自転車窃盗で自首をする場合の方法や流れ,注意点などを知りたい方へ弁護士が詳細解説

このページでは,自転車窃盗事件の自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

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自転車窃盗事件で自首をするべき場合

①現行犯で発覚している場合

自転車窃盗事件は,現行犯で被害者や目撃者に発覚している場合,速やかな捜査で被疑者の特定に結びつく可能性が高くなりやすい傾向にあります。自転車窃盗の捜査が難航したり長期化したりするのは,主に事件の発覚が遅れてしまい,客観的な証拠が残っていない場合が挙げられますが,現行犯で発覚している場合には,証拠が散逸している可能性が低く,被疑者の特定が実現しやすいのです。

自首は,捜査がなされれば自分が被疑者と特定される,という場合に,先手を打って行うことで特に高い効果を発揮する動きです。自首をしなくても自分が被疑者と特定されてしまうのであれば,それに先立って自首をすることで,刑事処分の軽減が図れることになります。

そのため,自転車窃盗事件が現行犯で発覚したものの,その場を逃れてきたという場合には,後になって自分が被疑者と特定される可能性を踏まえ,自首をするメリットが大きくなりやすいでしょう。

ポイント
現行犯で発覚した自転車窃盗は,被疑者の特定に至りやすい

②反省・後悔の意思を表明したい場合

自転車窃盗事件の刑事処分は,反省や後悔といった情状面の事情が大きく影響することもあります。特に,被害の規模が小さいケースや,盗品の自転車が被害者の手元に戻ったため実質的な損害がないケースなどでは,反省の深さを考慮して不起訴処分を検討する余地も生じ得ます。

この点,反省や後悔を行動として表明する際の有力な手段が自首です。自首は,自らの犯罪行為を捜査機関に申告するものであって,刑事処罰を受けるリスクを背負った行為であるため,大きなリスクを背負ってでも反省の意思を表明したい,という気持ちがあると理解してもらうことが可能な動きです。自転車窃盗事件では,自首を行うほど反省を深めた被疑者である,ということを理由に不起訴処分とされることも少なくはありません。

反省の気持ちを具体的な行動に移したい場合には,自首をするメリットが非常に大きくなるでしょう。

ポイント
自転車窃盗の場合,自首が不起訴処分の理由となるケースもある

③周囲への発覚を防ぎたい場合

自首は,自ら捜査機関へ出頭する代わりに,事件の捜査をできるだけ穏やかな方法で行ってもらうことを期待する動きでもあります。自首をしない場合には家宅捜索などが必要と考えられるケースでも,自首をしているのであれば任意の提出に委ねてよい,と判断される可能性が高くなります。
自首をしている以上,証拠隠滅の恐れは想定しづらく,強制的な証拠収集の捜査を行う必要はないと判断してもらいやすいのです。

捜査方法が穏やかなものになれば,捜査を受けていることや事件の存在・内容などが周囲に発覚する可能性は非常に低くなります。一般的に,事件が周囲に発覚するのは,逮捕された場合や警察が自宅に来た場合などが代表例ですが,それらが行われず,周囲に発覚するきっかけが生じなければ,家族や職場などへの影響を防ぎながら解決を目指すことができるでしょう。

ポイント
自首をした場合,強制的な捜査は行われにくくなる

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

自転車窃盗事件の自首は弁護士に依頼すべきか

自転車窃盗事件の場合,自首をするかどうか検討をしている状況であれば,弁護士に相談・依頼をして専門的な判断を仰ぐことが有益でしょう。また,実際に自首を試みる場合には,弁護士に委任をして,警察とのやり取りを可能な限り弁護士に進めてもらうことが非常に有効です。

自転車窃盗事件の自首に関して,弁護士に依頼する具体的なメリットとしては,以下のような点が挙げられます。

①事件の法的な整理ができる

自転車窃盗事件は,事件の具体的な内容によって窃盗罪や占有離脱物横領罪など,該当する罪名が異なる可能性があります。また,自転車を乗り捨てる行為が犯罪に該当しないケースもあり得るため,自分の行為のうちどの点がどの犯罪に該当し得るか,という整理は意外に難しいものでもあります。

自首の検討をするためには,前提として自分のどの行為がどの犯罪に当たるのかを理解していなければなりません。自首は自分の犯罪事実を申告するものである以上,犯罪事実が分からないというわけにはいかないためです。

この点,弁護士に依頼をすることで,その点の法的な整理は全面的に弁護士へ委ねることが可能になるでしょう。あわせて,犯罪事実の内容を踏まえた自首のメリットデメリットを正確に理解することも容易になります。

②適切な手順で自首ができる

自首を行うとなった場合,では具体的に何をするのか,ということが明確にイメージできる人は少ないでしょう。自首という言葉やその意味は何となく分かるものの,実際に自首をするにはまずどうすべきか,と問われるとよく分からないことが多いはずです。

自首は,捜査機関に捜査を求める動きであって,対応する捜査機関にはやむを得ず負担が生じるものであるため,捜査機関に配慮した手順や流れで行うことが適切です。自首に際して,捜査機関への適切な配慮ができていれば,逮捕回避や処分軽減といった自首のメリットは受けやすくなるでしょう。

この点,弁護士に依頼をし,弁護士が主導する形で自首を進めることによって,捜査機関への配慮と円滑な自首を両立することが可能です。弁護士が必要なやり取りを代わりに行ってくれるため,負担の軽減につながる効果も大きいでしょう。

③示談の試みができる

自転車窃盗の事件では,示談の成否が最終的な処分結果を左右しやすい傾向にあります。そのため,刑事処分の軽減を目指して自首を行うのであれば,続けて示談の試みに移行することが適切でしょう。自首のみをして示談を試みないというのは,合理的な動きとは言い難いところです。

この点,示談の試みは,弁護士に依頼し,弁護士を窓口にして行う必要があります。裏を返せば,自首の段階で弁護士に依頼している場合,既に窓口となる弁護士がいるため,速やかに示談の試みを進めることが可能になります。
速やかに示談ができれば,それだけ速やかな事件解決にもつながるため,そのメリットは非常に大きくなるでしょう。

自転車窃盗事件で自首をする場合の注意点

①捜査を誘発する可能性

自首は,自ら捜査機関に捜査を求める行為であるため,メリットが大きい反面リスクも小さくはありません。この点,自首の代表的なリスクは,自首をしたばかりに捜査を誘発する結果になり得る,という点です。

自分の中では,自首しなくても捜査が行われ,やがて自分の犯罪が明らかになってしまうという流れを思い描いていたとしても,実際が異なる場合はあり得ます。被疑者の特定に必要な証拠が不足していたり,そもそも捜査が開始されていなかったりすれば,自首が捜査のきっかけとなる可能性は否定できません。

自首を試みる場合には,自首が捜査を誘発する結果になってもやむを得ない,という発想で行うことが望ましいでしょう。

②捜査のスタートライン

自首は,あくまで捜査のスタートラインであって,その後に行われる捜査の方がむしろ刑事手続のメインになります。自首は心理的負担も大きいため,「無事に自首ができたから一段落」と感じてしまいがちですが,適切ではありません。自首が成立したことに満足し,その後の捜査対応をおろそかにしては本末転倒と言わざるを得ないため,十分に注意しましょう。

③自首先の判断

自首を行う場合には,どの警察署に対して行うべきか,警察署のどの課に対して行うべきか,という点に注意するとより円滑な手続が見込まれやすくなります。

自首を行う警察署の場所としては,基本的に事件発生地を管轄する警察であることが望ましいでしょう。具体的に事件の捜査を行う場合,事件発生地を管轄する警察が担当することになりやすいためです。
もっとも,住居地と事件発生地が遠く離れている場合には,事件発生地への自首が困難であるため,自宅の最寄りにある警察署でも問題はありません。

また,自首先に関しては,窃盗事件であるため刑事課(盗犯係)にするべきとも思えますが,逮捕勾留のない事件では,地域課の管轄とされていることが少なくありません。個別のケースに際しては,警察に問い合わせて直接確認するのが端的でしょう。

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自転車窃盗事件の取調べを弁護士が解説|呼び出しへの対応や自首の利点も網羅

このページでは,自転車窃盗事件で警察や検察の取調べを受ける場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
自転車窃盗の呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

自転車窃盗事件における取調べの対応法

①認め事件の初回呼び出し

事件の内容に争いがなく認めるケースでは,初回の呼び出しに際して認める方針であることを極力速やかに示すのが賢明です。

初回呼び出し前の段階では,捜査機関にとって被疑者のスタンスが分かりません。認めるか否認するか,どのような言い分を述べてくるのか,予想に限界があるため,最も対応に気を付けるべき否認や証拠隠滅の可能性を踏まえて望むことになるでしょう。
この点,できるだけ速やかに認めて争わないことを示せば,呼び出し後の手続は円滑になり,不要な負担を減少させることにもつながります。反省の態度を明らかにする趣旨でも,非常に有効な動きと言えます。

ポイント
認める方針であることをできるだけ早期に示す

②認め事件の2回目以降

認め事件における2回目以降の呼び出しに際しては,1回目の呼び出しで述べた内容を踏まえ,供述調書の作成などを行うことが想定されます。そして,捜査機関としては,1回目の呼び出しでなされた話を前提に,全ての段取りを想定していることが通常です。

そのため,呼び出された場合の対応としては,確実に出頭の上で,1回目と矛盾のない供述や対応に努めることが適切です。話すたびに内容が二転三転するのは,手続の停滞や長期化を招くのみでなく,自分の供述が信用できない,との評価につながりやすいため,避けることが賢明でしょう。

なお,1回目の呼び出しで事実でないことを話してしまった,という場合には,2回目の出頭より前の段階で訂正を申し出るのが円滑でしょう。多くの場合,1回目の呼び出しから日を空けて2回目の出頭日時を調整することになりやすいですが,2回目の出頭日時を相談する際にあわせて訂正を申し出るのは有力な手段です。

ポイント
1回目の供述内容を踏まえた供述調書の作成などが見込まれる
話が矛盾しないよう一貫した内容とすることが適切

③否認事件

否認事件の場合には,まず自分が何を疑われているのか,という被疑事件の具体的内容を把握するように努めましょう。疑われている内容を正確に理解することが,否認の第一歩となります。
また,被疑事件の内容を把握することで,その証拠関係を推測できるケースもあります。現場を録画した防犯映像はあるのか,目撃者はいるのかなど,証拠の有無や内容が分かれば,あらぬ疑いが生じている原因を突き止めるきっかけにもなります。

なお,これらの前提として,呼び出しに応じて出頭することは重要な対応です。呼び出しに対応させられることへの不満は募るものですが,かえって情報を得るチャンスと理解すれば,有益な機会とすることも可能になるでしょう。

ポイント
疑いの内容や証拠関係を把握する
呼び出しに応じることは非常に重要

自転車窃盗事件の取調べに応じたときの注意点

①記憶に乏しい場合

自転車窃盗事件でよく見られるのが,飲酒をした日の帰り道,というケースです。終電を逃した後,最寄り駅まで電車に乗った後など,徒歩が必要なタイミングで,目についた自転車を乗り捨ててしまう,というものです。
このような事件では,往々にして事件当時の記憶が乏しく,十分な供述ができないことも考えられます。それでも,呼び出しを受けて話を求められることは避け難いため,対応の仕方は十分に知っておくことが必要です。

この点,記憶に乏しい場合には,以下の点に注意することが適切でしょう。

記憶に乏しいときの対応

1.記憶がある部分とない部分を具体的に区別する
→漫然と「覚えていない」と供述するのは,手続の停滞や長期化を招く原因となるため,できるだけ避けるべき

2.記憶がない部分の認否を明確にする
→「覚えていない」との返答は基本的に「認めていない」という意味であるため,その認否が自分の真意と合致しているかは注意すべき

②単独での事件でない場合

自転車窃盗事件では,窃盗した自転車に二人乗りで移動したなど,単独の事件でない場合も少なくありません。このような場合には,自分以外の人物について何と話すのか,という点も検討する必要があります。
また,単独の事件でないことが明らかとなった場合には,他の関係者も呼び出され,話を聞かれることが見込まれます。そのため,他の人がどんな話をするのか,という点も自分の手続や処分に影響を及ぼす可能性があります。

この点,犯人隠避罪や証拠隠滅罪に該当する行為をしないことには,十分に注意をする必要があります。他人に自分の犯罪の証拠を隠滅させたり,自分が他人の犯罪の証拠を隠滅したりする行為は,証拠隠滅罪に該当し,別途刑事処罰を受ける可能性が生じます。なお,ここでの証拠には,物的なものだけでなく,人(人の話=供述)も含まれます。口裏合わせを試みることも含まれることになるため,注意すべきでしょう。

証拠隠滅行為が犯罪とならない場合

・自分の犯罪の証拠を自分で隠滅する

証拠隠滅行為が犯罪となる場合

・自分の犯罪の証拠を他人に隠滅させる
・他人の犯罪の証拠を自分が隠滅する

③自転車を処分するべきか

窃盗した自転車を所持している場合,これを手元に置いておくべきか処分すべきか,という点は悩みが生じやすいポイントです。

この点,少なくとも捜査を受けた後に処分することは,メリットに乏しく基本的に不合理と考えるのが適切でしょう。既に被疑者が特定されており,自転車が手元にあってもなくてもその責任が増減することは考えにくいためです。

一方,まだ捜査を受けていない場合については,自転車を処分することで自分が被疑者と特定されなくなるケースがあるかもしれません。もっとも,発覚した場合には悪質であると判断される原因になり得るので,非常に大きなリスクが伴うことは注意しておくべきでしょう。
また,証拠隠滅行為となり,他者を巻き込むと犯罪に該当するため,他者に相談したり他者と一緒になって行ったりすることは厳禁です。

自転車窃盗事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

自転車窃盗事件の場合,呼び出しに応じたことで逮捕される,という経過をたどることはほとんどないと考えられます。むしろ,逮捕を防ぐ意味では,呼び出しに応じることが最善の手段と言っても過言ではありません。

逮捕は,逃亡や証拠隠滅を防ぐために行われるものですが,呼び出しに応じる場合と応じない場合を比較すると,応じない場合の方が逃亡や証拠隠滅の危険は高いと理解されるのが通常です。そのため,呼び出しに応じることは,それだけで逮捕の必要が低いと理解してもらえる有益な行動と言えるでしょう。

なお,自転車窃盗事件では,以下のような場合に逮捕される可能性が高い傾向にあります。

自転車窃盗事件で逮捕されやすいケース

1.件数が多い

2.営利目的である

3.計画性・集団性がある

4.不合理な否認をしている

詳細は【自転車窃盗事件で逮捕される可能性】をご参照ください

例外的ではありますが,呼び出して話を聞いた段階で初めてこれらのケースに該当すると分かった場合には,逮捕リスクが高くなることも考えられます。もっとも,それは呼び出しに応じたことが原因ではなく,そもそもの事件の内容が原因ではあるため,やはり呼び出しに応じるべきであることに変わりはないでしょう。

自転車窃盗事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①被疑者特定後の取調べ目的

自転車窃盗事件では,盗難が発覚した段階では被疑者が分からず,その後の捜査で被疑者を特定できるに至る場合が多く見られます。そして,捜査機関が被疑者を特定した場合には,取調べのためにその被疑者を呼び出すことが一般的です。

この呼び出しは,被疑者が捜査機関を特定した後,あまり期間を空けずに行うことが通常です。具体的な時期は捜査に着手した時期等にもよりますが,事件後1~3か月間程度が目安になりやすいでしょう。
呼び出した際には,被疑者が認めるかどうか,認める場合にはどのような話をしてくれるか,という点を確認し,その後の捜査方針を決定することが見込まれます。呼び出しは,警察担当者から携帯電話等への電話連絡が行われることが一般的でしょう。

②現場の実況見分のため

自転車窃盗事件の捜査としては,事件現場の位置関係を具体的に把握することが必要です。事件現場を直接確認する捜査を「実況見分」と言いますが,実況見分に際しては被疑者を同席させ,被疑者に説明をさせながら確認を進めることが多く行われます。
そのため,事件の発生現場で実況見分を行う際には,呼び出しを受けることが見込まれやすいでしょう。

実況見分のための呼び出しは,取調べで一通りの話を聞いた後になされることが通常です。取調べの内容を踏まえて実況見分を行い,その結果を実況見分調書の形で証拠化することが目的であるためです。
具体的な呼び出しの時期は,捜査機関のスケジュールにも影響を受けますが,必要な取調べの後1週間~1か月ほどの時期が目安になりやすいでしょう。

③盗品の提出を求めるため

自転車窃盗の事件で最も重要な証拠は,実際に窃盗の対象となった自転車です。そのため,盗品である自転車が確保できるのであれば,捜査機関としては必ず一度手にし,写真撮影等して証拠化をすることになります。
また,盗難自転車は所有者の手元に返す必要があるところ,被疑者から直接被害者に返させるわけにはいかないため,一度警察で預かり,警察から被害者に手渡すのが通常です。

そのため,窃盗された自転車を被疑者が所持している場合には,その提出を求めるために呼び出されることが想定されます。
呼び出しの時期は,所持していることが分かってから間もないタイミングであることが通常です。日程の都合がつけられない等の事情がない限り,基本的には自転車の提出を優先して進めることになるでしょう。

呼び出しに関する基礎知識

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

自転車窃盗事件の自首

自転車窃盗事件で自首をするべき場合

①現行犯で発覚している場合

自転車窃盗事件は,現行犯で被害者や目撃者に発覚している場合,速やかな捜査で被疑者の特定に結びつく可能性が高くなりやすい傾向にあります。自転車窃盗の捜査が難航したり長期化したりするのは,主に事件の発覚が遅れてしまい,客観的な証拠が残っていない場合が挙げられますが,現行犯で発覚している場合には,証拠が散逸している可能性が低く,被疑者の特定が実現しやすいのです。

自首は,捜査がなされれば自分が被疑者と特定される,という場合に,先手を打って行うことで特に高い効果を発揮する動きです。自首をしなくても自分が被疑者と特定されてしまうのであれば,それに先立って自首をすることで,刑事処分の軽減が図れることになります。

そのため,自転車窃盗事件が現行犯で発覚したものの,その場を逃れてきたという場合には,後になって自分が被疑者と特定される可能性を踏まえ,自首をするメリットが大きくなりやすいでしょう。

ポイント
現行犯で発覚した自転車窃盗は,被疑者の特定に至りやすい

②反省・後悔の意思を表明したい場合

自転車窃盗事件の刑事処分は,反省や後悔といった情状面の事情が大きく影響することもあります。特に,被害の規模が小さいケースや,盗品の自転車が被害者の手元に戻ったため実質的な損害がないケースなどでは,反省の深さを考慮して不起訴処分を検討する余地も生じ得ます。

この点,反省や後悔を行動として表明する際の有力な手段が自首です。自首は,自らの犯罪行為を捜査機関に申告するものであって,刑事処罰を受けるリスクを背負った行為であるため,大きなリスクを背負ってでも反省の意思を表明したい,という気持ちがあると理解してもらうことが可能な動きです。自転車窃盗事件では,自首を行うほど反省を深めた被疑者である,ということを理由に不起訴処分とされることも少なくはありません。

反省の気持ちを具体的な行動に移したい場合には,自首をするメリットが非常に大きくなるでしょう。

ポイント
自転車窃盗の場合,自首が不起訴処分の理由となるケースもある

③周囲への発覚を防ぎたい場合

自首は,自ら捜査機関へ出頭する代わりに,事件の捜査をできるだけ穏やかな方法で行ってもらうことを期待する動きでもあります。自首をしない場合には家宅捜索などが必要と考えられるケースでも,自首をしているのであれば任意の提出に委ねてよい,と判断される可能性が高くなります。
自首をしている以上,証拠隠滅の恐れは想定しづらく,強制的な証拠収集の捜査を行う必要はないと判断してもらいやすいのです。

捜査方法が穏やかなものになれば,捜査を受けていることや事件の存在・内容などが周囲に発覚する可能性は非常に低くなります。一般的に,事件が周囲に発覚するのは,逮捕された場合や警察が自宅に来た場合などが代表例ですが,それらが行われず,周囲に発覚するきっかけが生じなければ,家族や職場などへの影響を防ぎながら解決を目指すことができるでしょう。

ポイント
自首をした場合,強制的な捜査は行われにくくなる

自転車窃盗事件で自首をする場合の注意点

①捜査を誘発する可能性

自首は,自ら捜査機関に捜査を求める行為であるため,メリットが大きい反面リスクも小さくはありません。この点,自首の代表的なリスクは,自首をしたばかりに捜査を誘発する結果になり得る,という点です。

自分の中では,自首しなくても捜査が行われ,やがて自分の犯罪が明らかになってしまうという流れを思い描いていたとしても,実際が異なる場合はあり得ます。被疑者の特定に必要な証拠が不足していたり,そもそも捜査が開始されていなかったりすれば,自首が捜査のきっかけとなる可能性は否定できません。

自首を試みる場合には,自首が捜査を誘発する結果になってもやむを得ない,という発想で行うことが望ましいでしょう。

②捜査のスタートライン

自首は,あくまで捜査のスタートラインであって,その後に行われる捜査の方がむしろ刑事手続のメインになります。自首は心理的負担も大きいため,「無事に自首ができたから一段落」と感じてしまいがちですが,適切ではありません。自首が成立したことに満足し,その後の捜査対応をおろそかにしては本末転倒と言わざるを得ないため,十分に注意しましょう。

③自首先の判断

自首を行う場合には,どの警察署に対して行うべきか,警察署のどの課に対して行うべきか,という点に注意するとより円滑な手続が見込まれやすくなります。

自首を行う警察署の場所としては,基本的に事件発生地を管轄する警察であることが望ましいでしょう。具体的に事件の捜査を行う場合,事件発生地を管轄する警察が担当することになりやすいためです。
もっとも,住居地と事件発生地が遠く離れている場合には,事件発生地への自首が困難であるため,自宅の最寄りにある警察署でも問題はありません。

また,自首先に関しては,窃盗事件であるため刑事課(盗犯係)にするべきとも思えますが,逮捕勾留のない事件では,地域課の管轄とされていることが少なくありません。個別のケースに際しては,警察に問い合わせて直接確認するのが端的でしょう。

自転車窃盗事件の自首は弁護士に依頼すべきか

自転車窃盗事件の場合,自首をするかどうか検討をしている状況であれば,弁護士に相談・依頼をして専門的な判断を仰ぐことが有益でしょう。また,実際に自首を試みる場合には,弁護士に委任をして,警察とのやり取りを可能な限り弁護士に進めてもらうことが非常に有効です。

自転車窃盗事件の自首に関して,弁護士に依頼する具体的なメリットとしては,以下のような点が挙げられます。

①事件の法的な整理ができる

自転車窃盗事件は,事件の具体的な内容によって窃盗罪や占有離脱物横領罪など,該当する罪名が異なる可能性があります。また,自転車を乗り捨てる行為が犯罪に該当しないケースもあり得るため,自分の行為のうちどの点がどの犯罪に該当し得るか,という整理は意外に難しいものでもあります。

自首の検討をするためには,前提として自分のどの行為がどの犯罪に当たるのかを理解していなければなりません。自首は自分の犯罪事実を申告するものである以上,犯罪事実が分からないというわけにはいかないためです。

この点,弁護士に依頼をすることで,その点の法的な整理は全面的に弁護士へ委ねることが可能になるでしょう。あわせて,犯罪事実の内容を踏まえた自首のメリットデメリットを正確に理解することも容易になります。

②適切な手順で自首ができる

自首を行うとなった場合,では具体的に何をするのか,ということが明確にイメージできる人は少ないでしょう。自首という言葉やその意味は何となく分かるものの,実際に自首をするにはまずどうすべきか,と問われるとよく分からないことが多いはずです。

自首は,捜査機関に捜査を求める動きであって,対応する捜査機関にはやむを得ず負担が生じるものであるため,捜査機関に配慮した手順や流れで行うことが適切です。自首に際して,捜査機関への適切な配慮ができていれば,逮捕回避や処分軽減といった自首のメリットは受けやすくなるでしょう。

この点,弁護士に依頼をし,弁護士が主導する形で自首を進めることによって,捜査機関への配慮と円滑な自首を両立することが可能です。弁護士が必要なやり取りを代わりに行ってくれるため,負担の軽減につながる効果も大きいでしょう。

③示談の試みができる

自転車窃盗の事件では,示談の成否が最終的な処分結果を左右しやすい傾向にあります。そのため,刑事処分の軽減を目指して自首を行うのであれば,続けて示談の試みに移行することが適切でしょう。自首のみをして示談を試みないというのは,合理的な動きとは言い難いところです。

この点,示談の試みは,弁護士に依頼し,弁護士を窓口にして行う必要があります。裏を返せば,自首の段階で弁護士に依頼している場合,既に窓口となる弁護士がいるため,速やかに示談の試みを進めることが可能になります。
速やかに示談ができれば,それだけ速やかな事件解決にもつながるため,そのメリットは非常に大きくなるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

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【自転車窃盗事件の逮捕】逮捕を防げる可能性はあるか?逮捕回避を積極的に試みる必要はあるか?

このページでは,自転車窃盗事件の逮捕に関して,刑事弁護士が徹底解説します。逮捕の可能性はどの程度あるか,逮捕を避ける方法はあるか,逮捕された場合に釈放を目指す方法はあるかなど,対応を検討する際の参考にしてみてください。

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自転車窃盗事件で逮捕される可能性

自転車窃盗事件は,逮捕される可能性が類型的に高いというわけではありません。現行犯で発覚した場合,後日被疑者が特定された場合のいずれについても,逮捕されずにいわゆる在宅事件として取り扱われることは決して珍しくありません。

もっとも,自転車窃盗事件の中でも逮捕の可能性が高くなりやすいケースはあります。具体的には,以下のような場合が挙げられます。

自転車窃盗で可能性が高くなる場合

1.件数が多い

2.営利目的である

3.計画性・集団性がある

4.不合理な否認をしている

【1.件数が多い】

自転車窃盗事件で逮捕の可能性低くなるのは,その場の感情で行われた一回のみの犯罪行為である場合です。逆に,複数の余罪があるなど,決してその場の感情だけでは説明できない事件の場合,逮捕の可能性が高くなりやすいでしょう。

また,件数が多い場合,それだけ刑事責任も重くなるのが一般的であるため,刑事責任や最終的な処分が重くなることを踏まえた逮捕の可能性も高くなります。

【2.営利目的である】

自転車窃盗は,その場で自転車を使用する目的で行われるのが一般的です。徒歩で移動をしていたところ,より手軽な移動手段として自転車を利用したいと思った,という目的での事件がほとんどでしょう。

一方,自転車の財産的な価値に着目して,自転車を換価することで経済的な利益を得ようとする場合には,事件の性質が大きく異なります。通常,刑事事件は自己使用目的よりも営利目的で行われる場合の方が悪質と評価され,処分も重くなる傾向にあります。そのため,自転車窃盗についても,その場で乗るためでなく,利益を得るために行われた場合の方が,処分が重くなり,その処分を科す手続も逮捕を伴った厳重なものになりやすいでしょう。

【3.計画性・集団性がある】

刑事事件は,事前に計画が立てられていたり,集団で役割分担したりといったケースの方が,重大事件と評価されるのが通常です。自転車窃盗の場合,このような計画性や集団性のない場合がほとんどですが,逆に計画性や集団性が見受けられるケースでは,他の自転車窃盗事件よりも重い取り扱いの対象となるでしょう。

また,共犯者のいる事件では,共犯者間の口裏合わせを封じることが必要です。口裏合わせによる証拠隠滅を防ぐ手段としても,逮捕は活用される可能性が高くなるでしょう。

【4.不合理な否認をしている】

被疑者として犯罪事実を疑われている場合,基本的な対応は認めるか否認するかの二択です。この点,否認自体は問題のある行為ではありませんが,明らかに内容不合理な否認に終始していると,証拠隠滅の意思が強いと理解される恐れがあります。

この点,被疑者に証拠隠滅の意思が強いと思われる場合,証拠隠滅を防ぐ手段を取る必要がありますが,その代表的な方法が逮捕です。逮捕によって留置場に収容すれば,物理的に証拠隠滅の余地をなくすことが可能となります。

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

自転車窃盗事件で逮捕を避ける方法

①捜査を受けていない場合

自転車窃盗を行ってしまったものの,まだ捜査を受けていない場合,自分が被疑者と特定されていない可能性があります。このような状況では,自ら捜査機関に名乗り出て自首をすることで,逮捕を避けられる可能性が非常に高くなるでしょう。

自ら警察等に出頭し,自分の行ったことやその証拠を積極的に示せば,その後捜査を行うに際して逮捕が必要であるとは見なされにくくなります。捜査協力の姿勢を明確にすればするほど,逮捕の回避につながりやすくなると言えるでしょう。

②捜査を受けている場合

自転車窃盗事件で既に捜査を受けている場合,逮捕なく捜査されている状況なのであれば,基本的にはそのまま逮捕をしないで捜査を継続することが予定されていると考えられます。これは,捜査機関としては逮捕せずとも必要な被疑者の対応が得られると考えているためです。
そのため,逮捕回避のためには,捜査機関の期待に沿う形で必要な対応を尽くすのが適切でしょう。呼び出されたときに出頭する,求められた提出物は提出するなど,具体的な動きとしては「求めに応じる」というくらいで差し支えありません。

また,被害者との示談の試みも,逮捕回避の効果が期待できる動きの一つです。被疑事実を認め,被害者への謝罪や賠償を試みる姿勢を見せている場合,逮捕の必要が高いとは評価されにくく,逮捕回避につながる可能性は高いでしょう。

③否認事件の場合

見に覚えのない否認事件の場合,逮捕される筋合いはないと感じるところですが,逮捕自体は適法に行う余地があり得るため,自ら逮捕を招く行動を取ってしまわないよう気を付けるのが適切です。

具体的には,連絡が来たら応じる,出頭の求めには可能な範囲で応じる,という点を軽視しないようにしましょう。身に覚えがない事件で連絡への応答や警察への出頭を求められても,感情的には拒んでしまいたくなるところですが,感情的に拒むことで逮捕リスクを自ら高めることは合理的とは言えません。

否認事件ほど冷静に対処することを心掛けるのが賢明でしょう。

自転車窃盗事件の逮捕は弁護士に依頼すべきか

自転車窃盗事件で逮捕を防ぎたい場合,具体的な動きを弁護士に依頼することは非常に有力です。弁護士に依頼することで,以下のような利点が生じるでしょう。

①不適切な逮捕を抑制できる

捜査機関の取り扱いは,弁護士がいない場合よりもいる場合の方が慎重になることが一般的です。不用意な動きは,弁護士から咎められたり,場合によっては国家賠償などの法的責任を追及されたりする可能性があるため,弁護士に隙を見せないよう注意深くなることが通常です。
特に,逮捕のように被疑者(弁護士にとって依頼者)の不利益が非常に大きな手続は,弁護士の反発も強くなることが想定されます。そのため,反発への対処が困難になるような逮捕は行わない,という方針が取られやすくなります。

弁護士の目がある,というだけで防げることも決して少なくはありません。捜査機関の対応に信頼ができない場合には,弁護士が存在するという事実は特に効果を発揮しやすいでしょう。

②示談に着手できる

自転車窃盗事件の逮捕を防ぐ手段として,示談の試みは有力です。もっとも,示談を行うためには弁護士への依頼が必要となります。捜査機関は,当事者同士を直接引き合わせるわけにいかないためです。
示談を試みる場合,弁護士が捜査機関に示談希望の旨を申し入れ,捜査機関から被害者の意向を確認してもらうことになります。被害者が連絡先の交換を了承すれば,被害者と弁護士との間で連絡先を交換し,示談交渉が開始できることになります。

示談交渉の流れ

示談は極めて重要ですが,示談のスタートラインに立つだけでも弁護士が必要となります。弁護士に依頼することで,示談を通じた円滑な事件解決の可能性が生まれることとなるでしょう。

③否認する場合の言い分を正確に伝えられる

否認事件の場合,取調べを行う捜査官に自分の主張を伝えるのは心理的に負担の大きなものです。捜査機関側は自分を疑っている以上,時に強い口調で,時には頭ごなしに,自分の言い分を否定しようとしてくることも考えられます。
そのような状況下で,争点を踏まえて争点との関係で理路整然と整理された否認の主張を行う,というのは容易なことではありません。

この点,弁護士に依頼すれば,あらかじめ弁護士が主張の内容を捜査機関に示すなどして,言い分を正確に伝えるためのサポートをしてもらうことが可能です。捜査機関も,あらかじめ主張の内容が理解できていれば,取調べを円滑に行いやすく,不要な問答の負担が減少する効果につながりやすいでしょう。

自転車窃盗事件の逮捕に関する注意点

①現行犯逮捕の可能性

自転車窃盗事件は,事件現場やその付近で発覚することも相当数見られます。この場合,被疑者を現行犯逮捕するかどうか,という選択が生じますが,現行犯逮捕されると,その後に逮捕の回避を図ることは事実上困難となる点に注意が必要です。
刑事手続は遡って修正・変更などを行うことができないため,現行犯逮捕されてしまえば,逮捕されたことを前提とした手続を進めざるを得ません。

もっとも,自転車窃盗事件の場合,逮捕された場合でも,早期釈放の可能性は十分に考えられます。現行犯逮捕となったケースでは,できるだけ早く弁護士に相談・依頼をし,早期釈放を目指すことが有力でしょう。

②職務質問時の対応

自転車窃盗事件が発覚する経緯として代表的なものが,職務質問時の防犯登録の確認です。路上で職務質問を受け,自転車の防犯登録を確認したところ,所有者が一致しないと問題になるケースです。

この点,職務質問で盗品の自転車の防犯登録を確認された際には,逮捕リスクを自分で高めないよう注意することが適切です。具体的には,むやみな否認は避け,入手した経緯をありのまま話すことが基本の対応になるでしょう。
防犯登録の所有者と一致しないことは既に明らかであるため,犯罪の疑いは客観的に認められ,不用意な対応は逮捕の原因となりかねません。また,ありのまま話をしたとしても,現実に捜査や処分の対象となるかは,被害者側の対応によります。被害者が希望しなければ,現実には捜査や処分の対象にならない可能性もあり得るところです。

職務質問などで突発的に事件の疑いを把握した場合,その場を逃すと証拠隠滅が懸念されるため,捜査機関も慎重な検討を要求されます。それだけに逮捕リスクを高める動きは極力避けるのが,逮捕回避にとって重要な対応になるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

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【自転車窃盗事件の不起訴処分】自転車窃盗で不起訴となるために重要な基礎知識を一挙解説

このページでは,自転車窃盗事件の不起訴処分について知りたい方へ,不起訴処分を目指す方法や不起訴処分となった場合のメリットなどを弁護士が徹底解説します。不起訴処分を目指す場合の参考にしてみてください。

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自転車窃盗事件で不起訴を目指す方法

①自首を行う

自転車窃盗の事件は,特に内容が軽微と判断できる場合,深い反省を大きな理由に不起訴処分となる可能性が考えられる事件類型です。内容軽微と判断されるケースとしては,自転車の経済的価値がほとんどない,放置自転車であった,被害者の被害感情がない,といった場合が挙げられます。このようなケースでは,真摯に反省を深めており,再発の可能性がないと期待できる状況であれば,検察官の裁量で不起訴処分となる可能性もあり得るところです。

この点,深い反省を示す有力な手段の一つが自首です。自首は,自ら名乗り出て自分の犯罪行為を申告し,自分に対する刑事処分を求める行動であるため,犯罪行為に対する深い反省や後悔,責任を全うしたいという意思などが捜査機関に伝わりやすいという利点があります。
自首は,真摯な反省を外部に表明するために最初にできる行動ということできるでしょう。

自転車窃盗事件で不起訴処分を目指す場合,捜査を受けていない状況であれば,まずは自首を検討することが有力です。

ポイント
比較的軽微な自転車窃盗事件は,反省状況を踏まえて不起訴とされることもある
反省の意思を示す最初の手段が自首

②示談を試みる

自転車窃盗事件は,盗品となった自転車の所有者を被害者とする犯罪です。そして,被害者のいる事件で刑事処分を決める際には,被害者の意向が強く反映されやすい傾向にあります。
そのため,自転車窃盗事件の場合,被害者である自転車所有者の意向によって,起訴不起訴の判断が変わる可能性が非常に高いところです。

そうすると,自転車窃盗事件で不起訴を目指す場合には,被害者に不起訴を希望してもらうことが有益ですが,被害者に不起訴を希望してもらう手段が示談です。示談が成立した場合には,示談の内容に「被害者が不起訴を希望する」という旨を明記することになるのが一般的であるため,これを踏まえて不起訴とされる可能性が高くなるでしょう。

また,自転車窃盗は「財産犯」と呼ばれる事件類型であり,被害者に財産的なマイナスをもたらした犯罪行為への責任が問われることになります。そのため,示談によって被害者の財産的なマイナスを自発的に補填する動きを取ることは,犯罪の責任を事後的に軽減する意味でも不起訴処分を近づける効果が期待できるでしょう。

ポイント
被害者が不起訴を希望すれば,不起訴の可能性が高まる
財産的な損害を補填することで,刑事責任の軽減につながる

③事件の軽重を踏まえた処分を求める

自転車窃盗の場合,対象となった自転車の価値や保管状況などによって,その事件の軽重に大きな幅が生じやすいところです。例えば,財産的な価値が高く,厳重に管理されていた自転車を被害者の駐輪スペースから持ち出した場合と,無造作に横倒しされている長年使い古したような自転車を拾い上げて利用した場合とでは,その重さに差が生じるのは明らかです。

そして,事件が非常に軽いと評価する余地がある場合には,その事件の程度を踏まえて不起訴処分を求めることも有力な方針でしょう。起訴不起訴の処分は,先例を踏まえて矛盾の内容に行うことが一般的であるため,過去に類似の内容で不起訴とされている規模の事件であれば,不起訴処分の対象となる可能性はあり得ます。

ただし,事件の重さだけを踏まえて処分を決めるわけではないため,深い反省や再発防止策の実施など,不起訴処分を促す他の事情を可能な限り示すことも重要です。事件の軽重は,単独で処分を左右するものではなく,総合考慮されるときの判断材料の一つ,という理解をするのが適切でしょう。

ポイント
自転車の価値や保管状況により,事件の軽重には大きな差が生じる
軽微な内容の場合,不起訴処分を促す事情の一つになり得る

自転車窃盗事件で不起訴になる可能性

自転車窃盗の事件は,不起訴処分となる可能性が十分に考えられる事件類型です。他の窃盗事件と比較しても,不起訴処分となる余地が大きい傾向にあると言っても過言ではないでしょう。
自転車窃盗の場合で不起訴の可能性が高くなる要因としては,以下のような点が挙げられます。

自転車窃盗事件で不起訴処分の可能性が高まる要因

1.突発的な事件であることが多い

2.被害が大きくないことが多い

3.軽微な罪名に該当する可能性がある

【1.突発的な事件であることが多い】

自転車窃盗は,自転車を利用したいと考えたときに犯意が生じ,その直後に犯罪行為をする,という流れがほとんどです。事件が事前から計画的に進められていることは考えにくく,大多数が突発的なものになるでしょう。

刑事事件は,用意周到に計画を立てて行った場合よりも,その場の感情で突発的に行った場合の方が,責任が軽微と評価されやすい傾向にあります。計画的な事件は,それだけ悪質とみなされやすいためです。
裏を返せば,突発的な事件である自転車窃盗は,悪質である,刑事責任が重大であるといった理解にはつながりにくく,不起訴処分の可能性が十分に残りやすいところです。

【2.被害が大きくないことが多い】

自転車窃盗の被害は,自転車1台であることが通常です。そして,相当期間使用していた自転車である場合,経年劣化によって価値が減少していると評価されるため,時価額はそれほど大きくないことも少なくありません。

自転車窃盗事件も窃盗罪に該当する事件である以上,窃盗の対象となった財産の大きさは処分の重さに大きな影響を及ぼすことになります。この点,被害が大きくない自転車窃盗の場合には,刑事処分も大きなものにはなりにくく,不起訴処分に該当する可能性が高まりやすくなります。

【3.軽微な罪名に該当する可能性がある】

自転車窃盗の場合,基本的には窃盗罪の対象ですが,内容によっては占有離脱物横領罪に該当する場合であったり,それすら成立せず各都道府県の条例で取り締まられる場合であったりすることが考えられます。占有離脱物横領罪や条例違反に該当するケースの場合,窃盗罪よりも軽微な犯罪類型と評価されるのが通常です。

この点,窃盗罪より軽微な罪名に該当する自転車窃盗は,それだけ事件の内容が軽微であるため,刑事処分の結果も軽微なものになりやすいところです。窃盗罪に該当しない自転車窃盗の場合には,不起訴の可能性が類型的に高くなりやすいと言えるでしょう。

不起訴の意味・種類

不起訴処分とは,検察官が事件を起訴しないとする処分をいいます。不起訴になった事件は,裁判の対象にならず,刑罰が科せられる可能性がなくなるため,前科がつくこともなくなります。

不起訴処分には,以下のような類型があります。

不起訴処分の類型

1.嫌疑なし
捜査の結果,犯罪の疑いがないと明らかになった場合です。真犯人が明らかになった場合などが代表例です。

2.嫌疑不十分
捜査を遂げた結果,犯罪を立証するための証拠が不十分であり,犯罪事実を立証できないと判断された場合です。具体例としては,犯人が特定できない場合などが挙げられます。

3.起訴猶予
犯罪事実は明らかに立証できるものの,犯罪者の年齢や性格,過去の経歴,犯行動機,犯罪後の事情などを踏まえ,検察官があえて起訴をしない場合です。被害者と示談が成立した場合などが代表例とされます。

4.その他の類型

・訴訟条件を欠く場合
→被疑者が死亡した場合,公訴時効が完成した場合など

・罪とならず
→被疑者の行為が犯罪に当たらない場合,被疑者が14歳未満の場合など

なお,犯罪事実が間違いなくある認め事件の場合,不起訴になる手段は基本的に「起訴猶予」を目指す以外にありません。起訴猶予は,検察官から大目に見てもらうという意味合いの処分であるため,認め事件では誠意ある対応を尽くすことが非常に重要となるでしょう。

ポイント
不起訴処分には,嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等の類型がある
認め事件では起訴猶予を目指す必要がある

逮捕と不起訴の関係

逮捕をされてしまった場合でも,不起訴にならないわけではありません。逮捕された事件の最終的な処分が不起訴となって終了することは,数多く見られるところです。一方,逮捕されなかった事件(いわゆる在宅事件)でも不起訴処分になるとは限らず,在宅事件の処分が起訴という場合も珍しくありません。

これは,逮捕が捜査を行う手段の一つであるのに対し,不起訴が捜査の結果なされる処分であることに原因があります。
刑事事件の捜査は,逮捕をするかしないか,いずれかの方法で進行しますが,いずれの捜査手法を取ったとしても,起訴されるか不起訴となるかは同様に判断されることとなるのです。

刑事手続の流れ

なお,起訴されやすい事件が逮捕されやすい,という側面はあります。起訴されやすい事件は,類型的に重大な事件であることが多いところ,重大な事件では,重い処分を免れるために逃亡や証拠隠滅をされる恐れが大きいと判断される傾向にあると考えられます。そのため,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐための逮捕が必要になりやすいのです。
裏を返せば,逮捕された事件では,不起訴を獲得するにはより積極的な努力が必要となりやすいでしょう。弁護士に相談の上,不起訴を目指すために適切な対応を試みるようにしましょう。

ポイント
逮捕は捜査の手段,不起訴は捜査を終えた後の処分
逮捕と不起訴は両立する
起訴されやすい事件は逮捕されやすい傾向にある,という側面も

不起訴になった場合の効果

不起訴処分となった場合には,以下のような効果が生じます。

①前科がつかない

前科とは,刑罰を科せられた経歴を指しますが,不起訴となった場合には刑罰が科せられません。そのため,不起訴となれば刑罰の経歴=前科がつくことなく,刑事手続が終了することになります。

そして,前科がつかないことには,以下のようなメリットがあると考えられます。

前科がつかないことのメリット

1.資格に対する影響を避けられる

国家資格を用いた職業の場合,前科によって資格制限が生じると,仕事の継続ができない可能性が生じてしまいます。
前科がつかなければ,資格制限は生じず,仕事への悪影響もありません

2.就職・転職への影響を避けられる

前科のあることは,就職や転職の差異に不利益な事情として考慮されやすい傾向にあります。
前科がつかなければ,履歴書に前科を記載する必要もなく,就職先に刑事事件のことを知られずに済みます

3.海外渡航の制限を避けられる

前科がある場合,パスポートやビザ,エスタなどの手続に悪影響が生じ,海外渡航が認められない場合があります。
前科がつかなければ,海外渡航の制限が生じる事情もなくなるため,海外渡航を自由に行うことが可能です。

②釈放される

不起訴処分となった場合,身柄拘束されている状況であれば速やかに釈放されます。不起訴処分が出た以上,捜査のために身柄拘束を継続する必要がなくなるためです。

③逮捕されない

不起訴処分とされた事件では,その後に逮捕されることがありません。逮捕は,捜査を行う場合の選択肢の一つであるところ,不起訴処分によって捜査が終了するため,逮捕を行う余地もなくなるからです。
ただし,余罪がある場合には,余罪での逮捕が行われる可能性が残ります。

④取り調べを受けない

不起訴処分によって捜査が終了するため,警察や検察から取り調べを受けることがなくなります。もっとも,不起訴処分は今後の捜査を禁じるものではないため,新しい証拠が発見された場合には捜査が再開され,改めて取調べを受ける場合もあり得るところです。

自転車窃盗事件で不起訴を目指す場合の注意点

①被害者の意向が反映されやすい

自転車窃盗事件の刑事処分は,被害者が起訴を望むか不起訴を望むか,という意向を反映した結果になりやすい傾向にあります。被害者のいる事件では,被害者の処罰感情が処分に直結しやすいですが,自転車窃盗の事件でもこの点は顕著に見られるところです。

これまで,自転車窃盗の事件では内容の軽微さを踏まえた不起訴処分の可能性があり得ることを指摘してきましたが,これはあくまで他の事件類型と比較して,という程度にとどまります。事件の重さと被害者の意向とでは,処分結果への影響力には歴然とした差があると言わざるを得ません。
そのため,被害者が刑事処罰を強く望んでいる状況で,被害者への示談の試みなく事件が軽微であると主張しても,不起訴処分となることは考えにくい場合がほとんどでしょう。事件の重さを指摘することよりも,被害弁償や示談を通じて被害者の処罰感情を緩和させる方がはるかに不起訴につながりやすいため,不起訴を目指す手段には注意が必要でしょう。

ポイント
事件の軽重よりも被害者の処罰感情の方が圧倒的に重要

②被害額の予測が難しい

自転車窃盗事件の被害額は,基本的に自転車の時価額ですが,一見してその金額を具体的に想定することは容易ではありません。ただ乗れればよい,と思って自転車窃盗をしたケースであっても,思いのほか価値の高い自転車であったということは十分に考えられます。

また,示談交渉をする際には,自転車窃盗によって被害者が被った損害を考慮する必要がありますが,どのような損害が生じたかは被害者の行動やスケジュールなどによっても様々です。例えば,自転車レースへの出場を逃した,自転車でしか移動できない大事な予定に支障が生じたなど,被害者側の事情によって損害が広がる可能性も否定できません。

一般的には,明らかに高価な自転車である場合を除き,損害額があまりに大きくなることは考えにくいところですが,特に示談交渉に際しては被害額の予測が困難な可能性に注意をしておくのが望ましいでしょう。

ポイント
被害者にどのような損害が生じたかは,事前には分からないことも多い

③記憶に限りがある場合の対応

自転車窃盗事件の中には,酩酊状態など記憶に限りのある状況で起きるものも珍しくありません。飲酒を伴う飲食の帰り道に,徒歩が億劫になって付近の自転車を乗り捨ててしまう,といったケースが一例です。
このようなケースでは,事件後に行動の流れや窃盗行為の内容を聞かれても,十分に答えられないことが考えられます。記憶自体が不足している以上,やむを得ないところがあります。

もっとも,記憶に限りがある場合に,「覚えていない」と対応を諦めてしまったりいい加減な返答に終始したりすることはお勧めできません。記憶が不十分であるからこそ,丁寧な対応を心掛けるのが有益です。

具体的には,認否を明確にすることが非常に重要となりやすいでしょう。
「覚えていない」という供述は,基本的に認めないスタンスとみなされやすいものです。少なくとも認めていないため,認め事件とは扱われません。しかしながら,「覚えていないものの否認の意思はない」という場合,単に「覚えていない」と回答するのは意図に反した取り扱いを招く結果となってしまい,適切ではありません。

特に認める方針の場合には,認否を明確に示すことに注意しましょう。

ポイント
記憶がない旨の供述は,認めているとは評価されない

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【自転車窃盗事件の弁護士選び】自転車窃盗の特徴を踏まえた弁護士選択の方法を解説

このページでは,自転車窃盗事件の弁護士選びについてお悩みの方へ,弁護士が徹底解説します。弁護士への依頼を検討する際の参考にご活用ください。

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自転車窃盗事件で弁護士を選ぶタイミング

①自首を検討するとき

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。犯罪事実や犯人が捜査機関に知られる前に,自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

自転車窃盗の事件では,現行犯で発覚する場合を除き,事件が発生してから加害者が特定されるまでの間に一定の期間が生じる場合が多く見られます。そのため,自転車窃盗事件の加害者となってしまったケースで,自分が加害者と特定されていない段階では,自首を検討することも有力な手段の一つです。自分が加害者と特定される前であれば,自首が成立し,刑事処分の軽減を期待することもできるでしょう。

もっとも,本当に自首をすべきかどうか,自首をする場合にどのような手順・方法で行うか,という点は,当事者自身での判断が困難なポイントです。自首を試みようと考えるときには,適切な弁護士選びの上で,弁護士とともに検討・行動をするのが適切でしょう。

ポイント
現行犯以外の自転車窃盗は,加害者の特定に時間がかかりやすい
自首すべきか,自首の方法をどうすべきかは,弁護士の判断を仰ぐべき

②出頭要請を受けたとき

自転車窃盗の事件で捜査を受ける場合,後日になって警察から出頭要請を受けることが考えられます。これは,多くの場合,被疑者を特定した後に,その被疑者に対する取調べを行う目的でなされるものです。
そのため,出頭要請を受けたときには,その後に行われるであろう取り調べの対応について事前に検討しておく必要があります。想定される質問や質問への回答方法・内容を整理し,取り調べに備えることは非常に重要でしょう。

しかしながら,出頭後の取り調べに対してどのように対応するのが適切かを自分の力で整理するのは容易でありません。取り調べを受けた経験のある人でなければ,取り調べがどのように行われるかを想像することも困難でしょう。
そこで,出頭要請を受けて取り調べの予定が明らかになったタイミングで,弁護士を選ぶことが有力な選択肢になります。適切な弁護士選びができれば,出頭時の対応が万全になるほか,その後の弁護活動も充実したものになるでしょう。

③示談を試みたいとき

自転車窃盗は,個別の被害者に対する窃盗事件であるため,被害者側の意向が刑事処分を大きく左右します。被害者との間で示談が成立し,被害者が加害者の処罰を希望しないとの意向を示せば,通常の自転車窃盗事件は不起訴処分となることが一般的でしょう。

この点,示談交渉には弁護士が不可欠となります。示談を試みるためには,弁護士を介して捜査機関に連絡し,被害者と弁護士との間での連絡を始めてもらう必要があるためです。

示談交渉の流れ

そして,示談の成否やその内容は,担当する弁護士によって様々に変わりやすいものです。示談における合意内容は当事者間の自由であり,無数の選択肢があるため,示談交渉の巧拙が示談の内容に直結することも珍しくありません。
そのため,示談を試みたいときには示談に精通した適任の弁護士を選ぶ必要があるでしょう。

④事件が発覚したとき

自転車窃盗の事件は,被害者がその被害を把握したタイミングで発覚することがほとんどです。そのため,事件が発覚するかどうかは,被害者側の対応に大きく左右されます。

この点,被害者が日常的に使用している自転車であったり,被害者にとって思い入れのある自転車であったりすれば,事件はすぐに発覚するでしょう。しかし,放置自転車のように被害者がさほど必要としていない自転車の場合には,後日,自転車の防犯登録を確認した警察官から連絡を受け,初めて被害を知るという経過をたどることも珍しくはありません。
加害者の立場としては,いつ事件が発覚するか,という点を具体的に見定めることが困難となりやすいですが,裏を返せば,被害者に事件が発覚した段階では,その後の対応を具体的に検討すべきである,ということができます。

自分の事件が被害者に発覚したと判断できる場合には,弁護士選びを行い,解決に適した弁護士に依頼することをお勧めします。

ポイント
自転車窃盗は被害者に発覚したタイミングで捜査が開始されやすい
被害者に発覚した段階で,具体的な対応策の検討を行うのが適切

自転車窃盗事件の弁護士を選ぶ基準

①自転車窃盗という事件類型への理解

自転車窃盗の事件は,具体的な内容によって,以下のように該当する刑罰法令が異なる可能性があります。

一般的な自転車窃盗窃盗罪 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金
放置自転車占有離脱物横領罪 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
ゴミの場合自治体によっては窃盗罪や条例違反になる可能性あり

また,自転車窃盗に伴って他の犯罪が成立する場合もあります

器物損壊罪 3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
自転車窃盗の際にカギを壊すと,カギを壊してしまった行為について別途器物損壊罪が成立します。
その他,駐輪場に設置してある機材を壊した場合にも器物損壊罪の対象となるでしょう。

住居侵入罪・建造物侵入罪 3年以下の懲役又は10万円以下の罰金
自転車窃盗のために他人の住居やその敷地に侵入した場合には,住居侵入罪や建造物侵入罪が成立します。
一般的には,戸建ての住宅やマンションの専有スペースへの侵入は住居侵入罪,マンションの共用スペースへの侵入は建造物侵入罪に当たるでしょう。

当然ながら,どの罪に当たるかによって,その後の取り扱いも最終的な処分の見込みも異なりやすいです。また,被害者との示談を試みる場合にも,どの罪に当たる内容かという点が示談の方法・内容に影響を及ぼしやすいでしょう。

このように,自転車窃盗の場合,一口に自転車窃盗と言っても様々な罪名に該当し得るものですが,これは他の事件類型にはない自転車窃盗の特徴とも言えます。そして,この自転車窃盗の特徴を踏まえているかどうかによって,弁護活動の内容や結果に大きな差が生じる可能性があります。

自転車窃盗の弁護士を選ぶ場合には,事件類型の特徴に理解があるか,という点を重要な基準とするのがよいでしょう。

②見込まれる刑事手続の理解

適切な弁護活動を行うには,今後にどのような手続が見込まれるか,正しく理解していることが不可欠です。今後なされる手続を把握していなければ,手続の中で何を行うべきかも判断できないためです。

そのため,弁護士選びに際しては,個別事件の内容を踏まえて,今後に見込まれる刑事手続を具体的に見通せている弁護士か,という点を重要な判断基準とすることをお勧めします。手続の見通しが具体的であることは,弁護活動の内容が具体的であることにもつながるため,安心して弁護士に依頼できる結果にもなるでしょう。

③弁護方針の具体的内容

弁護士選びは,依頼した際にどのような弁護方針で活動してくれるか,という点を慎重に検討して行うことが必要です。依頼した結果,弁護方針が希望と合致していなかったり,弁護方針に違和感があったりすれば,弁護士選びはうまくいかなかったと言わざるを得ないでしょう。

そのため,弁護士選びの際には,その弁護士がどのような方針で弁護活動をしてくれるのか,可能な限り具体的に把握することをお勧めします。例えば,認め事件であれば示談を試みることが有力ですが,一口に示談を試みると言っても,示談金額はどの程度を想定するか,示談金以外の示談条件として考えられるものはあるか,謝罪の意思を伝える方法はどうするか,事件の経緯や具体的内容についてはどのように説明するかなど,事前に決めなければならない具体的な内容は少なくありません。

弁護方針が具体的であればあるほど,その弁護士は弁護活動のイメージを詳細に持てているということが分かります。これは,弁護士に経験値や解決能力があることの端的な現れでもあるので,弁護士選びに際しては注意してみるとよいでしょう。

④弁護士との連絡方法・頻度

弁護士と連絡を取る方法や連絡の頻度は,弁護士により様々です。特に,「弁護士と連絡したくても連絡が取れない」という問題は,セカンドオピニオンとして相談をお受けする場合に最も多く寄せられるお話の一つです。
電話をしても常に不通となって折り返しがない,メールへの返信も全くない,といったように,弁護士との連絡が滞るという問題は生じてしまいがちです。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点を重要な判断基準の一つとすることは,事件解決のために有力でしょう。

なお,法律事務所によっては,事務職員が窓口になって弁護士が直接には対応しない運用であるケースも考えられます。そのような運用が希望に合わない場合は,依頼後の連絡方法を具体的に確認することも有益でしょう。

自転車窃盗事件で弁護士を選ぶ必要

①不起訴処分のため

刑事事件の被疑者となった場合には,最終的な結果として不起訴処分となることを目指すのが通常です。検察は,捜査を遂げた段階で「起訴」するか「不起訴」とするか判断をしますが,起訴されれば裁判所から刑罰を言い渡される可能性が高く,不起訴となれば刑罰を受けることなく手続が終了するため,その差は極めて大きなものとなります。
そのため,不起訴処分を目指すことが,刑事事件における最大の目標と言っても過言ではないでしょう。

この点,不起訴処分となるかどうかは,高度に法的な問題となることがほとんどです。認め事件であれば,「犯罪事実があるにもかかわらず不起訴とする」ための法的な根拠が必要ですし,否認事件であれば,「犯罪事実が立証できないから不起訴とする」という判断を引き出す必要があります。
これらは,過去の先例や個別の証拠を踏まえ,法的に整理した上での判断が必要となるため,法律の専門家以外には対応が困難と言わざるを得ないでしょう。

そのため,不起訴処分を獲得するという最大の目標を実現する手段として,弁護士を選ぶことは非常に重要と言えます。

②早期釈放のため

自転車窃盗の場合,逮捕されてしまったとしても,早期釈放の可能性がないわけではありません。むしろ,事件によっては早期釈放を見込むことのできるケースも珍しくはないでしょう。

しかしながら,実際に早期釈放を目指す動きを取るためには,弁護士の存在が不可欠です。手続の局面に応じて,適切な申立てなどを行うためには,手続に精通した弁護士に依頼するほかないためです。

逮捕後の早期釈放を目指すためには,できる限り速やかに弁護士選びをすることをお勧めします。なお,身柄拘束されている場合,弁護士選びが遅くなればその分だけ拘束期間が長くなってしまうため,弁護士選びの早さも大切なポイントとして留意することが望ましいでしょう。

③家族や関係者との連携のため

身柄事件の場合,逮捕勾留されたご本人は,自分で外部と連絡を取ることができません。電話を携帯することも認められないため,連絡を取るための手段は以下のような方法に限られます。

逮捕勾留中に外部と連絡を取る手段

1.手紙の送受
→数日~1週間ほどのタイムラグが避けられない

2.(一般)面会
→時間制限が厳しい。接見禁止の場合は面会自体ができない

3.弁護士の接見
→時間的制限なくコミュニケーションが可能

手紙の送受は現実的でなく,面会の時間制限の中で必要な連絡をすべて取ることも難しいため,ご本人と周囲との連絡には弁護士の接見を活用することが不可欠になりやすいでしょう。
身柄事件で必要な連絡を取り合うためには,弁護士への依頼が適切です。

④適切な取り調べ対応のため

刑事事件の捜査では取調べが不可欠です。特に,被疑者への取調べは捜査の中核であって,被疑者からどのような話が引き出せるかによってその後の捜査が決定づけられる事件も少なくありません。

逆に,被疑者の立場にある場合,取調べにどのような対応を取るのが最も有益であるのかを把握していることは非常に重要です。自分が何を話すか,どのように話すかによって,その後の捜査や処分が決定づけられる可能性もあるため,取調べ対応の方法・内容は十分に検討する必要があるでしょう。

この点,個別の事件に応じてどのような取調べ対応をすべきかは,弁護士の法的な判断を仰ぐことが適切です。そのため,取調べ対応に万全を期すためには,弁護士選びが重要なポイントとなるでしょう。

自転車窃盗事件における弁護士選びの準備

①事件の内容を詳細に伝える準備

自転車窃盗の事件では,具体的な状況や内容によって該当する罪名が変わる可能性があります。そして,罪名が変わるほど事件の内容が異なれば,処分の見通しや弁護活動の方針が異なる場合もあり得るところです。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士に事件の情報を漏れなく伝え,弁護士の誤解を招かないようにすることが重要となります。弁護士選びに際しては,弁護士との相談が不可欠ですが,相談に際して事件の詳細を伝える準備はしっかりとしておくようにしましょう。

②現在の状況を正確に伝える準備

現在どのような状況に置かれているか,という事情によって,取るべき行動やなすべき弁護活動が変化することは珍しくありません。例えば,既に捜査を受けているのか,まだ呼び出されたことがないのか,被害品の自転車をまだ所持しているのか,既に処分してしまったのかなど,状況や局面が異なれば,弁護士の見立てや案内も異なることになりやすいでしょう。

弁護士選びに際しては,事件との関係で自分が置かれている現在の状況を,弁護士に正確に伝えられるようにしましょう。適切な弁護士に相談できれば,その断片的な内容から,今後の見通しを正確に持てる場合も少なくありません。

③予算額の検討

自転車窃盗の事件では,特に認め事件の場合,被害者との間で弁償や示談の動きを試みるのが有力です。自転車窃盗事件は,自転車を失った損害に対する刑事責任が問われることになるため,被害者側に一定の金銭を支払い,損害を埋め合わせることができれば,刑事処分はそれだけ軽減する可能性が高くなります。

もっとも,自転車窃盗で示談を試みるためには,弁護士費用の負担も不可欠です。依頼者側の金銭的負担は,被害者への支払と弁護士費用の二つがあり,その両方を負担できることが弁護士選びの前提となります。

そのため,弁護士選びに際しては,予算額を事前に想定し,予算の範囲内で依頼が可能かを検討するようにしましょう。事前に予算額を見積もることが難しい場合には,いくつかの法律事務所に相談を試み,弁護士費用のイメージを持つことも有力です。

自転車窃盗事件で弁護士に依頼する場合の注意点

①相談時間の制限

弁護士への法律相談は,30分以内,又は1時間以内といった形で時間を区切って行われるのが通常です。その時間内で,必要な情報を伝え,弁護士から案内を受け,弁護士選びの検討を行う必要があります。
もっとも,その時間は決して長くはありません。無意識に相談時間を浪費してしまうと,肝心の弁護士選びに必要な話が聞けないまま相談が終了してしまう可能性もあるでしょう。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士への法律相談に時間的な制限があることを踏まえ,弁護士選びの基準や聞きたいことなどを可能な限り整理して法律相談に臨むことをお勧めします。そのようなスタンスは,法律相談をより有益な内容とする結果にもつながるでしょう。

②弁護士との相性の重要性

依頼者も弁護士も人である以上,相性の問題を避けて通ることはできません。依頼者目線では,相性が良くないと感じながら弁護士に依頼するメリットはないと考えるべきでしょう。

この点は,最善の解決に至ればそれほど大きな問題にはなりません。しかしながら,弁護活動は事前に最善の結果になるとお約束することが不可能であり,どうしても結果が伴わない場合があります。示談を試みたものの被害者に拒否された,全部無罪を主張したものの一部の主張が認められなかった,といった場合が代表例でしょう。

そして,弁護士との相性を軽視することは,最善の結果でなかった場合に大きな問題となります。弁護士が最善の活動をしてくれたのか,結果はやむを得ないものだったのか,という点について疑念が生じやすくなるためです。
弁護士との相性が良く,弁護士の活動を心底信頼できれば,心から「やむを得なかった」と納得しやすいですが,相性が悪いと感じている場合にはそうもいかないことが多くなりがちです。

弁護士との相性を率直にどう感じるか,という点は,弁護士選びに際して軽視しないことが適切でしょう。

③弁護士によって案内が異なる可能性

自転車窃盗の事件では,処分の見通しなど,案内の内容が弁護士によって異なることも少なくありません。特に,起訴されるか不起訴になるか,という点は,法律相談の段階で具体的に見通すことが困難な場合も多く,確実に回答できないという方がむしろ自然でしょう。

そのため,ある弁護士に相談した結果と他の弁護士に相談した結果が異なる場合もありますが,それはどちらかが誤っているというよりも,見通しの不透明さが影響した結果と理解すべきものです。それにもかかわらず,「どちらの回答が正しいのか」という視点で結論を出そうとすると,答えのない泥沼にはまる恐れもあるため,注意しましょう。

弁護士によって案内が異なることは,決しておかしな出来事ではないと分かっているだけでも,弁護士選びは格段にやりやすくなるはずです。

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【自転車窃盗事件の示談を知りたい人のために】示談の方法や内容,示談金相場など示談の知識はこれで網羅

このページでは,自転車窃盗事件の示談についてお悩みの方へ,弁護士が徹底解説します。
示談の方法,内容に加え,当事務所で弁護活動を行う場合の費用も紹介していますので,示談を弁護士に依頼するときの参考にしてみてください。

【このページで分かること】

自転車窃盗事件における示談のメリット
自転車窃盗事件でを試みる時期
自転車窃盗事件で示談をする方法
自転車窃盗事件の示談金相場
自転車窃盗事件の示談内容・条項
自転車窃盗事件における示談の特徴
自転車窃盗事件の示談に必要な費用

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自転車窃盗事件における示談のメリット

自転車窃盗事件は,弁護士に依頼するメリットが非常に大きい事件類型の一つと言えます。具体的なメリットとしては,以下の各点が挙げられます。

①前科が防げる

自転車窃盗事件は,方法や内容によって以下のような刑罰の対象になることが考えられます。

一般的な自転車窃盗窃盗罪 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金
放置自転車占有離脱物横領罪 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
ゴミの場合自治体によっては窃盗罪や条例違反になる可能性あり

特に,放置されている自転車であることが明らかな場合には,出来心で乗り捨てをしてしまってもそれほど大きな問題がないように感じることがあるかもしれません。しかし,仮に放置自転車であっても占有離脱物横領罪に該当する犯罪行為になってしまいます。
また,自分は放置自転車だと思っていても,実際には放置自転車でなく人が管理している自転車であった,という場合,より重い窃盗罪に該当することが見込まれます。窃盗罪に該当するような自転車窃盗であれば,刑罰を受けて前科が付く可能性はより高くになるでしょう。

この点,刑罰が科されるかどうかを決める重要な判断要素の一つに,被害者の処罰感情が挙げられます。被害者のいる事件類型では,被害者が加害者の刑罰を望んでいるかどうかがとても大きな基準になるのです。
捜査が始まるときには,被害者が刑罰を望んでいることがほとんどです。捜査のきっかけは被害者の被害申告であることが一般的ですが,被害者は加害者への刑罰を望むからこそ被害を警察などに相談しているはずだからです。

そのため,自転車窃盗事件で刑罰を避けるためには,示談を行って「事後的に被害者が処罰を望まなくなった」という状態を作ることが極めて重要になります。逆に,被害者が処罰を望まなくなった場合,刑罰が科される可能性は非常に低くなり,ほとんどの場合では前科を防ぐことができるでしょう。

ポイント
自転車窃盗は窃盗罪や占有離脱物横領罪の対象
前科を防ぐためには被害者が刑罰を望まないことが重要
被害者が刑罰を望まないことを示す手段は示談

②逮捕を防げる

自転車窃盗は,決して逮捕されやすい事件類型ではありませんが,ケースによっては逮捕される場合も十分にあり得ます。一例としては,現行犯で見つかって逃走していた場合や,多くの余罪で事前にマークされていた場合,計画性があり悪質と考えられる場合などが挙げられるでしょう。

この点,自転車窃盗事件で逮捕をする大きな理由は,被害者を保護することにあります。加害者が被害者を特定した場合に,自分に不利益なことを言わせない目的や物証の隠滅を図る目的で被害者に接触する可能性があるため,接触を未然に防ぐ手段として逮捕する,というわけです。

しかし,示談の成立した自転車窃盗事件では,もはや加害者が被害者に接触する必要がありません。加害者にとって最も利益の大きい示談が,既に実現されているためです。
そうすると,自転車窃盗の事件で示談が成立した場合,逮捕の必要はほぼなくなることから,逮捕されることは通常なくなるでしょう。

ポイント
逮捕には加害者の被害者への接触を避ける目的がある
示談済みであれば被害者に接触する必要はなく,そのため逮捕の必要もない

③捜査を終了させられることがある

刑事事件で捜査が開始すると,警察が取り調べや証拠収集を進め,事件を検察庁に送致し,送致を受けた検察庁で処分を受ける,という流れをたどります。

捜査の流れ

1.警察による証拠収集
2.警察から検察への送致
3.検察での処分(起訴又は不起訴)

この点,示談できれば検察での処分は不起訴になりやすいですが,逆に言えば示談してもその場で手続が終わるのでなく,検察での処分までは進むのが大原則です。
しかし,自転車窃盗で早期に示談が成立し,被害者が許す意思を明らかにした場合,事件が比較的小さなものであれば,警察が直ちに捜査を終了させて検察に送致せず終了する可能性もあります。

検察による処分までは,一般的に数か月を要するため,その間の手続負担を回避できるとなれば非常に大きなメリットになるでしょう。

ポイント
示談しても警察から検察に送致されるのが通常
軽微な事件で早期に示談できれば,例外的に送致されず終わることも

自転車窃盗事件で示談を試みる時期

自転車窃盗事件における示談は,早ければ早いほど望ましいでしょう。それは,示談のメリットは示談成立が早いことが前提となっているためです。

示談のメリットと早期示談の関係

1.前科の回避
→起訴される前に示談をすることが必要

2.逮捕の回避
→逮捕するかが判断される前の示談が必要
(逮捕されるかどうかは捜査中の早い段階で判断される)

3.早期終了の可能性
→警察が検察に送致する前の示談が必要

自転車窃盗事件の示談を検討する場合は,少しでも早く動き出すため,まずは一度弁護士に相談してみましょう。

自転車窃盗事件で示談をする方法

自転車窃盗事件で捜査を受けている場合,示談をするためには捜査機関(警察や検察)にその旨を申し入れ,捜査機関から被害者に連絡を取ってもらうことが必要です。
もっとも,捜査機関は加害者本人と被害者を引き合わせることをしません。当事者同士で連絡を取らせるのは,被害者にとって不適切である上,二次被害の原因になる可能性がある,と考えるためです。
そのため,自転車窃盗事件で示談を試みるためには,弁護士に依頼の上,弁護士を通じて動くことが必要となります。

具体的な流れは,以下の通りです。

示談交渉の流れ

示談交渉の流れ

1.弁護士が捜査機関に示談したい旨を申し入れる
2.捜査機関が被害者に連絡を取り,示談に関する意思確認をする
3.被害者が捜査機関に返答をする
4.被害者が了承すれば,捜査機関を介して連絡先を交換する
5.弁護士が被害者に連絡を取り,交渉を開始する

自転車窃盗事件は,他人の財産に損害を与える事件のため,その財産を埋め合わせる金銭の支払を行うのが通常です。金銭の支払いは,示談金という形で行うことになりますが,これも直接当事者間で支払うのではなく,弁護士に金銭を預け,弁護士から被害者に支払う方法を取るのが適切でしょう。

ポイント
弁護士から捜査機関に対して示談の申し入れをしてもらう
金銭の支払も弁護士を通じて行う

自転車窃盗事件の示談金相場

自転車窃盗事件の示談金は,対象となった自転車の価格によって大きく変わりやすいところです。具体的には,自転車の時価額に迷惑料又は慰謝料としていくらか上乗せをし,示談金とすることが一般的でしょう。

個別のケースにおける示談金は,被害者と自転車との関係によっても左右されやすい傾向にあります。被害者にとって重要な自転車であるほど金額は大きくなりやすく,逆に被害者にとって価値のない自転車であれば,金額は小さくなりやすいです。

示談金額が大きくなりやすい場合

1.自転車の価値が非常に高い
2.被害者にとって重要な自転車である

示談金額が小さくなりやすい場合

1.自転車の価値が高くない
2.被害者にとって重要度の低い自転車である(放置自転車など)

一般的に,それほど重要な自転車や高価な自転車でなければ,慰謝料を含む示談金の目安は5~10万円ほどになりやすいでしょう。
また,被害品の自転車が無事被害者の手元に戻っている場合,自転車の価格をすべて支払う必要がない可能性もあり,金額はより小さくなりやすいです。

ポイント
示談金は自転車の価格に迷惑料を乗せた金額
高額とする事情がなければ5~10万円ほどが目安

自転車窃盗事件の示談内容・条項

自転車窃盗事件で示談を行う場合,以下のような内容を盛り込むことが考えられます。

【確認条項】

加害者が被害者へいくらの支払を行う必要(義務)があるかを,当事者間で確認する条項です。記載としては,「示談金として,加害者が被害者に対し,金●万円の支払義務があることを確認する」というものになります。

【給付条項】

確認条項で定めた金銭の支払いを行う方法を定める条項です。
支払方法が手渡しか振り込みか,手渡しであればいつどこで行うか,振り込みの場合はどの口座か,振込手数料は誰が負担するか(通常は加害者が負担),支払の期限はいつまでか,といった点を定めます。

【清算条項】

示談で定めた内容以外に,当事者間に債権債務関係(法律関係)がないことを確認する条項です。この条項を設けることで,加害者と被害者との法律関係は示談金の支払をもって終了することになります。
逆に,この清算条項がないと,示談した後にも被害者から請求することが法的に可能となってしまうため,忘れず設けることが重要です。

【宥恕条項】

宥恕(ゆうじょ)とは「許し」を意味します。宥恕条項は,被害者が加害者を許すことを内容とする条項です。
加害者が示談金の支払を負担して示談を目指すのは,基本的にこの宥恕条項を獲得するためです。宥恕条項があることによって,捜査機関は被害者に処罰感情がないことを把握でき,不起訴処分の根拠とすることが可能になります。

【接触禁止条項】

示談成立後,当事者間の接触を禁止する条項です。
被害者側の希望がある場合に設けられやすいものではありますが,自転車窃盗事件に関してはそれほど強く希望されることは多くありません。自転車窃盗の場合,当事者間のやり取りや接触は特にないまま事件が起きる上,被害者にとっても加害者が自分に危害を加える目的でないことが明白であるためです。

自転車窃盗事件における示談の特徴

①金額の定め方

自転車窃盗の事件では,自転車の価値をベースに示談金を定めるのが通常ですが,自転車の価値は被害者によって様々に異なります。

例えば,被害者にとって必要がなく,むしろゴミとして処分したかったような自転車である場合,自転車の価値に対する賠償はそれほど求められないケースも珍しくありません。
一方,カスタマイズを重ねた高価な自転車である場合,被害者にとっての価値は実際の価格より高く,思い入れの強さから高額の支払を要することもあり得ます。

金銭とは異なり,同じものでも人によって価値の違うことがある,という点は自転車窃盗の示談における大きな特徴です。

②被害者の特定が困難な場合

自転車窃盗の場合,被害者の特定は自転車の登録を基準に行います。しかし,自転車が譲渡などされて転々流通しており,登録の変更がなされていない場合,現実の被害者と登録上の所有者が異なるため,被害者の特定が難しい場合もあり得ます。

また,所有者から盗んだのはほかの人であり,その犯人が乗り捨てたものを自分が盗んだ,という流れになることもあります。この場合は,被害者がもともとの所有者であることは明らかなので,自分が所有者から直接盗んだわけでなくても所有者との示談が適切です。

③自転車所有者以外との示談が必要な場合

自転車窃盗事件は,私有地や建物内の駐輪場で行われると,住居侵入罪又は建造物侵入罪もあわせて成立することになります。窃盗罪と住居侵入罪(建造物侵入罪)は別々の犯罪であるため,それぞれについて示談が必要ですが,住居侵入罪(建造物侵入罪)の被害者(=敷地や建物の管理者)は自転車の所有者とは別の人物であることが通常です。

そのため,駐輪場やマンションなどで起きた自転車窃盗事件については,その敷地や建物の管理者とも別途示談が必要となる可能性に注意することが必要です。

自転車窃盗事件の示談に必要な費用

藤垣法律事務所で自転車窃盗事件の弁護活動を行う場合,必要な費用のモデルケースとしては以下の内容が挙げられます。

①活動開始時

着手金33万円
実費相当額1万円
合計34万円

34万円のお預かりにて活動の開始が可能です。

②弁護活動の成果発生時

不起訴処分33万円
示談成立22万円(※)
出張日当・実費実額
※金銭賠償で5.5万円,清算条項締結で5.5万円,宥恕の獲得で11万円

活動の成果が生じた場合に限り,55万円(実費日当を除く)の費用が発生します。

③示談金

自転車窃盗事件の場合,5~10万円ほどの示談金が目安として想定されます。

④合計額

上記①~③の合計額が必要な費用負担となります。

目安となる費用総額(10万円で示談成立+不起訴の場合)

弁護士費用:34万円+55万円=89万円
示談金:10万円

計:99万円

弁護士費用の例

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自転車窃盗の前科や示談について弁護士が解説|初犯や現行犯以外の注意点も

●放置自転車に乗るのも自転車窃盗になってしまうのか?

●自転車窃盗は刑事事件化してしまうのか?

●自転車窃盗が捜査されるケースは?

●自転車窃盗は現行犯以外も逮捕されてしまうのか?

●自転車窃盗で逮捕された場合、早期の釈放は可能か?

●初犯の自転車窃盗は前科になるか?

●自転車窃盗で示談をする方法は?

といった悩みはありませんか?

このページでは,自転車窃盗について不安をお持ちの方に向けて,自転車窃盗の逮捕や早期釈放の可能性自転車窃盗で前科を防ぐための弁護活動などを解説します。

自転車窃盗に当たる行為と刑罰

自転車窃盗は,多くの場合窃盗罪に該当します。
代表的な行為は,駐輪場に停めてある自転車を無断で持っていく,というものですね。

もっとも,いわゆる放置自転車の場合には,持ち主がその自転車を支配しているとは言えない状況であるケースもあり,そのような自転車窃盗は占有離脱物横領罪の対象になります。
また,ゴミ捨て場に置いてあるなど,誰かが占有している状態とは言えない自転車を持っていく行為は,窃盗にも占有離脱物横領にも当たらない可能性があります。
ただし,自治体によっては,条例でごみ集積場に置かれた物を自治体の帰属としていたり,処理業者以外の者によるごみの持ち去りに罰則を設けていたりする場合があり,その場合には窃盗罪や条例違反に当たる場合があるでしょう。

自転車窃盗の罪名

一般的な自転車窃盗窃盗罪 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金
放置自転車占有離脱物横領罪 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
ゴミの場合自治体によっては窃盗罪や条例違反になる可能性あり

また,自転車窃盗に伴って他の犯罪が成立する場合もあります

器物損壊罪 3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
自転車窃盗の際にカギを壊すと,カギを壊してしまった行為について別途器物損壊罪が成立します。
その他,駐輪場に設置してある機材を壊した場合にも器物損壊罪の対象となるでしょう。

住居侵入罪・建造物侵入罪 3年以下の懲役又は10万円以下の罰金
自転車窃盗のために他人の住居やその敷地に侵入した場合には,住居侵入罪や建造物侵入罪が成立します。
一般的には,戸建ての住宅やマンションの専有スペースへの侵入は住居侵入罪,マンションの共用スペースへの侵入は建造物侵入罪に当たるでしょう。

参照:刑法 | e-Gov 法令検索

自転車窃盗が刑事事件化する場合

自転車窃盗が刑事事件化するケースは,概ね以下の3通りです。

①被害者が警察に被害届を出すなどし,事後的に捜査が開始されたケース

自転車窃盗に気づいた被害者が,警察に捜査を依頼した場合です。被害者から捜査を求められた警察は,可能な限り被疑者(加害者)を特定すべく捜査を行うことになりますので,証拠が見つからない場合を除いては被疑者を特定し,刑事事件として取り扱うことになるでしょう。

②自転車の利用中に職務質問され,盗品と判明したケース

窃盗された自転車に乗車している際,警察官の職務質問を受けると,自転車の防犯登録を確認されるのが通常ですが,その際,自転車の所有者が自分でないと分かり,自転車窃盗が判明する場合があります。
その自転車について盗難届が出ているなどすれば,窃盗事件として刑事事件の対象となることが見込まれます。
このケースは,職務質問を受けるかどうかという偶然に影響されるため,この流れで刑事事件化する可能性は非常に不明確でしょう。

③窃盗行為を目撃された場合(現行犯)

駐輪場の警備員や付近の通行人など,周囲の人物に窃盗行為を目撃された場合には,その場で刑事事件化する可能性があります。
このケースでは,目撃者が窃盗行為を指摘してきたり警察に通報したりするかによって,刑事事件化するかどうかが変わりやすいでしょう。目撃者が警察に通報した場合には,刑事事件化するのが通常と思われます。

自転車窃盗の逮捕

逮捕の可能性

自転車窃盗事件では,逮捕される可能性もあります。
もっとも,全てが逮捕されるものではなく,個別の事件や状況によって変わるでしょう。

逮捕をされるケースの代表例は,現行犯逮捕です。
特に,警察官が張り込みや待ち伏せといった方法で被疑者の窃盗をマークしていた場合には,窃盗を現認した警察官によって現行犯逮捕される可能性が高くなります。

また,現行犯以外では後日の通常逮捕(後日逮捕)もありますが,後日に被疑者を特定した場合,逮捕するかどうかはいずれも考えられます。
一般的には,放置自転車など容易に利用できる自転車を勝手に利用したという単発の事件であれば,決して逮捕の可能性が高いとは言えません。

もっとも,自転車窃盗事件の中でも逮捕の可能性が高くなりやすいケースはあります。具体的には,以下のような場合が挙げられます。

自転車窃盗で可能性が高くなる場合

1.件数が多い

2.営利目的である

3.計画性・集団性がある

4.不合理な否認をしている

【1.件数が多い】

自転車窃盗事件で逮捕の可能性低くなるのは,その場の感情で行われた一回のみの犯罪行為である場合です。逆に,複数の余罪があるなど,決してその場の感情だけでは説明できない事件の場合,逮捕の可能性が高くなりやすいでしょう。

また,件数が多い場合,それだけ刑事責任も重くなるのが一般的であるため,刑事責任や最終的な処分が重くなることを踏まえた逮捕の可能性も高くなります。

【2.営利目的である】

自転車窃盗は,その場で自転車を使用する目的で行われるのが一般的です。徒歩で移動をしていたところ,より手軽な移動手段として自転車を利用したいと思った,という目的での事件がほとんどでしょう。

一方,自転車の財産的な価値に着目して,自転車を換価することで経済的な利益を得ようとする場合には,事件の性質が大きく異なります。通常,刑事事件は自己使用目的よりも営利目的で行われる場合の方が悪質と評価され,処分も重くなる傾向にあります。そのため,自転車窃盗についても,その場で乗るためでなく,利益を得るために行われた場合の方が,処分が重くなり,その処分を科す手続も逮捕を伴った厳重なものになりやすいでしょう。

【3.計画性・集団性がある】

刑事事件は,事前に計画が立てられていたり,集団で役割分担したりといったケースの方が,重大事件と評価されるのが通常です。自転車窃盗の場合,このような計画性や集団性のない場合がほとんどですが,逆に計画性や集団性が見受けられるケースでは,他の自転車窃盗事件よりも重い取り扱いの対象となるでしょう。

また,共犯者のいる事件では,共犯者間の口裏合わせを封じることが必要です。口裏合わせによる証拠隠滅を防ぐ手段としても,逮捕は活用される可能性が高くなるでしょう。

【4.不合理な否認をしている】

被疑者として犯罪事実を疑われている場合,基本的な対応は認めるか否認するかの二択です。この点,否認自体は問題のある行為ではありませんが,明らかに内容不合理な否認に終始していると,証拠隠滅の意思が強いと理解される恐れがあります。

この点,被疑者に証拠隠滅の意思が強いと思われる場合,証拠隠滅を防ぐ手段を取る必要がありますが,その具体的な手段は逮捕です。そのため、不合理な否認は逮捕の原因になりやすいのです。

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

自転車窃盗事件で逮捕を避ける方法

①捜査を受けていない場合

自転車窃盗を行ってしまったものの,まだ捜査を受けていない場合,自分が被疑者と特定されていない可能性があります。このような状況では,自ら捜査機関に名乗り出て自首をすることで,逮捕を避けられる可能性が非常に高くなるでしょう。

自ら警察等に出頭し,自分の行ったことやその証拠を積極的に示せば,その後捜査を行うに際して逮捕が必要であるとは見なされにくくなります。捜査協力の姿勢を明確にすればするほど,逮捕の回避につながりやすくなると言えるでしょう。

②捜査を受けている場合

自転車窃盗事件で既に捜査を受けている場合,逮捕なく捜査されている状況なのであれば,基本的にはそのまま逮捕をしないで捜査を継続することが予定されていると考えられます。これは,捜査機関としては逮捕せずとも必要な被疑者の対応が得られると考えているためです。
そのため,逮捕回避のためには,捜査機関の期待に沿う形で必要な対応を尽くすのが適切でしょう。呼び出されたときに出頭する,求められた提出物は提出するなど,具体的な動きとしては「求めに応じる」というくらいで差し支えありません。

また,被害者との示談の試みも,逮捕回避の効果が期待できる動きの一つです。被疑事実を認め,被害者への謝罪や賠償を試みる姿勢を見せている場合,逮捕の必要が高いとは評価されにくく,逮捕回避につながる可能性は高いでしょう。

③否認事件の場合

見に覚えのない否認事件の場合,逮捕される筋合いはないと感じるところですが,逮捕自体は適法に行う余地があり得るため,自ら逮捕を招く行動を取ってしまわないよう気を付けるのが適切です。

具体的には,連絡が来たら応じる,出頭の求めには可能な範囲で応じる,という点を軽視しないようにしましょう。身に覚えがない事件で連絡への応答や警察への出頭を求められても,感情的には拒んでしまいたくなるところですが,感情的に拒むことで逮捕リスクを自ら高めることは合理的とは言えません。

否認事件ほど冷静に対処することを心掛けるのが賢明でしょう。

自転車窃盗の前科・不起訴

自転車窃盗事件で不起訴になる(前科が付かない)可能性

自転車窃盗の事件は,不起訴処分となる可能性が十分に考えられる事件類型です。他の窃盗事件と比較しても,不起訴処分となる余地が大きい傾向にあると言っても過言ではないでしょう。
自転車窃盗の場合で不起訴の可能性が高くなる要因としては,以下のような点が挙げられます。

自転車窃盗事件で不起訴処分の可能性が高まる要因

1.突発的な事件であることが多い

2.被害が大きくないことが多い

3.軽微な罪名に該当する可能性がある

【1.突発的な事件であることが多い】

自転車窃盗は,自転車を利用したいと考えたときに犯意が生じ,その直後に犯罪行為をする,という流れがほとんどです。事件が事前から計画的に進められていることは考えにくく,大多数が突発的なものになるでしょう。

刑事事件は,用意周到に計画を立てて行った場合よりも,その場の感情で突発的に行った場合の方が,責任が軽微と評価されやすい傾向にあります。計画的な事件は,それだけ悪質とみなされやすいためです。
裏を返せば,突発的な事件である自転車窃盗は,悪質である,刑事責任が重大であるといった理解にはつながりにくく,不起訴処分の可能性が十分に残りやすいところです。

【2.被害が大きくないことが多い】

自転車窃盗の被害は,自転車1台であることが通常です。そして,相当期間使用していた自転車である場合,経年劣化によって価値が減少していると評価されるため,時価額はそれほど大きくないことも少なくありません。

自転車窃盗事件も窃盗罪に該当する事件である以上,窃盗の対象となった財産の大きさは処分の重さに大きな影響を及ぼすことになります。この点,被害が大きくない自転車窃盗の場合には,刑事処分も大きなものにはなりにくく,不起訴処分に該当する可能性が高まりやすくなります。

【3.軽微な罪名に該当する可能性がある】

自転車窃盗の場合,基本的には窃盗罪の対象ですが,内容によっては占有離脱物横領罪に該当する場合であったり,それすら成立せず各都道府県の条例で取り締まられる場合であったりすることが考えられます。占有離脱物横領罪や条例違反に該当するケースの場合,窃盗罪よりも軽微な犯罪類型と評価されるのが通常です。

この点,窃盗罪より軽微な罪名に該当する自転車窃盗は,それだけ事件の内容が軽微であるため,刑事処分の結果も軽微なものになりやすいところです。窃盗罪に該当しない自転車窃盗の場合には,不起訴の可能性が類型的に高くなりやすいと言えるでしょう。

自転車窃盗事件で不起訴を目指す方法

①自首を行う

自転車窃盗の事件は,特に内容が軽微と判断できる場合,深い反省を大きな理由に不起訴処分となる可能性が考えられる事件類型です。内容軽微と判断されるケースとしては,自転車の経済的価値がほとんどない,放置自転車であった,被害者の被害感情がない,といった場合が挙げられます。このようなケースでは,真摯に反省を深めており,再発の可能性がないと期待できる状況であれば,検察官の裁量で不起訴処分となる可能性もあり得るところです。

この点,深い反省を示す有力な手段の一つが自首です。自首は,自ら名乗り出て自分の犯罪行為を申告し,自分に対する刑事処分を求める行動であるため,犯罪行為に対する深い反省や後悔,責任を全うしたいという意思などが捜査機関に伝わりやすいという利点があります。
自首は,真摯な反省を外部に表明するために最初にできる行動ということできるでしょう。

自転車窃盗事件で不起訴処分を目指す場合,捜査を受けていない状況であれば,まずは自首を検討することが有力です。

ポイント
比較的軽微な自転車窃盗事件は,反省状況を踏まえて不起訴とされることもある
反省の意思を示す最初の手段が自首

②示談を試みる

自転車窃盗事件は,盗品となった自転車の所有者を被害者とする犯罪です。そして,被害者のいる事件で刑事処分を決める際には,被害者の意向が強く反映されやすい傾向にあります。
そのため,自転車窃盗事件の場合,被害者である自転車所有者の意向によって,起訴不起訴の判断が変わる可能性が非常に高いところです。

そうすると,自転車窃盗事件で不起訴を目指す場合には,被害者に不起訴を希望してもらうことが有益ですが,被害者に不起訴を希望してもらう手段が示談です。示談が成立した場合には,示談の内容に「被害者が不起訴を希望する」という旨を明記することになるのが一般的であるため,これを踏まえて不起訴とされる可能性が高くなるでしょう。

また,自転車窃盗は「財産犯」と呼ばれる事件類型であり,被害者に財産的なマイナスをもたらした犯罪行為への責任が問われることになります。そのため,示談によって被害者の財産的なマイナスを自発的に補填する動きを取ることは,犯罪の責任を事後的に軽減する意味でも不起訴処分を近づける効果が期待できるでしょう。

ポイント
被害者が不起訴を希望すれば,不起訴の可能性が高まる
財産的な損害を補填することで,刑事責任の軽減につながる

③事件の軽重を踏まえた処分を求める

自転車窃盗の場合,対象となった自転車の価値や保管状況などによって,その事件の軽重に大きな幅が生じやすいところです。例えば,財産的な価値が高く,厳重に管理されていた自転車を被害者の駐輪スペースから持ち出した場合と,無造作に横倒しされている長年使い古したような自転車を拾い上げて利用した場合とでは,その重さに差が生じるのは明らかです。

そして,事件が非常に軽いと評価する余地がある場合には,その事件の程度を踏まえて不起訴処分を求めることも有力な方針でしょう。起訴不起訴の処分は,先例を踏まえて矛盾の内容に行うことが一般的であるため,過去に類似の内容で不起訴とされている規模の事件であれば,不起訴処分の対象となる可能性はあり得ます。

ただし,事件の重さだけを踏まえて処分を決めるわけではないため,深い反省や再発防止策の実施など,不起訴処分を促す他の事情を可能な限り示すことも重要です。事件の軽重は,単独で処分を左右するものではなく,総合考慮されるときの判断材料の一つ,という理解をするのが適切でしょう。

ポイント
自転車の価値や保管状況により,事件の軽重には大きな差が生じる
軽微な内容の場合,不起訴処分を促す事情の一つになり得る

自転車窃盗事件で不起訴を目指す場合の注意点

①被害者の意向が反映されやすい

自転車窃盗事件の刑事処分は,被害者が起訴を望むか不起訴を望むか,という意向を反映した結果になりやすい傾向にあります。被害者のいる事件では,被害者の処罰感情が処分に直結しやすいですが,自転車窃盗の事件でもこの点は顕著に見られるところです。

これまで,自転車窃盗の事件では内容の軽微さを踏まえた不起訴処分の可能性があり得ることを指摘してきましたが,これはあくまで他の事件類型と比較して,という程度にとどまります。事件の重さと被害者の意向とでは,処分結果への影響力には歴然とした差があると言わざるを得ません。
そのため,被害者が刑事処罰を強く望んでいる状況で,被害者への示談の試みなく事件が軽微であると主張しても,不起訴処分となることは考えにくい場合がほとんどでしょう。事件の重さを指摘することよりも,被害弁償や示談を通じて被害者の処罰感情を緩和させる方がはるかに不起訴につながりやすいため,不起訴を目指す手段には注意が必要でしょう。

ポイント
事件の軽重よりも被害者の処罰感情の方が圧倒的に重要

②被害額の予測が難しい

自転車窃盗事件の被害額は,基本的に自転車の時価額ですが,一見してその金額を具体的に想定することは容易ではありません。ただ乗れればよい,と思って自転車窃盗をしたケースであっても,思いのほか価値の高い自転車であったということは十分に考えられます。

また,示談交渉をする際には,自転車窃盗によって被害者が被った損害を考慮する必要がありますが,どのような損害が生じたかは被害者の行動やスケジュールなどによっても様々です。例えば,自転車レースへの出場を逃した,自転車でしか移動できない大事な予定に支障が生じたなど,被害者側の事情によって損害が広がる可能性も否定できません。

一般的には,明らかに高価な自転車である場合を除き,損害額があまりに大きくなることは考えにくいところですが,特に示談交渉に際しては被害額の予測が困難な可能性に注意をしておくのが望ましいでしょう。

ポイント
被害者にどのような損害が生じたかは,事前には分からないことも多い

③記憶に限りがある場合の対応

自転車窃盗事件の中には,酩酊状態など記憶に限りのある状況で起きるものも珍しくありません。飲酒を伴う飲食の帰り道に,徒歩が億劫になって付近の自転車を乗り捨ててしまう,といったケースが一例です。
このようなケースでは,事件後に行動の流れや窃盗行為の内容を聞かれても,十分に答えられないことが考えられます。記憶自体が不足している以上,やむを得ないところがあります。

もっとも,記憶に限りがある場合に,「覚えていない」と対応を諦めてしまったりいい加減な返答に終始したりすることはお勧めできません。記憶が不十分であるからこそ,丁寧な対応を心掛けるのが有益です。

具体的には,認否を明確にすることが非常に重要となりやすいでしょう。
「覚えていない」という供述は,基本的に認めないスタンスとみなされやすいものです。少なくとも認めていないため,認め事件とは扱われません。しかしながら,「覚えていないものの否認の意思はない」という場合,単に「覚えていない」と回答するのは意図に反した取り扱いを招く結果となってしまい,適切ではありません。

特に認める方針の場合には,認否を明確に示すことに注意しましょう。

ポイント
記憶がない旨の供述は,認めているとは評価されない

自転車窃盗の示談

自転車窃盗事件で示談をする方法

自転車窃盗事件で捜査を受けている場合,示談をするためには捜査機関(警察や検察)にその旨を申し入れ,捜査機関から被害者に連絡を取ってもらうことが必要です。
もっとも,捜査機関は加害者本人と被害者を引き合わせることをしません。当事者同士で連絡を取らせるのは,被害者にとって不適切である上,二次被害の原因になる可能性がある,と考えるためです。
そのため,自転車窃盗事件で示談を試みるためには,弁護士に依頼の上,弁護士を通じて動くことが必要となります。

具体的な流れは,以下の通りです。

示談交渉の流れ

示談交渉の流れ

1.弁護士が捜査機関に示談したい旨を申し入れる
2.捜査機関が被害者に連絡を取り,示談に関する意思確認をする
3.被害者が捜査機関に返答をする
4.被害者が了承すれば,捜査機関を介して連絡先を交換する
5.弁護士が被害者に連絡を取り,交渉を開始する

自転車窃盗事件は,他人の財産に損害を与える事件のため,その財産を埋め合わせる金銭の支払を行うのが通常です。金銭の支払いは,示談金という形で行うことになりますが,これも直接当事者間で支払うのではなく,弁護士に金銭を預け,弁護士から被害者に支払う方法を取るのが適切でしょう。

ポイント
弁護士から捜査機関に対して示談の申し入れをしてもらう
金銭の支払も弁護士を通じて行う

自転車窃盗事件で示談を試みる時期

自転車窃盗事件における示談は,早ければ早いほど望ましいでしょう。それは,示談のメリットは示談成立が早いことが前提となっているためです。

示談のメリットと早期示談の関係

1.前科の回避
→起訴される前に示談をすることが必要

2.逮捕の回避
→逮捕するかが判断される前の示談が必要
(逮捕されるかどうかは捜査中の早い段階で判断される)

3.早期終了の可能性
→警察が検察に送致する前の示談が必要

自転車窃盗事件の示談を検討する場合は,少しでも早く動き出すため,まずは一度弁護士に相談してみましょう。

自転車窃盗事件における示談のメリット

自転車窃盗事件は,弁護士に依頼するメリットが非常に大きい事件類型の一つと言えます。具体的なメリットとしては,以下の各点が挙げられます。

①前科が防げる

自転車窃盗事件は,方法や内容によって以下のような刑罰の対象になることが考えられます。

一般的な自転車窃盗窃盗罪 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金
放置自転車占有離脱物横領罪 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
ゴミの場合自治体によっては窃盗罪や条例違反になる可能性あり

特に,放置されている自転車であることが明らかな場合には,出来心で乗り捨てをしてしまってもそれほど大きな問題がないように感じることがあるかもしれません。しかし,仮に放置自転車であっても占有離脱物横領罪に該当する犯罪行為になってしまいます。
また,自分は放置自転車だと思っていても,実際には放置自転車でなく人が管理している自転車であった,という場合,より重い窃盗罪に該当することが見込まれます。窃盗罪に該当するような自転車窃盗であれば,刑罰を受けて前科が付く可能性はより高くになるでしょう。

この点,刑罰が科されるかどうかを決める重要な判断要素の一つに,被害者の処罰感情が挙げられます。被害者のいる事件類型では,被害者が加害者の刑罰を望んでいるかどうかがとても大きな基準になるのです。
捜査が始まるときには,被害者が刑罰を望んでいることがほとんどです。捜査のきっかけは被害者の被害申告であることが一般的ですが,被害者は加害者への刑罰を望むからこそ被害を警察などに相談しているはずだからです。

そのため,自転車窃盗事件で刑罰を避けるためには,示談を行って「事後的に被害者が処罰を望まなくなった」という状態を作ることが極めて重要になります。逆に,被害者が処罰を望まなくなった場合,刑罰が科される可能性は非常に低くなり,ほとんどの場合では前科を防ぐことができるでしょう。

ポイント
自転車窃盗は窃盗罪や占有離脱物横領罪の対象
前科を防ぐためには被害者が刑罰を望まないことが重要
被害者が刑罰を望まないことを示す手段は示談

②逮捕を防げる

自転車窃盗は,決して逮捕されやすい事件類型ではありませんが,ケースによっては逮捕される場合も十分にあり得ます。一例としては,現行犯で見つかって逃走していた場合や,多くの余罪で事前にマークされていた場合,計画性があり悪質と考えられる場合などが挙げられるでしょう。

この点,自転車窃盗事件で逮捕をする大きな理由は,被害者を保護することにあります。加害者が被害者を特定した場合に,自分に不利益なことを言わせない目的や物証の隠滅を図る目的で被害者に接触する可能性があるため,接触を未然に防ぐ手段として逮捕する,というわけです。

しかし,示談の成立した自転車窃盗事件では,もはや加害者が被害者に接触する必要がありません。加害者にとって最も利益の大きい示談が,既に実現されているためです。
そうすると,自転車窃盗の事件で示談が成立した場合,逮捕の必要はほぼなくなることから,逮捕されることは通常なくなるでしょう。

ポイント
逮捕には加害者の被害者への接触を避ける目的がある
示談済みであれば被害者に接触する必要はなく,そのため逮捕の必要もない

③捜査を終了させられることがある

刑事事件で捜査が開始すると,警察が取り調べや証拠収集を進め,事件を検察庁に送致し,送致を受けた検察庁で処分を受ける,という流れをたどります。

捜査の流れ

1.警察による証拠収集
2.警察から検察への送致
3.検察での処分(起訴又は不起訴)

この点,示談できれば検察での処分は不起訴になりやすいですが,逆に言えば示談してもその場で手続が終わるのでなく,検察での処分までは進むのが大原則です。
しかし,自転車窃盗で早期に示談が成立し,被害者が許す意思を明らかにした場合,事件が比較的小さなものであれば,警察が直ちに捜査を終了させて検察に送致せず終了する可能性もあります。

検察による処分までは,一般的に数か月を要するため,その間の手続負担を回避できるとなれば非常に大きなメリットになるでしょう。

ポイント
示談しても警察から検察に送致されるのが通常
軽微な事件で早期に示談できれば,例外的に送致されず終わることも

自転車窃盗事件の示談金相場

自転車窃盗事件の示談金は,対象となった自転車の価格によって大きく変わりやすいところです。具体的には,自転車の時価額に迷惑料又は慰謝料としていくらか上乗せをし,示談金とすることが一般的でしょう。

個別のケースにおける示談金は,被害者と自転車との関係によっても左右されやすい傾向にあります。被害者にとって重要な自転車であるほど金額は大きくなりやすく,逆に被害者にとって価値のない自転車であれば,金額は小さくなりやすいです。

示談金額が大きくなりやすい場合

1.自転車の価値が非常に高い
2.被害者にとって重要な自転車である

示談金額が小さくなりやすい場合

1.自転車の価値が高くない
2.被害者にとって重要度の低い自転車である(放置自転車など)

一般的に,それほど重要な自転車や高価な自転車でなければ,慰謝料を含む示談金の目安は5~10万円ほどになりやすいでしょう。
また,被害品の自転車が無事被害者の手元に戻っている場合,自転車の価格をすべて支払う必要がない可能性もあり,金額はより小さくなりやすいです。

ポイント
示談金は自転車の価格に迷惑料を乗せた金額
高額とする事情がなければ5~10万円ほどが目安

自転車窃盗事件における示談の特徴

①金額の定め方

自転車窃盗の事件では,自転車の価値をベースに示談金を定めるのが通常ですが,自転車の価値は被害者によって様々に異なります。

例えば,被害者にとって必要がなく,むしろゴミとして処分したかったような自転車である場合,自転車の価値に対する賠償はそれほど求められないケースも珍しくありません。
一方,カスタマイズを重ねた高価な自転車である場合,被害者にとっての価値は実際の価格より高く,思い入れの強さから高額の支払を要することもあり得ます。

金銭とは異なり,同じものでも人によって価値の違うことがある,という点は自転車窃盗の示談における大きな特徴です。

②被害者の特定が困難な場合

自転車窃盗の場合,被害者の特定は自転車の登録を基準に行います。しかし,自転車が譲渡などされて転々流通しており,登録の変更がなされていない場合,現実の被害者と登録上の所有者が異なるため,被害者の特定が難しい場合もあり得ます。

また,所有者から盗んだのはほかの人であり,その犯人が乗り捨てたものを自分が盗んだ,という流れになることもあります。この場合は,被害者がもともとの所有者であることは明らかなので,自分が所有者から直接盗んだわけでなくても所有者との示談が適切です。

③自転車所有者以外との示談が必要な場合

自転車窃盗事件は,私有地や建物内の駐輪場で行われると,住居侵入罪又は建造物侵入罪もあわせて成立することになります。窃盗罪と住居侵入罪(建造物侵入罪)は別々の犯罪であるため,それぞれについて示談が必要ですが,住居侵入罪(建造物侵入罪)の被害者(=敷地や建物の管理者)は自転車の所有者とは別の人物であることが通常です。

そのため,駐輪場やマンションなどで起きた自転車窃盗事件については,その敷地や建物の管理者とも別途示談が必要となる可能性に注意することが必要です。

自転車窃盗で弁護士に依頼するメリットと方法

弁護士に依頼するべき理由

①不起訴処分のため

刑事事件の被疑者となった場合には,最終的な結果として不起訴処分となることを目指すのが通常です。検察は,捜査を遂げた段階で「起訴」するか「不起訴」とするか判断をしますが,起訴されれば裁判所から刑罰を言い渡される可能性が高く,不起訴となれば刑罰を受けることなく手続が終了するため,その差は極めて大きなものとなります。
そのため,不起訴処分を目指すことが,刑事事件における最大の目標と言っても過言ではないでしょう。

この点,不起訴処分となるかどうかは,高度に法的な問題となることがほとんどです。認め事件であれば,「犯罪事実があるにもかかわらず不起訴とする」ための法的な根拠が必要ですし,否認事件であれば,「犯罪事実が立証できないから不起訴とする」という判断を引き出す必要があります。
これらは,過去の先例や個別の証拠を踏まえ,法的に整理した上での判断が必要となるため,法律の専門家以外には対応が困難と言わざるを得ないでしょう。

そのため,不起訴処分を獲得するという最大の目標を実現する手段として,弁護士を選ぶことは非常に重要と言えます。

②早期釈放のため

自転車窃盗の場合,逮捕されてしまったとしても,早期釈放の可能性がないわけではありません。むしろ,事件によっては早期釈放を見込むことのできるケースも珍しくはないでしょう。

しかしながら,実際に早期釈放を目指す動きを取るためには,弁護士の存在が不可欠です。手続の局面に応じて,適切な申立てなどを行うためには,手続に精通した弁護士に依頼するほかないためです。

逮捕後の早期釈放を目指すためには,できる限り速やかに弁護士選びをすることをお勧めします。なお,身柄拘束されている場合,弁護士選びが遅くなればその分だけ拘束期間が長くなってしまうため,弁護士選びの早さも大切なポイントとして留意することが望ましいでしょう。

③家族や関係者との連携のため

身柄事件の場合,逮捕勾留されたご本人は,自分で外部と連絡を取ることができません。電話を携帯することも認められないため,連絡を取るための手段は以下のような方法に限られます。

逮捕勾留中に外部と連絡を取る手段

1.手紙の送受
→数日~1週間ほどのタイムラグが避けられない

2.(一般)面会
→時間制限が厳しい。接見禁止の場合は面会自体ができない

3.弁護士の接見
→時間的制限なくコミュニケーションが可能

手紙の送受は現実的でなく,面会の時間制限の中で必要な連絡をすべて取ることも難しいため,ご本人と周囲との連絡には弁護士の接見を活用することが不可欠になりやすいでしょう。
身柄事件で必要な連絡を取り合うためには,弁護士への依頼が適切です。

④適切な取り調べ対応のため

刑事事件の捜査では取調べが不可欠です。特に,被疑者への取調べは捜査の中核であって,被疑者からどのような話が引き出せるかによってその後の捜査が決定づけられる事件も少なくありません。

逆に,被疑者の立場にある場合,取調べにどのような対応を取るのが最も有益であるのかを把握していることは非常に重要です。自分が何を話すか,どのように話すかによって,その後の捜査や処分が決定づけられる可能性もあるため,取調べ対応の方法・内容は十分に検討する必要があるでしょう。

この点,個別の事件に応じてどのような取調べ対応をすべきかは,弁護士の法的な判断を仰ぐことが適切です。そのため,取調べ対応に万全を期すためには,弁護士選びが重要なポイントとなるでしょう。

自転車窃盗事件の弁護士を選ぶ基準

①自転車窃盗という事件類型への理解

自転車窃盗の事件は,具体的な内容によって,以下のように該当する刑罰法令が異なる可能性があります。

一般的な自転車窃盗窃盗罪 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金
放置自転車占有離脱物横領罪 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
ゴミの場合自治体によっては窃盗罪や条例違反になる可能性あり

また,自転車窃盗に伴って他の犯罪が成立する場合もあります

器物損壊罪 3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
自転車窃盗の際にカギを壊すと,カギを壊してしまった行為について別途器物損壊罪が成立します。
その他,駐輪場に設置してある機材を壊した場合にも器物損壊罪の対象となるでしょう。

住居侵入罪・建造物侵入罪 3年以下の懲役又は10万円以下の罰金
自転車窃盗のために他人の住居やその敷地に侵入した場合には,住居侵入罪や建造物侵入罪が成立します。
一般的には,戸建ての住宅やマンションの専有スペースへの侵入は住居侵入罪,マンションの共用スペースへの侵入は建造物侵入罪に当たるでしょう。

当然ながら,どの罪に当たるかによって,その後の取り扱いも最終的な処分の見込みも異なりやすいです。また,被害者との示談を試みる場合にも,どの罪に当たる内容かという点が示談の方法・内容に影響を及ぼしやすいでしょう。

このように,自転車窃盗の場合,一口に自転車窃盗と言っても様々な罪名に該当し得るものですが,これは他の事件類型にはない自転車窃盗の特徴とも言えます。そして,この自転車窃盗の特徴を踏まえているかどうかによって,弁護活動の内容や結果に大きな差が生じる可能性があります。

自転車窃盗の弁護士を選ぶ場合には,事件類型の特徴に理解があるか,という点を重要な基準とするのがよいでしょう。

②見込まれる刑事手続の理解

適切な弁護活動を行うには,今後にどのような手続が見込まれるか,正しく理解していることが不可欠です。今後なされる手続を把握していなければ,手続の中で何を行うべきかも判断できないためです。

そのため,弁護士選びに際しては,個別事件の内容を踏まえて,今後に見込まれる刑事手続を具体的に見通せている弁護士か,という点を重要な判断基準とすることをお勧めします。手続の見通しが具体的であることは,弁護活動の内容が具体的であることにもつながるため,安心して弁護士に依頼できる結果にもなるでしょう。

③弁護方針の具体的内容

弁護士選びは,依頼した際にどのような弁護方針で活動してくれるか,という点を慎重に検討して行うことが必要です。依頼した結果,弁護方針が希望と合致していなかったり,弁護方針に違和感があったりすれば,弁護士選びはうまくいかなかったと言わざるを得ないでしょう。

そのため,弁護士選びの際には,その弁護士がどのような方針で弁護活動をしてくれるのか,可能な限り具体的に把握することをお勧めします。例えば,認め事件であれば示談を試みることが有力ですが,一口に示談を試みると言っても,示談金額はどの程度を想定するか,示談金以外の示談条件として考えられるものはあるか,謝罪の意思を伝える方法はどうするか,事件の経緯や具体的内容についてはどのように説明するかなど,事前に決めなければならない具体的な内容は少なくありません。

弁護方針が具体的であればあるほど,その弁護士は弁護活動のイメージを詳細に持てているということが分かります。これは,弁護士に経験値や解決能力があることの端的な現れでもあるので,弁護士選びに際しては注意してみるとよいでしょう。

④弁護士との連絡方法・頻度

弁護士と連絡を取る方法や連絡の頻度は,弁護士により様々です。特に,「弁護士と連絡したくても連絡が取れない」という問題は,セカンドオピニオンとして相談をお受けする場合に最も多く寄せられるお話の一つです。
電話をしても常に不通となって折り返しがない,メールへの返信も全くない,といったように,弁護士との連絡が滞るという問題は生じてしまいがちです。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点を重要な判断基準の一つとすることは,事件解決のために有力でしょう。

なお,法律事務所によっては,事務職員が窓口になって弁護士が直接には対応しない運用であるケースも考えられます。そのような運用が希望に合わない場合は,依頼後の連絡方法を具体的に確認することも有益でしょう。

自転車窃盗事件で弁護士に依頼する場合の注意点

①弁護士との相性の重要性

依頼者も弁護士も人である以上,相性の問題を避けて通ることはできません。依頼者目線では,相性が良くないと感じながら弁護士に依頼するメリットはないと考えるべきでしょう。

この点は,最善の解決に至ればそれほど大きな問題にはなりません。しかしながら,弁護活動は事前に最善の結果になるとお約束することが不可能であり,どうしても結果が伴わない場合があります。示談を試みたものの被害者に拒否された,全部無罪を主張したものの一部の主張が認められなかった,といった場合が代表例でしょう。

そして,弁護士との相性を軽視することは,最善の結果でなかった場合に大きな問題となります。弁護士が最善の活動をしてくれたのか,結果はやむを得ないものだったのか,という点について疑念が生じやすくなるためです。
弁護士との相性が良く,弁護士の活動を心底信頼できれば,心から「やむを得なかった」と納得しやすいですが,相性が悪いと感じている場合にはそうもいかないことが多くなりがちです。

弁護士との相性を率直にどう感じるか,という点は,弁護士選びに際して軽視しないことが適切でしょう。

②弁護士によって案内が異なる可能性

自転車窃盗の事件では,処分の見通しなど,案内の内容が弁護士によって異なることも少なくありません。特に,起訴されるか不起訴になるか,という点は,法律相談の段階で具体的に見通すことが困難な場合も多く,確実に回答できないという方がむしろ自然でしょう。

そのため,ある弁護士に相談した結果と他の弁護士に相談した結果が異なる場合もありますが,それはどちらかが誤っているというよりも,見通しの不透明さが影響した結果と理解すべきものです。それにもかかわらず,「どちらの回答が正しいのか」という視点で結論を出そうとすると,答えのない泥沼にはまる恐れもあるため,注意しましょう。

弁護士によって案内が異なることは,決しておかしな出来事ではないと分かっているだけでも,弁護士選びは格段にやりやすくなるはずです。

自転車窃盗事件に強い弁護士をお探しの方へ

自転車窃盗は,まぎれもない犯罪であるため,警察の捜査を受けるなどの問題になった場合には,適切な対応が必要です。
裏を返せば,捜査を受けることになっても,適切な対応ができれば,最悪の事態を回避することは十分に可能なことが多いです。
しかし,当事者の方が一人で適切な対応を尽くすことは容易でなく,専門的な弁護士のサポートが不可欠でしょう。

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
自転車窃盗事件は少しでも早い対応が大事になりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所