住宅ローンがある場合の離婚で注意すべき点は?住み続ける場合はどうすべき?安易に売却するのはNG?弁護士が解説

●離婚の際,ローンの残った自宅はどうすべきか?

●離婚時に残った住宅ローンはどうなるか?

●住宅ローン問題を解決するために必要な調査は?

●オーバーローンの場合にはどうすべきか?

●アンダーローンの場合はどうすべきか?

●家に住み続ける場合の注意点は?

●家を売却する場合の注意点は?

という悩みはありませんか?

このページでは,離婚時の住宅ローンについてお困りの方に向けて,住宅ローンについて取り得る方法や,方法ごとの注意点などを解説します。

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住宅や住宅ローンは財産分与の対象

離婚の際には財産分与が必要になります。財産分与とは,離婚の際,夫婦が共同生活の中で築いた財産を分配することをいいます。財産分与の対象としては,金銭や預金,動産,不動産といったプラスの財産のほか,住宅ローンのようなマイナスの財産も含まれます。

そのため,住宅ローンの残った自宅のある場合,離婚時の財産分与において,以下のような点を検討する必要があるでしょう。

住宅ローンのある財産分与時の主な検討事項
住宅を売却して換価するか,誰かが居住し続けるか
住宅の評価額住宅ローンの残債を上回っているか
居住し続ける場合,残った住宅ローンを誰が支払うのか
居住し続ける場合の住宅は誰の名義にするのか
など

住宅ローンについて必要な調査

住宅ローンが問題になる場合,まずは住宅及び住宅ローンに関する調査を行い,実態を確認することが必要になります。具体的には,以下のような調査が適切です。

①不動産の名義

土地及び建物が誰の名義になっているか,という点です。土地と建物が同一の所有者になっているか,所有名義が別々であるかという点も,その後に影響を及ぼす可能性が非常に高いところです。
例えば,別人の土地を借りて住宅を建てている場合であれば,土地の利用に関する契約がなされているはずです。財産分与に際して決定した住宅の管理・処分の方法が,土地所有者との契約に反する内容となっている場合,実現できない可能性も否定できません。

②担保の有無

住宅ローンが残っている場合,土地や建物に抵当権等の担保権が設定されていることが通常です。住宅ローンを支払う見込みがなくなった場合,ローン会社が不動産を処分して金銭を回収することができるようにするためのもので,ローン会社が大金を貸し出すための重要なリスク回避手段でもあります。
また,他に金銭を借り受ける際,同様に不動産に抵当権を設定し,借り入れている可能性もあります。この場合,ローン会社の次順位の抵当権者になっていることが見込まれますが,次順位の権利者も不動産を強制的に換価することが可能な立場です。その債権者への支払が滞った場合,財産分与で住宅の居住を続けることになっても,結果的に住宅を失いかねないことになります。

どの不動産に,誰が債権者となっている抵当権が設定されているのか,十分に確認しましょう。

③不動産の時価額

不動産を売却するかどうか,ローン残債との金額差はどのくらいか,という点の確認や検討には,不動産の現在価額の確認が不可欠です。時価額がいくらであるかによって,不動産の取り扱いが変化することも決して珍しくありません。
住宅ローンがある場合の財産分与においては,極力速やかに不動産業者へ査定を依頼するのが有益です。

④住宅ローンの内容

住宅ローンの債務者が誰であるか,という点は確認が重要なポイントになります。
多くの場合は,以下のいずれかのパターンになりやすいでしょう。

住宅ローンの債務者パターン
1.一方が債務者(契約者),他方が連帯保証人
2.一方が債務者(契約者),他方は関わっていない(保証会社の利用など)
3.夫婦ともに債務者(連帯債務

⑤住宅ローンの残額

住宅ローンが小さければ,不動産を売却することで利益が発生し,その財産を分け合う余地が生まれます。一方で,住宅ローンが不動産価額より大きい場合,仮に不動産を売却してもローンが残るため,誰かがローンの支払を継続しなければなりません。

このように,住宅ローン残額によって,住宅の取り扱いに関する検討が大きく変化することになるため,住宅ローンの残債務額は非常に重要な確認事項となります。

借地権の売却にお困りの方は『借地権売却サポート|ハウスクル』をご参照ください。

オーバーローンの場合の対応方法

オーバーローンとは
→ローンの残債が不動産の現在価額を上回ってしまっている状態

オーバーローンでは,不動産を売却してもローンが残ってしまうだけであり,負債を誰かが負担するほかなくなってしまうため,売却はあまり合理的な方法になりません。
そのため,夫婦の一方が居住を続け,いずれかがローンを支払い続けるという形が一般的でしょう。

アンダーローンの場合の対応方法

アンダーローンとは
→ローンの残債が不動産の現在価額を下回っている状態

アンダーローンの場合,不動産の売却によって利益が生じるため,不動産を換価してローン残債の支払に充てた上で,残額を財産分与の対象として分割する方法が最も端的でしょう。金銭にするのが,夫婦間での分割が最も容易であるためです。

一方,居住を続ける場合には,残った財産をどのように分割するのか,ローンの負担をどうするのか,所有名義をどうするのか,といった複数の点を具体的に検討し,解消する必要があるでしょう。

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居住し続ける場合の注意点

不動産に居住し続ける場合,ローンの返済や名義,不動産の価値を財産分与する方法などについて十分な検討が必要になります。

①ローンの返済について

ローンの返済は,不動産やローン契約の名義人である方が行い続けるのが最も端的でしょう。そのため,夫名義なのであれば,夫が支払い続ける前提で,住宅には夫が居住し続けるというのが円滑であろうと思われます。

ただし,この場合,妻も連帯保証や連帯債務という形でローンの負担をしている可能性があり,金融機関との関係では妻も支払の責任を変わらず負い続けることになります。
この点の問題を払拭するためには,別途金融機関と交渉の上,妻を債務者や保証人の立場から外すことに了承してもらうことが必要になりますが,現実的には難しいことが多いでしょう。そもそも,ローン契約の段階では,夫婦ともに債務者又は保証人となることで初めてローンに値する信用があると評価してもらえたためです。後から妻の信用だけを失った状態で,ローンは維持する,ということに金融機関が了承する可能性は低いのが一般的でしょう。

②ローンの名義について

金融機関との関係では,ローンの名義人が返済を続ける必要があり,夫婦で取り決めて勝手に名義を変更することはできません。金融機関は,その名義人の経済力や信用を判断してローンを組んでいるのであり,債務者が誰でもいいとは考えていないためです。

そのため,名義は変更しないことを前提に,現実の金銭負担は誰がどのように行うのか,支払はどうやって行うのか,という点を,具体的に調整することが必要になるでしょう。

現実に見られる解決方法としては,ローンは名義人である夫が支払い続け,住宅には妻が居住する,という合意をする代わりに,養育費などの支払はその分減額又は免除する,という形でバランスを取ることが考えられます。もっとも,夫によるローンの支払が滞ってしまうと,妻が住宅からの立ち退きを求められる,という妻にとって不安定な状況ではあるため,担保の確保など,ローンの支払を確実にする方法は検討が望ましいでしょう。

③不動産価値の財産分与について

アンダーローン(ローン残債が不動産の価値を下回る場合)には,不動産自体にプラスの財産的価値が存在することになるため,その部分が財産分与の対象になります。例えば,夫がローン残債を100万円上回る価額の不動産に居住し続ける場合,夫は100万円分の財産を得ていることになるため,別途妻が100万円の財産分与を受けなければ不公平となるわけです。

もっとも,ローンの支払に関して一方の固有財産を充てている場合もあります。夫が結婚前に築いた財産で返済をした時期がある,どちらかの相続財産から支払った部分がある,という場合が一例です。
このような場合には,純粋なローン残債と不動産価額との差額のみでなく,ローンの返済にどれだけ固有財産が充てられたかを踏まえて,固有財産が配偶者に渡らないような公平分配が必要になるところです。

参考:
不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?併用や借り換えは可能? | 株式会社クレド

ポイント 住宅に住み続ける場合
金融機関との関係では夫婦ともにローンの返済をする立場であることに注意
ローンの名義を勝手に変えることは困難
アンダーローンの場合,住み続ける人が住宅の価値相当額を別途財産分与する必要

売却する場合の注意点

住宅ローンの問題は,対象となる住宅を売却して,金銭に換価することで解決する場合が多く見られますが,この売却には以下のような注意点があることを踏まえておきたいところです。

①換価までに時間がかかること

住宅は非常に高価であるため,簡単に買い手が決まるわけではありません。また,買い手が決まった後にも,契約手続や登記の問題,買い手がローンを利用するのであればその金融機関との調整など,時間を要する処理が多数あります。

具体的には,売却を試みてから現実に金銭を取得するまで,概ね半年前後,ケースにより1年近い期間を要する場合も見られるところです。この期間中は,当然ながらローンの返済継続が必要であり,財産分与をすべて完了することができないことになります。

②具体的な金額が事前には分からないこと

不動産の価額は,事前に評価額の算定を依頼することで把握するのが一般的ですが,現実に受領できる金額が事前の想定と一致するとは限りません。不動産価格そのものが時期によって変動し得る上,売却に際して発生する各種の費用がかさむことも考えられます。

住宅を売却する場合の金額は,あくまで目安であることを踏まえた上で,住宅の売却益に頼った財産分与の検討を避けるようにするのが得策でしょう。

離婚・男女問題に強い弁護士をお探しの方へ

離婚時の住宅ローンは,金額的にも大きくなりやすく,住環境に直結する点で適切な対応ができなかった場合の不利益が大きくなりやすいものです。
住宅ローンの問題が伴う離婚の場合は,弁護士を通じてきちんとした取り決めを行い,後々の生活に支障が生じないようにすべきでしょう。

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,離婚・男女問題に精通した弁護士が迅速対応し,円滑な解決を実現するお力添えが可能です。是非お気軽にご相談ください。

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浮気・不倫の慰謝料を請求するにはどうするのがベストか?慰謝料請求を受けてしまった場合はどうすべきか?請求された慰謝料額を支払わないとマズい?弁護士解説

●浮気・不倫の慰謝料を請求したいが、どうすればいいか?

●誰に何を請求できるのか?

●慰謝料はいくら請求できるのか?

●慰謝料を請求してから受け取るまでの流れが知りたい

●慰謝料の請求を受けてしまったが、これからどうなるのか?

●弁護士から請求された慰謝料は支払わなければならないのか?

●慰謝料を支払えば終わるのか?

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このページでは,浮気・不倫の慰謝料問題を解決する流れについてお困りの方に向けて、慰謝料請求の流れや内容を、請求する側・される側それぞれについて解説します

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浮気・不倫の慰謝料を請求する方法

配偶者による浮気・不倫があった場合,慰謝料を請求する権利が発生します。これは,浮気や不倫が民法上の「不法行為」に該当し,不法行為の被害者は加害者に対して損害賠償請求をする権利を有する,という点に根拠があります。

浮気・不倫がなされた場合,慰謝料を請求する方法は,交渉するか法的手続を取るかの2通りです。
浮気や不倫の慰謝料に限らず,他者に金銭を支払わせる方法は,話し合いを通じて相手の意思に基づいて支払ってもらうか,裁判手続で強制的に回収するかのいずれかとなります。そして,裁判手続としては,調停と訴訟の2つがあります
そのため,細かく区別すると,請求の方法は以下の三通りが存在することになります。

慰謝料の請求方法
1.交渉(相手の意思に基づいて支払ってもらう)
2.調停(裁判手続①)
3.訴訟(裁判手続②)

また,請求方法の検討手順としては,以下の流れが一般的でしょう。

請求方法の検討手順
1.まずは交渉が可能か
2.交渉が困難な場合,調停と訴訟の選択
3.調停と訴訟の選択をする場合の判断要素は,以下のものが代表的

・話し合いを希望する場合は調停,裁判所の判決を希望する場合は訴訟
・できるだけ短期で解決したい場合は調停,長期化を辞さない場合は訴訟
・不成立に終わるリスクを抱えるのが調停,必ず結論が出るのが訴訟

交渉で金銭が回収できれば,法的手続を行う負担が回避できるため,最も有益であることがほとんどです。その手続負担は,相手方にとっても同じく発生するものであるので,相手方も負担を避けたいという意欲が強ければ,交渉で終了することは十分考えられるでしょう。
やむを得ず法的手続が必要である場合には,裁判所を仲介して話し合う「調停」か,裁判所が公権的に判断を下す「裁判」のいずれかを選択することになります。調停と訴訟は,どちらかを優先して選択する関係にはないため,それぞれの利点を踏まえて方法選択することが適切でしょう。

ポイント
慰謝料の請求方法は,交渉・調停・訴訟
交渉で請求できるならば,交渉を選択するのが通常は有益
交渉が不可能な場合は,調停か訴訟のいずれかを選択する

慰謝料を請求できる相手や内容

配偶者による浮気・不倫の場合,慰謝料の請求が可能ですが,その請求相手は,配偶者とその不貞相手の両方になります。配偶者と不貞相手の2名による不貞行為は,2名が一緒に行った不法行為であるため,法律的には「共同不法行為」に該当します。共同不法行為の場合,被害者は,加害者に対してそれぞれ全額の請求を行うことが可能です。
配偶者が浮気・不倫をした場合も,配偶者と不貞相手にそれぞれ全額の慰謝料請求が可能です。なお,一方が全額支払った場合には,もう一方に支払を求める権利がなくなるため,二重取りすることはできません

もっとも,浮気や不倫を原因として離婚に至った場合には,話が変わってきます
不貞行為を行ったことに対する慰謝料と,不貞行為が原因となって離婚に至ったことへの慰謝料は,法律上は別のものとして区別されます。一般的に,不貞行為の慰謝料よりも,離婚にまで至ったことへの慰謝料の方が,被害者の精神的苦痛が重大であり,金額的にも大きくなる傾向にあります。
ここで,被害者としては,不貞行為のせいで離婚した以上,配偶者にも不貞相手にも離婚の慰謝料を請求したいと考えるところですが,実務の運用はそのようになっていません。多くの場合,配偶者には離婚慰謝料を請求できるものの,不貞相手に離婚慰謝料を請求することは難しい場合が多いところです。

最高裁判所の判断によると,不貞相手に離婚の慰謝料を請求できるのは,「当該夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をする等して当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情があるときに限られる」とされています。ただ不貞関係があっただけではなく,積極的に夫婦関係に干渉した場合でなければ,不貞相手に離婚慰謝料を請求するのは難しいと考えられます。

ポイント
慰謝料の請求相手は,配偶者及び不貞相手の両方
両方に対して全額の請求が可能。二重取りは不可
不貞相手には,不貞行為の慰謝料は請求できるが,離婚慰謝料の請求は多くの場合困難

慰謝料の請求金額

慰謝料の金額は,交渉であれば当事者間の合意によって決まりますが,目安として採用されやすい金額水準は,概ね以下の通りです。

慰謝料金額の目安
不貞行為の慰謝料:50~150万円ほど
離婚の慰謝料:100~300万円ほど

不貞行為のみを対象とする場合よりも,離婚まで含む場合の方が慰謝料額は大きくなる傾向にあります。これは,不貞行為に対する精神的苦痛のみを金銭換算するか,不貞行為に加えて離婚に至ったことの精神的苦痛も加えて金銭換算するか,という違いによるものです。

また,金額を変動させる要素としては,以下のようなものが挙げられます。

1.不貞行為の期間
長期間にわたる不貞行為の場合、慰謝料が増加する傾向にあります。

2.不貞行為の回数
複数回にわたる不貞行為が確認されている場合、慰謝料が増加します。

3.不貞行為以外の婚姻関係破綻事由の有無
不貞行為のみが婚姻関係を破綻させた事情である場合,慰謝料は増額傾向にあります。

4.婚姻期間
長年にわたる婚姻関係が破綻した場合、慰謝料が増加する傾向にあります。

5.子どもの有無
子どもがいる場合、家庭全体に与える影響が大きいため、慰謝料が増加する場合があります。

慰謝料請求から受領までの流れ

浮気・不倫に対する慰謝料を請求する場合の基本的な流れは,以下の通りです。

1.証拠の収集
→まずは不貞行為の証拠を収集することが重要です。請求の根拠がなければ,慰謝料請求は困難であることが多く見られます。

証拠の例
写真やビデオ 配偶者と不貞相手が一緒にいるところを撮影した写真やビデオ
メールやメッセージ 不貞行為を示すメールやSNSのメッセージ
領収書やカードの明細 ホテルの領収書やクレジットカードの明細など
目撃者 不貞行為を目撃した第三者の供述

2.請求内容の準備
→収集した証拠によって請求が可能か確認の上,具体的な請求内容を検討します。多くの場合,確認できた不貞行為の内容や請求する慰謝料の金額を書面化し,請求書の形を設けることが有力です。

3.請求
請求書を配偶者及び不貞相手に送付し,請求の意思を相手に伝えます。この場合,郵送であれば「内容証明郵便」の利用が有力です。内容証明郵便は,送付した内容と日付を郵便局が証明してくれる送付方法で,後から送付したかどうかが争いになることを防ぐことが可能になります。

4.交渉
→相手に支払の意思があるか,支払う場合にはいくらをどのような方法で支払うか,といった点を交渉するのが通常です。

5.調停又は訴訟
→交渉では合意に至らない場合,調停又は訴訟といった法的手続を利用します。

慰謝料請求を受けた場合の対処

慰謝料を請求する人がいるということは,逆に請求される人もいるということになります。そこで,配偶者又は不貞相手の配偶者を名乗る人物から,不貞行為や離婚の慰謝料を請求された場合の対処もあわせて問題になります。

基本的には,以下のようなステップでの検討が有力でしょう。

①請求内容の確認

どのような内容について,どのような理由で,いくらの請求をしてきているか,という点を確認することが先決です。

請求金額
→具体的な金額が明示されているか。
請求理由
→不貞行為の具体的な内容や時期が記載されているか。
証拠の有無
→請求側がどのような証拠を提示しているか。

②証拠の確認

請求されている内容に心当たりがあるか,請求内容に証拠があるのか,という点を検討します。示されやすい証拠としては,メールやSNSなどのメッセージ,写真や映像,不貞行為時の領収証やカード明細などが挙げられます。

③交渉の検討

相手の請求内容や根拠が妥当であるかどうかを前提に,交渉方法や内容を検討します。
基本的には,心当たりのある内容であれば,金額面や条件面の交渉に努め,心当たりがなければ請求に応じた支払いを拒むことが適切でしょう。

④弁護士への依頼の検討

特に不貞行為に心当たりがあり,金額や条件についてできるだけの相談を希望したい場合は,交渉を弁護士に依頼することが有力です。このような場合には,自分で希望条件を申し出たり,交渉をしたりすることが非常に難しく,かといって交渉を怠ればより不利益な結果に至りやすいため,弁護士への依頼を積極的に検討することをお勧めします。

一方,心当たりがない場合には,請求に対して拒否回答をするのが通常であるため,それほどの心理的負担はないことが多いと思われます。もっとも,拒否の意思が確かであることを示すため,より適切な方法で拒否の意思を表明するために,弁護士を通じて弁護士名義で拒否することも有力でしょう。

弁護士から請求された慰謝料を支払う必要はあるか

弁護士が慰謝料請求を行う場合,内容証明郵便を利用の上,一定期間内に請求金額を弁護士の銀行口座へ入金するよう依頼するのが通常です。そのため,弁護士による請求書面は,制限期間内に多額の金銭を支払うよう強く求める内容となることが多く見られます。

このような書面を目の当たりにすると,書面を受領した段階で請求された金額の慰謝料を支払う義務があるようにも思えますが,そうではありません。弁護士から内容証明郵便で慰謝料を請求されたとしても,その請求に応じた支払の義務が発生しているわけではありません
そもそも,内容証明郵便はただの郵便なので,その実質は弁護士からのお手紙というのみです。形式の厳格なお手紙でしかなく,そのお手紙によって支払義務が発生することはあり得ません。
弁護士から内容証明郵便での請求が届いた場合には,まず落ち着いてその内容の確認に努めるようにしましょう。

なお,内容証明郵便を送って慰謝料請求する場合,それは後の訴訟提起を想定したものであることは少なくありません。内容証明郵便を送っても応じてこなければ,訴訟で金銭を請求するつもりである,ということです。
そのため,お手紙に過ぎないからといって内容を確認しないまま放置をすることはお勧めしません。迅速に対応して訴訟を避ける方が適切な内容であれば,速やかに対応の検討をするべきであることは間違いありません。

ポイント
弁護士からの内容証明郵便は,実質はただのお手紙
弁護士からの請求によって支払義務が発生することはない
もっとも,内容を確認の上で迅速に対応すべき場合はある

慰謝料を支払えば問題は解決するか

慰謝料を請求された当事者としては,慰謝料を支払うことで早く問題を解決させたい,と考えることが多いと思われます。もっとも,慰謝料を支払うことで直ちに問題が解決するとは限りません。解決方法を誤れば,慰謝料を支払ったにもかかわらず問題が解決しないままになってしまっていることがあり得ます。

具体的には,慰謝料を支払えば今後は何の請求もしないという合意を取り付けることが極めて重要になります。法的には「清算」などと言います。
法律関係が清算できていなければ,慰謝料を支払ってもそれが支払うべき全額であるかどうかも定かでなく,後から追加で支払を求める余地が残ってしまいます。これでは,慰謝料を支払った意味はあまりないでしょう。

請求に応じて慰謝料を支払う場合は,慰謝料の支払によって当事者間の法律関係が清算できることを十分に確認する必要があります。清算が合意できた場合には,その内容を必ず書面化することで,後から紛争が蒸し返されることを防ぎましょう。

ポイント
慰謝料を支払う場合は,支払によって法律関係が清算できることを確認する

離婚・男女問題に強い弁護士をお探しの方へ

浮気・不倫の慰謝料問題は、法的には金銭の問題ですが、その中身は当事者間の思いが詰まった非常に深いものであることがほとんどです。
そのため、双方の事情を丁寧にくみ取り、適切な解決方法を見つけられるかどうかが、円滑な解決にとって重要となりますが、これは慰謝料問題に長けた弁護士が間に入って検討するのが適切です。

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,離婚・男女問題に精通した弁護士が迅速対応し,円滑な解決を実現するお力添えが可能です。是非お気軽にご相談ください。

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離婚する方法の種類は?その具体的な流れや違いは?結局どの方法で離婚すべき?離婚を有利に進めるためには?弁護士が徹底解説

●離婚が成立するまでの流れが知りたい

●離婚の種類はいくつあるの?何が違うの?

●離婚の手続は何を選択すべきか?

●離婚を有利に進めるためにはどうすればいいか?

●離婚では弁護士に依頼すべきか

という悩みはありませんか?

このページでは,離婚の方法に関してお悩みの方に,離婚の種類や流れ手続選択の方法や弁護士依頼の要否などを解説します。

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離婚の種類

離婚の方法には,大きく分けて以下の3種類があります。

離婚の方法
協議離婚
調停離婚
裁判離婚

これらは,いずれかを選択するというものではなく,基本的に①から順番に検討し,その方法で離婚に至らない場合には次の方法を用いる,という流れになります。

協議離婚の流れ・手続

協議離婚とは,夫婦が話し合い(協議)によって合意し,離婚を決定する方法です。日本における離婚の方法としては最も多く用いられているものです。

【協議離婚の特徴】

1.自主的な合意 夫婦双方が離婚に合意していることが前提です。
2.手続きの簡便さ 手続が比較的簡単で,家庭裁判所を通す必要がありません。
3.費用の低減 調停や裁判に比べて費用がほとんどかかりません。

【協議離婚の流れ】

1.話し合い

話し合いの具体的方法
夫婦が離婚に関して話し合い,双方の合意を得ます。
子供がいる場合は親権者,養育費,面会交流などについても話し合います。
財産分与や慰謝料についても合意が必要です。

2.離婚届の作成

離婚届作成の具体的方法
合意が成立したら,離婚届を作成します。
離婚届には,夫婦双方の署名・押印が必要です。
子供がいる場合は,親権者を決める欄に記入します。

3.市区町村役場への提出

役場提出の具体的方法
離婚届を市区町村役場に提出します。
役場が受理すれば,離婚が成立します。

調停離婚の流れ・手続

調停離婚とは,夫婦間での協議による離婚の合意ができない場合に,家庭裁判所の調停委員会が仲介して離婚の成立を目指す方法です。

【調停離婚の特徴】

1.第三者の介入 家庭裁判所の調停委員会が夫婦間の仲介を行い,問題解決をサポートします。
2.非公開 調停は非公開で行われるため,プライバシーが保たれます。
3.円満解決を目指す 調停委員が夫婦双方の意見を聞き,公平な立場で解決策を提案します。

【調停離婚の流れ】

1.調停の申立て

調停申立ての具体的方法
離婚調停を希望する一方または双方が,家庭裁判所に調停申立書を提出します。
申立書には,離婚を求める理由や調停で解決したい事項(親権,養育費,財産分与など)を記載します。

2.調停委員会による調停

調停の具体的方法
家庭裁判所が調停日を設定し,夫婦双方に通知します。
調停委員会(調停委員2名と裁判官1名)が夫婦の話を聞き,解決策を提案します。
夫婦は調停委員会の提案を基に話し合い,合意を目指します。

3.調停成立

調停成立の具体的方法
調停が成立した場合,調停調書が作成されます。
調停調書は裁判所の判決と同じ効力を持ちます。
調停調書に基づいて離婚届を市区町村役場に提出し,離婚が成立します。

4.調停不成立

調停不成立の具体的流れ
調停が不成立の場合,調停委員会はその旨を記載した調停不成立調書を作成します。
調停が不成立となった場合は,次のステップとして裁判離婚を検討することになります。
意見の相違が非常に小さい場合,調停に続けて家庭裁判所が審判をし,離婚を決定することもあります(審判離婚)。

裁判離婚の流れ・手続

裁判離婚とは,家庭裁判所に訴訟を提起して離婚を求める手続です。離婚調停を試みても解決しなかった場合に残された最後の方法ということができます。

【裁判離婚の特徴】

1.最終手段 調停や審判で解決できなかった場合の最終的な手段です。
2.法的判断 裁判官が証拠や証言に基づいて法的に判断します。
3.公開審理 原則として裁判は公開で行われます。

【調停離婚の流れ】

1.訴訟提起

訴訟提起の具体的方法
離婚を希望する一方が、家庭裁判所に離婚訴訟を提起します。
訴状には、離婚の理由や求める解決事項(親権、養育費、財産分与、慰謝料など)を記載します。

2.訴訟の進行

訴訟手続の具体的内容
裁判所は、訴状を受理し、相手方に送達します。
相手方は、答弁書を提出し、自らの主張を記載します。
その後、双方の主張や証拠を基に、裁判官が審理を行います。

3.証拠の提出

証拠提出の具体的内容
双方が証拠を提出し、証人の尋問なども行われます。
証拠として提出されるものには、文書、写真、録音、録画などが含まれます。

4.裁判所の判断

裁判所の具体的判断方法
裁判官は、提出された証拠や証言を基に、離婚の可否を判断します。
離婚が認められる場合、判決が下されます。

5.判決確定

判決確定の具体的流れ
判決が下された後、双方が控訴しない場合、判決が確定します。
確定判決に基づき、離婚が成立します。

【法定離婚事由】

裁判離婚の場合,当事者双方の合意が離婚の根拠にならない(=少なくとも一方は納得をしていないのに離婚を強制する)ため,離婚が正当であることの裏付けが必要になります。具体的には,離婚のためには「法定離婚事由」が必要になります。

民法に定められた法定離婚事由は,以下の通りです。

1.不貞行為 配偶者が不貞行為(不倫)を行った場合
2.悪意の遺棄 正当な理由なく配偶者との同居や扶養などを放棄する行為
3.3年以上の生死不明 配偶者が3年以上生死不明の場合
4.強度の精神病 配偶者が強度の精神病にかかり,婚姻の継続が困難な場合
5.その他婚姻を継続しがたい重大な事由 上記のほか,夫婦関係が著しく破綻している場合(長期別居など)

どの手続を選択すべきか

離婚の方法が3種類あるため,どの方法を採用すべきかという点が問題になります。
それぞれの方法の利点及び欠点としては,概ね以下の内容が挙げられます。

【協議離婚の利点と欠点】

利点

手続きが迅速で簡単
費用がかからない
第三者の介入がないため、プライバシーが保たれる

欠点

合意に至らない場合、離婚が成立しない
感情的な対立が深刻な場合、話し合いが難航する可能性がある
合意事項が不明確な場合、後々トラブルになる可能性がある

【調停離婚の利点と欠点】

利点

第三者の介入
→調停委員が中立の立場で仲介するため、冷静に話し合いが進む可能性が高くなります。
非公開
→調停は非公開で行われるため、プライバシーが守られます。
柔軟な解決
→夫婦双方の事情を考慮し、柔軟な解決策が提案されることが多いです。

欠点

時間と労力がかかる
→調停には複数回の出席が必要となるため、時間と労力がかかります。
費用が発生する
→調停には申立費用や弁護士費用などが発生する場合があります。
不成立の場合
→調停が不成立の場合、再度話し合いや裁判を行う必要があります。

【裁判離婚の利点と欠点】

利点

法的強制力
→裁判所の判決により、離婚が法的に確定します。
客観的判断
→裁判官が第三者として公平に判断します。
包括的な解決
→親権、養育費、財産分与などの問題を一括して解決できます。

欠点

時間と費用がかかる
→訴訟には長い時間と高い費用がかかります。
精神的負担
→裁判は公開で行われるため、プライバシーが守られにくく、精神的な負担が大きいです。
対立の激化
→訴訟により夫婦間の対立が激化する可能性があります。

利点及び欠点を踏まえると,早期離婚のためには協議離婚が有益です。しかし,協議離婚は合意内容をはっきりさせて書面化などしないと,後から紛争が蒸し返される恐れがあります。配偶者による紛争蒸し返しのリスクを避けたい場合には,調停離婚又は裁判離婚の方法で裁判所に関与してもらうのが適切でしょう

もっとも,裁判離婚は,離婚調停を試みて不成立となった場合に初めて利用することが可能です。これを「調停前置主義」と言います。離婚裁判は,配偶者が離婚を拒んでも強制的に離婚をさせられる強力な方法である一方,あくまで最後の手段であるという位置づけが明確にされています。

ポイント
協議離婚は早期かつ簡単
蒸し返し防止のためには調停離婚や裁判離婚が有益
裁判離婚は調停不成立の場合にのみ可能

離婚を有利に進める方法

①相手が有責であることの証拠を獲得する

離婚を希望する場合,いずれの当事者が有責であるか(離婚の原因を作った責任があるか)という点が非常に重要です。配偶者が不貞行為に及んだことが原因であるなど,相手方が有責の場合には,離婚の希望が極めて実現しやすくなります。

撮影画像や映像,音声などの客観的証拠や,配偶者自身が不貞行為などを認めた事実など,相手が有責であることの根拠が存在することによって,離婚を有利に進めることが可能になるでしょう。

②弁護士への依頼を検討する

離婚を行う際には,数々の離婚条件を定める必要があります。財産や子などがあれば,それに応じて離婚条件も多岐に渡り,より複雑にもなります。
これらの離婚条件について,適正な内容を把握した上で,有利な結論を目指すためには,法律や過去の事例などに精通した弁護士への依頼が有力です。

また,弁護士に依頼することで,対応の負担が軽減されることも大きなメリットになると言えるでしょう。加えて,協議離婚の欠点である蒸し返しのリスクも,弁護士に依頼してきっちりとした書面化をすることができれば,事前に防ぐことが可能になります。

離婚で弁護士に依頼すべき場合

離婚は,弁護士に依頼せずに当事者間で行うことも珍しくありませんが,以下のような場合には弁護士への依頼が適切です。

①配偶者の対応が信頼できない場合

当事者間で離婚を行うのは,双方が必要な対応を怠らず進められることが大前提です。そのため,配偶者がちゃんと対応しない可能性がある,定めた金銭の支払をしない可能性がある,という場合には,弁護士への依頼が望ましいでしょう。

弁護士への依頼により,配偶者による不誠実な対応を許さず,信頼できない配偶者にも適切な対応をさせることが可能です。万一,それでも配偶者が適切な対応をしない場合には,弁護士が適切な請求を行うことで,配偶者により大きな不利益の生じる可能性が高くなります。

②相手に請求したいものがある場合

単に離婚届を作成し,提出するのみであれば,当事者間でも問題なく進めることが可能でしょう。もっとも,離婚を成立させたいだけでなく,金銭の支払や詳細な離婚条件の承諾を求めたい場合には,弁護士に依頼することが適切です。

弁護士に依頼することで,配偶者に求める支払額や離婚条件を適正なものとすることが可能です。また,弁護士を通じて相手に要求することで,それらの適正な金額や条件を実現できる可能性が非常に高くなるでしょう。

離婚・男女問題に強い弁護士をお探しの方へ

離婚の手続は,調停前置などのルールがあり,取り決めなければならない事項も多いため,想像よりも円滑にいかなかった,ということが多く見受けられます。
円滑に有利な内容で離婚をしたい場合は,手続選択や方法をどうすべきか,弁護士にご相談される方が望ましいでしょう。

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,離婚・男女問題に精通した弁護士が迅速対応し,円滑な解決を実現するお力添えが可能です。是非お気軽にご相談ください。

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