盗撮は、ニュースや日常会話でも頻繁に使われる言葉ですが、法律上「盗撮罪」という名称の犯罪があるわけではありません。実際には、行為の内容や状況によって、性的姿態等撮影罪(いわゆる撮影罪)や迷惑防止条例違反など、複数の犯罪に分かれて評価されます。

同じ「盗撮」と呼ばれる行為でも、どこで・何を・どのように撮影したかによって適用される法律は大きく異なります。 たとえば、公共の場所での撮影と、トイレや更衣室への侵入を伴うケースとでは、成立する犯罪や処罰の重さも変わってきます。

また、近年の法改正により、従来は都道府県ごとの条例で処罰されることが多かった盗撮行為についても、全国一律で処罰される「性的姿態等撮影罪」が新設され、法的な整理が大きく変わりました。これにより、「盗撮は何罪になるのか」という点は、以前よりも一層整理して理解する必要があります。

もっとも、実務では単に罪名を把握するだけでなく、どのような事情で罪名が分かれるのか、どこから犯罪として成立するのかを正確に見極めることが重要です。この点を誤ると、想定していなかった重い罪に問われる可能性もあります。

本記事では、盗撮がどのような犯罪に該当するのかを全体像から整理したうえで、どの罪が適用されるのかの判断基準や処罰の考え方を、弁護士の視点からわかりやすく解説します。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

盗撮は何罪になる?結論からわかりやすく整理

盗撮は一般的な呼び方であり、一つの罪名として処罰されるわけではありません。結論としては、盗撮行為の多くは「性的姿態等撮影罪」に該当し、場合によっては迷惑防止条例違反や住居侵入罪など、複数の犯罪に分かれて評価されます。

現在の実務では、まず「性的姿態等撮影罪(いわゆる撮影罪)」に該当するかどうかが最初の判断基準となります。この法律は、性的な部位や下着などを本人の同意なく撮影する行為を全国一律で処罰するもので、従来のように地域ごとに異なる条例に依存する構造から大きく変化しました。

もっとも、すべての盗撮行為が撮影罪として処分されるわけではありません。たとえば、撮影の態様や場所、対象によっては、迷惑防止条例違反として処罰されるケースや、トイレ・更衣室などに侵入して撮影した場合には住居侵入罪等が成立する可能性もあります。また、被写体が未成年である場合には、児童ポルノ関連の犯罪が問題となることもあります。

さらに、撮影そのものにとどまらず、撮影した画像や動画を送信・提供した場合には、別の犯罪が成立する可能性がある点にも注意が必要です。盗撮に関する法的評価は単純ではなく、行為の前後関係も含めて総合的に判断されます。

このように、盗撮に関する罪名は単一ではなく、「どのような行為をしたのか」「どのような対象を撮影したのか」といった事情に応じて複数の法律が組み合わさる構造になっています。そのため、「盗撮=この罪」と単純に決めつけることはできず、個別の事情に応じた整理が不可欠です。

実務的には、まず撮影罪の成立可能性を検討し、そのうえで条例違反や他の犯罪が併せて成立するかどうかを検討するという順序で判断されることが一般的です。この整理を理解しておくことで、自身の行為がどのような法的評価を受けるのかを見通しやすくなります。

盗撮事件では、撮影した行為が撮影罪の対象になるのか条例違反の対象になるのかが大きな分岐点です。いずれの罪名で処理されるかは、その後の見通しに大きく影響します。

そもそも盗撮とは?法律上の意味と判断基準

「盗撮」という言葉は広く使われていますが、法律上は明確に定義された用語ではありません。そのため、実際の刑事事件では、「盗撮」という言葉そのものではなく、どのような行為が行われたのかを具体的に整理したうえで、適用される犯罪が判断されます。

現在の法制度では、いわゆる盗撮行為の中心は、性的姿態等撮影罪(いわゆる撮影罪)によって処罰されます。この法律では、正当な理由がないのにひそかに、人の性的な部位(性器・臀部・胸部など)や、それを覆う下着部分、あるいはわいせつ行為の最中の姿態を撮影する行為などが処罰対象とされています。

また、単に隠れて撮影する場合に限らず、相手の同意が困難な状態に乗じて撮影した場合や、撮影目的を誤信させた場合、さらには未成年者を対象とする撮影行為なども処罰の対象とされています。このように、法律上の「性的姿態等」は一定の範囲で定められているものの、その適用は個別の事情に応じて判断されます。

そのため、どこまでが「盗撮」に当たるのかは一律に決まるものではなく、撮影の対象・方法・状況といった具体的事情を踏まえて判断されることになります。たとえば、公共の場での撮影か、トイレや更衣室など私的空間での撮影かによっても、法的評価は大きく異なります。

さらに、盗撮の成否は撮影行為そのものだけでなく、撮影に至る経緯や目的、撮影後の行為(保存・送信など)も含めて総合的に評価されることがあります。このため、単に「写真を撮ったかどうか」だけで判断できるものではありません。

このように、「盗撮」という言葉は日常的な概念にすぎず、法的には「どのような姿態を、どのような方法で撮影したのか」という要素に分解して検討される必要があります。とくに、性的姿態等に該当するかどうかが、どの罪が成立するかを分ける重要なポイントとなります。

盗撮に適用される主な法律|撮影罪・条例・その他の違い

盗撮行為は一つの法律だけで処罰されるわけではなく、行為の態様や状況に応じて複数の法律が適用されます。そのため、「どの法律が問題となるのか」を整理して理解することが重要です。

性的姿態等撮影罪(いわゆる撮影罪)

現在の中心となるのは、性的姿態等撮影罪(いわゆる撮影罪)です。この法律は、正当な理由なく、ひそかに人の性的な部位や下着などを撮影する行為を処罰するもので、全国一律の基準で適用される点に特徴があります。

また、単に隠れて撮影する場合だけでなく、同意が困難な状態に乗じた撮影や、撮影目的を誤信させた場合、未成年者を対象とする撮影なども処罰対象とされています。さらに、未遂も処罰されるため、実際に撮影に至らなかった場合でも犯罪が成立する可能性があります。

現在では、いわゆる盗撮行為の多くがこの撮影罪によって処理されるため、まずこの罪に該当するかどうかを検討することが基本的な出発点となります。

性的姿態等撮影罪に関する重要ポイントについては、以下の記事もご参照ください。
性的姿態等撮影罪とは?成立要件と迷惑防止条例との違いを解説

迷惑防止条例違反

もっとも、すべての盗撮行為が撮影罪として処理されるわけではなく、迷惑防止条例違反が適用されるケースも依然として存在します。各都道府県の条例では、公共の場所や乗り物内における卑わいな行為や盗撮行為を規制しており、具体的な規定や処罰内容は地域によって異なります。

とくに、撮影罪の構成要件に該当しない場合や、条例による処罰が適切と判断される場合には、条例違反として処理されることがあります。そのため、撮影罪と条例のどちらが適用されるかは、個別の事情に応じて判断されます。

なお、迷惑防止条例違反に該当する盗撮の特徴や流れなどについては、以下の記事もご参照ください。
迷惑防止条例違反の盗撮とは|成立要件と罰則・処分の流れ

住居侵入罪・建造物侵入罪

撮影行為に付随して、住居侵入罪や建造物侵入罪が成立するケースも少なくありません。たとえば、トイレや更衣室、浴室などに無断で立ち入って撮影した場合には、撮影行為とは別に、侵入行為自体が独立した犯罪として評価されます。

このような場合には、撮影罪や条例違反と併せて複数の犯罪が成立する可能性があるため、処罰が重くなる要因となります。

児童ポルノ関連犯罪

被写体が未成年である場合には、児童ポルノ関連の犯罪が問題となることがあります。未成年者の性的姿態を撮影・保管・提供する行為は厳しく規制されており、通常の盗撮事案よりも重い処罰が科される可能性があります。

とくに、年齢や撮影内容によっては、別の法体系で処理されることもあるため注意が必要です。

複数の法律が組み合わさる点に注意

このように、盗撮に関する法規制は一つに集約されているわけではなく、撮影行為そのものだけでなく、その前後の行為や対象者の属性なども含めて、複数の法律が組み合わさる形で適用されます。

そのため、「盗撮=この法律」と単純に整理することはできず、具体的な事情に応じて、どの犯罪が成立するのかを個別に検討する必要があります。この点を理解しておくことが、正確な法的判断につながります。

どのような行為が立証できるか、という観点でも、罪名は変わることがあります。例えば、トイレに入ったことは明らかだが盗撮の有無ははっきりしない、という場合には、建造物侵入罪のみで処理されることもあり得ます。

盗撮はどの罪になる?判断が分かれるポイントを解説

盗撮行為がどの罪に該当するかは、一つの要素だけで決まるものではなく、複数の事情を総合して判断されます。同じように見える行為であっても、具体的な状況によって適用される法律が異なるため、判断の枠組みを理解しておくことが重要です。

撮影された対象が「性的姿態等」に当たるか

まず重要となるのは、撮影された対象が法律上の「性的姿態等」に該当するかどうかです。性的な部位や下着を直接または間接に捉えた撮影であれば、撮影罪の対象となる可能性が高くなります。

もっとも、衣服の上からの撮影であっても、態様によっては問題となる場合があり、どのように撮影されたかという点も含めて判断されます。逆に、これに該当しない場合には、条例違反など別の犯罪として評価されることがあります。

撮影が行われた場所・状況

次に、撮影が行われた場所や状況も重要な判断要素です。公共の場所や乗り物内での行為なのか、トイレや更衣室などの私的空間での行為なのかによって、適用される法律は大きく変わります。

特に、私的空間に無断で立ち入って撮影した場合には、撮影行為に加えて住居侵入罪等が成立する可能性があるため、より重い法的評価につながります。

撮影方法や行為の態様

さらに、どのような方法で撮影したのかという点も重要です。ひそかに撮影した場合だけでなく、相手の同意が困難な状態に乗じた場合や、撮影目的を誤信させた場合なども、撮影罪の対象となることがあります。

このように、単に「隠れて撮影したかどうか」だけでなく、行為の態様全体が評価対象となる点に注意が必要です。

被写体の年齢や関係性

加えて、被写体の年齢や撮影者との関係性も重要な要素となります。被写体が未成年である場合には、児童ポルノ関連の犯罪が問題となる可能性があり、通常の事案よりも重い処罰が科されることがあります。

また、年齢差によっては、同意の有無にかかわらず違法と評価されるケースもあるため、慎重な検討が必要です。

総合的な判断が行われる

このように、盗撮がどの罪に該当するかは、対象・場所・方法・関係性といった複数の要素を踏まえて総合的に判断されます。そのため、個々の要素だけを見て判断するのではなく、全体像を踏まえて整理することが重要です。実務においても、これらの要素をもとに、まず撮影罪の成立を検討し、そのうえで条例違反や他の犯罪の成立可能性を検討するという形で判断が進められることが一般的です。

撮影内容が児童ポルノに該当する場合、取り扱いの重さが大きく変わることも珍しくないため、被写体の年齢は十分に意識をするべきポイントと言えます。

盗撮の刑罰はどれくらい?重さと処分の全体像

盗撮が犯罪に当たる場合の刑罰は、適用される法律や行為の内容によって異なります。また、同じ盗撮でも、撮影にとどまるのか、撮影後に画像や動画を提供・送信する行為まで含まれるのかによって、適用される犯罪や刑罰が変わることもあります。

性的姿態等撮影罪の刑罰

現在、盗撮行為の中心となる性的姿態等撮影罪では、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金が定められています。また、未遂も処罰対象です。

さらに、この法律では撮影後の行為についても、それぞれ個別に法定刑が定められています。

行為内容法定刑
性的姿態等を撮影する行為三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金
撮影された画像・動画を提供する行為三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金
不特定又は多数に提供・公然陳列する行為五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金、又は併科
提供目的で保管する行為二年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金
不特定又は多数に送信する行為五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金、又は併科
送信された影像を記録する行為三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金

迷惑防止条例違反の刑罰

迷惑防止条例は都道府県ごとに内容が異なりますが、東京都を例に挙げると、公共の場所や乗り物内などにおける盗撮行為について、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金が定められています。

さらに、常習的な場合には、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金とされています。

侵入罪との関係

盗撮のためにトイレや更衣室、住居などに無断で立ち入った場合には、住居侵入罪や建造物侵入罪が成立する可能性があります。これらの法定刑は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金です。

児童ポルノ関連犯罪との関係

被写体が未成年である場合には、児童ポルノ関連犯罪が問題となります。たとえば、児童の性的な姿態を撮影して児童ポルノを製造した場合には、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金(又は併科)を科される可能性があります。

実際の処分は個別事情で変わる

もっとも、実際の処分は法定刑の範囲内で、行為の悪質性、被害の程度、示談の有無などの事情を踏まえて決まります。ただし、前提として重要なのは、どの行為にどの法定刑が定められているかは法律上明確に分かれているという点です。そのため、刑罰を考える際には、「撮影の態様はどのようなものか」「撮影だけか」「提供までしたか」「不特定多数に送信したか」などを区別して整理することが重要です。

なお、盗撮の時効に関するポイントや注意点については、以下の記事もご参照ください。
盗撮の時効は何年?罪名別の公訴時効と起算点を解説

盗撮は親告罪?被害者の意思との関係

盗撮が犯罪に当たる場合、被害者の意思がどのように影響するのかは重要なポイントです。とくに、「示談をすれば処罰されないのか」といった点は、多くの方が気になるところです。

まず、現在の性的姿態等撮影罪は、被害者の告訴がなくても起訴できる非親告罪とされています。そのため、被害者が処罰を望まない場合であっても、捜査機関の判断によっては刑事手続が進む可能性があります。

これは、盗撮行為が個人のプライバシー侵害にとどまらず、社会的にも重大な法益侵害と位置付けられているためです。したがって、「被害者が許せば終わる」という関係にはなっていません。

もっとも、被害者の意思がまったく考慮されないわけではありません。実務上は、被害者との示談の成立や処罰感情の有無が、処分の判断に影響を与えることがあります。たとえば、被害者が被害弁償を受け入れ、処罰を望まない意向を示している場合には、不起訴となる可能性があるなど、結果に差が出ることがあります。

一方で、迷惑防止条例違反についても、通常は非親告罪として扱われるため、基本的な構造は同様です。被害者の意思が重要な事情となることはあっても、それだけで刑事責任が消えるわけではありません。

このように、盗撮は原則として被害者の告訴を前提としない犯罪類型でありつつ、実務上は被害者の意思が一定の影響を及ぼすという構造になっています。この点を正しく理解しておくことが重要です。

盗撮と親告罪との関係については、以下の記事もご参照ください。
盗撮は親告罪?告訴なしで立件される理由

盗撮でよく問題になるケース|証拠・冤罪・被害者不明

盗撮の刑事事件では、「実際に撮影したのか」「証拠が十分か」「誰が被害者なのか」といった点が問題になるケースが少なくありません。外形的には単純な事案に見えても、証拠関係や事実認定によって結論が左右される場面があります。

証拠が問題となるケース

盗撮事件では、撮影データそのものや撮影機器の状況が重要な証拠となります。たとえば、スマートフォンやカメラの中に画像や動画が残っているか、撮影時刻や保存状況がどうなっているかなどが検討されます。

もっとも、必ずしも画像データが残っているとは限らず、削除されている場合や、そもそも保存されていない場合もあります。そのような場合には、防犯カメラ映像や目撃証言など、周辺証拠によって事実が認定されることがあります。

そのため、「画像がないから犯罪にならない」と単純に判断できるものではなく、どのような証拠がどの程度そろっているかが重要なポイントとなります。

盗撮事件の主な証拠や、証拠の処分への影響などについては、以下の記事もご参照ください。
盗撮の証拠とは?証拠不十分・防犯カメラの扱いを解説

被害者が特定できないケース

盗撮行為が疑われる場合でも、撮影対象となった被害者が特定できないケースがあります。たとえば、混雑した場所での撮影や、画像から人物の特定が困難な場合などです。

このような場合でも、行為自体が認定できれば犯罪が成立する余地はありますが、被害の具体性や立証の程度が問題となることがあります。事案によっては、証拠不十分として処理される可能性もあります。

冤罪が問題となるケース

盗撮事件では、冤罪が問題となるケースも一定数存在します。たとえば、単にスマートフォンを操作していただけで疑われた場合や、撮影していないにもかかわらず通報されるようなケースです。

このような場合には、実際に撮影行為があったのか、どのような態様であったのかを客観的証拠に基づいて慎重に検討する必要があります。防犯カメラ映像や端末の解析結果などが重要な意味を持つことがあります。

また、盗撮は「疑われやすい行為」と隣り合わせであることから、初期対応の内容によってその後の結果が大きく変わる可能性がある点にも注意が必要です。

なお、盗撮の冤罪における対応方法や手続の流れなどについては、以下の記事もご参照ください。
盗撮の冤罪|無実でも疑われた場合の対応と不起訴の可能性

事実関係の整理が重要

このように、盗撮事件では、証拠の有無や内容、被害者の特定可能性、行為の具体的態様などが複雑に絡み合って判断されます。そのため、事実関係を丁寧に整理することが重要になります。実務においても、これらの要素を踏まえて、どの犯罪が成立するのか、そもそも犯罪が成立するのかという点が慎重に検討されることになります。

まとめ|盗撮が何罪になるかは行為ごとに判断される

盗撮は一つの罪名で処理されるものではなく、撮影の対象・方法・場所・その後の行為によって、適用される犯罪が変わります。

現在の実務では、まず性的姿態等撮影罪に当たるかどうかが中心的に検討されますが、これに当たらない場合でも、迷惑防止条例違反として処理されるケースがあります。さらに、トイレや更衣室への立入りを伴う場合には侵入罪が、被写体が未成年である場合には児童ポルノ関連犯罪が問題となるなど、複数の犯罪が組み合わさることもあります。

また、撮影行為にとどまらず、撮影した画像や動画をどのように扱ったかによっても、成立する犯罪や法定刑は変わります。そのため、「盗撮をした=この罪」と単純に整理することはできません。

加えて、実際の処分は、証拠の有無や内容、被害者の意思、示談の成立などの事情によっても左右されます。同じような行為であっても、具体的な事情によって結論が異なることは珍しくありません。

このように、盗撮が何罪になるかは、個別の事情を踏まえて判断される構造になっています。したがって、正確に理解するためには、行為の内容を具体的に整理したうえで検討することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 盗撮は必ず性的姿態等撮影罪になりますか?

必ずしもそうとは限りません。現在は撮影罪が中心となっていますが、撮影の対象や態様が要件に当たらない場合には、迷惑防止条例違反として処理されることがあります。また、場所や状況によっては、侵入罪など別の犯罪が成立することもあります。


Q. 画像や動画が残っていなくても処罰されますか?

処罰される可能性はあります。撮影データが残っていない場合でも、防犯カメラ映像や目撃証言などの証拠によって、撮影行為が認定されることがあります。また、撮影罪は未遂も処罰対象であるため、状況によっては成立が認められる余地があります。


Q. 示談が成立すれば処罰されませんか?

示談が成立しても、必ず処罰されなくなるわけではありません。撮影罪は非親告罪であるため、被害者が処罰を望まない場合でも手続が進むことがあります。

もっとも、示談の成立や被害者の処罰感情は、不起訴や処分の軽重に影響する事情として考慮されることがあります。


Q. どの程度の刑罰になるのが一般的ですか?

刑罰の内容は一律ではなく、適用される法律や行為の内容によって異なります。撮影のみの事案か、画像の提供や送信まで行っているか、侵入行為を伴っているかなどによって、法定刑の枠組み自体が変わります。

そのため、一般的な相場を一概に示すことは難しく、個別の事情に応じて判断されることになります。


Q. 盗撮は冤罪になることもありますか?

一定数あります。盗撮は外形的に疑われやすい行為であるため、実際には撮影していない場合でも通報されることがあります。このような場合には、防犯カメラ映像や端末の解析結果などの客観的証拠に基づいて、事実関係が慎重に検討されます。

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