,と理解されることになります。
そうすると,盗撮事件が現行犯で発覚した現場で逮捕しないと,被害者に対するより過激な性犯罪が行われかねないと評価されることがあります。また,加害者の身柄を確保しておかないと,被害者に対する報復行為が心配される場合もあり得ます。

盗撮事件は現行犯で問題になりやすいことから,現に被害に遭っている被害者を保護する必要が高いと考えられやすい傾向にあります。

2.証拠隠滅を防ぐため

盗撮事件が現行犯で発覚した場合,加害者の手元には盗撮に用いた撮影機器が残っている可能性が高く見込まれます。そのため,撮影機器やその中の記録を確保するため,逮捕を行って証拠隠滅を防ぐ必要が高いと考えられる傾向にあります。

盗撮事件では,証拠が多くは残りづらく,撮影道具や撮影内容が唯一の客観的証拠となる場合も少なくないため,現場での証拠隠滅を防ぐ必要が大きいと考えられています。

なお、盗撮事件の家宅捜索については、以下の記事もご参照ください。
盗撮の家宅捜索は何を調べられる?当日の流れと逮捕の可能性

3.被害の拡大を防ぐため

盗撮事件は,1回だけ発生しているということがあまりなく,いわゆる余罪の存在が見込まれる事件類型です。そのため,発覚した事件の前にも盗撮行為が起きており,発覚後にも類似の盗撮行為が起きかねない,と評価されやすい傾向にあります。

そこで,捜査中に更なる盗撮被害が起きることを予防するため,逮捕をして物理的にその可能性を防ぎながら捜査するケースが見られます。

おすすめの記事:盗聴・盗撮の調査とは。ご相談ケースとプロのアドバイス | 低料金と安心保証 プロの証拠はダルタン調査事務所

盗撮は現行犯逮捕以外では逮捕されないか

盗撮事件では、現行犯逮捕でなくても逮捕される可能性があります。
「その場で捕まらなければ大丈夫」と考える方もいますが、実際には後日逮捕に至るケースも少なくありません。

盗撮が発覚した場合、警察は防犯カメラの映像を解析したり、目撃者からの証言を集めたりして、関係者の特定を進めます。
近年はデジタル機器の発達によって証拠収集の精度が高まっており、時間が経過してから逮捕に至る事案も増えています。

たとえば、駅や商業施設での盗撮では、防犯カメラの映像が決め手となり、数日から数週間後に自宅や職場で逮捕されることもあります。
また、スマートフォンやデジタルカメラに残された画像データから撮影場所や時刻が判明し、後日逮捕につながるケースも見られます。

さらに、被害者が後から被害届を提出した場合や、同様の手口による余罪が発覚した場合には、裁判所の逮捕状に基づく「通常逮捕」が行われる可能性もあります。

盗撮事件の場合、現行犯逮捕が逮捕の多数を占めることは間違いありません。もっとも、現行犯逮捕以外では逮捕されない、との理解は非常に危険です。

盗撮事件の逮捕の種類

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所のそれぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

盗撮の現行犯逮捕に関しては、以下の記事もご参照ください。
盗撮は現行犯でしか逮捕されない?後日逮捕の現実と理由

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

コンビニなど、客観的な証拠が残りやすい場所での盗撮事件は、後日逮捕も可能になりやすい傾向が見られます。コンビニにおける盗撮事件の要点については、以下の記事もご参照ください。
コンビニ盗撮は何罪?逮捕・不起訴の分かれ目と対処法

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

盗撮事件の逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

なお、盗撮事件の取り調べについては、以下の記事もご参照ください。
盗撮で警察に呼ばれたら?取り調べの答え方と逮捕回避のポイント

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

盗撮事件で逮捕を回避する方法

①現行犯逮捕を避ける方法

盗撮事件の逮捕は,現行犯逮捕によって行われることが非常に多いところです。そのため,盗撮事件で逮捕を避けるためには,まず現場での現行犯逮捕を防ぐことが肝要です。
ひとたび適法な現行犯逮捕が成立してしまえば,その後に身柄を拘束し続けることが正当化できてしまい,ズルズルと釈放から遠ざかってしまいます。一方,最初の段階で適法な現行犯逮捕ができなければ,その後の逮捕は通常逮捕とならざるを得ませんが,逮捕状が必要である点や一般私人にはできない点など,現行犯逮捕にはない複数のハードルが生じるため,逮捕の可能性が大きく下がりやすいと言えるでしょう。

この点,現行犯逮捕を防ぐためには,現場にとどまり続けないことが最重要と言えます。現行犯逮捕をするためには,犯行と逮捕の場所に開きがあってはならないため,現場から離れたところで適法な現行犯逮捕を行うことは困難です。
ただし,その場を離れるときには,可能な限り穏やかな方法であることが必要です。暴力を伴うなど,他人に危害を加えながらその場を離れる行為は,別の犯罪に該当する可能性があるため,元も子もなくなってしまいます。

現行犯逮捕を避けるためには,穏やかにその場を去る,という動きを試みるようにしましょう。

街中など、人が多い場所での盗撮事件では、穏やかな対応がより重要になりやすい傾向があります。街中の盗撮事件に関する重要ポイントについては、以下の記事もご参照ください。
街中の盗撮は犯罪?逮捕・罰則と不起訴のポイント

ポイント
現行犯逮捕を避けるためには,現場にとどまり続けないこと
もっとも,穏やかな方法で現場を去ることが必要

②通常逮捕を避ける場合

現行犯逮捕されなかった盗撮事件の場合,後日に警察などから呼び出しを受ける可能性があります。このときには,後日の通常逮捕を避けることが必要になります。

この点,警察などの捜査機関としては,必ずしも逮捕しなければ捜査できないわけではないため,逮捕の必要が大きい場合に逮捕を選択する,という方針であることが一般的です。そのため,逮捕を避けるためには,警察などに「逮捕の必要が大きい」と評価されないことが重要となります。

具体的には,捜査には全面的に協力する態度を示すことが適切です。呼び出された日時には確実に出頭する,犯罪の証拠と思われるもの(撮影機器やデータなど)は自発的に提出するなど,逮捕しなくても犯罪捜査が円滑に進むと理解してもらえるような対応を尽くすようにしましょう。

なお、盗撮の任意同行に関しては、以下の記事もご参照ください。
盗撮で任意同行を求められたら逮捕される?帰宅できるかの判断ポイント

ポイント
通常逮捕を避けるためには,逮捕の必要が大きくないと評価してもらうべき
捜査には全面的に協力する態度を示す

③事件発覚前の場合

盗撮事件が捜査機関に発覚する前(又は発覚しているかどうかが不明)の段階では,後に事件が発覚したときの逮捕(通常逮捕)を回避することが重要です。

この点では,自分から捜査機関に対して自首を試みる手段が一案です。自首した人物がその後に逃亡や証拠隠滅をする可能性は低い,との理解が通常でであるため,捜査機関から求められて初めて出頭するのではなく,その前に自分から自首ができれば,逮捕の可能性は非常に低くなるということができます。

盗撮事件の場合,事前に自首がなされたケースで逮捕することはほとんどないと考えてよいでしょう。

ポイント
事件発覚前に自首した場合,逮捕の可能性はほとんどなくなる

盗撮事件の逮捕で弁護士に依頼するメリット

盗撮事件では,逮捕前後いずれの局面でも弁護士への依頼が有益になりやすいということができるでしょう。

逮捕を防ぎたい場合には,捜査機関への出頭や自首など,状況に応じた適切な手段で逮捕の回避を目指すことが適切ですが,個別具体的な判断を弁護士抜きで行うことは難しいところです。また,実際に逮捕を防ぐための行動を起こすときも,弁護士に依頼することでより円滑に,適切に進めることができるでしょう。

また,逮捕後においては,早期釈放を目指すことが重要な動きになります。盗撮事件の場合,逮捕されてもその後速やかに釈放される場合が決して珍しくはありません。
ただ,実際に釈放されるかどうかは,逮捕後に適切な対応ができるかによる面が大きいため,弁護士と協同して対応を行うことが望ましいでしょう。

逮捕は,強制的に人の身体を拘束する手続であるため,そのルールや要件が厳格に定められています。そのため,逮捕を回避するためには,逮捕に関する法律の定めを把握した上での対応が適切となります。また,全ての逮捕が法律の定めに沿って行われているわけではなく,厳密には違法の可能性がある逮捕もなされ得るため,違法な逮捕行為を許さない対応も必要です。
盗撮事件の逮捕をめぐる対処については,弁護士への依頼をお勧めします。

盗撮事件の逮捕について、弁護士に依頼する具体的なメリットとしては以下の点が挙げられます。

メリット1 速やかに接見し、弁護方針を定められる

盗撮で逮捕された場合、弁護士への早期依頼が何より重要です。
特に、逮捕から72時間以内の接見は、弁護活動の流れを大きく左右するポイントとなります。
この段階で弁護士が面会することで、状況を正確に把握し、適切な弁護方針を迅速に定めることができます。

「どうすればいいのかわからない」と不安を抱える被疑者にとって、弁護士の助言は心理的な支えにもなります。
接見では、事件の経緯や状況を丁寧に聞き取り、証拠関係の確認や被害者との示談交渉の可能性を検討しながら、最適な対応方針を立てます。

主な弁護方針の例として、次のようなものが挙げられます。

・被害者との示談交渉による早期解決
・不起訴処分を目指すための証拠収集
・勾留を避けるための意見書作成
・家族や職場への影響を最小限に抑える対応策

盗撮事件では、被害者感情への配慮や誠実な対応がとても重要です。
早い段階で弁護士が接見し、事件の全体像を把握しておくことが、戦略的で効果的な弁護活動の出発点となります。

逮捕直後は、被疑者本人の対応が最も誤りやすいタイミングです。そのため、速やかに弁護士が接見を行い、適切な方針を立てることは、ご本人が適切な対応をするためにも極めて重要と言えます。

メリット2 前科が付かない可能性が高まる

弁護士に依頼する大きなメリットのひとつは、前科が付くリスクを大幅に減らせることです。

盗撮事件では、「起訴されるかどうか」が前科の有無を左右する大きな分かれ目です。
起訴されて有罪判決を受ければ前科が付く一方、不起訴処分となれば前科は残りません。

弁護士は、次のような方法で不起訴処分を目指します。

・被害者との示談交渉を迅速に進める
・検察官に対して情状酌量を求める意見書を提出する
・反省や更生への取り組みを具体的に示す
・初犯であることや社会的制裁を受けている点を強調する

「前科が付いたら人生が終わってしまうのでは…」と不安を抱える方も少なくありません。
しかし、盗撮事件では初犯であれば不起訴処分となる可能性が高いのが実情です。
弁護士が早い段階で介入し、適切な対応をとることで、前科を回避できるケースも多くあります。

特に、示談の成立は不起訴処分を得るための重要な要素です。
そのためには、被害者への誠実な対応と、弁護士による専門的な交渉が欠かせません。

早期に弁護士へ依頼することで、前科を避け、社会復帰への道を開く可能性が大きく高まります。

刑事事件の被疑者となったとき、最も重要な分岐点は前科が付くかどうかです。盗撮事件の場合、弁護活動の内容や成果によって前科が付くか左右されやすいため、弁護士へ依頼するメリットは非常に大きいケースが多いでしょう。

メリット3 早期釈放が期待できる

弁護士に依頼することで、早期に釈放される可能性が大きく高まります。
これは、弁護士が有する専門的知見と交渉力によって実現される、極めて重要なメリットです。

弁護士は逮捕直後から、身柄拘束の必要性を慎重に検討し、勾留請求に対して意見を述べるなどの適切な手続対応を行います。
特に、初犯である場合や被害者との示談が成立している場合には、拘束を継続する理由が乏しいことを法的根拠に基づいて主張することが可能です。

「このまま長く拘束されるのでは…」と不安を感じる方も多いでしょう。
しかし、弁護士が早期に釈放請求を行うことで、状況が大きく好転する場合も少なくありません。

主な取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。

・勾留請求前の段階での釈放交渉
・勾留決定後の準抗告申立て
・被害者との示談交渉による情状の改善
・身元引受人の確保と監督体制の整備

弁護士は、検察官や裁判官に対して依頼者の社会復帰への意欲や反省の態度を的確に伝えるとともに、勾留の必要性がないことを法的に主張し、早期釈放の実現に尽力します。

このように、専門家の支援を受けることで、長期間の身柄拘束を回避できる可能性が一層高まります。

盗撮事件の逮捕に関する注意点

①現行犯逮捕の回避が困難な場合

盗撮事件の逮捕は現行犯逮捕が大多数ですが,現行犯逮捕は犯罪が起きた後すぐに行われるという点に大きな特徴があります。そのため,逮捕の回避を試みようとしても,既に現行犯逮捕が成立していれば,逮捕の回避ができない場合もあり得ることに注意が必要です。

もっとも,現行犯逮捕されたとしても,それで終わりではありません。速やかな釈放の可能性はまだ残っている可能性が高く,速やかに釈放されれば悪影響は最小限にとどめることができます。

現行犯逮捕の回避が現実的に困難な場合は,早期釈放を目指すことに注力するのが重要です。

②自首のリスク

自首は,逮捕を防ぐために有力な行動の一つですが,自ら捜査機関に犯罪事実を申告する行動であるため,結果が裏目に出るリスクもあります。それは,自首をしなければ捜査機関に発覚する可能性がなかった場合です。

この場合,自首をしたばかりに自分から捜査や刑事処分を招く結果になる可能性があり得ます。自首をしなければ捜査を受けることも刑事処分を受けることもなかった,という場合,自首が適切だったと言えるかは難しいところです。

自首には,自ら捜査を招くという逆効果を生むリスクがあることをあらかじめ注意しておくのが適切です。具体的に自首を検討するときには,弁護士へのご相談をお勧めします。

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【盗撮事件の不起訴処分】不起訴処分を目指す方法や不起訴処分獲得の可能性などを解説

このページでは,盗撮事件の不起訴処分について知りたい方へ,不起訴処分を目指す方法や不起訴処分となった場合のメリットなどを弁護士が徹底解説します。不起訴処分を目指す場合の参考にしてみてください。

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盗撮事件で不起訴を目指す方法

①示談交渉

盗撮事件を起こしてしまったことが間違いなく,犯罪事実を認めるべき状況の場合には,示談を通じて被害者の許しを獲得する方法で不起訴を目指すことが必要です。具体的には,示談交渉を行い,被害者との間で示談を成立させ,示談の内容として「被害者が加害者を許す」という条項を盛り込むことがその方法となります。

盗撮事件では,認め事件の場合には起訴することが通常です。初犯であるか,反省しているか,といった事情は,刑罰の重みを判断する際に考慮されますが,初犯であるから,反省しているから,という理由で不起訴処分となることは通常ないと考えるのが適切でしょう。
盗撮事件で不起訴処分を目指すのであれば,積極的に行動を起こすことが不可欠と言っても過言ではありません。

逆に,盗撮事件で被害者との示談が成立し,被害者が加害者を許すという意思表明をしているケースでは,特段の事情がない限り不起訴処分となりやすい傾向にあります。
認め事件では,示談の有無が処分を決定的に左右すると言ってよいでしょう。

ポイント
認め事件では示談による被害者の許しを目指す

②犯罪の立証ができないことの主張

疑われている盗撮事件について身に覚えがない場合には,捜査の結果「犯罪が立証できない」という結論に至ってもらうことが不起訴処分を目指す重要な方法になります。

起訴・不起訴を判断する検察では,まず「犯罪が立証できるか」という基準で処分の検討を行うことになります。なぜなら,犯罪の立証ができない事件を起訴することはできないためです。犯罪が立証できないと判断した場合,自動的に不起訴処分とせざるを得ません。

身に覚えのない盗撮事件の場合,自分が盗撮を行ったという決定的な証拠は存在しないはずですので,何らかの状況証拠から「疑わしい」という程度の取り扱いであることが見込まれます。その後,捜査機関は犯罪が立証できるかどうかについて捜査を尽くすことになりますが,「捜査の結果,犯罪が立証できないため不起訴処分とする」という結論が目標となるわけです。

身に覚えのない事件では,その旨を率直に主張するとともに,犯罪が立証できないことを具体的に指摘する動きが有力な手段になるでしょう。

ポイント
犯罪の立証ができない限り,不起訴処分にせざるを得ない

盗撮事件で不起訴になる可能性

盗撮事件は,認め事件,否認事件のいずれについても,不起訴処分となる可能性が大いにある類型ということができます。特に,認め事件の場合,被害者との間で示談が成立していれば,不起訴処分となる可能性は飛躍的に上昇するでしょう。

盗撮事件が捜査・処分の対象となるのは,大多数が現行犯です。そして,現行犯の場合,犯罪事実が明らかであることが多く,類型的に認め事件が多い傾向にあります。
そのため,盗撮事件で不起訴になる可能性があるかは,盗撮事件で示談が成立する可能性があるか,という問題になりやすいところです。

この点,盗撮事件は,示談によってその後の接触を防ぐメリットが被害者側にも大きい事件類型と言えます。加害者による接触を法的に禁じることができる方法は示談だけであるため,被害者にとっても示談に応じる利益は無視できず,示談が成立する可能性は決して低くありません。
そのため,盗撮事件は示談による不起訴処分の可能性が大いにある事件と言えるでしょう。

ポイント
盗撮事件は不起訴処分の可能性が十分にある事件類型

不起訴の意味・種類

不起訴処分とは,検察官が事件を起訴しないとする処分をいいます。不起訴になった事件は,裁判の対象にならず,刑罰が科せられる可能性がなくなるため,前科がつくこともなくなります。

不起訴処分には,以下のような類型があります。

不起訴処分の類型

1.嫌疑なし
捜査の結果,犯罪の疑いがないと明らかになった場合です。真犯人が明らかになった場合などが代表例です。

2.嫌疑不十分
捜査を遂げた結果,犯罪を立証するための証拠が不十分であり,犯罪事実を立証できないと判断された場合です。具体例としては,犯人が特定できない場合などが挙げられます。

3.起訴猶予
犯罪事実は明らかに立証できるものの,犯罪者の年齢や性格,過去の経歴,犯行動機,犯罪後の事情などを踏まえ,検察官があえて起訴をしない場合です。被害者と示談が成立した場合などが代表例とされます。

4.その他の類型

・訴訟条件を欠く場合
→被疑者が死亡した場合,公訴時効が完成した場合など

・罪とならず
→被疑者の行為が犯罪に当たらない場合,被疑者が14歳未満の場合など

なお,犯罪事実が間違いなくある認め事件の場合,不起訴になる手段は基本的に「起訴猶予」を目指す以外にありません。起訴猶予は,検察官から大目に見てもらうという意味合いの処分であるため,認め事件では誠意ある対応を尽くすことが非常に重要となるでしょう。

ポイント
不起訴処分には,嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等の類型がある
認め事件では起訴猶予を目指す必要がある

逮捕と不起訴の関係

逮捕をされてしまった場合でも,不起訴にならないわけではありません。逮捕された事件の最終的な処分が不起訴となって終了することは,数多く見られるところです。一方,逮捕されなかった事件(いわゆる在宅事件)でも不起訴処分になるとは限らず,在宅事件の処分が起訴という場合も珍しくありません。

これは,逮捕が捜査を行う手段の一つであるのに対し,不起訴が捜査の結果なされる処分であることに原因があります。
刑事事件の捜査は,逮捕をするかしないか,いずれかの方法で進行しますが,いずれの捜査手法を取ったとしても,起訴されるか不起訴となるかは同様に判断されることとなるのです。

刑事手続の流れ

なお,起訴されやすい事件が逮捕されやすい,という側面はあります。起訴されやすい事件は,類型的に重大な事件であることが多いところ,重大な事件では,重い処分を免れるために逃亡や証拠隠滅をされる恐れが大きいと判断される傾向にあると考えられます。そのため,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐための逮捕が必要になりやすいのです。
裏を返せば,逮捕された事件では,不起訴を獲得するにはより積極的な努力が必要となりやすいでしょう。弁護士に相談の上,不起訴を目指すために適切な対応を試みるようにしましょう。

ポイント
逮捕は捜査の手段,不起訴は捜査を終えた後の処分
逮捕と不起訴は両立する
起訴されやすい事件は逮捕されやすい傾向にある,という側面も

不起訴になった場合の効果

不起訴処分となった場合には,以下のような効果が生じます。

①前科がつかない

前科とは,刑罰を科せられた経歴を指しますが,不起訴となった場合には刑罰が科せられません。そのため,不起訴となれば刑罰の経歴=前科がつくことなく,刑事手続が終了することになります。

そして,前科がつかないことには,以下のようなメリットがあると考えられます。

前科がつかないことのメリット

1.資格に対する影響を避けられる

国家資格を用いた職業の場合,前科によって資格制限が生じると,仕事の継続ができない可能性が生じてしまいます。
前科がつかなければ,資格制限は生じず,仕事への悪影響もありません。

2.就職・転職への影響を避けられる

前科のあることは,就職や転職の差異に不利益な事情として考慮されやすい傾向にあります。
前科がつかなければ,履歴書に前科を記載する必要もなく,就職先に刑事事件のことを知られずに済みます。

3.海外渡航の制限を避けられる

前科がある場合,パスポートやビザ,エスタなどの手続に悪影響が生じ,海外渡航が認められない場合があります。
前科がつかなければ,海外渡航の制限が生じる事情もなくなるため,海外渡航を自由に行うことが可能です。

②釈放される

不起訴処分となった場合,身柄拘束されている状況であれば速やかに釈放されます。不起訴処分が出た以上,捜査のために身柄拘束を継続する必要がなくなるためです。

③逮捕されない

不起訴処分とされた事件では,その後に逮捕されることがありません。逮捕は,捜査を行う場合の選択肢の一つであるところ,不起訴処分によって捜査が終了するため,逮捕を行う余地もなくなるからです。
ただし,余罪がある場合には,余罪での逮捕が行われる可能性が残ります。

④取り調べを受けない

不起訴処分によって捜査が終了するため,警察や検察から取り調べを受けることがなくなります。もっとも,不起訴処分は今後の捜査を禁じるものではないため,新しい証拠が発見された場合には捜査が再開され,改めて取調べを受ける場合もあり得るところです。

盗撮事件で不起訴を目指す場合の注意点

①余罪の影響

盗撮事件の場合,実際に捜査・処分の対象となる事件(本罪)のほかにも,同種の他の事件(余罪)が存在することが多く見られます。これは,盗撮行為を1回だけしかしていない,というケースが少なく,複数回の盗撮行為があったうちの1件が発覚し,捜査の対象になる,という流れを辿りやすいためです。
そのため,盗撮行為が発覚した段階では,過去にも類似の盗撮行為がなされた状況である,ということになりやすいのです。

この点,余罪があまりに多い,あまりに悪質な方法であるなど,余罪を踏まえて処分を重くする必要があると判断される場合,不起訴処分の獲得が難しくなる場合があり得ます。
本罪で示談が成立すれば,確かに不起訴処分の可能性は高まりますが,確実に不起訴処分が約束されるわけではありません。示談が成立しても,余罪などの他の事情で不起訴処分にはならない可能性があることには留意しておきましょう。

ポイント
余罪多数,悪質の場合には,本罪が不起訴処分にならない場合もある

②示談を拒否された場合

認めの盗撮事件では,示談を行うことで不起訴処分を目指すことが有力です。ただ,示談は一種の契約であるため,当事者双方の合意が必要であり,被害者に示談を行う意思がなければ成立しません。

この点,盗撮事件で示談を試みる場合,被害者から示談交渉そのものを拒否されることがあり得ます。その理由は,「関わりたくない」「許せない」など様々ですが,被害者側の気持ちが示談に向いてくれない限り,示談は成立しません。どれだけ加害者側が示談を望んでも,被害者にとって示談の方が有益なように思えても,やむを得ないということになります。

示談を試みる場合には,被害者側の感情次第では示談交渉自体が開始できない可能性に注意することが適切です。

ポイント
被害者側に示談交渉の意思がなければ,示談は成立しない

③撮影内容が残っていない場合

盗撮事件では,盗撮行為を試みたものの画像や映像がうまく撮れなかった,というケースがあり得ます。場合によっては,撮影したつもりであったが実際はカメラが起動してもいなかった,ということもあり得るところです。

もっとも,撮影内容が残っているかどうか,という点は,犯罪の成立と直接関係しません。撮影がうまくできなかったとしても,撮影を試みる行為に及んだ段階で犯罪は成立することになります。

撮影が失敗したことを理由に否認する,という方針を取ることは不適切であるため,否認の主張を検討する場合には十分に注意しましょう。

ポイント
撮影内容が残っていなくても犯罪が成立する

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【お知らせ】当事務所が「MASA株式会社」様に掲載されました

「MASA株式会社」様にて,当事務所を取り上げていただきました。(https://masacorporate.co.jp/voice/dounyuuzirei2/)

何卒よろしくお願い申し上げます。

2025/2/5
藤垣法律事務所