ダブル不倫が発覚し、裏切られたあなたの心情はきっと辛いはずです。相手に対する慰謝料の請求や今後の対応に悩む中で、法律的なアドバイスが必要な場面も多いでしょう。

解決までの金銭的・精神的負担が膨大にならず、家庭崩壊を防ぐためにも不倫・慰謝料問題の解決に精通した弁護士へ早期に相談することが重要です。

本記事では、ダブル不倫で慰謝料が発生する仕組みや、損をしないための注意点について弁護士が分かりやすく解説します。

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この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

ダブル不倫とは

ダブル不倫とは、不倫関係にある男女の双方が既婚者である状態を指します。

法律的には「不貞行為」と呼ばれ、双方が自分の配偶者に対して貞操義務に違反している状態です。

通常の不倫は「独身者と既婚者」の二人での不法行為ですが、ダブル不倫は「既婚者同士」であるため、関わる世帯が二つになり、権利関係が複雑化します。

双方の配偶者がそれぞれ「不貞の被害者」となり、損害賠償責任の交差が起こるような流れになるのです。

ダブル不倫で慰謝料が発生するケースとは

ダブル不倫で慰謝料が発生するためには、原則として「不貞行為」の事実が必要です。

不貞行為とは、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と肉体関係(性交渉)を持つことを指します。

単に二人で会っていた、あるいは親密な連絡を取り合っていたというだけでは、法的に高額な慰謝料が認められるケースは稀です。

肉体関係が立証されれば、婚姻関係を破綻させた責任が問われ、長期間にわたる場合や配偶者に精神的な苦痛を与えた場合には、慰謝料の請求額が高額になる傾向があります。

ダブル不倫の慰謝料相場

ダブル不倫の慰謝料相場は、ケースによって異なります。

  • ダブル不倫で離婚しなかった場合の慰謝料相場
  • ダブル不倫がきっかけで離婚した場合の慰謝料相場

詳しく解説します。

ダブル不倫で離婚しなかった場合の慰謝料相場

ダブル不倫が発覚したものの、夫婦が離婚に至らなかった場合、慰謝料の相場は一般的に50万円から200万円程度です。

この金額は、不倫の期間や頻度、不貞行為が婚姻関係に与えた影響の程度によって変動します。

例えば、短期間の関係で一度きりの出来事であれば、慰謝料の額は比較的低く抑えられる可能性があります。

しかし、長期間にわたる関係で、配偶者に大きな精神的苦痛を与えた場合には、より高額な慰謝料が認められることもあります。

離婚に至らない場合の不倫慰謝料は、50~150万円ほどであることが多く見られます。ただし、互いの配偶者からそれぞれ慰謝料請求される可能性があるため、合計で100~300万円ほどになるケースも考えられます。

ダブル不倫がきっかけで離婚した場合の慰謝料相場

ダブル不倫が原因で夫婦が離婚に至った場合、慰謝料の相場は100万円から500万円程度です。

特に配偶者が不倫の事実によって精神的なダメージを受け、離婚を余儀なくされた場合には、慰謝料の請求額が高額になることがあります。

また、不倫によって夫婦の間に子どもがいる場合や、経済的に依存していた配偶者が生活の困難に直面する場合には、より高額な慰謝料が認められる傾向があります。

ただし、慰謝料の具体的な金額は、裁判所が考慮するさまざまな要因によって決定されるため、個々の事例によって異なるでしょう。

不倫が原因で離婚に至った場合の慰謝料は、150~300万円ほどが多いところです。互いに離婚した場合、双方の配偶者から同程度の慰謝料を請求され得るため、合計額は300~600万円程になる可能性があるでしょう。

ダブル不倫で慰謝料を請求する方法

ダブル不倫で慰謝料を請求する方法は、主に以下の通りです。

  • 慰謝料を請求できることを証明する
  • 慰謝料請求を裏付ける根拠を集める
  • 相手に証拠を提示し話し合う
  • 弁護士に依頼し慰謝料請求する

詳しく解説します。

慰謝料を請求できることを証明する

慰謝料請求をするには、不倫が法律上の不貞行為であることを証明しなければなりません。

不貞行為とは、配偶者以外の異性と自由意思のもとで肉体関係を持つことです。そのため、慰謝料請求が可能になるのは、婚姻関係が継続している場合に限られます。

夫婦関係がすでに破綻していた場合、不貞行為として認められない可能性があります。

慰謝料請求を有効にするためには、結婚関係が維持されていたことを示す証拠も必要になります。

慰謝料請求を裏付ける根拠を集める

慰謝料請求を成功させるには、証拠を集めることが重要です。

前述した不倫相手の既婚証拠や肉体関係の証拠だけでなく、精神的苦痛を受けたことを示す医師の診断書や、夫婦関係が悪化した経緯を記録した日記なども有効な証拠になります。

証拠を集める際には、違法な手段を用いると逆に訴えられる可能性があるため、法律の範囲内で慎重に行うことが求められます。

肉体関係を持った事実については、できるだけ日時・場所・方法を特定できる形であると望ましいでしょう。また、人の話が根拠である場合は、その話が信用できることの裏付けをセットで集めることをおすすめします。

相手に証拠を提示し話し合う

証拠が揃ったら、まずは相手に提示し、話し合いの場を持つことが一般的です。冷静に交渉を進めるために、感情的にならないよう注意が必要です。

内容証明郵便を用いて慰謝料請求を通知することで、正式な請求の意思を示すことができます。相手が素直に認める場合は、示談書を作成し、合意した慰謝料の金額や支払い方法を明記します。

一方で、相手が否定したり支払いを拒否したりする場合は、さらなる対応が求められます。

弁護士に依頼し慰謝料請求する

話し合いで解決しない場合や、高額な慰謝料を請求する場合は、弁護士に依頼するのが効果的です。

弁護士に依頼すれば、法的に有効な請求手続きを進めることができ、相手が支払いを拒否した場合でも裁判に持ち込むことが可能です。

また、相手との交渉を弁護士が代理で行うため、精神的負担を軽減できます。

費用はかかりますが、確実に慰謝料を得るためには、専門家のサポートを受けることが有効な選択肢となります。

ダブル不倫の慰謝料請求に必要なもの

ダブル不倫の慰謝料請求を行う場合、必要なものは主に以下の通りです。

  • 不倫相手が既婚者である証拠
  • 肉体関係を持った証拠

詳しく解説します。

不倫相手が既婚者である証拠

ダブル不倫で慰謝料請求をするには、不倫相手が既婚者であることを証明する必要があります。

なぜなら、独身同士の交際では不貞行為とみなされないからです。証拠として有効なのは、住民票や戸籍謄本、結婚指輪を着用している写真、SNS上の投稿などです。

また、不倫相手の配偶者と直接面識がある場合、その関係性を証言できる第三者の証言も証拠の1つになります。

相手の既婚を示す証拠がないと、慰謝料請求の正当性が証明できず、交渉が難航する可能性があります。

知人や仕事関係者など、不倫関係以外の交友関係がある間柄の場合、既婚者であることを知っている第三者が見つかりやすく、重要な証拠になり得るでしょう。また、不倫相手が既婚者であると分かっていたかどうか、という点が非常に大切なポイントとなります。

肉体関係を持った証拠

不貞行為を立証するには、肉体関係を持った証拠が必要です。単なる親しいやりとりや二人での食事だけでは不貞行為と認められません。

証拠として有効なのは、ラブホテルや相手の自宅への出入りを記録した写真や動画、メールやLINEのやりとり、探偵による調査報告書などです。

また、ホテルの領収書やクレジットカードの利用履歴も補助的な証拠となります。

証拠が不十分だと、慰謝料請求の際に相手側が関係を否認し、請求が認められない可能性があります。そのため、確実な証拠を集めることが重要です。

ホテルへの出入りが分かる映像・画像や、肉体関係を前提としたメッセージのやり取りなどは、具体的な証拠として多く見られます。また、本人が肉体関係を自認したことも信頼度の高い証拠になりやすいです。

ダブル不倫の慰謝料の費用を増額するポイント

ダブル不倫が発覚した際、裏切られた悲しみだけでなく、怒りの感情も当然あるでしょう。

怒りの感情から、慰謝料の請求額を増やすことができないかと思っている方もいるはずです。ここからは、慰謝料の費用を増額するポイントを6つご紹介します。

  • ダブル不倫の期間と回数が多い
  • 婚姻期間が長い
  • 精神的・肉体的苦痛が大きい
  • 不倫相手または配偶者の年収が高い
  • 夫婦関係が円満だった
  • 子供の有無

ダブル不倫の期間と回数が多い

不倫の期間が長く、肉体関係を持った回数が多いほど、慰謝料の増額が見込めます。

短期間の関係であれば過失の程度が低いと判断されることがありますが、数年にわたる関係が続いていた場合、夫婦関係への影響が深刻とみなされやすいです。

そのため、慰謝料の金額が高くなる傾向があります。

また、ラブホテルの利用履歴やメール・LINEのやりとりから複数回の関係が証明できれば、相手が言い逃れするのを防ぐことができるため、証拠の確保が重要です。

婚姻期間が長い

結婚している期間が長いほど、慰謝料の金額が増加する傾向にあります。

結婚生活が長ければ長いほど、夫婦の信頼関係や絆が深まっていると考えられるため、それを裏切る行為の影響も大きいと判断されやすいです。

たとえば、新婚の夫婦の場合は慰謝料が100万円程度にとどまることがありますが、20年以上の婚姻関係がある場合は300万円以上になるケースもあります。

特に長年支え合ってきた夫婦の場合、不倫による精神的ダメージは大きく、その分慰謝料の請求額も増額されやすくなるでしょう。

精神的・肉体的苦痛が大きい

不倫によって強い精神的ショックを受け、うつ病や不眠症などの症状が現れた場合、慰謝料の増額が期待できます。

特に医師の診断書があれば、精神的苦痛の証拠として有効です。また、肉体的な影響として食欲不振や体重減少などの健康被害が出た場合も、慰謝料請求の根拠となります。

さらに、不倫によって職を失ったり、生活が困窮したりした場合も、被害の大きさが認められ、慰謝料が高額になる可能性があります。

不倫相手または配偶者の年収が高い

慰謝料の金額は、加害者の経済状況に左右されます。一般的に、年収が高い人ほど支払い能力があるとみなされるため、慰謝料も高額になりやすい傾向があります。

例えば、年収が300万円程度の人と、1,000万円以上の人では、同じ不倫のケースでも請求額に大きな差が出ることがあるのです。

また、不倫相手が社会的地位の高い職業に就いている場合、裁判での評判を気にして示談に応じやすいという側面もあります。

そのため、相手の経済状況を把握することが慰謝料請求を成功させるポイントになるでしょう。

夫婦関係が円満だった

不倫が発覚する前まで夫婦関係が良好だった場合、慰謝料が増額される可能性があります。

例えば、定期的に家族旅行に行っていたり、日常的に円満な関係が続いていたりした証拠があれば、不倫が夫婦関係に与えた影響の大きさが示されます。

逆に、夫婦関係がすでに冷え切っていた場合や別居状態にあった場合は、不倫による被害が相対的に少ないと判断され、慰謝料の減額要因になることもあります。

そのため、夫婦の関係性を示す証拠を集めることが重要です。

子供の有無

子供がいる場合、不倫による家庭崩壊の影響が大きいため、慰謝料が増額されやすくなります。

特に不倫が原因で子供が精神的なストレスを受けた場合や、養育環境が悪化した場合は、家庭への影響がより深刻とみなされます。

裁判においても、子供の福祉を重視する傾向があるため、家庭への悪影響を示す証拠があれば、慰謝料請求の際に有利に働く可能性が高まります。

ダブル不倫の慰謝料請求する際の注意点

ダブル不倫で慰謝料を請求する場合、あるいは請求された場合、感情的な対立だけで動くと大きな損失を招きます。

ここからは、ダブル不倫の慰謝料請求する際の注意点を詳しく解説します。

ダブル不倫の慰謝料請求には時効がある

不倫の慰謝料請求権には、法律で定められた有効期限(消滅時効)が存在します。

不貞行為に基づく慰謝料請求は、不倫の事実および相手を知った時から「3年間」行わないと、時効によって権利が消滅してしまうのがルールです。

また、不倫関係があった時から20年が経過した場合も、請求することができなくなるのも覚えておく必要があります。

時効に関して注意すべきポイントは以下の通りです。

  • 発覚の起点: 「怪しいと思った日」ではなく、不倫の確証を得て相手の氏名や住所を特定した日がカウントの起点となります。
  • 時効の停止: 内容明郵便による催告や、裁判所を通じた手続きを行うことで、時効の完成を遅らせることが可能です。
  • 過去の不倫: 数年前の関係が今さら発覚した場合でも、知ってから3年以内であれば請求を受ける(あるいはする)可能性があります。

求償権のリスクがある

求償権(きゅうしょうけん)とは、連帯債務者の一人が全額を支払った際、もう一人の加害者に対して「自分の負担分を超えて支払った分を返せ」と請求できる権利です。

不倫は共同不法行為であり、二人で連帯して責任を負います。

たとえば、あなたが300万円の慰謝料を一人で支払った場合、その半分(約150万円)を不倫相手に請求できるのが求償権です。

ダブル不倫において求償権がリスクとなる理由は以下の通りです。

  • ブーメラン現象: 相手の配偶者に慰謝料を支払った後、あなたが相手に求償権を行使すると、相手が自分の配偶者にバラしてしまうきっかけになります。
  • 家庭内での金銭移動: 双方が離婚しない場合、あなたが払った慰謝料を後から求償請求されれば、結局は自分の家庭の貯金から補填することになり、解決になりません。
  • 示談書での対策: 示談をする際は、必ず「求償権の放棄」を条項に入れる必要があります。これがないと、数年後に相手から突然請求されるリスクが残ります。

ダブル不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット

ダブル不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリットは、主に以下の通りです。

  • 交渉を代行してくれる
  • トラブルを回避できる

詳しく解説します。

交渉を代行してくれる

慰謝料請求の交渉は、精神的な負担が大きいものです。

特に不倫相手や配偶者が強く反論してきたり、逆に開き直ったりするケースもあるため、個人で対応するのは難しいことがあります。

弁護士に依頼すれば、専門的な知識をもとに適切な方法で交渉を進めてもらえるため、感情的にならずに冷静な対応が可能です。

また、法的根拠に基づいた請求ができるため、相手が支払いを拒否しにくくなるというメリットもあります。

トラブルを回避できる

慰謝料請求を進める際には、相手からの報復や嫌がらせなどのトラブルが発生があります。

特に不倫相手の配偶者が関与してくる場合、話がこじれることも少なくありません。弁護士に依頼すれば、こうしたトラブルを事前に防ぎ、スムーズに手続きを進めることができます。

さらに、万が一裁判になった場合でも、弁護士が代理人として対応してくれるため、自分自身が直接法廷で対峙する必要がなく、安心して手続きを進めることが可能です。

ダブル不倫の慰謝料請求は弁護士に相談

ダブル不倫の慰謝料請求は、法的な知識が必要であり、適切な証拠を揃えなければなりません。

また、請求の過程で相手と直接交渉することになるため、精神的な負担も大きくなります。

弁護士に相談すれば、適正な慰謝料の算定や、証拠収集のサポート、交渉の代行などを行ってもらえるため、請求を有利に進めることが可能です。

藤垣法律事務所では、離婚・男女問題に精通した弁護士が在籍しており、迅速対応により最適な解決方法をご提案いたします。下記からぜひご相談ください。

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