【刑事事件解決事例】5件の不同意わいせつ事件ですべて不起訴となったケース

不同意わいせつ事件では、事実関係を認めている場合、起訴に至る可能性が高いと考えられがちです。さらに複数件の事件が疑われる状況では、処分が重くなる危険もあります。一方で、被害回復への取り組みや対応の積み重ねにより、処分の結論が大きく変わることもあります。ここでは、複数の不同意わいせつ事件について捜査を受けながらも、最終的にすべて不起訴となった事例を紹介します。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

事案の概要

ご相談者は、深夜の路上で飲酒後、女性に抱きついてしまうという不同意わいせつ事件を起こしてしまいました。
後日、自宅に警察が訪れ、そのまま逮捕される流れとなりました。

また、捜査の過程で、同じ地域において
類似の事件がさらに4件発生していたことが判明しました。

ご相談者の記憶はあいまいな部分があったものの、
事件が起きてしまったこと自体は否定できない状況でした。


想定された法的リスク

本件では

  • 事件が複数存在
  • 逮捕されている
  • 事実関係を認めている

という事情から、起訴される可能性が高く、
有罪判決となれば前科が付く結果も想定される状況でした。

特に複数件の事件がある場合、処分が重くなる傾向があり、
一部のみの不起訴にとどまらず、全体として刑事責任が問われる危険もありました。


弁護士の対応

1 被害回復を最優先とした方針

事実関係を争うのではなく、
被害者への謝罪と示談の成立を最優先に進める方針を取りました。


2 個別事件ごとの丁寧な対応

5件それぞれについて、弁護士が個別に連絡と説明を行いました。

その結果

  • 4件については示談成立
  • 1件は被害者と連絡が取れず示談未成立

となりました。

示談が成立した被害者からは、
起訴を望まない旨の意思表示をいただくことができました。


結果

示談の成立状況に加え、

  • 真摯な反省態度
  • 再発防止への取り組み

などが総合的に評価され、
5件すべてが不起訴処分となりました。

ご相談者は刑罰を受けることなく、事件は終了しました。


この事例のポイント

  • 複数件の事件でも対応次第で不起訴となる可能性がある
  • 示談成立の有無だけで結論が決まるわけではない
  • 早期の謝罪と被害回復が処分判断に影響する

内容を認めている事件であっても、対応の積み重ねにより結論が変わる余地があります。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

不同意性交等事件で弁護士に相談するメリット4選|弁護士の選び方や費用なども解説

不同意性交に該当するかもしれない行為をしてしまい、「もしかして罪に問われるのではないか」「警察から呼び出されたらどうすればいいのか」と不安を感じている方は少なくありません。

特に相手が明確に拒否していたわけではないが同意があったとも言えない状況だった場合、自分の行為がどのように扱われるのか判断が難しいため、弁護士への相談がおすすめです。

そこで本記事では、不同意性交等事件で弁護士に相談するメリットや事務所の選び方、費用相場などを詳しく解説します。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、不同意性交に関する事件の解決実績もあります。

大宮エリアや埼玉県を中心に、事件解決に向けて迅速に動き不利な状況にならないためにも適切な対策を講じるよう、努めておりますので、ぜひ下記からご連絡ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

不同意性交とは

不同意性交とは、相手の同意を得ずに性交を行う行為です。ここからは、主に以下2つの内容を深掘りしていきます。

  • 不同意性交に該当する行為
  • 不同意性交の罰則

ぜひ参考にしてください。

不同意性交に該当する行為

不同意性交に該当する行為とは、相手が明確に性交に同意しない、または拒否しているにもかかわらず、無理に性交を行うことです。

具体的には、相手が言葉や態度で拒否を示しているのに、強引に性交を行う行為が含まれます。

また、相手が酔っていたり、無意識状態にある場合も同意が無効となるため、そのような状況で性交を行うことも不同意性交に該当します。

さらに、物理的に抵抗できない状況や、相手が恐怖や脅しを感じている場合も、実質的な同意が得られていないと見なされ、これも犯罪として処罰されるため、注意が必要です。

不同意性交の罰則

相手の同意なしに性交を行う、または相手が同意できない状態で性交を行った場合、刑法第176条に基づき、不同意性交罪が適用されます。

刑法176条

前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。

最低でも5年以上の有期懲役が科せられることが定められており、社会的な信用も失ってしまうでしょう。

不同意性交等事件で弁護士へ相談するメリット

①速やかな釈放のため

不同意性交等罪の事件では,早期釈放が困難な場合が多く見られますが,ケースによっては速やかな釈放を目指せる場合もあり得ます。もっとも,適切な弁護士選びをせず,漫然と諦めてしまっていると,早期釈放の可能性を見逃し,自らチャンスを手放すことになりかねません。

少しでも早く弁護士の専門的な意見を仰ぎ,正しい見通しのうえで適切な対応をするためには,弁護士を選ぶことが必要です。

捜査機関に釈放の判断を促すため協議を試みたり、身柄拘束を認めた裁判所への不服申立てを行ったりすることが有力な手段です。速やかな釈放のためには、これらの試みを少しでも早く行うことが肝要です。

②不起訴処分のため

不同意性交等罪の不起訴処分は,認め事件であれば示談の成立が条件となることがほとんどでしょう。そのため,不起訴処分を目指すためには,弁護士を依頼し,弁護士を通じて被害者との示談を目指す必要があります。逆に,弁護士がいなければ示談を試みることもできないため,弁護士に依頼して初めて,示談ができるかどうかのスタートラインに立つことができ,不起訴処分を獲得できる可能性が生じる,という言い方もできるでしょう。

不起訴処分を獲得できれば,実刑判決の可能性もなくなるため,不同意性交等罪で不起訴処分を目指すメリットは極めて大きなものです。不起訴の可能性がある限り,適切な弁護士を選ぶ必要は非常に大きいと考えるべきでしょう。

認め事件の場合は、被害者が存在する事件のため、被害者との示談によって不起訴処分を目指すことが非常に有力です。不同意性交等事件では、被害者との示談が成立すれば、基本的に不起訴処分となりやすい傾向にあります。

③刑罰軽減のため

不同意性交等罪のうち,刑罰が避けられない内容・状況の場合は,その刑罰をどれだけ軽減させられるかが重要な問題となります。仮に実刑判決を受けるとしても,その期間が1年違えば,社会復帰のタイミングにダイレクトな影響を与えることとなるためです。

刑罰の軽減を目指す場合,具体的な方法や内容は個別の事情を踏まえて決定する必要があるため,弁護士の専門的な判断が不可欠です。少しでも迅速な社会復帰を目指すため,弁護士選びの必要性は非常に高いでしょう。

被害者に対する示談の試みのほか、ご自身の反省、ご家族等の監督などを根拠に、再発防止が確実であるとの主張をしていく方針が有力です。また、取調べへの適切な対応方法についても、弁護士から個別にアドバイスをしてもらうことが有益でしょう。

④円滑な連絡のため

身柄事件の場合,逮捕勾留されたご本人は,自分で外部と連絡を取ることができません。電話を携帯することも認められないため,連絡を取るための手段は以下のような方法に限られます。

逮捕勾留中に外部と連絡を取る手段

1.手紙の送受
→数日~1週間ほどのタイムラグが避けられない

2.(一般)面会
→時間制限が厳しい。接見禁止の場合は面会自体ができない

3.弁護士の接見
→時間的制限なくコミュニケーションが可能

手紙の送受は現実的でなく,面会の時間制限の中で必要な連絡をすべて取ることも難しいため,ご本人と周囲との連絡には弁護士の接見を活用することが不可欠になりやすいでしょう。
身柄事件で必要な連絡を取り合うためには,弁護士への依頼が適切です

弁護士は、基本的に日時を問わず逮捕勾留中の方と接見ができるため、周囲の方との連絡の仲介をすることも可能です。弁護士以外との面会が認められない「接見等禁止決定」がある場合には、弁護士の接見が唯一の連絡方法になることも少なくありません。

不同意性交等事件で弁護士を選ぶタイミング

①自首を行うとき

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。捜査機関に犯罪事実自体が知られていない段階,又は犯罪事実が知られていてもその犯人が捜査機関に知られていない段階で,自分の犯した罪とその内容を自発的に申告した場合にのみ,自首が成立します。

不同意性交等罪に当たる事件は,非常に重大な事件類型とされているため,犯罪事実が発覚し,被疑者が特定された場合には,まず被疑者を逮捕することから想定することが通常です。不同意性交等罪の事件で逮捕をしないケースは,犯罪事実の証拠が不十分であるなど,特に逮捕を慎重に行うべき場合に限られるでしょう。
また,不同意性交等罪は,法定刑が5年以上の有期拘禁刑とされているため,原則として実刑判決の対象となるほどの重大な類型です。有罪判決となれば,基本的に刑務所への収容を覚悟する必要があります。
そのため,自首を行うことで,逮捕や実刑判決の回避を試みることは,非常に有力な選択肢と言えます。

もっとも,個別のケースで自首をすべきかどうか,自首をするとしてどのように行うか,という判断は,法律の専門家でない限り困難と言わざるを得ません。自首の効果を最大限に引き出すためにも,自首を行うときには適切な弁護士を選ぶべきと言えるでしょう。

ポイント
不同意性交等罪は逮捕や実刑判決が懸念される
自首によって逮捕や実刑判決を回避したい場合,弁護士選びが重要

②逮捕されたとき

不同意性交等罪の事件は,逮捕を伴う捜査が非常に多く見られます。裏を返せば,逮捕されると終わり,というものではなく,逮捕はあくまで出発点であって,逮捕後の対応次第でその後の進行や最終的な処分が大きく変わる可能性がある,ということでもあります。
そのため,逮捕されたときは,その後の対応をより慎重に,具体的に検討すべき局面であると言えるでしょう。

この点,逮捕後の対応を万全にするためには,やはり弁護士の助力を得ることが適切です。逮捕後の対応に精通した弁護士を選び,弁護士から適切な案内やサポートを得ることができれば,逮捕後の手続や最終的な刑事処分が好転する可能性が非常に高くなります。

ポイント
不同意性交等罪の場合,逮捕が手続の出発点になりやすい
逮捕後速やかに適切な弁護士を選ぶことができれば,事態が好転しやすくなる

③示談を試みるとき

不同意性交等罪は,被害者のいる事件類型であるため,刑事処分に際しては被害者の意向が強く反映されやすい傾向にあります。被害者が起訴を望めば起訴されやすく,逆に被害者が不起訴を希望した場合,プライバシーへの配慮を要することもあってこれに反する起訴は困難なことがほとんどです。
そして,一度捜査機関に被害申告をした被害者が,その後になって起訴を望まないとの意向に変わるのは,当事者間で示談が成立した場合であることがほとんどです。具体的には,加害者側から適切な謝罪や賠償などを得ることで,刑事処分までは望まないとの判断に至る,という流れになります。

もっとも,加害者側が被害者との示談を目指す場合,弁護士を間に挟んで行うことが不可欠です。示談を試みるためには,弁護士を介して捜査機関に連絡し,被害者と弁護士との間での連絡を始めてもらう必要があるためです。

示談交渉の流れ

そのため,被害者との示談を試みるときには,弁護士選びをすべきタイミングと言えるでしょう。また,刑事事件の示談に長けているかどうか,という点は個々の弁護士によって大きく異なるため,どの弁護士を選ぶのかも非常に重要なポイントとなります。

ポイント
不同意性交等罪で不起訴を目指すには示談が必要
示談には弁護士を要するが,示談に精通しているかは弁護士により異なる

④起訴されたとき

不同意性交等罪の事件では,起訴が避けられないことも珍しくありません。特に,犯罪事実が明らかな認め事件であって,被害者が起訴を望むのであれば,起訴されることを覚悟する必要があります。
そして,不同意性交等罪で起訴されると,実刑判決を想定する必要があります。実刑判決を免れられるのは,例外的な法律の条件を満たした場合に限られるところです。

そのため,起訴後の対応は,弁護活動に精通した弁護士を通じて適切に行うことで,可能な限り実刑判決を回避する試みを行うべきでしょう。起訴された段階は,適切な弁護士を選ぶべき重要なタイミングと言えます。

ポイント
不同意性交等罪は実刑判決が見込まれやすい
適切な起訴後の弁護活動で実刑判決の回避を目指す必要がある

不同意性交等事件の弁護士を選ぶ基準

①弁護士の専門分野とズレがないか

弁護士には,それぞれ専門としている分野のあることが通常です。いわゆる「民事事件」と「刑事事件」の区別が代表的ですが,弁護士によっては,民事事件をほとんどしていない,逆に刑事事件をしたことがない,という場合も決して珍しくありません。
もっとも,不同意性交等罪の事件では,対応方針を誤った場合の不利益が実刑判決という非常に重大なものになってしまうため,専門性のない弁護士に依頼することは極めてリスクの大きな行為と考えることが適切です。

不同意性交等罪の事件で弁護士を選ぶ場合には,まずその弁護士の取り扱う専門分野に刑事弁護が含まれているか,実際に専門的対応を行った経験があるか,という点を重要な基準とすることをお勧めします。

②スピーディーな対応ができるか

不同意性交等罪の事件は,身柄拘束が伴いやすいところ,刑事事件の身柄拘束には厳格な時間制限のルールが設けられています。そのため,弁護活動は,時間制限に配慮したスピーディーなものであることが必要です。基本的に,必要な対応を数日後に行うというのでは手遅れですし,場合によってはその日のうちに行っても間に合わない手続すらあり得ます。

そのため,弁護士を選ぶ際には,対応の迅速さが確実に見込めるか,という点を基準とすることが有力です。身柄事件の場合には,どのようなスケジュールで接見をしてくれるか,ということを具体的な目安にしてみるとよいかもしれません。

③手続や処分の見通しを説明してくれるか

刑事事件の弁護活動は,その後の流れに関する正確な見通しを踏まえて行う必要があります。見通しが悲観的なものであれば,その見通しを好転させる手段の有無や具体的な弁護活動を考え,依頼者側へ案内する必要がありますし,見通しが良好となった場合にはその旨を依頼者の方へ案内するなどして,安心感ある進行に努める必要があります。
そのため,弁護士の重要な対応の一つとして,事件の見通しに関する説明を欠かすことができません。

弁護士選びに際しては,弁護士が今後の手続や処分の見通しを十分に説明してくれるか,という点を重要な判断材料とすることが有力です。見通しの説明が十分でない場合,必要な説明が尽くされていないと言わざるを得ませんが,単に説明を欠いているのみならず,見通しが持てていない可能性もあるため,注意が必要です。

④弁護士費用の見通しが明確か

不同意性交等罪の事件は,身柄拘束の期間が長くなりやすいため,その分必要な弁護活動も多くなりやすい傾向にあります。そして,必要な弁護活動が多くなれば,その分弁護士費用も高額にならざるを得ません。
弁護士選びに際しては,弁護士費用の検討が不可欠ですが,その弁護士費用があまりに大きくなると,経済的な理由で依頼が困難になる可能性もあり得るでしょう。

そのため,弁護士としても,不同意性交等罪のような事件では,発生し得る弁護士費用について慎重な案内を要するところです。逆に,想定される弁護士費用の金額に触れてこない場合,依頼は慎重に考える必要があります。

なお,費用に関する弁護士側の案内は,どうしても幅のある内容にはならざるを得ないでしょう。「費用が高くつく場合にはこのくらいの金額があり得る」など,ざっくりとした内容であっても極力具体的に指摘してくれるかどうかは,弁護士選びの基準の一つとすることが有力です。

不同意性交等事件における弁護士選びの準備

①事件の経緯や状況をまとめる

弁護士選びを適切に行うためには,相談相手の弁護士に事件の内容を正確に把握してもらうことが必要となります。そのため,事件の具体的内容は整理して伝えられるようまとめることが有益でしょう。

弁護士が事件の内容の一部を把握しているかいないかで,アドバイスの内容が大きく変わる場合も否定できません。弁護士に誤解が生じることを防ぐため,起きた出来事を漏れなく伝える用意をしておくとよいでしょう。

②悩みや迷いをまとめる

弁護士への相談や依頼に当たっては,弁護士との間で問題意識にズレのないことが重要です。例えば,自分は早期釈放の可能性や方法があるか分からず悩んでいるのに,弁護士側は早期釈放ができないことを前提にその他の話に終始していれば,本当に知りたいことを知ることができないままになってしまいます。実際に早期釈放が難しいとしても,その事実を早期に知ることができれば,弁護士選びの軌道修正もそれだけ早くすることが可能です。

そのため,悩んでいることや迷っていること,弁護士に実現してほしいことなどをできるだけ簡潔にまとめ,弁護士に把握してもらえるよう準備することが望ましいでしょう。
弁護士が依頼者側の希望を正確に把握できれば,弁護士からの案内は依頼者側にとってより有益なものになるでしょう。不同意性交等罪のような重大事件では,依頼によって実現できることとできないことを整理することはより重要になりやすいです。

③早期に相談予約をする

不同意性交等罪の事件は,特に身柄拘束が伴っている場合,手続が進んでしまう前に,早期に弁護活動を開始することが重要になりやすいでしょう。既に行われた手続が,後からなかったことになる可能性がないためです。

そのため,弁護士選びもできる限り早く行う必要があります。まずは,一度早期に相談予約をして,弁護士と相談をする機会を設けるようにしましょう。一度相談をしてみれば,その後に行うべきことがはっきりとわかることも少なくありません。

不同意性交事件で弁護士に依頼する際の費用相場

不同意性交事件において弁護士に依頼する際の費用相場は、依頼する内容によって異なります。

加害者側が刑事弁護を依頼する場合、初回接見料として3万円〜5万円程度、正式な弁護活動の着手金としては30万円〜50万円ほどが目安です。

また、示談成立に伴う報酬金や不起訴・執行猶予などの成果に応じて、別途30万円〜100万円程度が報酬として発生する場合もあります。

トータルで100万円以上かかるケースも少なくありません。詳しくは依頼を検討している弁護士事務所へ相談してみてください。

弊所の基本的な弁護士費用は,着手金33万円,不起訴処分となった場合の成功報酬33万円です。

不同意性交等事件で弁護士に依頼する場合の注意点

①本人が動く必要

不同意性交等罪の弁護士選びは,基本的に当事者本人の意思に沿って行うことが必要です。なぜなら,不同意性交等罪の事件で重要な示談に際して,示談条件を決定するためには本人の意思が不可欠であるためです。
示談は,当事者間の合意とならざるを得ないため,相手方の要求を本人が受け入れられるのか,場合によっては約束違反に対するペナルティを受け入れてでも合意していいのか,という判断が必要です。これらの判断は,本人の意思確認なしで行うわけにいかず,弁護士は本人の意思を踏まえて示談交渉を実施する必要があります。

そのため,弁護士選びに際しては,本人が検討をする必要がある点に注意しましょう。
なお,本人が身柄拘束を受けているなど,本人が動けない場合には,近親者による弁護士選びとなっても問題はありません。その場合は,弁護士が接見を行って直接本人の意思を確認しながら,弁護活動を進めていくことが可能です。

②身柄事件となる可能性

不同意性交等罪の事件は,逮捕や勾留を伴ういわゆる身柄事件となる可能性が非常に高い点に注意が不可欠です。

この点,身柄事件では,弁護士が接見を行って当事者本人と意思疎通を図る必要があるため,弁護士が機動的に対応できる必要があります。また,ご家族等の関係者に分かることやできることに限りが生じやすいため,周囲の人は弁護士と十分にコミュニケーションを取り,弁護士を通じて情報収集や見通しの把握を行うことになります。逆に,弁護士側に必要な情報を提供し,弁護士の判断に役立ててもらうことも必要です。

弁護士選びに際しては,このような身柄事件に特有の動き方を踏まえ,動きを進めるに際して十分な信頼関係を持てる弁護士に依頼することが望ましいでしょう。
弁護士に連絡することを過度に躊躇してしまう,弁護士からの連絡がなかなかなくてイライラしてしまう,といった状況は,不適切と考えるべきです。

③示談時の経済的負担

不同意性交等罪の事件では,示談による解決が非常に重要なポイントとなりますが,示談には示談金等の経済的負担が必要となります。そして,被害の程度が大きい不同意性交等罪では,示談金等の金銭面の負担が非常に大きくなりやすい傾向にある,という点に注意が必要です。

例えば,相手の合意がないことが明らかな状況で,相手の意思に反して性交をしたような事件では,300~500万円といった高額の示談金で合意することも決して珍しくありません。個別のケースや当事者の経済状況によっては,より高額なお話になる可能性もあり得ます。
また,示談条件として,転居や退職など,その後の生活の経済面に直接の影響を及ぼす合意を求められる場合も少なくはありません。示談金の負担に加え,示談内容を守るための負担も無視できないところです。

不同意性交等罪では,弁護士に依頼して示談を試みるべきことが多いですが,その際の経済的負担にはあらかじめ注意しておくことが適切でしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

不同意わいせつ事件で自首が成立するための方法は?自首のメリットは?

このページでは,不同意わいせつ事件の自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

不同意わいせつ事件で自首をするべき場合

①逮捕が想定される事件内容の場合

不同意わいせつ事件は,捜査に際して逮捕される場合が非常に多い事件類型です。特に,以下のようなケースでは逮捕を伴う捜査が想定されやすいでしょう。

逮捕が想定されやすい主なケース

1.同種事件の再発が懸念される
→夜間の路上で面識のない相手に行われたわいせつ事件など

2.わいせつ行為(=被害)の程度が著しい
→着衣の中に手を差し入れているなど

3.同一の被害者に対する繰り返し
→一人の被害者に狙いを定めて複数回行われた事件など

4.被害者の同意があり得ない
→交際関係がない,被害者の同意を推測させる事情がないなど

このように,特に逮捕が見込まれる事件内容の場合,逮捕を回避する手段として自首を行うべきであると考えられます。自首は,逮捕が懸念される事件で先手を打って行うことで,逮捕を防止する結果を期待してなされることが主な活用法になります。

ポイント
不同意わいせつ事件は逮捕される場合が多い
逮捕が懸念されやすい内容の場合には,先手を打って自首し,逮捕回避を目指す

②反省の意思を強く表明したい場合

不同意わいせつ事件の刑事処分は,重大なものになることも珍しくありません。特に,不同意わいせつ罪には罰金刑の定めがないため,刑罰の中で最も軽微な罰金刑の対象となる可能性が法的にない,という点に大きな特徴があります。
この場合,刑罰の内容は「執行猶予」又は「実刑」となりますが,執行猶予は刑務所に入る必要がなく,実刑は刑務所への収容を強いられる,という極めて大きな差があるため,何としても執行猶予を目指したい,という動き方になるケースはとても多いでしょう。

刑事罰の種類

この点,執行猶予と実刑を区別する判断基準の一つとして,反省の有無や程度という点が挙げられます。当然ながら,深い反省が見られる場合の方が,執行猶予を獲得できる可能性が高くなります。
そして,深い反省を積極的に表明したい場合の有力な手段が,自首です。自首をしている場合,真摯に反省を深めていると評価してもらえる可能性が非常に高くなり,実刑を回避して執行猶予を獲得するための非常に大きな材料となることが見込まれやすいでしょう。

ポイント
不同意わいせつ事件の刑罰は,執行猶予か実刑。罰金がない。
自首により深い反省を示すことで,執行猶予が実現しやすくなる

③事件が捜査されていると分かった場合

自首の大きな目的は,逮捕の回避や刑事処分の軽減ですが,これらは事件の捜査が開始されていることが前提となります。捜査が行われていなければ,逮捕される余地はなく,刑事処分を受ける可能性もありません。

一方,不同意わいせつ事件の場合,捜査が開始されているとなれば,被疑者が特定され次第逮捕されやすく,犯罪事実が立証されれば刑事処分を覚悟する必要があります。そのため,自分の不同意わいせつ事件について,捜査機関による捜査が行われていると分かった場合,自首の検討が非常に重要となるでしょう。

事件が捜査されていることを早期に把握するのは容易ではありませんが,把握できた場合には,その機会を有効に活かすため自首を検討するのが適切です。

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

不同意わいせつ事件の自首は弁護士に依頼すべきか

不同意わいせつ事件で自首を試みる際は,弁護士に依頼し,弁護士と協同して進めることが望ましいでしょう。具体的な理由としては,以下の点が挙げられます。

①逮捕回避の可能性が高くなる

自首は,逮捕を回避することがその重要な目的の一つです。特に,不同意わいせつ事件は逮捕の恐れが大きくなりやすいため,自首によって逮捕を防ぐ利益が大きな事件類型ということもできます。
もっとも,自首の方法を誤れば,自首による逮捕回避の効果は十分に発揮されず,せっかく自首をしたにもかかわらず不利益の方が際立つ結果にもなりかねません。

この点,弁護士に依頼することで,逮捕回避のために適切な方法で自首を進めることが可能になります。その結果,自首による逮捕回避の可能性がより高くなるということができるでしょう。
自首はリスクも大きい行動であるため,そのメリットを十分に受けられるよう,万全の方法で行うことを強くお勧めします。

②自首後の手続の流れを把握できる

自首を行う場合の懸念点として,自首をした後に自分がどうなるのか,どのような取り扱いを受けるのか,という点が挙げられます。自首をした場合に自分が受ける取り扱いを想像できないと,自首に踏み切ることも容易ではありません。

この点,弁護士に依頼した場合には,自首後の手続の流れについても弁護士から詳細に案内を得ることが可能です。あわせて,自首後の手続に際してどのような対応を取るのが適切か,という点についても,弁護士の専門的な見解を踏まえて適切な判断をすることが容易になります。
弁護士に依頼をすれば,自首前後を含めた手続の全体像を把握した上で,はっきりと目標やゴールをイメージしながら進めることが可能になるでしょう。

③適切な自首の方法が分かる

自首を行うにあたって,どのような内容を話すべきかという点は判断の難しい点です。何を話して,何を話さないのか,という判断は,法律の専門家である弁護士の意見を仰いだ上で行うことが適切です。
特に,複数の不同意わいせつ事件に関与しており,いわゆる余罪が存在する場合には,どの事件について話をするのか,どこまで具体的な話をするのか,という問題がより複雑になります。むやみに余罪を伏せようとしても,証拠隠滅の恐れがあると判断されれば自首の効果は半減しますし,言わなくていいことまで話してしまうと,不要だったはずの捜査まで招く可能性があります。

弁護士に依頼し,弁護士の意見を踏まえて自首を行うことで,適切な方法・内容で自首を行うことが可能になるでしょう。また,警察との必要な事前連絡などを弁護士に代わってもらうことで,やり取りの負担を軽減しつつ適切な自首をすることにもつながります。

④示談に着手できる

不同意わいせつ事件で自首をする場合,その後には示談の試みを行うのが適切です。
被害者との間で示談が成立し,被害者の許しが得られるか,という点は,不同意わいせつ罪の刑事処分の結果に決定的な影響を及ぼしやすいためです。

この点,弁護士に依頼をすることで,弁護士を通じて示談の試みに速やかに着手することが可能です。弁護士がいなければ示談交渉自体を試みることができないため,示談を目指せるかどうか,という点は弁護士の有無による非常に大きな差異と言えるでしょう。

自首を試みる場合であれば,セットで被害者への示談を目指すことが有益です。いずれにしても弁護士を要する以上,早期に弁護士へ依頼し,少しでも早く示談に着手するのが適切と言えます。

不同意わいせつ事件で自首をする場合の注意点

①逮捕が避けられない可能性

不同意わいせつ事件は,逮捕のリスクがつきまといやすい事件類型であり,自首を試みたから確実に逮捕が避けられる,というものではありません。特に重大事件と評価される内容であれば,自首をしてもしなくても逮捕は避けられない,という可能性はあり得ます。
そのため,不同意わいせつ事件の自首では,逮捕を避けられない可能性に留意することが適切でしょう。

もっとも,逮捕を避けられないから自首に意味が無い,というのは間違いです。仮に逮捕を避けられなかったとしても,身柄拘束の期間を短くする要因になる可能性もありますし,最終的な刑事処分を軽減させる効果を期待することもできます。
逮捕が見込まれる状況であったとしても,自首が有力な手段であることは間違いないでしょう。

②起訴が避けられない可能性

不同意わいせつ事件の場合,その重大性を踏まえ,自首をした場合でも不起訴処分には至らず,起訴が避けられない可能性に注意が必要です。
特に,被害者から示談が拒否され,被害者との間で示談が成立しなかった場合には,不起訴処分が困難になりやすいところです。示談を拒否する被害者としては,起訴を望むという心情であることが見込まれるため,やむを得ないところでもあります。

もっとも,示談が成立した場合に,その後起訴されるということは通常ありません。そのため,自首によって被害者側にも誠意を示し,示談成立の足掛かりにするという方針は非常に有力でしょう。
その意味でも,不同意わいせつ事件の起訴を避ける手段として自首の試みは有力と言えます。

③準備すべきもの

不同意わいせつ事件で自首を行う場合は,以下のような準備が望ましいところです。

1.取り調べ対応の準備

自首後は取調べの実施が見込まれるため,取調べに際して話すべき内容や伝えるべきことは十分に準備し,適切な取り調べ対応を尽くすことが適切です。

2.逮捕に備えた物品の準備

自首を行っても逮捕が避けられなかった場合に備え,現金や着替えの準備を念のため行っておくことが適切です。
現金は,留置施設内で洗面用具や食料品などを購入するために必要となりやすいものです。また,留置施設では洗濯の頻度に限りがあるため,着替えの用意が望ましいでしょう。

なお,着替えについては,留置施設内での自傷・他傷を防ぐために詳細なルールが定められていることも多いので,実際に用意する着衣をどうするかは弁護士と十分に相談することをお勧めいたします。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【不同意わいせつ事件での呼び出し】呼び出しを受けるタイミングや目的,適切な対応などを詳細解説

このページでは,不同意わいせつ事件で警察から呼び出された場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
不同意わいせつ事件に関する呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

不同意わいせつ事件で呼び出された場合の対応法

①可能な限りの回答に努める

不同意わいせつ事件で呼び出しを受けた場合,事件の内容について事情を聴かれることが一般的です。そのため,事件の内容についてどのような回答を行うのか,ということは事前に適切な備えをしておくことが適切でしょう。

この点,問われたことには可能な限りの回答に努めることが望ましいです。問われたことに可能な限りの回答を尽くすことで,隠しごとをしていない,捜査への協力姿勢がある,といった理解をしてもらうことができ,逮捕の回避につながることが期待できるためです。

基本的にはすべての問いに対してありのままの回答を尽くすスタンスで差し支えありません。ただ場合によっては,あえて自分から話すべきではないことや,回答を工夫した方がいいこともあります。回答の具体的な内容が判断しかねるという場合には,弁護士への十分なご相談が適切でしょう。

ポイント
回答に努める姿勢により,逮捕の可能性が低下しやすい

②認否を明らかにする

不同意わいせつ事件は,一方当事者の主張のみを踏まえて捜査が開始されている場合も多く見られます。この場合,相手が事実でない内容の主張をしていると思われることもあり得るところです。
もちろん,相手の事実でない主張を踏まえて捜査が行われているのであれば,呼び出しに対しては,疑いの内容が事実でないことを早期に表明することが適切です。その意味で,自身の認否を明らかにすることは重要な対応の一つと言えます。

認め事件の場合,被害者の主張する犯罪事実が存在するという前提で捜査が進みますが,否認事件ではそうはいきません。否認事件の場合,一方の主張する犯罪事実が本当に存在するのか,その証拠はあるのか,ということを慎重に吟味する捜査が不可欠となります。
否認事件である場合には,その旨を捜査機関に把握してもらい,少なくとも相手の言い分のみを根拠に捜査を行うことは危険である,と理解してもらうことが賢明でしょう。捜査方針に影響するのみならず,最終的な刑事処分に決定的な影響を及ぼすことも珍しくはありません。

ポイント
否認事件の場合,早期に否認であることを捜査機関に把握させる
被害者の主張のみを根拠とすることは不適切であると理解させる

③特に弁護士へ相談すべきケース

呼び出しを受けた段階で,弁護士に対応方法を相談することは非常に有力です。呼び出し後,早期に適切な対応ができれば,その後の手続に際して有益であることは間違いないでしょう。

この点,特に弁護士へ相談や依頼をすべきケースとしては,以下のような場合が挙げられます。

特に弁護士へ相談すべき場合

1.認め事件の場合
→認め事件では,弁護士を通じて速やかに示談を試みるなど,弁護士に動きを依頼すべき事柄が多くなりやすいため,呼び出しを受けた段階で弁護士に相談や依頼をし,適切な弁護活動を開始してもらうメリットが大きいでしょう。

2.余罪の捜査が懸念される場合
→余罪があってその捜査が懸念される場合,捜査は長期化しやすく,刑事処分は重くなりやすい傾向にあります。そのため,呼び出しを受けた段階で速やかに弁護士を交え,短期間での解決や処分軽減のための弁護活動を依頼するメリットが大きくなりやすいでしょう。

呼び出しを受けているということは,その事件について捜査が具体的に開始されていることを意味します。捜査に対してどのような対応を取るべきかは,専門家である弁護士と十分に相談することを強くお勧めします。

不同意わいせつ事件の呼出に応じると逮捕されるか

不同意わいせつ事件の場合,呼び出しに応じると逮捕をされる,という関係にあることはあまり多くありません。逮捕目的で呼び出しを行うことが多くはない事件類型であるためです。

不同意わいせつ事件では,当事者間に密接な関係がある場合を除き,加害者側が被害者側の動向を把握することが困難です。そのため,加害者側にとって,被害者側が捜査機関に相談しているのか,捜査がどのような進捗状況かを把握している,という場合は少ないのが通常と言えます。
そうすると,逮捕をしたい=逃亡や証拠隠滅が懸念される事件の場合,呼び出しによってみすみす逃亡や証拠隠滅の機会を与えるのは得策とは理解されないことが一般的です。不同意わいせつ事件で逮捕をするのであれば,被疑者に捜査中であることを把握される前に,不意打ち的に逮捕を試みる方が合理的と考えられます。

もっとも,呼び出されたからその後逮捕されない,というわけではありません。呼び出しに対して不適切な対応を取っていれば,別途逮捕のリスクが上がる可能性は十分にあります。

不同意わいせつ事件で呼び出すタイミングや方法

①取調べ

不同意わいせつ事件における初回の呼び出しは,基本的に取調べ目的であることが見込まれます。相手方から被害申告を受けた後,もう一方の当事者からも話を聞くために呼び出す,という流れであることが一般的です。

呼び出しの時期としては,被害申告があった後,それほど期間を空けずに行われることが通常です。担当者からの電話連絡で呼び出しの旨を聞かされることになりやすいでしょう。

②実況見分

実況見分とは,事件の現場を確認し,書面等にまとめて証拠化する手続を言います。実況見分においては,当事者が立ち会いの上で,どこで何があったか,どのような位置関係であったかなどを指示説明し,書面に記載することが一般的です。
そのため,実況見分への立ち会いを求めるために呼び出しを受けることがあり得ます。

実況見分は,事件の内容について一通りの話を聞いた後に行われることが通常です。そのため,初回の呼び出しで行われるのではなく,2回目以降の機会であることが多いでしょう。
直前の出頭から1週間~1か月程度後が実施時期の主な目安になりやすいところです。呼び出しの方法は,出頭時に次回の予定として日程調整を求められるか,後日電話で日程調整を求められるかのいずれかであることがほとんどでしょう。

③押収物関係

不同意わいせつ事件では,事件当時の着衣や靴,当事者間の連絡に用いていた携帯電話などが押収の対象となりやすいです。そして,押収物はその捜査の必要が終了した段階で還付(=返却)されますが,還付のために呼び出しを受けることが考えられます。

押収物の還付は,捜査が一通り遂げられた後の段階であることが通常です。そのため,最後の取り調べの後,概ね1週間~1か月後頃が時期の目安でしょう。場合によっては,最後の取り調べの機会に,還付自体が行われる可能性もあります。そのケースでは,還付目的の呼び出しは行われないことになります。

不同意わいせつ事件の呼び出しに応じたときの注意点

①無視をしない

不同意わいせつ事件で呼び出しを受けたとき,最も避けるべき行動が「無視すること」です。無視することにメリットはないと考えるのが賢明でしょう。

呼び出しに対して無視をするのは,捜査機関との間に不要な対立関係を作ることになりかねません。その結果,逮捕の原因になったり,その後の捜査が厳しいものになったりする可能性が高いでしょう。

特に否認事件の場合,呼び出されること自体が納得できないとの思いから呼び出しに対して消極的な対応をしてしまいがちです。確かに,否認事件で呼び出しへの対応に時間を割かれるのは不合理な面が否めませんが,一度応じる態度を見せるだけでもその後の取り扱いが大きく変わるものです。
全面的に無視することは控え,可能な範囲で対応をするようにしましょう。

②むやみに拒否しない

呼び出しは,任意の対応を求めるものであって強制力がありません。そのため,法的には拒否をすることも可能であり,拒否したことによる法律上のペナルティは存在しません。
もっとも,特段の理由なく拒否をするのはかえって不利益につながりやすくなるため,控えることが賢明でしょう。

もちろん,優先すべき予定や事情があるため,呼び出しへの対応が後にならざるを得ない,ということは問題ないでしょう。しかし,明らかに感情的な理由で呼び出しを拒否している場合,捜査機関がより躍起になって捜査を行う要因にもなりかねません。そうなれば,出頭時の取調べも圧力の強いものになりやすく,最悪の場合には逮捕の原因につながるケースも否定できないところです。

呼び出しに対しては,少なくとも感情面の理由で拒否していると理解されることは避けるようにしましょう。

③黙秘の注意点

呼び出しに応じて出頭し,取調べを受けた際,黙秘をする選択肢もあります。黙秘は,文字通り黙ることで,捜査機関の問いに対して一切の回答をしないという対応を指します。
黙秘は法律上認められた権利であり,黙秘を選択すること自体には問題はありません。

しかしながら,黙秘が自分にとって有益な選択であるか,黙秘をすることでかえって損をしていないかは十分に注意することが適切です。
例えば,否認事件で自分が犯人でない根拠がある場合,黙秘するよりもその根拠をしっかりと述べる方が有益であると考えられます。また,認めるべき状況,内容の事件で無理に黙秘をしても,反省が見られないという評価につながるだけで終わりかねません。

黙秘を選択する場合は,自分にとってプラスの選択であるかを慎重に検討するようにしましょう。

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【不同意わいせつ事件の逮捕】逮捕を避けるための方法は?不同意わいせつ事件での注意点は?

このページでは,不同意わいせつ事件の逮捕に関して,刑事弁護士が徹底解説します。逮捕の可能性はどの程度あるか,逮捕を避ける方法はあるか,逮捕された場合に釈放を目指す方法はあるかなど,対応を検討する際の参考にしてみてください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

不同意わいせつ事件で逮捕される可能性

不同意わいせつ事件は,逮捕の可能性が非常に高い事件類型ということができます。捜査機関が被疑者を特定した場合,逮捕した上で被疑者に対する捜査を行うことが数多く見られるところです。
その理由としては,以下のような点が挙げられます。

不同意わいせつ事件における逮捕の理由

1.事件の重大性

2.被害者保護

3.余罪の可能性

【1.事件の重大性】

不同意わいせつ事件は,類型的に重大な事件と評価されやすいものです。そして,重大な事件類型の場合,刑事処分も重大なものになりやすいことから,捜査段階では逃亡や証拠隠滅の恐れがより強く懸念される傾向にあります。

そのため,重大事件と評価できる不同意わいせつ事件では,被疑者が逃亡をしたり,必要な証拠を隠滅したりと,捜査に支障が生じる行動がなされることを防ぐため,逮捕をする可能性が高くなります。

【2.被害者保護】

不同意わいせつ事件の捜査は,被害者による被害申告をきっかけとして開始されることがほとんどです。そのため,加害者が捜査を受けることとなれば,被害者が捜査機関に被害申告をしたことが加害者にも分かることとなります。

そうすると,加害者によっては,報復的な行動として被害者に何らかの危害を加えようとする恐れが考えられます。不同意わいせつ事件の場合,被害者の生活圏などを加害者が把握している場合も少なくないため,待ち伏せや尾行などによって被害者への接触を図ることも不可能でないケースが多いでしょう。

加害者による危害や接触から被害者を保護するため,加害者を逮捕して物理的に切り離す措置が取られやすい傾向にあります。

【3.余罪の可能性】

路上などで見知らぬ被害者へのわいせつ行為に及ぶ事件の場合,不特定多数の被害者に対する余罪の可能性が懸念されます。そのため,一つの事件で逮捕せず捜査を進めていると,余罪に関する重要な証拠が隠滅されてしまう可能性が懸念されます。

そこで,余罪が想定される事件の場合は,被疑者を逮捕し,証拠隠滅の機会を奪った上で余罪を含めた捜査を行うことが多く見られるところです。

ポイント
不同意わいせつ事件は逮捕の可能性が高い事件類型

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

不同意わいせつ事件で逮捕を避ける方法

①示談の試み

被害者側と連絡を取る手段があるなど,被害者への接触の余地がある場合は,示談の試みによって逮捕を回避する方法が有力です。示談が成立すれば,加害者を起訴する可能性が現実的になくなるため,その事件で加害者を逮捕する必要はほとんどないと言えるでしょう。また,示談が成立までは至らなかったとしても,示談交渉中であって示談の成立が見込まれるという場合には,捜査機関がその間に割って入ってまで逮捕を行うことは多くありません。
示談は,逮捕を避ける意味でも非常に重要な意味を持ちます。

ただし,示談を試みる場合は,決して当事者間での直接のやり取りとはせず,弁護士などの代理人を挟んでのやり取りとするように注意しましょう。当事者間で直接示談交渉を試みようとすると,接触を図る行為が被害者への危害の恐れと評価され,逮捕を誘発する結果にもなりかねません。

被害者との示談の余地があり得るケースでは,速やかに代理人を通じて被害者との示談交渉を試みるのが有益でしょう。

②自首

不同意わいせつ事件では,被害者が誰か分からないなど,事前に被害者との示談による解決を図ることが困難なケースも少なくありません。示談の試みが困難な場合,逮捕を避ける手段としては自首が有力です。

自首は,捜査機関に対して自らの犯罪事実を申告し,捜査や処分を求める意思表明を言います。そして,自分から罪を犯してしまった人がその後に逃亡や証拠隠滅を図るとは考えにくいため,自首が成立した事件では逮捕の可能性が大きく低下することが一般的です。
自首は,被害者が捜査機関に被害申告をしていないケースだと,いわゆる「やぶ蛇」のリスクもある行為ですが,不同意わいせつ事件の場合,被害者が捜査機関に何の相談もしていないことはそれほど多くないため,自首の試みは有益な結果になりやすい傾向にあるでしょう。

③捜査への対応

逮捕されない状態で,呼び出しなどによる捜査が行われている場合,適切に対処することで逮捕の回避につなげられる可能性が高まります。具体的には,捜査協力の姿勢を示すよう努めることが重要になるでしょう。

逮捕せず,呼び出しなどの手段で任意の捜査を行う場合,捜査機関としては,「捜査協力をしてくれれば逮捕までは必要ない」と考えている可能性が高く見込まれます。そのため,捜査機関の期待通りに捜査協力が得られれば,逮捕をしないまま手続が進むことになりやすいでしょう。
一方,任意であるからと呼び出しを拒んだり,取調べなどへの非協力的な姿勢を見せたりすると,逮捕が必要であるとの判断をされかねず,自ら逮捕のリスクを高める結果になる恐れがあります。

逮捕なく任意の捜査がなされている場合には,協力姿勢を見せることで逮捕の回避を目指すことをお勧めします。

不同意わいせつ事件の逮捕は弁護士に依頼すべきか

不同意わいせつ事件での逮捕に関しては,弁護士への依頼が非常に重要となりやすいでしょう。

逮捕を防ぐ試みの代表例は被害者との示談ですが,ほとんどの場合,示談は弁護士を通じて行うことが必要となります。早期に弁護士へ依頼し,早期に示談交渉を尽くすことが,逮捕を防ぐ最も重要な動きになるでしょう。

また,逮捕が必要か,逮捕後に釈放されるべきでないか,といった点について,弁護士と捜査機関との間で協議等を行うことも少なくありません。特に,逮捕前の段階で任意の捜査が行われている状況であれば,その後に逮捕をする必要がないことを弁護士が具体的に説明し,逮捕の判断を控えてもらえる可能性は低くないでしょう。
逮捕後に関しても,釈放に向けた動きやその見込みについて,弁護士から適切な案内を受けることで,正しい見通しを持っての対処が可能になります。

ポイント
示談による逮捕回避には弁護士が必要
逮捕の要否について弁護士が捜査機関と協議を試みることも

不同意わいせつ事件の逮捕に関する注意点

①逮捕の回避が困難な可能性

不同意わいせつ事件の場合,捜査の開始後,被疑者に対する最初のアクションが逮捕というケースも少なくありません。この場合,逮捕前には自分が捜査の対象となっていることを把握する手段に乏しく,逮捕によってはじめて捜査されていたことを知る,ということになりやすいでしょう。
そのため,自分から自首をしない限り,逮捕前に逮捕回避を目指す動きを取ることは困難である可能性に注意が必要です。

また,自首を試みたケースでも,既に被疑者の逮捕を前提に動いているなど,逮捕の判断を覆すことが難しい場合があり得ます。不同意わいせつ事件の重大性を踏まえ,自首を考慮してもなお逮捕すべき,との判断に至る可能性には注意が必要でしょう。

②余罪による再逮捕の可能性

不同意わいせつ事件の捜査では,類似の余罪をあわせて捜査することが珍しくありません。同一犯の事件と思われる余罪について被害申告などがなされていれば,捜査の対象となることが一般的でしょう。

そして,余罪についても自分が犯人であると特定された場合,既になされた逮捕勾留の終了後,その余罪で再逮捕される可能性があります。余罪で再度逮捕されると,逮捕及び勾留が繰り返されることになり,事件の数だけ身柄拘束の期間が長引く恐れも否定できません。

余罪が想定される事件では,複数回の逮捕勾留によって身柄拘束が長期化する可能性に注意をすることが望ましいでしょう。

③早期釈放が困難となる可能性

刑事事件では,逮捕の後,最大72時間のうちに「勾留」という10日間の身柄拘束を行うかが判断されます。また,勾留された場合には,その終了後,さらに最大10日間の「勾留延長」を行うか,という判断が行われます。勾留延長までが全て行われた場合,22~23日ほどの身柄拘束を受けることとなります。

逮捕から起訴までの流れ

この点,勾留や勾留延長を行わない,という判断になれば,その時点で釈放されるため,早期釈放を目指す場合には勾留や勾留延長の回避を試みる手段が有力です。
しかしながら,不同意わいせつ事件の場合,逮捕されたケースでその後の勾留や勾留延長が認められないことは少ない傾向にあります。そのため,勾留や勾留延長を防ぐことによる早期釈放は,困難な可能性が高いことに注意することが望ましいでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【不同意わいせつ事件の不起訴処分】具体的な方法や注意点などを詳細解説

このページでは,不同意わいせつ事件の不起訴処分について知りたい方へ,不起訴処分を目指す方法や不起訴処分となった場合のメリットなどを弁護士が徹底解説します。不起訴処分を目指す場合の参考にしてみてください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

不同意わいせつ事件で不起訴を目指す方法

①認め事件

犯罪事実が間違いなく,認め事件である不同意わいせつ事件の場合,不起訴を目指すためには示談が適切です。

不同意わいせつ罪や不同意性交等罪は,犯罪事実の存在が明らかであれば,起訴するのが通常と言えます。被害者側の心情を踏まえた場合,これらの重大事件で起訴をしないというのは難しいケースが多いところです。
もっとも,裏を返せば,被害者側の心情を踏まえて不起訴とすべき場合は,不起訴になる可能性が高まります。
被害者と示談が成立しており,被害者側が起訴を望まない意思を表明している場合,不起訴処分となることが見込まれやすいでしょう。

そのため,認め事件では,まず被害者との示談を最優先に試み,被害者側から起訴を望まない意思を表明してもらうことを目指すことをお勧めします。
示談が成立していない場合や,示談の試みをしなかった場合は,不起訴となることはほとんど期待できません。また,示談以外に不起訴を獲得する効果的な方法はないと考えても間違いないでしょう。

ポイント
認め事件は示談の成否で不起訴になるかが決まる
示談以上に効果的な手段はない

②否認事件

否認事件の場合,捜査機関による捜査の結果,犯罪事実が立証できない,との判断に至ってもらうことが目標になります。
起訴不起訴を判断する検察庁では,犯罪事実が立証できると考えれば起訴し,立証できない可能性があると考えれば不起訴にすることが通常です。

一口に否認事件と言っても,具体的にどの点が争いになるかはケースにより様々です。代表的な争点としては,以下のようなものが挙げられます。

不同意わいせつ事件の代表的な争点

1.犯人性(人違い)
2.同意の有無
3.年齢の認識
4.責任能力

【1.犯人性(人違い)】

自分は犯人とは別人である,という場合です。犯人を特定する証拠としては,被害者や目撃者の供述,現場や付近の撮影画像・映像などが考えられますが,それらの証拠から自分が犯人であるとは立証できない,という結論を目指すことになります。

【2.同意の有無】

不同意わいせつ罪は,わいせつ行為に対する被害者の同意があれば原則として成立しません。そのため,相手が性行為に同意があったことを主張し,これを覆す立証は困難であるとの結論に至ることを目指します。

【3.年齢の認識】

不同意わいせつ罪は,相手が16歳未満の場合,相手に同意があっても成立します。16歳未満の場合,性的行為に同意する能力がある年齢(性交同意年齢)にないとされているためです。
もっとも,相手が年齢を偽っていたなど,16歳未満でないと信じていた場合には,犯罪の故意がないため犯罪は成立しません。そのため,年齢の認識が立証できるかどうかは大きな問題になりやすい点です。

年齢の認識が争点になる場合は,自分が相手の年齢を16歳未満ではないと信じており,信じたことに合理的な理由がある,との結論を目指すことになります。

【4.責任能力】

責任能力とは,物事の是非善悪を区別した上で,それに従って行動を制御する能力を言います。責任能力がない人の犯罪行為は,処罰ができないため不起訴とすることになります。
不同意わいせつ事件が起きた事実は確かであるものの,深い泥酔状態であったなど,責任能力がない場合には,不起訴を目指すことが有力です。

もっとも,酔っていたから責任能力がない,と判断されるほど安易なものではありません。飲酒で酔った,という程度で責任能力が問題になることはほとんどないため,深刻な酩酊状態である場合に限られるものと理解するのが適切でしょう。

不同意わいせつ事件で不起訴になる可能性

①認め事件

認め事件の場合には,不起訴となる可能性は示談の成否にかかっていることが大多数です。不同意わいせつ事件で起訴するか不起訴にするかを判断する最も重要な基準の一つが,被害者の意向であるためです。

不同意わいせつ事件の場合,被害者が起訴を望まないにもかかわらず,被害者の意思に反して検察が起訴をすることは考えにくいでしょう。起訴後の手続に被害者の協力が得られなくなる恐れもある上,被害者のプライバシーを保護する観点でも適切な起訴とは言えません。
そのため,認め事件の場合には,被害者との示談が成立している限り,不起訴となる可能性が非常に高いということができるでしょう。

②否認事件

否認事件の場合でも不起訴となる可能性は十分にあります。刑事事件は,起訴された事件のほぼすべてが有罪判決となることが広く知られていますが,裏を返せば有罪判決が確実に見込まれる事件以外は不起訴処分とする運用でもあります。
そのため,否認事件では,犯罪の立証が難しく,有罪判決が確実に見込まれるか分からない,という判断に至れば,不起訴となることは大いに考えられます。

特に,不同意わいせつ事件の場合,犯罪事実を裏付ける客観的証拠に乏しいケースが少なくありません。客観的証拠に乏しい場合,それだけ犯罪の立証が困難になりやすいことを意味するため,否認事件で不起訴となる可能性も高くなると言えるでしょう。

ポイント
認め事件は示談の成否にかかっている
否認事件は,客観的証拠に乏しい場合不起訴の可能性が高くなりやすい

不起訴の意味・種類

不起訴処分とは,検察官が事件を起訴しないとする処分をいいます。不起訴になった事件は,裁判の対象にならず,刑罰が科せられる可能性がなくなるため,前科がつくこともなくなります。

不起訴処分には,以下のような類型があります。

不起訴処分の類型

1.嫌疑なし
捜査の結果,犯罪の疑いがないと明らかになった場合です。真犯人が明らかになった場合などが代表例です。

2.嫌疑不十分
捜査を遂げた結果,犯罪を立証するための証拠が不十分であり,犯罪事実を立証できないと判断された場合です。具体例としては,犯人が特定できない場合などが挙げられます。

3.起訴猶予
犯罪事実は明らかに立証できるものの,犯罪者の年齢や性格,過去の経歴,犯行動機,犯罪後の事情などを踏まえ,検察官があえて起訴をしない場合です。被害者と示談が成立した場合などが代表例とされます。

4.その他の類型

・訴訟条件を欠く場合
→被疑者が死亡した場合,公訴時効が完成した場合など

・罪とならず
→被疑者の行為が犯罪に当たらない場合,被疑者が14歳未満の場合など

なお,犯罪事実が間違いなくある認め事件の場合,不起訴になる手段は基本的に「起訴猶予」を目指す以外にありません。起訴猶予は,検察官から大目に見てもらうという意味合いの処分であるため,認め事件では誠意ある対応を尽くすことが非常に重要となるでしょう。

ポイント
不起訴処分には,嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等の類型がある
認め事件では起訴猶予を目指す必要がある

逮捕と不起訴の関係

逮捕をされてしまった場合でも,不起訴にならないわけではありません。逮捕された事件の最終的な処分が不起訴となって終了することは,数多く見られるところです。一方,逮捕されなかった事件(いわゆる在宅事件)でも不起訴処分になるとは限らず,在宅事件の処分が起訴という場合も珍しくありません。

これは,逮捕が捜査を行う手段の一つであるのに対し,不起訴が捜査の結果なされる処分であることに原因があります。
刑事事件の捜査は,逮捕をするかしないか,いずれかの方法で進行しますが,いずれの捜査手法を取ったとしても,起訴されるか不起訴となるかは同様に判断されることとなるのです。

刑事手続の流れ

なお,起訴されやすい事件が逮捕されやすい,という側面はあります。起訴されやすい事件は,類型的に重大な事件であることが多いところ,重大な事件では,重い処分を免れるために逃亡や証拠隠滅をされる恐れが大きいと判断される傾向にあると考えられます。そのため,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐための逮捕が必要になりやすいのです。
裏を返せば,逮捕された事件では,不起訴を獲得するにはより積極的な努力が必要となりやすいでしょう。弁護士に相談の上,不起訴を目指すために適切な対応を試みるようにしましょう。

ポイント
逮捕は捜査の手段,不起訴は捜査を終えた後の処分
逮捕と不起訴は両立する
起訴されやすい事件は逮捕されやすい傾向にある,という側面も

不起訴になった場合の効果

不起訴処分となった場合には,以下のような効果が生じます。

①前科がつかない

前科とは,刑罰を科せられた経歴を指しますが,不起訴となった場合には刑罰が科せられません。そのため,不起訴となれば刑罰の経歴=前科がつくことなく,刑事手続が終了することになります。

そして,前科がつかないことには,以下のようなメリットがあると考えられます。

前科がつかないことのメリット

1.資格に対する影響を避けられる

国家資格を用いた職業の場合,前科によって資格制限が生じると,仕事の継続ができない可能性が生じてしまいます。
前科がつかなければ,資格制限は生じず,仕事への悪影響もありません

2.就職・転職への影響を避けられる

前科のあることは,就職や転職の差異に不利益な事情として考慮されやすい傾向にあります。
前科がつかなければ,履歴書に前科を記載する必要もなく,就職先に刑事事件のことを知られずに済みます

3.海外渡航の制限を避けられる

前科がある場合,パスポートやビザ,エスタなどの手続に悪影響が生じ,海外渡航が認められない場合があります。
前科がつかなければ,海外渡航の制限が生じる事情もなくなるため,海外渡航を自由に行うことが可能です。

②釈放される

不起訴処分となった場合,身柄拘束されている状況であれば速やかに釈放されます。不起訴処分が出た以上,捜査のために身柄拘束を継続する必要がなくなるためです。

③逮捕されない

不起訴処分とされた事件では,その後に逮捕されることがありません。逮捕は,捜査を行う場合の選択肢の一つであるところ,不起訴処分によって捜査が終了するため,逮捕を行う余地もなくなるからです。
ただし,余罪がある場合には,余罪での逮捕が行われる可能性が残ります。

④取り調べを受けない

不起訴処分によって捜査が終了するため,警察や検察から取り調べを受けることがなくなります。もっとも,不起訴処分は今後の捜査を禁じるものではないため,新しい証拠が発見された場合には捜査が再開され,改めて取調べを受ける場合もあり得るところです。

不同意わいせつ事件で不起訴を目指す場合の注意点

①示談交渉には弁護士が必要

認め事件の場合,不起訴が獲得できるかは被害者との示談にかかっていますが,実際に示談を試みる場合には,弁護士に依頼をし,弁護士を通じて試みることが必要です。不同意わいせつ事件では,事件の性質上,当事者同士を直接引き合わせたり,連絡先を直接交換させたりと,接触の機会を与えるわけにはいかないため,当事者間での直接の示談は捜査機関から禁じられることが一般的です。

弁護士に依頼をした場合,弁護士は,捜査機関担当者に示談希望の旨を申し入れ,捜査機関から被害者の意向を確認してもらいます。確認の結果,被害者が示談交渉を受け入れる意向であった場合,弁護士と被害者との間で連絡先を交換し,示談交渉を開始することが通常です。

示談交渉の流れ

示談交渉に際しては,弁護士への委任を要することに注意しましょう。

②余罪によって不起訴が困難になる可能性

不同意わいせつ事件では,同種の余罪が一定数発覚する可能性もあります。事件現場や事件の内容が類似したものがあると,捜査機関は同一犯の可能性を踏まえて捜査を行うことが多いためです。
そして,不同意わいせつ事件の余罪が発覚し,自分がその犯人であると特定された場合,余罪についても同じく捜査・処分の対象となることが見込まれます。

そのため,余罪が発覚した場合,1件が不起訴になったとしても,余罪である他の事件が起訴されてしまい,全体としては不起訴となることが困難な場合も考えられることに注意が必要です。
余罪が発覚し,全てが認め事件である場合,全体として不起訴となるためには全ての事件で示談を成立させることが必要となりやすいでしょう。もっとも,すべての被害者が示談交渉を受け入れてくれるとは限らないため,1件でも示談交渉を断られた場合には,他の事件で示談したにもかかわらず起訴されることが見込まれます。

③否認事件での立証方法

否認事件の場合,両当事者の言い分が大きく食い違っており,どちらの言い分がより信用できるか,という問題になりやすいところです。そして,被害者とされる相手の言い分が十分に信用できると判断された場合,相手の供述を証拠として犯罪が立証されたと評価される場合はあり得ます。

供述が信用できるかどうかを判断する一般的な基準としては,以下のような点が挙げられます。

供述が信用できるかの主な判断基準

1.他の証拠と整合すること
→物証や他の人の供述と一致する内容である

2.正しく記憶していると評価できること
→位置関係や明るさなど,視覚的な条件が良い
→年齢や能力の面で正しく記憶できるといえる
→記憶しやすい特徴的な内容である

3.内容の具体性・迫真性があること
→実際に体験した人でないと話せない

4.内容の一貫性があること
→以前の話と内容が変わっていない

以上のように,当事者双方の言い分が信用できるかを様々な基準で検討し,犯罪が立証されるかを判断するケースがあります。言い分の信用性が問題になる場合は,それらの判断基準を意識しながらの対応が適切でしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

不同意わいせつに強い弁護士へ依頼する方法|重要ポイントを詳細解説

不同意わいせつで逮捕や取調べを受けてしまうと、前科や社会的信用の失墜といった重大な結果につながる可能性があります。突然の事態に動揺し、「どう対応すればよいのか」と悩む方も少なくありません。こうした状況を打開するには、不同意わいせつ事件に精通した弁護士へ早期に相談し、適切な弁護活動を受けることが不可欠です。本記事では、不同意わいせつに強い弁護士へ依頼する方法や、相談時の重要ポイントを分かりやすく解説します。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

不同意わいせつとは

不同意わいせつとは、相手の同意を得ないままわいせつな行為を行う犯罪です。
2023年の刑法改正(令和5年7月施行)により、従来の「強制わいせつ罪」(旧刑法第176条)は廃止され、新たに「不同意わいせつ罪」(刑法第176条の2)が設けられました。改正の趣旨は、被害者の「不同意」を中心に構成要件を整理し、より明確に性的自己決定権を保護することにあります。

不同意わいせつ罪に該当し得る行為としては、例えば以下のようなものがあります。

・酔って意識がもうろうとしている人への性的接触
・教師や上司などが地位・影響力を利用して性的行為を迫る場合
・恐怖や威圧によって事実上抵抗できない状況での性的行為

これらはいずれも明確な「暴行・脅迫」がなくても、被害者の自由な意思に反して行われた場合には処罰の対象となります。

さらに、16歳未満の者に対する性的行為は、相手の同意があっても処罰されます(刑法第176条の3)。これは、未成年者が十分な判断能力を持たないと考えられているためであり、特に児童を性的搾取から守る趣旨によるものです。

不同意わいせつの種類

不同意わいせつには、行為の態様や被害者の状況に応じて類型が設けられています。
主な不同意わいせつの種類としては、以下のものが挙げられます。

刑法第176条第1項(不同意わいせつ)

次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し、又は全うすることが困難な状態にさせ、又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻の有無にかかわらず、6月以上10年以下の拘禁刑に処する。

一 暴行又は脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、又は驚愕させること、又はその事態に直面して恐怖し若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。

引用:刑法|e-Gov法令検索

第1号 暴行・脅迫によるわいせつ
物理的暴力や脅迫により被害者の自由意思を抑圧した上で行われる行為。
例: 押さえつけて触る、「叫んだら殴る」と脅す。

第2号 心身の障害を利用したわいせつ
被害者が心身の障害により判断能力や抵抗能力を欠いていることを利用した行為。
例: 精神障害、身体麻痺、知的障害などを悪用。

第3号 薬物・アルコールによる抵抗困難化
薬物や酒類を摂取させて意識・判断を鈍らせ、その状態で行う行為。
例: 催眠薬を混入して昏睡させる、酔わせて性的接触をする。

第4号 睡眠・意識不明状態の利用
睡眠中や意識がもうろうとしている状態を利用して行う行為。
例: 就寝中の人に性的接触をする、意識を失った人に触れる。

第5号 抵抗・拒否のいとまを与えない行為
突然の接触などで、被害者が同意の意思を形成・表明する暇がない状態を利用。
例: 不意に身体を触る、予告なしに密着行為をする。

第6号 恐怖・驚愕を利用した行為
予想外の事態により恐怖・驚きで抵抗できない状態を利用して行う。
例: 突発的に閉鎖空間に押し込む、驚かせて逃げられない状態にする。

第7号 虐待の影響による心理的支配の利用
過去の虐待によって加害者に逆らえない心理状態を利用した行為。
例: 家族内虐待・DV被害を受けた人に対する性的行為。

第8号 社会的・経済的地位による影響力の利用
被害者が職場・教育・経済関係などで不利益を恐れて拒絶できない状況を利用。
例: 上司・教員が地位を利用して性的行為を迫る。

さらに、同条第3項では、性的自己決定能力が未成熟な年少者を特に保護する趣旨の規定が設けられています。

第3項
16歳未満の者に対してわいせつな行為をした者(13歳以上の場合は、行為者が5歳以上年長であるときに限る)も、第1項と同様に処罰する。

・13歳未満:同意の有無にかかわらず処罰
・13歳以上16歳未満で5歳以上年長者:同意があっても処罰

不同意わいせつの罰則

不同意わいせつの罰則は、6か月以上10年以下の拘禁刑と定められています。

初犯であっても、行為態様が悪質な場合や被害者の受けた精神的被害が大きい場合には、実刑判決となる例もあります。
逆に、示談の成立や反省の状況などが考慮されれば、執行猶予付き判決となる可能性もあります。

不同意わいせつ罪は親告罪ではありません。被害者が告訴を取り下げても、検察官の判断で起訴される可能性があります。
そのため、事件化した場合は、早期に弁護士の助言を得て対応方針を立てることが極めて重要です。

起訴の方法には、公判請求(公開の法廷を開く手続)と略式手続(公開の法廷を省略する手続)がありますが、略式手続は罰金又は科料を科す際の手続です。
この点、不同意わいせつ罪には罰金刑の定めがないため、略式手続を採ることができず、起訴された場合には公開の法廷が開かれます。

不同意わいせつは逮捕されるか

不同意わいせつ事件は,逮捕の可能性が非常に高い事件類型ということができます。捜査機関が被疑者を特定した場合,逮捕した上で被疑者に対する捜査を行うことが数多く見られるところです。
その理由としては,以下のような点が挙げられます。

不同意わいせつ事件における逮捕の理由

1.事件の重大性

2.被害者保護

3.余罪の可能性

【1.事件の重大性】

不同意わいせつ事件は,類型的に重大な事件と評価されやすいものです。そして,重大な事件類型の場合,刑事処分も重大なものになりやすいことから,捜査段階では逃亡や証拠隠滅の恐れがより強く懸念される傾向にあります。

そのため,重大事件と評価できる不同意わいせつ事件では,被疑者が逃亡をしたり,必要な証拠を隠滅したりと,捜査に支障が生じる行動がなされることを防ぐため,逮捕をする可能性が高くなります。

【2.被害者保護】

不同意わいせつ事件の捜査は,被害者による被害申告をきっかけとして開始されることがほとんどです。そのため,加害者が捜査を受けることとなれば,被害者が捜査機関に被害申告をしたことが加害者にも分かることとなります。

そうすると,加害者によっては,報復的な行動として被害者に何らかの危害を加えようとする恐れが考えられます。不同意わいせつ事件の場合,被害者の生活圏などを加害者が把握している場合も少なくないため,待ち伏せや尾行などによって被害者への接触を図ることも不可能でないケースが多いでしょう。

加害者による危害や接触から被害者を保護するため,加害者を逮捕して物理的に切り離す措置が取られやすい傾向にあります。

【3.余罪の可能性】

路上などで見知らぬ被害者へのわいせつ行為に及ぶ事件の場合,不特定多数の被害者に対する余罪の可能性が懸念されます。そのため,一つの事件で逮捕せず捜査を進めていると,余罪に関する重要な証拠が隠滅されてしまう可能性が懸念されます。

そこで,余罪が想定される事件の場合は,被疑者を逮捕し,証拠隠滅の機会を奪った上で余罪を含めた捜査を行うことが多く見られるところです。

ポイント
不同意わいせつ事件は逮捕の可能性が高い事件類型

不同意わいせつに強い弁護士に依頼するメリット

① 逮捕を防げる

不同意わいせつ事件では、早期に弁護士へ依頼することが逮捕を防ぐための重要な手段となります。
弁護士が速やかに介入することで、警察による身柄拘束(逮捕)を回避し、在宅での捜査に切り替えられる可能性が高まります。

弁護士は警察や検察と事前に連絡を取り、依頼者の出頭対応や事実関係の整理を行いながら、「逮捕の必要性がない」ことを積極的に主張します。これにより、逮捕状が発付されても執行を見送られる、あるいはそもそも請求自体を回避できるケースもあります。

弁護士が行う主な逮捕回避のための活動

・警察への出頭日程の調整と同行
弁護士が同席することで逃亡や証拠隠滅の疑いを払拭し、在宅捜査の可能性を高めます。
・被害者との示談交渉
示談成立や告訴の取下げは、逮捕回避に直結する重要な要素です。
・逃亡、証拠隠滅の恐れがないことの説明
生活基盤や職業、家族関係を整理し、身柄拘束の必要がないことを丁寧に主張します。
・反省。再発防止の姿勢の提示
誠実な対応や再発防止策の提示により、捜査機関の判断に良い影響を与えます。

また、弁護士は身元引受人としての役割を担うこともあり、依頼者が社会的に安定した立場にあることを示すことができます。
こうした要素が総合的に評価されることで、警察や検察が「身柄拘束の必要なし」と判断する可能性が高まります。

不同意わいせつ事件は社会的影響が大きく、逮捕されると仕事や家庭に深刻な支障を及ぼしかねません。
早期に弁護士へ相談し、適切な対応を取ることが、逮捕回避とその後の生活の安定につながります。

不同意わいせつの場合、放置していれば逮捕されてしまうケースが多いです。しかし、適切な対処をすることで逮捕を防げるケースもあり得るため、弁護士を通じて逮捕回避を目指すメリットは非常に大きいと言えます。

② 報道を防げる

不同意わいせつ事件で逮捕されると、報道による社会的ダメージが非常に大きな問題となります。
刑事処分を受ける前であっても、実名報道がなされれば、職場・家族・地域社会に重大な影響を及ぼすおそれがあります。

しかし、早期に弁護士へ依頼することで報道リスクを大幅に低減できる可能性があります。
弁護士は事件の進行段階に応じて、報道を防ぐための複合的な対応を行います。

弁護士が行う報道防止のための主な対応

・逮捕前の任意捜査段階での調整
弁護士が警察や検察と連絡を取り、身柄拘束を避けることで報道対象となる状況を防ぎます。
・報道機関への自粛要請
弁護士を通じて報道各社に対し、事件の性質・被疑者の社会的立場・家族への影響などを理由に、報道を控えるよう正式に申し入れることがあります。
・示談交渉による早期解決
被害者との示談成立により、事件が穏便に処理されれば、社会的関心が低下し報道の必要性も減少します。

報道被害は、刑事処分よりも社会的・経済的な損失を招くことがあります。
早期に弁護士へ相談することで、逮捕と報道の双方を防ぎ、生活への影響を最小限に抑えられる可能性が格段に高まります。

③ 示談ができる

不同意わいせつ事件において、示談は被害者との関係修復と刑事処分の軽減を図るうえで極めて重要な手段です。
示談が成立すれば、被害者が「処罰を望まない」意思を示したことになり、検察官の起訴判断や裁判での量刑に大きな影響を及ぼします。
とくに初犯や反省が認められる場合、示談成立によって不起訴処分となる可能性が高まります。

弁護士が示談交渉を行うメリット

・被害者との直接接触を避けられる
加害者本人が連絡を取ると、威圧的と受け取られるおそれがあります。弁護士を通すことで心理的負担を軽減できます。
・適正な示談条件の設定
法的知識に基づいて、金額や謝罪内容、再発防止策などを適切に調整します。
・示談書の作成と法的効力の確保
形式や文言の誤りを防ぎ、刑事手続でも有効な書面として整備します。
・被害者の心情に配慮した交渉
感情面を理解しつつ、誠実で円滑な交渉を進めることが可能です。

示談交渉は、事件発覚後できるだけ早い段階で開始することが重要です。
時間が経過すると被害者の処罰感情が強まり、示談成立が難しくなる傾向があります。
そのため、事件が発生または発覚した直後に弁護士へ相談し、示談交渉の準備を進めることが望まれます。

不同意わいせつ事件は、示談の重要性が非常に大きな事件類型です。示談の有無で結果が極端に変わることも珍しくないため、可能な限り示談を目指すのが有益でしょう。

④ 前科を回避できる

弁護士に早期に依頼することで前科を回避できる可能性があります。
弁護士は、証拠の精査や示談交渉を通じて、不起訴処分(特に起訴猶予処分)など前科がつかない形での解決を目指します。

弁護士が前科を防ぐために行う主な対応

・不起訴処分の獲得
検察官が起訴しないよう、証拠関係、反省状況、再発防止策などを丁寧に整理して意見書を提出します。
不起訴処分となれば、前科はつきません。
・被害者との示談成立による情状改善
被害者が処罰を望まない意思を示すことで、検察官が「情状により訴追を猶予」する可能性が高まります。
これにより、前科を回避できるケースが多く見られます。
・逮捕・勾留の回避による早期終結
弁護士が早期に介入し、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを示すことで、逮捕や勾留といった身柄拘束を防ぐことが可能です。
在宅で捜査を受けられる環境を確保すれば、冷静に示談交渉を進めやすくなり、不起訴に結びつくこともあります。

前科の有無は、その後の人生に長期的な影響を与える重大な問題です。
不同意わいせつ事件では、早期に弁護士へ依頼し、不起訴処分を目指して対応を進めることが、前科回避への最も確実な道といえるでしょう。

⑤ 職場や学校への影響を防げる

不同意わいせつ事件で逮捕されると、職場や学校に知られるリスクが極めて高くなります。
身柄拘束が続けば、数日から最長で20日以上の欠勤・欠席を余儀なくされ、その間に職場や学校へ事実が伝わる可能性が高まります。

職場への影響は深刻で、懲戒処分・解雇・自主退職に至るケースも少なくありません。
特に教職員・公務員・金融機関勤務者など、社会的信用を重視する職種では、逮捕や報道による社会的信用の失墜が致命的な打撃となります。

学生の場合も同様に、長期の欠席によって単位取得に支障が出たり、最悪の場合は停学・退学処分となる可能性があります。
また、就職活動中の学生であれば、内定取り消しのリスクも否定できません。

これらの影響を防ぐためには、弁護士へ依頼し事件の早期解決を図ることが非常に有益です。
適切な弁護活動が、人生やキャリアへの影響を最小限に抑える最も確実な手段といえるでしょう。

不同意わいせつ事件では、「逮捕されるかどうか」が社会的ダメージを左右する最大の分岐点です。逮捕され、職場や学校から物理的に切り離されてしまうと、影響が防ぎにくいためです。
そのため、職場や学校への影響防止は、逮捕回避とあわせて試みることが重要になります。

不同意わいせつに強い弁護士を選ぶポイント

①対応の迅速さ

不同意わいせつ事件の弁護活動は,逮捕後,起訴後の対応,示談交渉など,時間的な制約がある中で行わなければならないものが多くなります。そのため,弁護士の対応の迅速さは,時間制限の中で適切な弁護活動を尽くすためには欠かすことができません。

もっとも,弁護士がいつどのような対応をしてくれるかは,個々の弁護士のやり方により様々です。刑事事件のスピード感に合わせた迅速な対応のできる弁護士であれば問題ありませんが,時間制限を軽視したマイペースな弁護活動がなされた場合,活動の時期を逃し,致命的な悪影響につながる可能性も否定できません。

迅速対応を約束してくれるかどうかは,必ず弁護士選びの基準として設けるようにしましょう。

対応のスピードは、弁護士の個性や性格などがはっきりと出やすいポイントです。自分の望むスピード感で対応してくれるかどうかは、その弁護士との相性を図る意味でも重要視するとよいでしょう。

②連絡の綿密さ

不同意わいせつ事件の対応は,事実関係の聴取や示談条件のすり合わせなどに際して,弁護士と依頼者側との綿密な連絡が不可欠です。連携が不十分なまま進めてしまうと,依頼者側の意図や希望に反した内容で弁護活動が進むことになりかねません。

一方で,弁護士と連絡を取る方法や連絡の頻度は,弁護士により様々です。電話をしても常に不通となって折り返しがない,メールへの返信も全くない,といったように,弁護士との連絡が滞るという問題は耳にすることが珍しくありません。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点は,重要な判断基準の一つとするのがよいでしょう。

③過去の解決実績

刑事事件は,過去の先例に沿った判断や運用をされることが一般的です。裁判所は,過去の先例と整合した取り扱いをすることで,公平を保ちながら適切に法律を運用する機関であるためです。

そうすると,先例を把握していること,過去に同種の事件を解決した実績があることは,事件の見通しを正確に持つ上で非常に重要な要素となります。弁護士が依頼者側に案内する見通しのほとんどは,過去の経験か過去の裁判例を根拠にしたものです。

そのため,弁護士選びに際しては,その弁護士が不同意わいせつ事件の解決実績を持っているかどうか,という基準を設けることが有益でしょう。

④法律事務所の場所

身柄事件の場合,弁護活動として「接見」が欠かせません。接見は,ご本人が留置されているところに赴き,弁護士とご本人が対面でコミュニケーションを取ることを言います。

この点,法律事務所の所在地と接見するべき場所(警察所等)の場所があまりに遠いと,接見自体が困難になりやすく,接見ができても回数に限りが生じてしまいます。また,接見費用も高額になることが見込まれます。
そのため,法律事務所と接見場所があまりに遠い場合,解決内容の面でも,解決に必要な費用の面でも,特に慎重な検討が必要になると言えます。

弁護士選びに際しては,法律事務所があまりに遠方でないか,地理的な条件のせいで弁護活動に制限が生じてしまわないか,という点を重要な判断基準の一つとするのが有力でしょう。

身柄拘束のない在宅事件では、地理的な問題を重視する必要まではありません。対面でのやり取りにこだわらない場合は、電話、メール、オンライン通話といった連絡手段が適切に確保されていることに注意の上、柔軟に弁護士選びをしてもよいでしょう。

不同意わいせつで弁護士に依頼するときの注意点

①弁護士との相性の重要性

不同意わいせつ事件では,釈放してほしくても釈放されない,示談したくてもなかなか示談が成立しないなど,焦りを感じる状況になることが珍しくありません。これは,事件の性質上やむを得ないこともであります。

もっとも,依頼者目線では現実に何が起きているか分からないため,全ては依頼した弁護士を通じて教えてもらうほかありません。弁護士の報告内容を心から信頼し,弁護士の活動方針を心から信頼する以外にはない,と言っても過言ではないでしょう。

そして,弁護士の動きを心から信頼できるためには,弁護士との相性や弁護士への信頼感が非常に重要となります。今一つ信頼できないと感じる弁護士が相手だと,「本当に最善の活動をしてくれたのか」「本当に現状はやむを得ないものなのか」という疑念が生じやすくなってもやむを得ません。

弁護活動は必ずしも結果が伴うものでないことを念頭に,心から信頼できる,相性の良い弁護士を選ぶことは非常に大切でしょう。

②土日の対応が必要になり得る

身柄事件の場合,手続によっては土日祝日でも対応が必要なことがあります。例えば,金曜日に逮捕された事件の場合,その後に勾留されるかどうかは土曜日か日曜日に判断されることになりやすく,土日だからといって待ってくれることはありません。

そのため,個別事件の状況に応じて,土日祝日の対応が必要になると見込まれるケースでは,弁護士が土日祝日でも対応可能かどうか,という点を事前に確認することが適切でしょう。
依頼者としては,土日の手続も対応してくれると思っていても,弁護士は土日の手続に対応できない前提で案内をしている場合があります。その点のミスマッチは深刻な問題になりかねないため,事前に注意しておくことをお勧めします。

不同意わいせつ事件の弁護士費用

不同意わいせつ事件を弁護士に依頼する際の費用は、事件の内容や対応段階(逮捕・勾留中か否か)、事務所の料金体系によって大きく異なります。
特に、早期釈放や示談交渉などを含むかどうかで、費用総額に差が生じます。

主な費用の内訳と相場

・相談料
初回相談を無料とする事務所も多く、2回目以降は30分あたり5,000円〜1万円程度が一般的です。
・着手金
弁護活動を正式に依頼する際に支払う費用で、30万円〜50万円程度が相場です。
勾留中の事件や、早期釈放を目指す場合はこれより高くなることもあります。
・報酬金
不起訴処分の獲得や執行猶予判決の獲得など、成果に応じて支払う成功報酬です。
相場は30万円〜50万円前後ですが、難易度や成果の内容によって変動します。
・実費、日当
交通費・書類作成費・接見のための出張費など、実際の支出分が別途請求されます。

事件の難易度にもよりますが、不同意わいせつ事件では総額で60万円〜150万円程度が一般的な目安です。
否認事件や裁判員裁判対象の事案など、複雑・重大な場合はこれを超えることもあります。

費用項目内容相場の目安備考
相談料初回または継続相談の費用初回無料〜30分5,000〜1万円程度初回無料の事務所が多い
着手金弁護活動を正式に依頼する際の費用30万円〜50万円程度勾留中・否認事件では増額の傾向あり
報酬金不起訴・執行猶予など成果に応じて支払う費用30万円〜50万円前後成果内容により変動あり
実費交通費・書類取得費・通信費など数千円〜数万円程度実際の支出額に応じて精算
日当・接見費接見や出張に要する時間的費用1回あたり数万円~事務所によって設定方法が異なる

不同意わいせつの弁護士に関するよくある質問

① 弁護士への依頼で不起訴になるか

認め事件

認め事件の場合には,不起訴となる可能性は示談の成否にかかっていることが大多数です。不同意わいせつ事件で起訴するか不起訴にするかを判断する最も重要な基準の一つが,被害者の意向であるためです。

不同意わいせつ事件の場合,被害者が起訴を望まないにもかかわらず,被害者の意思に反して検察が起訴をすることは考えにくいでしょう。起訴後の手続に被害者の協力が得られなくなる恐れもある上,被害者のプライバシーを保護する観点でも適切な起訴とは言えません。
そのため,認め事件の場合には,被害者との示談が成立している限り,不起訴となる可能性が非常に高いということができるでしょう。

否認事件

否認事件の場合でも不起訴となる可能性は十分にあります。刑事事件は,起訴された事件のほぼすべてが有罪判決となることが広く知られていますが,裏を返せば有罪判決が確実に見込まれる事件以外は不起訴処分とする運用でもあります。
そのため,否認事件では,犯罪の立証が難しく,有罪判決が確実に見込まれるか分からない,という判断に至れば,不起訴となることは大いに考えられます。

特に,不同意わいせつ事件の場合,犯罪事実を裏付ける客観的証拠に乏しいケースが少なくありません。客観的証拠に乏しい場合,それだけ犯罪の立証が困難になりやすいことを意味するため,否認事件で不起訴となる可能性も高くなると言えるでしょう。

ポイント
認め事件は示談の成否にかかっている
否認事件は,客観的証拠に乏しい場合不起訴の可能性が高くなりやすい

② 自首するときは弁護士に依頼すべきか

不同意わいせつ事件で自首を試みる際は,弁護士に依頼し,弁護士と協同して進めることが望ましいでしょう。具体的な理由としては,以下の点が挙げられます。

1.逮捕回避の可能性が高くなる

自首は,逮捕を回避することがその重要な目的の一つです。特に,不同意わいせつ事件は逮捕の恐れが大きくなりやすいため,自首によって逮捕を防ぐ利益が大きな事件類型ということもできます。
もっとも,自首の方法を誤れば,自首による逮捕回避の効果は十分に発揮されず,せっかく自首をしたにもかかわらず不利益の方が際立つ結果にもなりかねません。

この点,弁護士に依頼することで,逮捕回避のために適切な方法で自首を進めることが可能になります。その結果,自首による逮捕回避の可能性がより高くなるということができるでしょう。
自首はリスクも大きい行動であるため,そのメリットを十分に受けられるよう,万全の方法で行うことを強くお勧めします。

2.自首後の手続の流れを把握できる

自首を行う場合の懸念点として,自首をした後に自分がどうなるのか,どのような取り扱いを受けるのか,という点が挙げられます。自首をした場合に自分が受ける取り扱いを想像できないと,自首に踏み切ることも容易ではありません。

この点,弁護士に依頼した場合には,自首後の手続の流れについても弁護士から詳細に案内を得ることが可能です。あわせて,自首後の手続に際してどのような対応を取るのが適切か,という点についても,弁護士の専門的な見解を踏まえて適切な判断をすることが容易になります。
弁護士に依頼をすれば,自首前後を含めた手続の全体像を把握した上で,はっきりと目標やゴールをイメージしながら進めることが可能になるでしょう。

3.適切な自首の方法が分かる

自首を行うにあたって,どのような内容を話すべきかという点は判断の難しい点です。何を話して,何を話さないのか,という判断は,法律の専門家である弁護士の意見を仰いだ上で行うことが適切です。
特に,複数の不同意わいせつ事件に関与しており,いわゆる余罪が存在する場合には,どの事件について話をするのか,どこまで具体的な話をするのか,という問題がより複雑になります。むやみに余罪を伏せようとしても,証拠隠滅の恐れがあると判断されれば自首の効果は半減しますし,言わなくていいことまで話してしまうと,不要だったはずの捜査まで招く可能性があります。

弁護士に依頼し,弁護士の意見を踏まえて自首を行うことで,適切な方法・内容で自首を行うことが可能になるでしょう。また,警察との必要な事前連絡などを弁護士に代わってもらうことで,やり取りの負担を軽減しつつ適切な自首をすることにもつながります。

4.示談に着手できる

不同意わいせつ事件で自首をする場合,その後には示談の試みを行うのが適切です。
被害者との間で示談が成立し,被害者の許しが得られるか,という点は,不同意わいせつ罪の刑事処分の結果に決定的な影響を及ぼしやすいためです。

この点,弁護士に依頼をすることで,弁護士を通じて示談の試みに速やかに着手することが可能です。弁護士がいなければ示談交渉自体を試みることができないため,示談を目指せるかどうか,という点は弁護士の有無による非常に大きな差異と言えるでしょう。

自首を試みる場合であれば,セットで被害者への示談を目指すことが有益です。いずれにしても弁護士を要する以上,早期に弁護士へ依頼し,少しでも早く示談に着手するのが適切と言えます。

不同意わいせつに強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

男女トラブルで自首をする方法は?自首のメリットは?

このページでは,男女トラブルの自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

男女トラブルで自首をするべき場合

①加害者である自覚があるとき

男女トラブルでは,当事者が被害者・加害者という関係にあるか不明確なケースも少なくありませんが,自分が加害者である,という自覚がある場合には,自首が有力な選択肢になるでしょう。加害者である自覚を持っているトラブルでは,相手も被害者意識を持っており,客観的にも犯罪に該当する可能性が高いことから,被害者が捜査を求め,自分に対する捜査が強く懸念されるためです。
現実に捜査が行われる前に,先手を打って自首を行うことで,その後の捜査や刑事処分に際して有益な効果が期待できるでしょう。

加害者である自覚がある場合の代表例としては,性的行為について相手が同意していないことが明らかであったケースが挙げられます。男女トラブルは,性的行為に双方が同意していたか,という問題になりやすいですが,自分から見ても相手が明らかに同意していなかった場合には,同意の有無は争点になりづらく,加害者と位置付けられることが見込まれるでしょう。

ポイント
加害者の自覚がある場合は,捜査の前に先手を打って自首することが有力
相手の同意がないことが明らかな場合が代表例

②日常生活への支障を防ぎたいとき

男女トラブルが深刻化すると,家族や周囲にトラブルが発覚するなど,日常生活への支障が生じる可能性も懸念されます。特に,警察が自宅に訪れたり,突然警察からの連絡があったりと,予期せず警察の捜査を受けることになった場合は,私生活の混乱を回避することは困難です。

この点,自首を行い,自ら警察に捜査を求める動きを取れば,警察の捜査も日常生活に配慮したものとなりやすく,周囲への悪影響を防げる可能性が非常に高くなります。捜査機関としても,被疑者の生活をむやみに壊してまで捜査を行うことは望まないため,円滑な捜査協力が得られる限りは適切な配慮をしてくれる事が通常でしょう。

ポイント
周囲への発覚を防ぐ手段としても自首は有力

③当事者間での示談交渉が困難なとき

男女トラブルの場合,いきなり捜査機関が関与するのでなく,まずは当事者間での解決ができないか,という問題になりやすいという特徴があります。そのため,当事者間で何らかの示談交渉ができ,示談による解決の見込みがある場合,自首を優先して行う必要性は決して高くありません。

一方,相手方が示談交渉を拒絶しているなど,当事者間での示談交渉の余地に乏しい場合には,積極的にトラブルの解決を目指す手段があまりありません。示談が困難なケースでは,相手が捜査を求めれば捜査が開始され,求めなければ何も起きないままである,という流れにならざるを得ないことがほとんどです。

この点,示談交渉が難しく,被害者が警察の捜査を希望することが見込まれるケースでは,被害者が行動を起こすより先に自ら自首をする手段が有力です。被害者の行動より前に自首している場合としていない場合とでは,その後の警察による取り扱いに大きな差が生じる可能性が非常に高いでしょう。

ポイント
男女トラブルは,まず当事者間の解決を検討することが多い
相手が示談を拒絶し,警察の捜査を求めそうな場合は,先に自首を試みる手段が有力

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

男女トラブルの自首は弁護士に依頼すべきか

男女トラブルで自首を検討する場合は,弁護士への相談や依頼が非常に有力であり,できる限り弁護士の法的判断を仰ぐべきでしょう。具体的な理由としては以下の点が挙げられます。

①犯罪に当たる内容か分かる

自首は,自分の犯罪行為を捜査機関に申告する行為であるため,男女トラブルの内容が犯罪に該当することが前提となります。犯罪に当たらないにもかかわらず自首を行うと,不要な自首を試みた負担だけが残る結果となり,メリットは一切得られないことにもなりかねません。

この点,弁護士に法的な意見を仰ぐことで,トラブルの内容が犯罪に該当するものか,自首を行うに適したものか,という点の正しい判断が可能になります。犯罪に該当し得るのであれば,そのまま弁護士と協同して自首を進め,犯罪に該当しないのであれば,より適切な対応方法について弁護士から助言などを受けることもできるでしょう。

②効果的な自首が可能になる

自首は,逮捕などの身柄拘束や重大な刑事処罰を避けるために行うことが通常です。もっとも,自首の進め方を誤ってしまうと,自首のメリットを十分に受けられない可能性があり得ます。
例えば,逮捕を防ぐための自首は,捜査機関が逮捕の判断をする前に行う必要があるため,時間との勝負になる場合があり得ます。また,逮捕は逃亡や証拠隠滅を防ぐ目的で行われるため,自首によって証拠隠滅の可能性がなくなったと判断してもらえなければ,自首による逮捕回避の効果は半減する恐れもあります。

この点,弁護士に依頼し,弁護士が主導して自首を行えば,適切な方法でより効果的な自首をすることが可能になります。また,多くの対応を弁護士が代わりに行ってくれるため,自分の負担を軽減しつつ円滑な自首を進めることもできるでしょう。

③自首後の弁護活動が円滑に始められる

自首は,あくまで捜査が始まるきっかけという位置づけに過ぎません。そのため,自首をした後には捜査が開始され,捜査が終了した後には刑事処分の判断がなされることになります。
自首を試みる場合には,自首後の捜査対応や事件解決に向けた検討が必要不可欠と言えるでしょう。

この点,弁護士に依頼して自首を進める場合には,自首後の弁護活動についても事前に協議できるため,捜査の開始に際して円滑に弁護活動を始めてもらうことが可能です。男女トラブルでは,当事者間での解決が最も有効であるため,多くの場合には示談を目指すことになりやすいですが,適切な方法で自首をし,その後速やかに弁護士を通じて示談を試みれば,示談成立の可能性はより高くなるでしょう。

男女トラブルで自首をする場合の注意点

①当事者間の解決を優先すべき場合

男女トラブルでの自首は,相手の意向に反していないことを十分に確認した上で行うよう注意するのが適切でしょう。

男女トラブルは,相手にとってもプライバシー性の高い出来事であることがほとんどです。そのため,相手がトラブルの内容を周囲に広く知らせたいと考えていることは多くありません。
相手としては,事を荒立てるのでなく,当事者間で解決することを希望しているという場合も珍しくはありませんが,この場合に独断で自首をしてしまうと,トラブルに警察を巻き込む結果となり,相手の希望に反した解決方法となってしまうことになりかねません。

自首が相手の意向に反していないかを直接確認することは困難ですが,少なくとも相手が当事者間での話し合いによる解決を想定している場合には,いきなり自首をすることは得策とは言い難いでしょう。まずは当事者間での解決を目指し,それが困難な場合に自首を検討する,という流れが合理的です。

②捜査を誘発する結果になる可能性

男女トラブルが捜査の対象となるのは,相手が警察に捜査を求めた場合であることがほとんどです。そのため,現実に捜査が行われるかどうかは相手の動き次第という面があります。
この点,相手によっては,わざわざ警察に行って,時間と労力を費やして捜査を求めることまではしない,という判断をする場合は少なくありません。警察に捜査を求める行動には大きな負担が避けられませんが,捜査をしてもらっても相手にメリットがあるとは限らないためです。

そうすると,男女トラブルがあったとしても,相手が特に行動を起こしていなければ,現実には捜査が行われないままとなる場合は十分に考えられます。この場合に自首をするのは,自ら捜査を誘発する結果となってしまう可能性があり,自首に伴う最大のリスクとも言えるでしょう。

自首によって自分から捜査を招いてしまう可能性があることは,事前に十分注意することが適切です。

③処分が軽減しない可能性

自首をすることで,刑事処分は軽減する場合が多い傾向にあります。自首は反省の現れであって,反省を深めている人により重大な処分を科す必要は小さいと考えられやすいためです。

もっとも,反省をしていれば処分が軽減する,というほど単純なものではありません。なぜなら,犯罪に及んだ人が反省するのは当然である以上,反省していれば軽くなるというよりも,反省が見られない場合は重くする必要がある,という方向で考慮されるのが通常であるためです。

自首についても,「自首すれば必ず処分が軽くなる」という位置づけにはないことに注意が必要です。自首による処分の軽減は,自首を含めた言動を踏まえ,反省の深さが十分に考慮された場合の結果である,ということを理解しておくようにしましょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【男女トラブルでの呼び出し】対処の注意点や呼び出しに関する重要な予備知識を弁護士が解説

このページでは,男女トラブルで警察から呼び出された場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
男女トラブルに関する呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

男女トラブルで呼び出された場合の対応法

①対応の基本

男女トラブルで呼び出しを受けた場合,警察署への出頭を求められ,トラブルについて話を聞かれることが見込まれます。このとき,基本的には以下の対応を心掛けるのが適切でしょう。

取るべき対応の基本

1.可能な範囲で呼び出しに応じる
2.自身の記憶を一貫して話す

【1.可能な範囲で呼び出しに応じる】

相手が警察であっても,呼び出しに強制力はないため,法律上は応じる必要もなく,無視することも可能です。しかし,むやみに拒んだり無視したりすることは適切な対応とは言えません。呼び出しに対して不合理な対応を取った場合,逮捕の引き金になる可能性があるためです。

呼び出しをしている以上,警察が話をしたいと考えていることは明らかであるため,できるだけ円滑に警察と話をする機会を設けることに協力する方が賢明です。警察側も,協力的な態度を示す相手に対しては,それほど過激な言動には出ないことが通常です。

もっとも,無理に優先して時間を割かなければいけない,というものではありません。日常生活への支障が最小限にとどまるよう,可能な範囲で応じるスタンスを示せば十分でしょう。

【2.自身の記憶を一貫して話す】

呼び出しに応じた際は,警察からトラブルの内容等に関して話を聞かれることが見込まれます。この際,基本は記憶の通りを話すことが適切です。少なくとも,不利益を避けようと虚偽の話をしてしまうのはお勧めできません。かえって,嘘をついたばかりに不要な不利益を被ってしまう恐れすらあります。
記憶の通りに供述した場合,多くの部分が相手方の供述と合致している可能性が高いため,事実を話していると評価してもらいやすく,円滑な手続につながりやすいでしょう。

また,供述に際しては,常に内容が一貫していることが非常に重要です。
当事者双方の供述に対する評価は,「信用できるか」という基準で判断されることになります。そして,話が一貫していることは,その話が信用できることの重要な判断要素となることが少なくありません。
特に,相手と言い分の食い違いがある箇所については,話が二転三転したり重要な部分があやふやだったりすると,信用できないとの評価につながりやすいでしょう。

ポイント
可能な範囲で応じること
記憶の通りに一貫して話すこと

②示談交渉中の場合

男女トラブルの場合,当事者間での示談交渉が先行して行われている場合も多く見られます。ただ,示談交渉中だから相手が警察に話をしないとは限らないため,示談交渉中に呼び出しを受ける可能性はあり得るところです。

この場合,まずは呼び出しをしてきた警察担当者に,当事者間での示談交渉中であることや,示談での解決を目指したいと考えていることを十分に伝えることを心がけましょう。相手次第では,警察が示談交渉中であることを知らずに呼び出している可能性もあるためです。

通常,当事者間で示談が見込まれるのであれば,警察がそこに割って入って捜査を進めることはそれほど多くありません。相手が示談交渉中であることを伏せて警察に相談している場合は,示談交渉中であることを警察側に把握してもらい,それでも呼び出しを要するか判断を仰ぐとよいでしょう。場合によっては詳細な交渉内容を共有することも有力です。

ポイント
警察は示談交渉中であることを把握していない場合もある

③呼び出しの目的が分からない場合

呼び出しを受けたとき,その目的を教えてもらえず,濁される場合もあり得ます。具体的には,「警察から連絡が来ることに心当たりはあるか」「…月頃の件」「(場所)の件」といった表現で,こちらから自発的に話すことを促すケースが多く見られます。このような場合は,取調べ目的だと考えて間違いないことがほとんどでしょう。

警察の取り扱いとして,取調べを行う相手に捜査情報を伝えることを避けようとするのが通常です。安易に情報を伝えて,逃亡や証拠隠滅のきっかけになることを防ぐのが主な目的です。
そのため,どのような用件で,何のために呼び出しているかを明確に告げてくれない場合は,トラブルの当事者として取り調べを行いたい,という意味であると理解するのが賢明でしょう。

ポイント
取調べ目的の呼び出しは,内容を濁されることがある

男女トラブルの呼び出しに応じると逮捕されるか

男女トラブルで呼び出しを受けた場合,呼び出しに応じて出頭したところを逮捕されるケースはあまり見られません。呼び出しを受ける場合は,逮捕をせずにいわゆる在宅捜査を行う予定であることが一般的でしょう。

逮捕が必要であると判断された場合は,呼び出しを受けるのではなく,予告なしに逮捕状を持参して自宅等に訪れることが多く見られます。呼び出しを行って逮捕の可能性を知らせてしまうと,逃亡や証拠隠滅の原因になりかねず,逮捕をする目的が実現できない恐れがあるためです。

男女トラブルで呼び出しを受けた場合,逮捕を恐れて出頭を躊躇することは避けるようにしましょう。呼び出しに応じる態度を見せる方が,かえって逮捕の可能性が下がる結果につながります。

男女トラブルで警察が呼び出すタイミングや方法

①被害者が警察に相談した後

男女トラブルの捜査が行われるきっかけは,ほとんどが被害者による被害申告です。被害者の申告内容を踏まえ,トラブル相手の話を聞く必要があると判断した場合に,呼び出すことになります。
具体的なタイミングはケースにより様々ですが,被害者が警察に相談した後それほど期間を空けずに呼び出すことが多い傾向にあります。呼び出しの方法は電話連絡が通常でしょう。

②当事者間の言い分の相違点を確認した後

警察が当事者双方から話を聞き,その言い分の相違点を確認した後,相違点に関して詳細を聴き取るために呼び出すことが考えられます。呼び出しが複数に渡る場合は,前回の呼び出し以降に新しく聴き取りを要する事項が出てきたケースであることが多いでしょう。

呼び出し方法は,それ以前と同じ方法であることが通常ですが,基本的には電話連絡となることが一般的です。

③供述調書の補充訂正を要する場合

警察は,作成した供述調書等の証拠を検察庁に送致しますが,担当者が作成した供述調書に不足があり,補充や訂正を求められることもあります。補充や訂正が必要な場合には,補充訂正目的であることを明示して呼び出しが行われる流れになりやすいでしょう。

呼び出し方法は,同様に電話連絡であることが一般的です。

男女トラブルの呼び出しに応じたときの注意点

①言い分を整理する

男女トラブルでの呼び出しは,警察が当事者間の言い分の相違を把握するために行うことが通常です。そのため,呼び出しに応じる段階で言い分を整理しておくことが適切でしょう。

言い分を整理し,警察に正しく把握してもらうことができれば,有益な解決につながりやすくなります。

②示談が進展した場合

示談交渉中に呼び出しを受け,その後に示談が成立したなど,示談交渉に進展があった場合は,できる限り速やかに警察側に伝えることが適切です。示談書の取り交わしを行った場合は,書面の写しを合わせて提出するとスムーズでしょう。
呼び出しを受けたとしても,示談が成立すればその後の出頭が必要なくなる可能性も十分にあります。

③相手方のことを話す場合

呼び出しに応じて警察と話をする際には,トラブル相手に関する話題となることは避けられませんが,相手方のことを話す場合は,今後相手に接触する意思があると思われるような内容とならないように気を付けましょう。

男女トラブルは,当事者間の言い分が食い違い,互いに納得をしていない状況である場合も少なくありません。そのため,捜査機関としては,当事者間でトラブルが深刻化し,より重大な事件に発展してしまう可能性を懸念することがあります。
このとき,相手への不満が募るあまり,相手に抗議したい,考え直してもらいたいなど,相手への接触や働きかけを希望する話をしていると,捜査機関が逮捕によって当事者間の接触を防ぐ判断に至る可能性もあり得ます。

呼び出しに応じる場合は,相手に接触したいという意思がないことを前提とした対応を尽くすのが賢明です。

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

【男女トラブルの逮捕】逮捕の種類や可能性,逮捕後の釈放を勝ち取る方法などを徹底解説

このページでは,男女トラブルの逮捕に関して,刑事弁護士が徹底解説します。逮捕の可能性はどの程度あるか,逮捕を避ける方法はあるか,逮捕された場合に釈放を目指す方法はあるかなど,対応を検討する際の参考にしてみてください。

QRコード又はアカウントリンクから
友達登録の上、ご相談ください。

<営業時間内即日対応>

営業時間外もお受付可能
友だち追加

男女トラブルで逮捕される可能性

男女トラブルは,決して類型的に逮捕の可能性が高いわけではありませんが,ケースによっては逮捕が懸念されることもあります。そのため,男女トラブルにおける逮捕の可能性を把握するためには,その区別の基準を踏まえておくことが適切でしょう。

逮捕の可能性を左右する基準

1.性的行為に合意がある可能性の有無

2.当事者間の言い分の相違

3.客観的証拠の有無

4.行為の態様・程度

【1.性的行為に合意がある可能性の有無】

男女トラブルで逮捕の可能性が低いケースの代表例は,男女間に性的行為の合意がなされていた可能性がある,という場合です。
男女トラブルが犯罪に該当し得るためには,さらには逮捕され得るためには,少なくともその男女間の性的行為が一方の合意なく行われていなければなりません。そのため,一方は合意がなかったと主張しているものの,客観的な状況を見れば合意があった可能性がある,という場合,逮捕の判断は慎重にならざるを得ません。

性的行為の合意があった可能性がうかがわれる事情としては,以下のような点が挙げられます。

性的行為の合意をうかがわせる事情

1.自分の意思でホテル内や自宅内に入っている
2.行為の直前直後における関係が良好である
3.行為後にも友人関係が継続している
4.性的行為を複数回に渡って繰り返している

逮捕は,人の身体の自由を全面的に奪う意味で,非常に強力な手続です。その一方,逮捕された人の不利益も非常に大きくなることから,合意をうかがわせる事情があるケースでの逮捕は,非常に慎重な判断が求められる傾向にあります。

【2.当事者間の言い分の相違】

当事者間の言い分が概ね合致している場合,一方を逮捕してまで捜査する必要はあまり大きくないと考えられます。男女トラブルで逮捕をする最大の目的は,加害者が被害者へ圧力を加える行為を防ぐ点にあるためです。

当事者間の言い分が大きく食い違い,被害者が加害者にとって不利益な話をしている場合,加害者が被害者に圧力を加え,その供述を捻じ曲げようとする恐れがあると考えられます。このような証拠隠滅が起きてしまうと,捜査の妨げになるのみでなく,被害者への二次的被害にもつながりかねないため,逮捕を行うことで防ぐ,というのが刑事手続の運用です。

そのため,男女トラブルで逮捕の可能性が高いケースは,加害者が被害者に圧力を加えるなど,何らかの働きかけをする可能性が高い場合と言えます。逆に,言い分に食い違いがないなど,働きかけの可能性がない場合には,逮捕の可能性が低下しやすいでしょう。

【3.客観的証拠の有無】

男女トラブルは,被害者と主張する側の供述を裏付ける客観的証拠に乏しいことも少なくありません。そのため,第三者である捜査機関の目線からは,被害者と主張する人物の供述が真実であるかどうか,はっきりしないという場合が多くなりやすいものです。

この点,客観的証拠に乏しく被害者とされる人物の言い分が客観的に正しいか分からない段階で,その相手方を一方的に逮捕するというのは,誤認逮捕などの危険が高く,行われづらい傾向にあります。このような場合には,いきなり逮捕に踏み切るのではなく,相手方から任意で話を聞くことを目指すのが一般的でしょう。

【4.性的行為を複数回に渡って繰り返している】

トラブルとされる出来事が起きた日以外にも,その前後に当事者間で性的行為があった場合,男女トラブルで一方を逮捕する可能性は非常に低くなります。その具体的な理由としては,以下のような点が挙げられます。

逮捕の可能性が低下する理由

・性的行為を合意していた可能性が高い
・逮捕してまで被害者を保護する必要に乏しい
・男女関係のもつれ(民事事件)でしかない可能性が高い

男女間のトラブルで逮捕を決断するには,被害者側の言い分を信用できることが不可欠です。性的行為が複数回繰り返されている場合,被害者側の言い分を信用しきることは難しく,逮捕の可能性は低くなりやすいでしょう。

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

男女トラブルで逮捕を避ける方法

①示談による当事者間の解決

男女トラブルは,警察が関与する前に当事者間で解決ができれば,警察の捜査が行われることはなく,捜査の手段である逮捕が行われる可能性もなくなります。捜査が行われる前に当事者間で解決する余地がある,というのは,男女トラブルの大きな特徴の一つです。

そのため,男女トラブルが発生し,自分が加害者であるとの認識がある場合は,できるだけ速やかに当事者間での解決を目指すのが有力です。具体的には,被害者との間で示談を行い,被害者から「被害届を出さない」といった約束をしてもらうことができれば,逮捕はほぼ確実に防ぐことができるでしょう。

なお,実際に示談を試みる場合,当事者が直接やり取りすることは不適切になりやすいため,弁護士に依頼し,弁護士を通じて示談交渉を試みることをお勧めします。

②自ら警察に出頭すること

逮捕は,逃亡や証拠隠滅を防ぐための手続です。そのため,自分から警察に出頭し,捜査を求める動きをする人に対しては,逮捕の必要性が低いと考えることが通常です。
そこで,逮捕を避ける方法としては,自ら警察に出頭する手段も有力と言えます。

1.認め事件の出頭

認め事件で自分から出頭する場合は,自分の行ってしまった犯罪事実を捜査機関へ積極的に告げることになります。捜査機関にまだ発覚していない場合であれば,法律上「自首」に該当し,より処分が軽減する可能性も高くなるでしょう。

2.否認事件の出頭

否認事件で出頭を試みる場合は,その方法を工夫する必要があります。なぜなら,「相手との間で男女トラブルになって困っている」と出頭しても,犯罪の問題でなく当事者間のトラブルに過ぎない限りは,警察が介入することがないためです。これは民事不介入とも言われます。

そこで,相手から示談金を支払えと恐喝されている,謝罪を強要されている,事実でないことをSNSで拡散されて名誉を害されているなど,犯罪被害について相談を行う形を取るのは一案です。自分の犯罪被害について捜査を求めつつ,自分は捜査機関に自ら出頭した,という動きが可能になり,逮捕回避につながりやすくなるでしょう。

③呼び出しを受けた場合

男女トラブルで警察などの呼び出しを受けた場合は,可能な限り呼び出しに応じて出頭することが,逮捕回避のためにも適切な対応となるでしょう。

捜査機関が呼び出しを行う前提には,「逮捕しなくても呼び出しをすれば出頭してくれるであろう」という判断があります。呼び出しに応じて出頭してくれる限りは,逮捕しなくていいと考えているわけです。
ところが,呼び出しに応じて出頭してくれないとなれば話は大きく変わります。呼び出しても出頭してくれない以上,逮捕をして強制的に来てもらうほかない,との判断が生じ得る恐れも否定できません。

呼出を受けたケースでは,拒否せず応じる態度であることを示し,逮捕のリスクを下げるのが賢明でしょう。

男女トラブルの逮捕は弁護士に依頼すべきか

男女トラブルに関しては,特に逮捕を予防するために弁護士へ依頼することが非常に有力です。

逮捕を回避する第一の手段として挙げられるのは事前の示談ですが,円滑に示談交渉を進め,当事者間で解決を図るためには,間に弁護士を挟んで協議することが重要です。弁護士を挟まずに交渉を行った場合,感情的な対立が激しくなりやすく,場合によっては示談しようと連絡を試みる行為が逮捕の原因になる可能性も否定できません。

また,否認事件では,逮捕を回避するためにどのような行動をするべきか,判断は容易ではありません。例えば,否認を前提に相手と示談をする,自ら先回りして警察に相談する,現状では特に動かず待機するなど,選択肢は複数あり,メリットデメリットを十分に理解した上で最も事件の内容や自身の希望に沿った行動を取ることが必要です。
このような判断や行動に際しては,弁護士の専門的なサポートを受けることを強くお勧めします。

ポイント
弁護士依頼は円滑な示談のため重要
否認事件での行動選択も弁護士の専門的判断が望ましい

男女トラブルの逮捕に関する注意点

①時期の予測が困難であること

男女トラブルで逮捕がなされる時期は,被害者が捜査機関に相談などをした時期に大きく左右されます。もっとも,被害者が行動を起こすタイミングに関するルールは基本的になく,被害者側の意向によると言わざるを得ません。

そのため,被害者が早く動けば捜査の開始も早く,被害者がなかなか動かなければ捜査も開始しない,といったように,被害者次第で手続の時期が変わってしまうため,逮捕が懸念される時期がいつか,ということを予測するのは非常に困難です。
男女トラブルでは,「いつまで逮捕の可能性があるか」という疑問に第三者が回答することのできない場合が多いでしょう。

②逮捕後の拘束が長期化する可能性

男女トラブルは,犯罪としては「不同意わいせつ罪」又は「不同意性交等罪」に該当することが多い類型ですが,これらの犯罪は逮捕された場合の身体拘束の期間が長くなりやすい傾向にあります。
特に,当事者間で言い分が食い違う場合は,加害者とされる側の身柄を拘束した状態で裏付け証拠を収集することになるため,早期釈放は難しいケースが少なくないでしょう。

男女トラブルは,逮捕するかどうかの判断は慎重を期す必要がありますが,逮捕すべきと判断された場合の早期釈放は難しいことに注意が必要です。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

さいたま市大宮区の藤垣法律事務所では,500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が,最良の解決をご案内することができます。
早期対応が重要となりますので,お困りごとがある方はお早めにお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所