【刑事弁護士監修】さいたま市で刑事事件に強い法律事務所を一挙紹介

突然の逮捕や捜査といった緊急事態に直面したとき、早期に信頼できる弁護士へ相談できるかどうかは非常に重要です。刑事事件は初動対応が結果を大きく左右するため、経験豊富な弁護士の選定が不可欠と言えます。とはいえ、どの法律事務所に相談すればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、刑事事件の対応に強みを持つ弁護士が監修のもと、さいたま市内で刑事弁護に注力する法律事務所を厳選してご紹介します。各事務所の特徴や対応方針なども解説しているので、ご自身や大切な人の状況に合った事務所選びの参考にしてください。

刑事事件における弁護士の重要性

刑事事件に巻き込まれた場合、弁護士の存在は極めて重要です。逮捕や勾留といった身体拘束を受けると、本人はもちろん、家族や関係者も大きな不安や混乱に陥ります。このような状況下で、法律の専門家である弁護士が迅速に対応することで、被疑者の権利を守り、不当な取り調べや不利な手続きが進むことを防ぐことができます。

弁護士は、警察や検察による取り調べに対するアドバイスや立会い、勾留の阻止や早期の釈放に向けた働きかけ、さらには不起訴や執行猶予といった有利な結果を目指して活動します。事件の内容によっては、示談交渉を通じて刑事処分の軽減や回避を図ることも可能です。

また、刑事事件はスピードが求められる分野です。逮捕後72時間以内に勾留の判断がなされ、そこから最大23日間も身柄拘束が続く可能性があります。そのため、できる限り早い段階で刑事弁護に強い弁護士に相談することが、本人の人生や社会的信用を守るための第一歩となります。

刑事事件は、弁護士による活動のスピードや内容が、当事者やご家族のその後の生活にとても大きな影響を及ぼしやすい、という点に特徴があります。
信頼できる弁護士に依頼し、協同して解決を目指すことで、最善の結果を得られる可能性は格段に上がるでしょう。

おすすめ法律事務所 弁護士法人アクロピース大宮オフィス

弁護士法人アクロピース 大宮オフィスは、大宮駅東口から徒歩3分のアクセスに優れた法律事務所です。幅広い分野を扱う中で刑事事件にも注力しており、着手金を抑えた費用体系やチーム体制を活かしたスピード対応が特徴です。また、“敷居の低さ”が特徴的で、相談者と同じ目線で親身な対応を行っています。

刑事弁護では、逮捕直後の即日接見、勾留阻止、示談交渉、不起訴・執行猶予獲得など一連の初動対応を迅速に行っており、細かなニーズに応える柔軟性も優れています。また、相続や企業法務など多岐にわたる案件実績を背景に、刑事事件でも総合的な視点からの戦略が可能です。

相談は初回60分無料で、電話・メール・LINEによる24時間予約が可能。受付時間は365日 9:00~21:00と幅広い時間帯で対応しており、夜間や休日の相談や緊急対応にも柔軟に応じています。初めて弁護士に相談する方でも安心して利用できる体制が整っています。

名称 弁護士法人アクロピース大宮オフィス
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町1-15 松屋ビル6階
電話番号048-782-9982
ホームページhttps://acropiece-lawfirm.com/omiya/

おすすめ法律事務所 アトム法律事務所埼玉大宮支部

アトム法律事務所埼玉大宮支部は、刑事事件に特化した法律事務所として、さいたま市を中心に北関東や東北エリアまで幅広く対応しています。

多岐にわたる刑事事件に対応しており、警察介入前の示談交渉や逮捕阻止など、初動対応にも力を入れています。大宮駅から徒歩5分という好立地にあり、24時間365日、電話やLINEでの無料相談を受け付けているため、緊急時にも迅速な対応が可能です。

また、初回30分の無料相談を提供しており、依頼者の不安を軽減するための丁寧な説明と親身な対応が評価されています。刑事事件でお困りの際は、豊富な経験と実績を持つアトム法律事務所埼玉大宮支部への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

名称 アトム法律事務所埼玉大宮支部
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-247 OSビル1階
電話番号0120-467-911
ホームページhttps://atomsaitama.com/

さいたま市浦和区の法律事務所

あすか法律事務所

あすか法律事務所は、突然の逮捕や取り調べなど、緊急性の高い場面においても、依頼者の立場に立ち、状況に応じた最善の弁護活動を提供しています。初回相談は1時間無料で、電話やLINEを通じた相談も可能なため、初めての方でも安心して問い合わせることができます。また、JR浦和駅から徒歩7分とアクセスも良好で、埼玉県内をはじめ広範囲に対応しています。

名称 あすか法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-6-15 高砂県庁前ビル7階
電話番号050-5385-2140
ホームページhttps://www.asukalo.com/

アネモネ法律事務所

アネモネ法律事務所は、刑事事件に迅速かつ丁寧に対応する法律事務所です。突然の逮捕や取調べといった緊急事態にも、依頼者の立場に立ち、適切な弁護活動を行います。JR北浦和駅から徒歩1分とアクセスも良好で、相談しやすい環境が整っています。刑事事件でお困りの方にとって、心強い選択肢の一つです。

名称 アネモネ法律事務所
住所〒330-0074
埼玉県さいたま市浦和区北浦和4-2-7 中村第二ビル4F
電話番号048-815-6622
ホームページhttps://www.anemone-law.com/

いちかわ法律事務所

いちかわ法律事務所は、刑事事件をはじめ、交通事故や労働問題など幅広い分野に対応している法律事務所です。刑事弁護では、逮捕後の対応や勾留の回避、被疑者との面会などにも丁寧に対応しており、初めての方でも相談しやすい体制が整っています。初回の電話相談は無料で、状況に応じた柔軟な対応も可能です。さいたま市周辺で刑事事件の相談先を探している方にとって、選択肢の一つとして検討しやすい事務所です。

名称 いちかわ法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂4-3-12 アトラスカーロ浦和高砂302号室
電話番号048-711-3314
ホームページhttps://shihosoken.wixsite.com/ichikawa

くすのき法律事務所

くすのき法律事務所は、刑事事件に注力している法律事務所で、逮捕・勾留対応や保釈請求、示談交渉、少年事件など幅広い案件を扱っています。特に初動対応の迅速さや丁寧な説明に定評があり、初めて刑事事件に関わる方でも安心して相談できます。初回相談は1時間無料で、JR浦和駅から徒歩圏内という立地も便利です。さいたま市周辺で刑事弁護の相談先を探している方にとって、検討しやすい事務所の一つです。

名称 くすのき法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7丁目6-13 全埼玉県パンビル3階A号
電話番号048-826-2321
ホームページhttps://kusunoki-lo.com/

こうの市民法律事務所

こうの市民法律事務所は、埼玉県さいたま市に位置し、刑事事件をはじめとする幅広い法律問題に対応しています。刑事弁護では、逮捕直後の対応や保釈請求、示談交渉、少年事件など、多岐にわたる案件に取り組んでいます。JR浦和駅から徒歩数分の立地で、初回相談は無料です。さいたま市内で刑事事件の相談先をお探しの方にとって、検討しやすい事務所の一つです。

名称 こうの市民法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-10-4 八千代ビル4階
電話番号048-711-8980
ホームページhttps://kouno-law.com/

さいたまシティ法律事務所

さいたまシティ法律事務所は、埼玉県さいたま市浦和区に位置し、刑事事件をはじめとする幅広い法律問題に対応しています。刑事弁護では、逮捕直後の対応や保釈請求、示談交渉、少年事件など、多岐にわたる案件に取り組んでいます。JR浦和駅から徒歩数分の立地で、初回相談は無料です。さいたま市内で刑事事件の相談先をお探しの方にとって、検討しやすい事務所の一つです。

名称 さいたまシティ法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂2丁目6番4号 第二島田屋ビルディング3階
電話番号048-799-2006
ホームページhttps://saitamacity-law.jp/

たかの県庁前法律事務所

たかの県庁前法律事務所は、埼玉県さいたま市浦和区に位置し、刑事事件を含む幅広い法律問題に対応しています。刑事弁護では、逮捕直後の対応や保釈請求、示談交渉、少年事件など、多岐にわたる案件に取り組んでいます。また、相続・遺言、離婚、交通事故、賃貸借、損害賠償請求といった民事・家事事件から、債権回収、契約書作成、クレーム対応などの企業法務、建築紛争、消費者被害、犯罪被害者支援といった分野まで幅広く対応しています。JR浦和駅から徒歩8分の立地で、初回相談は無料です。

名称 たかの県庁前法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-7-6 武笠ビルⅠ 5階
電話番号048-826-7223
ホームページhttps://takano-law.com/

つきのみや法律事務所

つきのみや法律事務所は、刑事事件に注力し、迅速な初動対応と丁寧なサポートを行っている事務所です。逮捕・勾留中の弁護活動はもちろん、被害者との示談交渉や公判対応、少年事件にも対応しています。埼玉県内の警察署・裁判所へのアクセスも良く、平日夜間や土日祝日の相談も柔軟に受け付けています。地元・浦和で信頼できる弁護士を探している方に適した選択肢です。

名称 つきのみや法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂2-1-16 浦和大熊ビル3F
電話番号048-815-4900
ホームページhttps://tsukinomiya-law.jp/

浦和はやと法律事務所

浦和はやと法律事務所は、刑事事件に迅速かつ的確な対応が可能な法律事務所です。逮捕や取調べといった突然のトラブルにも即応し、依頼者の権利を守るために尽力します。初回相談は30分無料、JR浦和駅から徒歩圏内とアクセスも良好で、気軽に相談できる環境が整っています。状況に応じた柔軟な対応と、丁寧なコミュニケーションを重視しており、刑事事件で不安を抱える方にとって、心強いサポートとなるでしょう。

名称 浦和はやと法律事務所
住所〒330-0062
埼玉県さいたま市浦和区仲町2-16-4 第3アルクビル3階
電話番号048-829-9741
ホームページhttps://urawa-hayato.com/

岡村法律事務所

岡村法律事務所は、刑事事件において「個別対応」と「丁寧な説明」を重視した支援を行う法律事務所です。相談者の不安を汲み取り、事件の全体像と今後の見通しをわかりやすく伝える姿勢が評価されています。完全予約制で落ち着いた環境で相談でき、プライバシーへの配慮も万全です。弁護士とじっくり話し合いたい方に適した事務所です。

名称 岡村法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-12-1 東和ビル202号室
電話番号048-865-8211
ホームページhttps://okamura-law.com/

岡村茂樹法律事務所

岡村茂樹法律事務所は、刑事事件において「個別対応」と「丁寧な説明」を重視した支援を行う法律事務所です。相談者の不安を汲み取り、事件の全体像と今後の見通しをわかりやすく伝える姿勢が評価されています。完全予約制で落ち着いた環境で相談でき、プライバシーへの配慮も万全です。弁護士とじっくり話し合いたい方に適した事務所です。

名称 岡村茂樹法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-12-1 東和ビル202号室
電話番号048-865-8211
ホームページhttps://okamura-law.com/

寄居法律事務所

寄居法律事務所は、刑事事件に対して迅速かつ親身な対応を行う地域密着型の法律事務所です。突然の逮捕や取調べなど、緊急性の高い場面でも丁寧に対応し、依頼者の不安を軽減することに努めています。相談しやすい雰囲気と誠実な対応が特長で、初めての方でも安心して依頼できる体制が整っています。刑事事件に悩む方にとって、心強い相談先の一つです。

名称 寄居法律事務所
住所〒330-0062
埼玉県さいたま市浦和区仲町2-17-13e&e浦和ビル2階
電話番号048-764-8891
ホームページhttps://www.yorii-law.com/Yorii-law_HP/index.html

工藤啓介法律事務所

工藤啓介法律事務所は、元検事として11年の経験を持つ弁護士が、刑事事件において迅速かつ的確な対応を提供する法律事務所です。逮捕や取調べといった緊急時にも、依頼者の立場に立ち、適切な弁護活動を行います。初回相談は無料で、JR浦和駅から徒歩約6分とアクセスも良好です。刑事事件でお困りの方にとって、信頼できる選択肢の一つです。

名称 工藤啓介法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-1-4 細田屋ビル2階
電話番号048-795-5838
ホームページhttps://www.kudo-law.com/

樟葉法律事務所

樟葉法律事務所は、刑事弁護において「聞く力」と「伝える力」を大切にしている事務所です。相談者の話に真摯に耳を傾け、複雑な法律問題もわかりやすく説明。被疑者・被告人の立場に寄り添い、迅速かつ適切な対応を心がけています。アクセスもよく、プライバシーに配慮された相談環境で、初めてでも安心して相談できます。誠実な弁護を求める方におすすめです。

名称 樟葉法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-17-21
高砂武蔵ビルディング402号
電話番号048-753-9830
ホームページhttps://shouyou-lawoffice.com/

新埼玉法律事務所

新埼玉法律事務所は、刑事事件において依頼者の立場に立ち、迅速かつ丁寧な対応を行う法律事務所です。突然の逮捕や取調べといった緊急事態にも、適切な弁護活動を提供し、依頼者の権利を守ります。初回相談は無料で、JR浦和駅から徒歩約10分とアクセスも良好です。刑事事件でお困りの方にとって、信頼できる選択肢の一つです。

名称 新埼玉法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-11-2 松栄浦和ビル4階
電話番号048-866-7770
ホームページhttp://www.shinsaitama-law.com/

清水貴行法律事務所

清水貴行法律事務所は、刑事事件の弁護において「機動力」と「信頼関係」を重視した対応が特長です。相談から事件対応まで一貫して弁護士が迅速に対応し、依頼者との丁寧なコミュニケーションを重ねながら方針を明確化。初動対応の重要性を熟知した上で、最善の結果を追求します。刑事トラブルに直面した際、安心して任せられる事務所の一つです。

名称 清水貴行法律事務所
住所〒330-0061
埼玉県さいたま市浦和区常盤1-7-9 根岸ビル2階
電話番号048-830-0917
ホームページhttps://shimitaka.com/

大塚法律事務所

大塚法律事務所は、浦和地区に根ざし、刑事事件を含む多様な法的トラブルへの対応力に定評があります。初回相談は無料で当日や夜間の面談にも応じられ、依頼者の急な事情にも柔軟にサポート。刑事弁護はもちろん、示談交渉や証拠整理などにも強みがあります。完全個室でプライバシー重視、子連れ相談にも対応可能で、落ち着いた環境でじっくり話せることで安心感が得られる事務所です。

名称 大塚法律事務所
住所〒330‑0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-3-10-503 岸町コーポ
電話番号048‑676‑8739
ホームページhttps://otsuka-law.net/

白鳥法律事務所

白鳥法律事務所は、さいたま市浦和区に位置し、刑事事件を含む多様な法律問題に対応しています。事前予約制で、夜間や土日祝日の相談にも応じており、依頼者の都合に合わせた柔軟な対応が可能です。JR浦和駅から徒歩約8分とアクセスも良好で、初めての方でも安心して相談できます。

名称 白鳥法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-7-2 タニグチビル5階
電話番号048-822-8475
ホームページhttps://shiratori-law.jp/

弁護士法人KTG本部浦和法律事務所

弁護士法人KTG本部浦和法律事務所は、刑事事件において迅速かつ丁寧な対応を行う法律事務所です。JR浦和駅から徒歩約4分とアクセスも良好で、平日・土日祝日を問わず9時から21時まで相談を受け付けています。初回相談は30分無料。刑事事件でお困りの方にとって、信頼できる選択肢の一つです。

名称 弁護士法人KTG本部浦和法律事務所
住所〒330-0055
埼玉県さいたま市浦和区東高砂町3-2 ハイフィールドビル5階
電話番号048-767-7087
ホームページhttps://ktg.jp/urawa/law/

弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所

弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所は、埼玉県さいたま市浦和区に位置し、刑事事件を含む困難な法的事案に強みを持つ法律事務所です。経験豊富な弁護士と専門知識を持つプロスタッフが連携し、依頼者に寄り添ったリーガルサービスを提供しています。これまでに2000件以上の相談実績があり、全国からの依頼にも対応しています。相談は電話またはメールで受け付けており、平日は9:00~22:00、土日祝日は9:00~20:00まで対応可能です。

名称 弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市 浦和区岸町4丁目26-1
コスタ・タワー浦和 A棟 202A・B
電話番号048-816-6990
ホームページhttps://u-s-law-saitama.com/

弁護士法人ルミナス法律事務所埼玉事務所

弁護士法人ルミナス法律事務所埼玉事務所は、刑事弁護に特化した豊富な経験と実績を有し、被疑者・被告人の権利保護に尽力しています。特に、早期の身柄解放や不起訴処分の獲得に注力し、迅速かつ的確な対応を提供しています。相談は電話またはメールで受け付けており、平日・土日祝日を問わず、柔軟に対応可能です。

名称 弁護士法人ルミナス法律事務所埼玉事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂2丁目3-19 新高砂ビル5階
電話番号048-711-8118
ホームページhttps://luminous-law.com/

弁護士法人岸町法律事務所

弁護士法人岸町法律事務所は、埼玉県出身の3名の弁護士が在籍し、それぞれ異なる得意分野を持ちながら、連携して多角的な視点から問題解決に取り組んでいます。刑事事件を含む幅広い分野に対応し、依頼者の利益を最優先に考えつつ、相手方にも礼を尽くす解決を目指しています。相談は電話またはメールで受け付けており、平日10:00~18:00まで対応しています。初回相談は30分無料。

名称 弁護士法人岸町法律事務所
住所〒330-0064
埼玉県さいたま市浦和区岸町7丁目12-10
電話番号048-829-7270
ホームページhttps://www.kishi-law.com/

弁護士法人畑法律事務所

弁護士法人畑法律事務所は、1894年創業の歴史と信頼を誇る浦和の老舗法律事務所です。刑事弁護を含む幅広い法的分野に対応。地域密着型の姿勢で、個人から企業まで多様なニーズに応えています。相談は電話またはウェブサイトから受け付けており、詳細な受付時間については事前に確認をお勧めします。

名称 弁護士法人畑法律事務所
住所〒330-0062
埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目11番13号
電話番号048-822-2029
ホームページhttps://hatalaw-since1894.jp/

法律事務所イマイズミ

法律事務所イマイズミは、経営者や個人の法的課題に幅広く対応する事務所です。刑事弁護においては、迅速な対応と依頼者に寄り添った丁寧なサポートが特徴で、他の事務所と比較しても、経営と法律の両面からのアドバイスが可能です。完全個室の相談室やバリアフリー対応など、安心して相談できる環境が整っています。

名称 法律事務所イマイズミ
住所〒330-0074
埼玉県さいたま市浦和区北浦和4-3-5 トンボビル4階
電話番号048-767-8657
ホームページhttps://lawizm.com/

木村・東谷法律事務所

木村・東谷法律事務所は、埼玉県さいたま市浦和区に位置し、刑事事件を含む幅広い法的問題に対応する法律事務所です。経験豊富な弁護士が在籍し、依頼者の立場に立った丁寧な対応を心掛けています。地域密着型のサービスと迅速な対応が特徴です。相談は電話またはウェブサイトから受け付けており、平日9:30〜17:30に対応しています。

名称 木村・東谷法律事務所
住所〒330-0063
埼玉県さいたま市浦和区高砂3-7-3 プリムヴェール703
電話番号048-829-9591
ホームページhttps://www.kh-law-office.com/

さいたま市大宮区の法律事務所

Winslaw法律事務所大宮支店

Winslaw法律事務所大宮支店は、刑事弁護を含む幅広い法的問題に対応する法律事務所です。経験豊富な弁護士が在籍し、依頼者の立場に立った丁寧な対応を心掛けています。地域密着型のサービスと迅速な対応が特徴です。相談は電話またはウェブサイトから受け付けており、平日9:00〜18:00に対応しています。

名称 Winslaw法律事務所大宮支店
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-170 みずほビルⅠ2階
電話番号048-658-9229
ホームページhttps://www.winslaw.jp/

オレンジ法律事務所

オレンジ法律事務所は、迅速な初動対応と依頼者との丁寧な対話を重視する事務所です。逮捕・勾留に関する対応や不起訴・執行猶予の獲得、示談交渉など、幅広いサポートを提供。特に早期釈放や家族への説明対応にも力を入れています。相談は平日9:00~18:00に予約制で受け付けており、電話またはWebフォームから申し込みが可能です。

名称 オレンジ法律事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町2丁目10番地 シンテイ大宮ビル5階
電話番号048-782-5757
ホームページhttps://orangelaw.jp/

さいたま法律事務所

さいたま法律事務所は、20年以上の経験を持つ弁護士が在籍し、刑事事件を含む幅広い法律問題に対応しています。初回相談は30分無料で、平日夜間や土曜日の相談も可能なため、忙しい方でも利用しやすい環境が整っています。JR大宮駅から徒歩圏内に位置し、アクセスも良好です。

名称 さいたま法律事務所
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-376 MS-1ビル7階
電話番号048-661-8561
ホームページhttps://saitama-law.jp/

サンライツ法律事務所

サンライツ法律事務所は、大宮駅東口から徒歩3分の好立地に位置し、刑事事件に迅速かつ的確に対応しています。特に痴漢・盗撮・強制わいせつなどの性犯罪や、窃盗・暴行・傷害といった事件に豊富な実績を有し、初動対応の迅速さが強みです。初回相談は無料で、平日夜間や土日祝日も対応可能なため、忙しい方でも安心して相談できます。

名称 サンライツ法律事務所
住所〒330-0845
埼玉県さいたま市大宮区仲町1-47大宮SGビル3階
電話番号048-640-5180
ホームページhttps://www.sr-law.jp/

ネクスパート法律事務所大宮オフィス

ネクスパート法律事務所 大宮オフィスは、刑事事件における迅速な対応と豊富な実績を誇る法律事務所です。特に、逮捕後の早期釈放や不起訴処分の獲得に注力し、被疑者の権利保護に尽力しています。24時間365日の電話受付体制や、即日接見対応など、スピード感ある対応が強みです。相談は、電話やメールで24時間受け付けており、土日祝日や夜間の対応も可能です。

名称 ネクスパート法律事務所大宮オフィス
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2丁目335-1 レインボー大宮ビル305
電話番号0120-82-1010
ホームページhttps://nexpert-law.com/oomiya/

ベリーベスト法律事務所大宮オフィス

ベリーベスト法律事務所 大宮オフィスは、JR大宮駅東口から徒歩5分の場所にあり、刑事事件に注力する法律事務所です。元検事を含む刑事事件専属チームが、逮捕直後の接見や示談交渉、早期釈放・不起訴の実現に向けて迅速かつ丁寧に対応します。特に、緊急性の高いケースにおいて柔軟な対応力が強みです。電話やメールによる相談予約は24時間365日対応。土日祝や夜間の相談にも応じています。

名称 ベリーベスト法律事務所大宮オフィス
住所〒330-0846
埼玉県さいたま市大宮区大門町三丁目42番5号 太陽生命大宮ビル9階
電話番号048-650-1190
ホームページhttps://omiya.vbest.jp/

稲垣法律事務所

稲垣法律事務所は、理系出身の代表弁護士をはじめ幅広い知見を活かし、刑事事件にも対応可能な法律事務所です。逮捕後の接見から示談交渉、不起訴獲得まで丁寧に対応し、少年事件や経済事件にも実績があります。駅徒歩7分の立地で、相談予約は電話・メールで平日9~17時受け付け、土曜・夜間も予約に応じ可能。個室相談室完備で、秘密保持にも配慮しています。

名称 稲垣法律事務所
住所〒330-0802
さいたま市大宮区宮町3-11-3 栗原ビル4階
電話番号048-788-1486
ホームページhttps://www.inagaki-law.jp/

岡野法律事務所 埼玉支店

岡野法律事務所 埼玉支店は、大宮駅東口徒歩約5分の立地にあり、刑事事件にも柔軟に対応できる全国22拠点のネットワークを持つ事務所です。平日9~18時のほか、事前予約により土日祝や時間外の相談にも応じています。刑事事件では逮捕後の接見、示談交渉、不起訴・執行猶予獲得を目指す弁護活動を行い、迅速な対応力に定評があります。チーム体制によるサポートが強みです。相談は電話・メール・LINEで24時間予約受付可能です。

名称 岡野法律事務所 埼玉支店
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町2丁目81番地
いちご大宮ビル4階
電話番号050-3625-3720
ホームページhttps://saitama.okano-hiroshima.jp/

虎ノ門法律経済事務所 大宮支店

虎ノ門法律経済事務所 大宮支店は、1972年創業の全国ネットワークを背景に、刑事事件に関して豊富なノウハウを現地でも提供できる事務所です。逮捕・勾留から示談・不起訴・保釈まで一貫した戦略を実行。業務時間外の接見や示談交渉にも対応し、被疑者の「反省」に寄り添った実務運用が特徴です。初回相談は完全無料で、電話・メールで予約すれば 夜間・土日相談も可能(平日9~22時、土曜10~22時受付)。所在地はJR大宮駅西口徒歩7分でアクセス良好です。

名称 虎ノ門法律経済事務所 大宮支店
住所〒 330-0854
さいたま市大宮区桜木町4丁目247番地 OSビル2階E
電話番号048-782-5668
ホームページhttps://omiya.t-leo.com/

埼玉第一法律事務所

埼玉第一法律事務所は、大宮駅西口から徒歩7分に位置し、地域に根ざした法律相談を行う事務所です。刑事事件では、逮捕後の接見や示談交渉、少年事件の対応など幅広い分野に取り組み、依頼者の立場に立った丁寧な弁護を行っています。弁護士ごとの得意分野を活かした対応が可能で、落ち着いた環境での面談も安心材料のひとつです。相談は電話やメールフォームで受け付けており、平日夜間や土日祝日も予約により対応が可能です。

名称 埼玉第一法律事務所
住所〒330-0854
さいたま市大宮区桜木町4-210 鈴木ビル4階
電話番号048-783-2136
ホームページhttps://www.saitama-1.com/

埼玉中央法律事務所

埼玉中央法律事務所は、埼玉県さいたま市に所在し、刑事事件に関して迅速かつ丁寧な対応を提供する法律事務所です。逮捕後の接見や示談交渉、不起訴・執行猶予獲得を目指した弁護活動に注力し、依頼者の権利保護を最優先に対応しています。相談は、電話・メールで24時間受付可能で、平日9:00〜18:00の営業時間内はもちろん、夜間や土日祝日も予約により対応しています。初回相談は無料で、個別の事情に応じた柔軟な対応が特徴です。

名称 埼玉中央法律事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町2-28 あじせんビル6階
電話番号048-645-2026
ホームページhttps://saitamachuuou.gr.jp/

春田法律事務所大宮オフィス

春田法律事務所 大宮オフィスは、刑事事件を数多く扱い、スピード感のある対応に定評のある法律事務所です。逮捕前の事前相談から、逮捕・勾留後の即日接見、示談交渉、不起訴・執行猶予の獲得まで幅広く対応し、依頼者やご家族の不安を軽減するサポートに力を入れています。刑事弁護の豊富な経験をもとに、状況に応じた的確な弁護方針を提案。相談は電話・LINE・メールで24時間受付、土日祝や夜間の対応も可能です。

名称 春田法律事務所大宮オフィス
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-242 鐘塚ビル2階
電話番号048-871-6657
ホームページhttps://haruta-lo.com/

大宮ありあけ法律事務所

大宮ありあけ法律事務所は、大宮駅から徒歩5分の場所にあり、刑事事件に迅速かつ丁寧に対応する法律事務所です。逮捕前のご相談から即日接見、示談交渉、不起訴・執行猶予の獲得、さらには少年事件まで幅広く対応。弁護士が直接じっくり話を聞き、状況に応じた適切な対応を行います。初回相談は刑事事件について60分無料。電話・メール・LINEで24時間相談予約を受け付けており、平日・土曜は9時〜20時、夜間や休日も予約により対応可能です。

名称 大宮ありあけ法律事務所
住所〒330-0845
埼玉県さいたま市大宮区仲町1-65-2金井ビル6階
電話番号048-662-9763
ホームページhttps://oomiya-ariakelaw.jp/

池上雅弘法律事務所

池上雅弘法律事務所は、さいたま市大宮区の地域に根ざした法律事務所です。代表の池上雅弘弁護士は、刑事事件を含む幅広い分野を手がけ、相談のしやすさと丁寧な説明を重視しています。刑事弁護では、逮捕前からの相談、逮捕後の接見、示談交渉、少年事件への対応まで行い、完全個室でプライバシーに配慮した環境です。相談は電話・メールで受付、平日は10~18時、土日祝日も相談可能(事前予約制)。依頼者に寄り添う姿勢と地域密着型の丁寧な対応が特長です。

名称 池上雅弘法律事務所
住所〒330-0841
埼玉県さいたま市大宮区東町1丁目145番1階
電話番号048-628-6087
ホームページhttps://www.ikegami-law.com/

中野法律事務所

中野法律事務所は、大宮駅から徒歩6分の地にあり、刑事事件にも迅速・丁寧に取り組む地域密着型の法律事務所です。刑事事件では、逮捕前の相談、逮捕後の接見、示談交渉、少年事件や起訴後の裁判対応まで幅広く手がけ、プライバシーを尊重した個室での対応も柔軟に対応可能です。初回相談(30分)は無料で、電話・メール・WEB面談にて24時間予約受付。営業時間は平日10~18時、土日祝の相談も事前予約により対応しています。

名称 中野法律事務所
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-398-1
アドグレイス大宮7F
電話番号048-741-7512
ホームページhttps://nakano-law-office.jp/

東京スタートアップ法律事務所さいたま支店

東京スタートアップ法律事務所 さいたま支店は、大宮駅東口から徒歩約1分の好立地にあり、刑事事件に迅速に対応できる体制が整っています。元検察官出身の弁護士が在籍し、逮捕直後の接見や示談交渉、不起訴・執行猶予の獲得など、検察視点を踏まえた戦略的な弁護が強みです。冤罪や正当防衛といった難しい案件にも対応実績があり、状況に応じた柔軟な方針を提案しています。相談予約は電話・メール・LINEで24時間受付、平日8:30〜20:00、土日祝は9:00〜19:00まで対応しています。

名称 東京スタートアップ法律事務所さいたま支店
住所〒330-0845
埼玉県さいたま市大宮区仲町1-1-1 大宮タウンビル702号室
電話番号0120-569-030
ホームページhttps://tokyo-startup-law.or.jp/

弁護士法人ALG&Associates埼玉法律事務所

弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所は、大宮駅西口徒歩5分の立地で、刑事事件に24時間対応可能な体制を整えています。20年以上の刑事弁護経験を持つチームが、逮捕後72時間以内の接見・勾留阻止・示談交渉・不起訴獲得など、フットワーク軽く迅速に動きます。多様な事案で実績があり、依頼者やご家族の不安に寄り添いながら戦略的弁護を展開。相談は初回60分無料、24時間電話予約受付。平日9:30~19:00、土日祝も9:30~18:00まで対応し、スピーディなサポートを提供しています。

名称 弁護士法人ALG&Associates埼玉法律事務所
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目10−16
シーノ大宮ノースウィング 13F
電話番号048-782-9556
ホームページhttps://saitama-alg.com/

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 さいたま支部は、大宮駅から徒歩約5分の好立地にある刑事・少年事件専用の法律事務所です。刑事弁護専門チームが逮捕前相談から接見、示談交渉、不起訴・執行猶予獲得まで一貫して対応。年間相談件数は約3,400件、不起訴・不処分300件超と、豊富な実績を持つ安心感のある体制です。初回相談は無料で、電話・オンラインによる面談も可能。24時間365日、土日祝を含め迅速な相談対応を心がけており、当日接見や緊急時の支援も提供しています。

名称 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部
住所〒330-0803
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-53-4
高鼻町川鍋ビル4階
電話番号048-782-5405
ホームページhttps://saitama-keijibengosi.com/

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所は、大宮駅徒歩5分の立地で、刑事事件に特化した専門チームが24時間対応を提供する法律事務所です。不起訴・無罪判決の実績を重ね、示談交渉、心神耗弱・ひき逃げ・無免許など多様な事件で成果をあげています。初回相談は60分無料で、電話やLINE、オンラインで24時間予約可能。平日9時~20時、土日祝も相談対応し、夜間・休日面談にも柔軟に応じています。地域に密着しつつ、高水準の専門的な弁護を求める方に適した事務所です。

名称 弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町一丁目11番地20
大宮JPビルディング14階
電話番号048-649-4631
ホームページhttps://www.saitama-bengoshi.com/

弁護士法人サリュ大宮事務所

弁護士法人サリュ大宮事務所は、大宮駅徒歩圏でアクセス良好、刑事事件にも対応する法律事務所です。刑事事件では逮捕後接見、示談交渉、不起訴や執行猶予獲得といった初動から終結まで一貫した支援を提供し、豊富な解決実績を持ちます。初回相談60分無料、電話・オンライン面談も可能で、24時間予約受付。平日10~17時に加え、事前調整で夜間や土日祝の相談にも柔軟に対応。この地域での迅速かつ丁寧な刑事対応を求める方に適した選択肢です。

名称 弁護士法人サリュ大宮事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町1丁目38-1 KDX大宮ビル2階
電話番号048-729-4691
ホームページhttps://legalpro.jp/officelist/omiya/

弁護士法人つかさ総合法律事務所

弁護士法人つかさ総合法律事務所は、大宮駅徒歩4分の立地で、刑事事件に対して迅速な対応が可能です。ベテランと中堅・若手弁護士の2人体制で、逮捕後の接見、被害者との示談交渉、勾留阻止、不起訴や執行猶予の獲得まで幅広く対応。示談成功や身柄解放を見据えた初動支援に定評があります。また、24時間電話予約対応、平日夜間・土日祝も事前予約で相談可能。初回60分無料相談やLINE連絡にも対応し、依頼者の安心感を重視しています。

名称 弁護士法人つかさ総合法律事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町2-10 シンテイ大宮ビル2F
電話番号048-650-0606
ホームページhttps://www.tsukasa-law.net/

弁護士法人プロテクトスタンス大宮事務所

弁護士法人プロテクトスタンス大宮事務所は、大宮駅東口徒歩8分にあり、刑事事件に強みを持つ法律事務所です。24時間連絡可能で、逮捕直後の即日接見、勾留阻止、被害者との示談交渉、不起訴や保釈など迅速な初動対応を重視。多様な事件(性犯罪、薬物、詐欺、交通、少年事件等)に対応実績があり、高い示談成立率や保釈率を維持しています。初回相談は無料、電話・メールフォーム・LINEで24時間予約可能。平日9~21時、土日祝9~19時に対応し、夜間や休日の面談も柔軟対応。

名称 弁護士法人プロテクトスタンス大宮事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町2-81 いちご大宮ビル3F
電話番号048-662-9318
ホームページhttps://protectstance.com/

弁護士法人みずき 大宮事務所

弁護士法人みずき大宮事務所は、大宮駅徒歩3分の場所にあり、刑事事件にも対応する総合型法律事務所です。刑事事件を含む幅広い実績を持ち、敷居の高さを感じさせない相談しやすい雰囲気を大切にしています。刑事弁護では、逮捕前の事前相談から接見、示談交渉、不起訴・執行猶予獲得に至るまで一貫したサポートを提供。LINEや電話相談、オンライン面談にも対応し、相談は初回無料、24時間メールフォームで受付。平日9:30~21:00、土曜9:30~18:00、日祝は要予約。

名称 弁護士法人みずき 大宮事務所
住所〒330-0845
埼玉県さいたま市大宮区仲町2-23-2
大宮仲町センタービル7階
電話番号048-871-9748
ホームページhttps://www.mizukilaw.com/omiya/

弁護士法人阿部・楢原法律事務所大宮西口弁護士事務所

弁護士法人阿部・楢原法律事務所 大宮西口事務所は、大宮駅徒歩数分の場所にあり、刑事事件を含む幅広い分野に対応する法律事務所です。刑事弁護実績豊富で、逮捕後の接見、示談交渉、勾留阻止、不起訴獲得などに積極的に取り組み、ブログなどで刑事事件に関する知見を発信しています。依頼者の話をじっくり聞く姿勢を重視し、個別ケースに応じた戦略を提案。初回相談は平日9~18時が基本ですが、要望に応じて時間外や土日祝も対応しています。

名称 弁護士法人阿部・楢原法律事務所大宮西口弁護士事務所
住所〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-372 市野屋ビル4階
電話番号048-662-8066
ホームページhttp://abe-narahara.com/

弁護士法人愛知総合法律事務所大宮事務所

弁護士法人愛知総合法律事務所 大宮事務所は、大宮駅東口から徒歩8分にあり、刑事・少年事件専門の事務所です。逮捕前相談から即日接見、勾留阻止、示談交渉、不起訴・保釈・無罪判決支援まで専門チームが一貫対応。年間相談3,400件以上、不起訴・不起訴相当300件超の実績を誇り、検察視点を踏まえた戦略的弁護を行います。初回相談(30分)は無料、電話・面談・オンラインで24時間予約可能。平日9:30〜17:30受付で、事前予約により夜間・休日対応にも柔軟に応じています・

名称 弁護士法人愛知総合法律事務所大宮事務所
住所〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町二丁目81番地
いちご大宮ビル 1階
電話番号050-5497-5122
ホームページhttps://www.aichisogo.or.jp/office/omiya/

弁護士法人心 大宮法律事務所

弁護士法人心 大宮法律事務所は、大宮駅から徒歩3分にある法律事務所で、刑事事件に注力しています。元検事を含む弁護士が在籍し、逮捕直後の即日接見、勾留阻止、示談交渉、不起訴や執行猶予の獲得まで迅速かつ丁寧に対応。依頼者の不安に寄り添いながら最善の解決を目指します。初回相談は30分無料。電話やテレビ電話での相談も可能で、平日9時~21時、土日祝9時~18時まで受付。夜間や休日の相談にも柔軟に応じています。

名称 弁護士法人心 大宮法律事務所
住所〒330-0846
埼玉県さいたま市大宮区大門町1-63 栗橋ビル6F
電話番号048-640-5587
ホームページhttps://www.omiya-bengoshi.nishio-office.com/

その他さいたま市内の法律事務所

さいたま新都心法律事務所

弁護士法人さいたま新都心法律事務所は、さいたま新都心駅/北与野駅から徒歩圏で、刑事事件に迅速かつ一貫対応できる事務所です。逮捕直後の接見、被害者との示談交渉、不起訴や執行猶予獲得に向けた支援を重視し、依頼後は即日面会・方針決定を行います。豊富な経験を活かし、依頼者の声に耳を傾けながら最適な弁護プランを提案。相談は初回無料、電話・LINE対応。受付は平日9~17時、土日祝は事前予約により対応可能です。

名称 さいたま新都心法律事務所
住所〒338-0003
埼玉県さいたま市中央区本町東2丁目11番7号
電話番号048-851-5877
ホームページhttp://www.sai-shin-law.jp/

中浦和法律事務所

弁護士法人中浦和法律事務所は、JR中浦和駅から徒歩5分の立地で、刑事事件にも注力する法律事務所です。代表は元裁判官の経験を持ち、複数弁護士によるチーム体制で、逮捕前相談・接見、示談交渉、勾留阻止・不起訴・執行猶予獲得といった初動から解決まで一貫して対応します。相談は、30分5,000円(税別)、電話・メールで平日10~17時に予約受付。時間外や土日も事前予約に応じ、依頼者に寄り添った丁寧なサポートを提供します。

名称 中浦和法律事務所
住所〒338-0012
埼玉県さいたま市中央区大戸1-3-6
電話番号048-839-7003
ホームページhttps://www.nakaurawa-law.jp/

うわとこ法律事務所

うわとこ法律事務所(南浦和)は、刑事事件に対し迅速な初動対応と丁寧な弁護を提供する事務所です。元県職員出身の代表と女性弁護士が在籍し、逮捕後の接見や示談交渉、無罪獲得実績など、刑事弁護の経験を活かしたサポートを行っています。南浦和駅東口から徒歩5分のアクセスで、個別相談を重視し、電話やメールではなく面談中心の受け入れを行っています。相談は平日9時30分~17時30分に電話またはフォームから受け付け、時間外や土日祝の相談も、弁護士在所時は対応可能です。

名称 うわとこ法律事務所
住所〒336-0017
埼玉県さいたま市南区南浦和2-41-7 大東ビル301号
電話番号048-764-8562
ホームページhttps://www.utlo.net/

レンジャー五領田法律事務所

レンジャー五領田法律事務所は、武蔵浦和駅から徒歩7分に位置し、刑事事件において迅速な初動対応と粘り強い弁護を提供します。元レンジャーの経歴を持つ代表を含むチームが、逮捕後の即日接見、示談交渉、無罪や不起訴獲得に向けた戦略的な支援を行い、精神力と交渉力を活かして依頼者に寄り添います。受付は平日・土曜10~18時で、メールは24時間365日受付中。時間外や休日の面談にも柔軟に対応しています。

名称 レンジャー五領田法律事務所
住所〒336-0022
埼玉県さいたま市南区白幡4-23-11 S.D.A.ビル2階3階
電話番号0120-015-482
ホームページhttps://ranger-lawfirm.com/

荻野総合法律事務所

弁護士法人荻野総合法律事務所は、南浦和駅から徒歩5分の場所にあり、刑事事件に丁寧に取り組む地域密着型の法律事務所です。代表弁護士は刑事事件や少年事件を含む幅広い分野での経験があり、逮捕後の接見や保釈、示談交渉、被告人としての弁護まで一貫して対応します。相談は電話・メールで平日9:30〜17:30に受け付けており、事前予約があれば時間外や休日相談も可能です。依頼者の声を尊重しながら、一人ひとりに合わせた解決策を提案します。

名称 荻野総合法律事務所
住所〒336-0017
埼玉県さいたま市南区南浦和2-41-7大東ビル602
電話番号048-717-3005
ホームページhttps://urawas-law.com/

大熊総合法律事務所

弁護士法人大熊総合法律事務所は、武蔵浦和駅西口から徒歩6分のアクセス便利な立地にあり、刑事事件にも対応可能な事務所です。元県職員出身の代表を含む弁護士チームが、逮捕前の相談から逮捕後の接見、示談交渉、勾留阻止・不起訴獲得まで一貫してサポートします。刑事弁護センターに参加する体制で、捜査や裁判の進行に精通し、依頼者の不安に寄り添った対応を行います。相談は平日10時~18時に電話・メールで予約を受け付け、時間外や土日休日も事前予約で面談可能です。

名称 大熊総合法律事務所
住所〒336-0022
埼玉県さいたま市南区沼影1-17-41
ニューグリーンマンション104
電話番号048-711-9505
ホームページhttps://kumasogo-law.jp/

南浦和はらだ法律事務所

南浦和はらだ法律事務所は、南浦和駅から徒歩5分の立地にあり、刑事事件にも積極的に対応している法律事務所です。代表弁護士はさいたま市出身で、地域密着の姿勢を大切にしながら、逮捕後の接見や示談交渉、不起訴・執行猶予の獲得まで、丁寧で迅速な対応を心がけています。初回相談では、事件の背景や状況を丁寧に聞き取り、個別の事情に応じた対応を行います。相談は電話・メールで受け付けており、平日9時30分〜17時30分が基本。予約により夜間・休日も相談可能です。

名称 南浦和はらだ法律事務所
住所〒336-0018
埼玉県さいたま市南区南本町1-2-6 三雄ビル4F
電話番号048-789-7163
ホームページhttps://www.harada-lo.com/

武蔵浦和法律事務所

武蔵浦和法律事務所は、JR武蔵浦和駅から徒歩8分に位置し、刑事事件に丁寧かつ迅速に取り組む地域密着型の事務所です。複数の弁護士が在籍し、逮捕前の相談から接見、勾留阻止、示談交渉、不起訴や執行猶予獲得まで、一貫した対応が可能です。刑事・少年事件への対応実績を重ね、依頼者の事情に寄り添った弁護プランの提案に定評があります。相談は電話・メール・WEBフォームにて受け付け。平日10時〜18時に対応し、事前予約により夜間や休日の面談も可能です。

名称 武蔵浦和法律事務所
住所〒336-0022
埼玉県さいたま市南区白幡3-2-7 オリオンビル201
電話番号048-789-6941
ホームページhttps://www.msu-law.com/

小林哲也法律事務所

小林哲也法律事務所は、さいたま市緑区に拠点を構え、刑事事件(加害者・被害者双方)に対応する事務所です。行政機関での豊富な法務経験を活かし、逮捕・勾留段階から示談交渉、保釈、不起訴または情状酌量による処分軽減を目指した戦略的な弁護を提供します。24時間対応体制を整え、夜間・休日を問わず接見や相談にも応じる姿勢が評価されています。初回相談は無料。電話受付は平日10~18時、メールは24時間随時、事前連絡があれば平日夜間や土日祝の面談も可能です。

名称 小林哲也法律事務所
住所〒336-0936
埼玉県さいたま市緑区太田窪1-16-3
電話番号048-886-8328
ホームページhttps://kobayashi-lawoffice.com/

東うらわ法律事務所

武蔵浦和法律事務所は、JR武蔵浦和駅から徒歩6分に位置し、地域に密着した対応を大切にする法律事務所です。刑事事件・少年事件に精通する弁護士が、逮捕後の接見、勾留阻止、示談交渉、不起訴・執行猶予獲得まで一連の弁護活動を迅速かつ丁寧に行います。複数弁護士によるチーム体制で、依頼者の事情に応じた柔軟な弁護プランを提案。相談は初回30分無料で、電話・メール・WEBフォームによる予約制を採用。受付は平日10時~18時で、事前予約により夜間や土日祝の相談も可能です。

名称 東うらわ法律事務所
住所〒336-0926
さいたま市緑区東浦和4-2-2 クレセントビル201号室
電話番号048-799-3875
ホームページhttp://higashiurawa-law.com/

刑事事件は早期に弁護士へ相談

刑事事件では、一度行われた手続が巻き戻ったりなくなったりすることがないため、手続が進む前に適切な対処を取ることが極めて重要になります。大きな不利益が生じてからでは手遅れになってしまう場合もあるので、少しでも早く弁護士に相談することをお勧めいたします。

電話、メール、LINEなど、事務所によって相談方法も様々に用意されているので、自分に合った弁護士や相談方法を見つけましょう。

特殊詐欺事件で自首するメリットは?実刑判決は防げるのか?弁護士がいた方がいいのか?

このページでは,特殊詐欺事件の自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

特殊詐欺事件で自首をするべき場合

①関与した自覚がある場合

特殊詐欺事件は、被害者が犯罪被害に気付いていない場合を除き、被害者が捜査機関に助けを求めないことは考えにくく、被害者の相談を受けた警察等も捜査を行わないことが考えにくい類型です。それだけ、被害が大きくなりやすく、犯罪捜査の必要性も高くなりやすい重大事件ということができるでしょう。

そのため、詐欺事件に関与したとの自覚がある場合には、捜査が行われて自分が特定されるより前に、先手を打って自首をする手段が非常に有力です。自首しなくても犯罪捜査が行われてしまうのであれば、先に自首をする方が有益だと考えるのが適切でしょう。

なお、関与した当時は自覚がなかったものの、後になって犯罪だと分かったという場合は、その旨を捜査機関に申告しても法的には自首ではありません。関与した当時に犯罪の認識がない場合には、犯罪が成立しないためです。
もっとも、自首ではないことを前提に捜査機関へ相談等を試みることは十分に有力でしょう。

ポイント
特殊詐欺事件は、自首しなくても捜査されることが見込まれる
事件当時に自覚がない場合、法的には自首にはならない

②関係者が捜査を受けた場合

事件に関係した他の人物が捜査を受けている場合、その事件は既に相当程度捜査が進んでおり、犯罪の特定に近付いていることがうかがわれます。そうすると、他の関係者として自分が捜査の対象になる可能性も非常に高く、捜査を受ける前に自首を試みることが有力な手段になりやすいでしょう。

また、他の関係者に対する捜査が先行している場合、その関係者の供述は他人に責任を押し付けるような内容であることが少なくありません。自分の責任が軽くなれば、それだけ刑罰も軽くなって有益であるためです。
この場合、放置していると実際よりも自分の責任が重く評価されてしまう恐れがあるため、必要以上の責任を負わされないようにするためにも、実際の内容を捜査機関に伝える試みが有力と言えるでしょう。

ポイント
関係者が特定されている場合、捜査は相当程度進んでいる
他の関係者から責任を押し付けられている恐れもある

③否認事件における自首

否認事件の場合、法的には自首をすることはできません。自首は、自分の犯罪行為を捜査機関に告げてその捜査や処分を求める行動であるためです。

しかしながら、否認事件では捜査機関への積極的な接触ができないかといえば、決してそうではありません。自分が特殊詐欺事件への関与を疑われている可能性や、自分の関与した出来事が特殊詐欺事件である可能性が分かった、という場合には、その旨を素直に警察へ申告し、相談する手段も十分に考えられるところです。

ただ、この場合には、本心から否認しているのか、虚偽の否認で責任逃れを図っているのか、捜査機関からは判断ができません。そのため、否認の内容が真実であるのか、疑われる可能性は踏まえておくことが望ましいでしょう。一貫して粘り強く、情報提供を尽くす姿勢が適切です。

ポイント
捜査機関に情報提供を試みる動きは有力
疑われる可能性は想定しておくことが適切

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

特殊詐欺事件の自首は弁護士に依頼すべきか

特殊詐欺事件で自首を検討する場合には、弁護士に依頼し、弁護士の判断を仰ぎながら対応を進めていくことが適切です。弁護士への依頼によって、以下のようなメリットが期待できます。

①犯罪に当たるかが分かる

特殊詐欺事件は、その内容や共犯者の募集方法など、様々な点について新しい手口が次々と現れてくる事件類型です。そのため、自分が関与した出来事が特殊詐欺事件に当たるのか、自分は特殊詐欺事件に関与してしまったのか、判断できない場合が少なくありません。
また、自分の行ったことが犯罪そのものへの関与ではない場合、自分が犯罪の責任を負う可能性はあるのか、という点も判断の難しいところです。

この点、弁護士へ依頼した場合には、自分の行為や関わった出来事が犯罪に当たるかどうか、法律の専門的な観点から判断してもらうことが可能です。また、犯罪に当たるかどうかの分岐点や争点が整理できるため、適切な対応方針も判断しやすくなる効果が期待できます。

②自首のメリットが分かる

自首は、自ら犯罪捜査を求める行為であるため、大きなリスクを抱える動きであることは否定できません。そのため、自首によって生じるメリットがどの程度か、十分に理解できなければ判断に踏み切ることは容易でないでしょう。自首のメリットがデメリットを上回ると判断できて、初めて自首を進めることが可能になるはずです。

この点、弁護士に依頼することで、自首をした場合としなかった場合の具体的な比較を含め、個別の事件で自首を行うことの詳細なメリットを把握することが可能です。自分が想像していたメリットと違う、というミスマッチも回避できるため、後悔のない自首の判断ができるでしょう。

③取調べへの備えができる

自首は、刑事手続全体の流れの中では、捜査の出発点であり、スタートラインともいうべき段階です。そのため、自首後に様々な捜査が行われ、警察などによる証拠収集が進められることとなります。自首を行う際には、その後に行われる捜査への対応についても、十分な備えを行っておくことが適切です。

この点、弁護士に依頼した場合には、自首後に行われる取調べの内容や進め方を事前に把握することができ、具体的な返答方針、内容についても専門的な見地から指示や助言などをしてもらうことが可能です。取調べへの適切な対応ができれば、自首の効果はより大きなものになることが期待できます。

特殊詐欺事件で自首をする場合の注意点

①逮捕の回避が困難な場合

自首は、まず逮捕の回避を最大の目的として行うことが多いものです。自首しなければ逮捕が見込まれる場合に、先立って自首を行うことで、逮捕しないとの取り扱いを目指すのが、自首の最初の目標になるでしょう。

しかしながら、特殊詐欺事件の場合には、自首をしても逮捕の回避が困難な場合がある、という点に十分な注意が必要です。特殊詐欺事件は、悪質で重大な事件類型と理解されやすいため、逮捕の必要性が高く、自首を行ってもなお逮捕の判断を覆せない可能性があるためです。

自首が逮捕の可能性を下げる試みであることは間違いありませんが、確実に逮捕が避けられる、というものではない点に注意しましょう。

②実刑判決の回避が困難な場合

特殊詐欺事件における自首は、実刑判決が懸念されるケースで実刑を回避することを目的に行われる場合も一定数あります。しかしながら、重大な特殊詐欺事件では、自首をしても実刑判決の回避が困難な場合がある点に注意すべきです。

実刑判決の回避が困難なケースとしては、以下のような場合が挙げられます。

1.役割が重大である
→中心的な役割を担っていた場合

2.被害規模が大きい
→被害金額が著しく高い場合

3.前科がある
→同種の前科や刑務所への服役経験がある場合

③余罪の取り扱い

複数の特殊詐欺事件がある場合、自首をする際にすべての事件を明らかにすべきか、という点は非常に判断の困難な問題です。

この点、基本的には、捜査される事件が多くならないに越したことはありません。そのため、自分の情報提供がきっかけとなって捜査される事件は、できるだけ少ない方が望ましいでしょう。
一方、捜査機関がどこまでの事件を把握しているのか、今後どこまで明らかになるのかは、事前に見通すことが困難です。捜査される事件についてだけ自首をする、という都合のいい行動は難しいと言わざるを得ないでしょう。

余罪のある特殊詐欺事件での自首を検討する場合には、できる限り弁護士に依頼し、具体的な対応方針について弁護士の判断を仰ぎながら進めていくことをお勧めします。

④逮捕勾留に備えた準備

特殊詐欺事件で自首を行う場合には、逮捕勾留の恐れが低くないことを踏まえ、逮捕勾留に備えた物品の準備をしておくことも有力です。

逮捕勾留に備えた物品の準備としては、一例として以下のものが挙げられます。

1.金銭
→留置場内で飲食品や洗面用具などを購入するため

2.着替え
→貸与でなく自分の着衣を用いるため

3.本
→留置場内での時間を有効活用するため

4.家族の写真など
→接見禁止の場合、家族と面会できないため

なお、留置場内に持ち込める物品には独特なルールがあり、ルールに反した物品は留置場で利用できません。具体的な準備については、弁護士との十分なご相談をお勧めします。

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【特殊詐欺事件での呼び出し】呼び出しに対する適切な対応方法や弁護士依頼のメリットなどを詳細解説

このページでは,特殊詐欺事件で警察から呼び出された場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
特殊詐欺事件に関する呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

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特殊詐欺事件で呼び出された場合の対応法

①基本姿勢

特殊詐欺事件で呼び出しを受けた場合には、まず「本罪」と「余罪」を区別して検討することが適切です。本罪とは、実際に呼出しを受けた対象事件のことをいい、余罪とは、本罪以外の事件のことを言います。

本罪と余罪の区別が重要であるのは、本罪と余罪とで対応方針を変えるべき場合が少なくないためです。例えば、捜査機関には本罪だけ証拠がそろっているが余罪は発覚していない、という場合、本罪と余罪の両方を全部認めて話すことも、本罪と余罪の両方を否認して認めない態度を取ることも、ともに不適切になりやすいでしょう。本罪だけ証拠がそろっている状況であれば、本罪は認める姿勢が適切ですが、発覚していない余罪の情報提供をするメリットはあまりありません。
 
特殊詐欺事件の捜査は、取調べでどのような発言がなされるか、という点が大きな影響を及ぼしやすい傾向にあります。そのため、対応方針を誤らないための整理として、本罪と余罪の区別を明確にすることをお勧めします。

ポイント
本罪と余罪の区別を明確にする
本罪と余罪とで対応方針を変えるべき場合が少なくない

②認め事件

認め事件の場合、基本的には事実をありのまま告げることが適切です。特に、共犯者に関する情報を分かる限りで提供し、事件の全容解明に向けた協力姿勢を取ることができれば、刑事処分の軽減に向けた有益な事情となり得るでしょう。

また、自分の役割が比較的小さなものであれば、自分の具体的な役割の内容を正しく把握してもらうことも目指すべきです。例えば、詐欺事件そのものの計画に関与しているかどうか、詐欺事件の具体的な内容をどのように理解していたか、という点は、共犯者間の役割や立場に大きく影響しやすいため、整理して伝えられることが適切です。

ポイント
事件の全容解明に向けた協力姿勢を取る
自分の役割が小さいことを正しく把握してもらう

③否認事件

否認事件の場合、まずは具体的な争点を明らかにすることが適切です。なぜ否認をするのか、犯罪が立証できるかどうかのポイントはどこか、という点を、捜査機関に理解してもらうことが、否認事件で適切な結果を目指す第一歩になります。

特殊詐欺事件の場合、否認事件では以下のような争点が見られます。

否認の特殊詐欺事件における争点の例

1.故意
→アルバイト名目などで、詐欺事件と知らずに関与させられた、という主張。

2.犯人性
→自分が犯人であるかどうか、という問題。人違いであると主張するケース。

3.責任の有無
→脅迫され、強制的に関与させられていたという主張。

ポイント
争点を明らかにすることが対応の第一歩

特殊詐欺事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

特殊詐欺事件の場合、呼び出しに応じて出頭した際に逮捕される、というケースも一定数見られます。これは、元々逮捕する目的であった場合に、警察から逮捕に向かうのではなく、被疑者の方から警察に来てもらって逮捕する、という動きを選択した場合です。
通常、逮捕する場合には、証拠隠滅のきっかけを与えないよう、警察が被疑者の自宅などに突然訪れ、そのまま逮捕する運用が多く見られます。ただ、特殊詐欺事件では、共犯者との捜査の前後といった捜査上の状況や、遠方である場合などを踏まえ、被疑者に自ら出頭してもらった上で逮捕に踏み切るケースも少数ながら見られるところです。

一方、逮捕するかどうか判断未了の状態で呼び出しを行い、呼び出しへの応答を踏まえて逮捕する、というケースはあまり見られません。裏を返せば、呼び出しへの応対を誤ったから逮捕される、ということにはなりにくいため、呼び出しへの対応を過度に不安視することはお勧めしません。

ポイント
元々逮捕目的である場合、呼び出した上で逮捕を執行するケースはある
呼び出しへの対応が原因で逮捕されるケースは生じにくい

特殊詐欺事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①事情を知っている可能性があると考えたとき

特殊詐欺事件は、組織的な事件であることから、いきなり全容を掴むことは困難になりやすいです。そのため、用いられた口座の名義人やスマートフォンの契約者など、事件に関わった可能性のある人物から事情を聴くことで、捜査の進展を目指す動きは少なくありません。
警察が呼び出す場合も、事件について事情を知っている可能性がある人物の存在が浮上した際、その人物を呼び出して話を聞く、という流れは一定数見られるところです。

このような呼び出しは、捜査の比較的初期段階であることが多く見られます。捜査の糸口を掴むために広く情報を収集している段階であるケースが多いでしょう。捜査担当者から電話連絡を行う方法で呼び出しを試みることが一般的です。

②事件への具体的な関与が特定されたとき

具体的な事件への関与が特定され、果たした役割が分かった段階で、事実関係を取り調べるために呼び出されるケースもあり得ます。この段階では、客観的な証拠がある程度捜査機関の手元にあり、少なくとも個別の被害がどのようにして起きたか、ということは明らかであることが多いでしょう。

このような呼び出しは、呼び出される側にとっては初回の呼び出しであることが見込まれますが、捜査としてはある程度進行した段階であることが考えられます。特殊詐欺事件の場合、呼び出しより前にできる限りの捜査を行って証拠を固める流れになりやすいためです。

③証拠品の提出を求めるとき

特殊詐欺事件の場合、共犯者間でのやり取りや、各人の行動を裏付ける記録など、犯罪立証のため収集するべき証拠が非常に多くなりやすいです。そのため、証拠品を獲得する手段として、関係者を呼び出して証拠品の提出を求めることも行われます。

このような呼び出しは、ほかの証拠収集がある程度尽くされた後の段階であることが多く見られます。物的証拠の収集や関係者への事情聴取が行われた後、その内容に関する証拠を獲得する目的で行われることになりやすいでしょう。

特殊詐欺事件の呼び出しに応じたときの注意点

①共犯者の取調べを先行している可能性

特殊詐欺事件は、組織的・計画的に行われる事件であることから、複数の人物から事情を聴取することが通常です。そのため、自分が呼び出しを受けた段階で、既に他の関係者からも事情を聴いており、供述内容が合致するか確認する目的で呼び出されている可能性がある点には注意することが適切です。

特に、共犯者の取調べが先行して行われている場合には、自分の供述と共犯者の供述とが食い違っており、足の引っ張り合いになるケースも少なくありません。共犯者間で誰がより大きな役割を果たした立場であるのか、という点に関する責任のなすりつけ合いに巻き込まれる可能性は十分に想定しておくことが望ましいでしょう。

②供述調書作成時の留意事項

取調べを行う場合、自分の話した内容が供述調書という書面にされ、供述調書に署名押印を求められる、という流れが想定されます。供述調書の作成が、取調べの基本的なゴールと考えても間違いはないでしょう。

この点、供述調書への署名押印について正しい理解を持っておくことは非常に重要です。署名押印は、供述調書の内容が自分の発言と間違いないという意味のお墨付きとなります。そのため、供述調書の文面について、自分の発言が捻じ曲げられていたり、ニュアンスの異なる表現にされていたりしないか、十分に確認した上で署名押印をしましょう。

また、署名押印は拒否することも可能です。お墨付きを与えられない場合には、毅然と署名押印を拒否することも視野に入れるのが適切です。

③故意を否認する主張の仕方

特殊詐欺事件の場合、自分が詐欺事件に関与しているとは思っていなかった、と故意を否認する主張をするケースもあり得ます。この場合には、「故意」が認められる条件を正しく理解しておくことが非常に重要です。

故意は、犯罪行為をしていたことの認識・認容を言いますが、この認識・認容は、犯罪行為を確信している場合に限られません。自分が犯罪行為をしている可能性を分かっていながら、それでも構わないと思っている場合には、犯罪の故意ありと判断されてしまいます。

特殊詐欺事件では、特にアルバイトのような立場だと、詐欺であることをはっきり知らされてはおらず、詐欺だと確信していなかった場合は少なくありません。しかし、詐欺である可能性が容易に分かる状況で、それでも構わないと思っていたのであれば、故意はあるとの結論になるため注意しましょう。

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

刑事事件に強い弁護士をお探しの方へ

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特殊詐欺事件の逮捕は防げる?いつ釈放される?呼び出しにはどう応じるべき?疑問を徹底解決

このページでは,特殊詐欺事件の逮捕に関して,刑事弁護士が徹底解説します。逮捕の可能性はどの程度あるか,逮捕を避ける方法はあるか,逮捕された場合に釈放を目指す方法はあるかなど,対応を検討する際の参考にしてみてください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

特殊詐欺事件で逮捕される可能性

特殊詐欺事件は、逮捕の可能性が非常に高い事件類型です。刑事事件では、逮捕して捜査を行う(身柄事件とする)か、逮捕しないで捜査を行う(在宅事件とする)か、いずれかの方法を選択できますが、特殊詐欺事件であえて在宅事件を選択することはほとんどありません。基本的にすべての事件で逮捕されると考えてよいでしょう。

特殊詐欺事件で逮捕の可能性が高い理由としては、以下の点が挙げられます。

特殊詐欺事件で逮捕の可能性が高い理由

1.共犯者間での証拠隠滅を防ぐため
→共犯者間での口裏合わせや、隠し持っている証拠の隠滅を防ぐ目的。そのため、逮捕勾留後は、弁護士以外とは面会できない処分(接見禁止決定)がなされやすい。

2.重大な刑罰が見込まれるため
→重大な刑罰が見込まれる場合、処罰から逃れるために逃亡されるリスクが高いと評価される。

3.被害の拡大を食い止めるため
→共犯者に逮捕の事実を知らしめることで、事件の再発を食い止める威嚇的な効果を期待する面もある。

逮捕の方法や流れ

逮捕の種類・方法

法律で定められた逮捕の種類としては,「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」が挙げられます。それぞれに具体的なルールが定められているため,そのルールに反する逮捕は違法ということになります。逮捕という強制的な手続を行うためには,それだけ適切な手順で進めなければなりません。

①現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

②通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

③緊急逮捕

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

特殊詐欺事件で逮捕を避ける方法

①自首

自首は、自ら捜査機関に対して犯罪事実を申告し、自分に対する刑事処分を求める行動です。自首を行った人物が、その後に証拠隠滅を図ることは考えにくいため、自首後に逮捕をする必要は小さいと評価されることが一般的と言えます。
そのため、逮捕を避ける試みとして、自首は非常に有効な手段と言えるでしょう。

特に、被害者がまだ被害に遭った事実に気づいていないなど、事件の捜査が開始される前である場合、自首による逮捕回避の効果は大きくなるところです。既に被害者の申告で捜査が行われている場合よりも、犯罪捜査に対する貢献が大きいため、捜査機関からの配慮が得られやすい傾向にあります。

②示談

特殊詐欺事件は、具体的な被害者のいる事件類型であり、被害者が捜査を希望することで捜査が開始される、という流れが通常です。そのため、被害者から積極的な行動がなされない場合、捜査開始のきっかけが生じず、捜査の手段である逮捕も行われない、ということが見込まれます。

この点、事前に被害者との間で示談が成立し、被害者が加害者を許す判断に至れば、被害者が捜査機関に対する積極的な行動に移らないため、捜査の開始(及び逮捕)を回避できる可能性が高まります。被害者と示談が成立した後に逮捕をされることは、基本的には考えにくいと言えるでしょう。

③否認事件の場合

特殊詐欺事件の場合、SNSで募集するいわゆる「闇バイト」に手を出してしまったと思われる場合など、後から犯罪に関与した可能性が分かるケースもあり得ます。この点、事件当時に詐欺事件への関与を全く知らなかった場合には、犯罪の故意がないため、否認事件(=自分に犯罪が成立することを認めない事件)と位置付けられることになります。

このような否認事件で逮捕の回避を目指すときには、犯罪に関与した可能性が分かった段階で、できるだけ速やかに自ら警察に名乗り出る手段も有力です。もちろん、「本当はわかっていて詐欺に加担したのではないか」と疑われる可能性は十分に覚悟の上で、粘り強く丁寧に説明をする必要はあるところです。
自ら名乗り出た結果、犯罪の加害者ではなく、むしろ巻き込まれた被害者という立場で取り扱ってもらうことができれば、より有益な結果が期待できるでしょう。

特殊詐欺事件の逮捕は弁護士に依頼すべきか

特殊詐欺事件の逮捕に関して適切な行動をとりたい場合には、弁護士に依頼し、弁護士の専門的な判断を仰ぐことを強くお勧めします。
弁護士への依頼によって、具体的には以下のようなメリットが期待できます。

①手続の見通しが分かる

刑事事件の手続は、事件の類型や内容、状況等によってある程度の流れが類型化できます。刑事事件に精通した弁護士に相談・依頼することで、本件ではどのような手続の流れが見込まれるか、という点について、一定の見通しを持つことができるでしょう。

手続の見通しが分かることは、状況に応じた適切な対応方針を判断するために非常に重要なポイントとなります。全体的な手続の見通しを前提に、現段階では何をすべきか、どのような結果を目指すべきか、ということが判断できるようになるため、逮捕回避を目指すに当たって非常に有益と言えるでしょう。

②逮捕を回避するための具体的な手段が分かる

逮捕の回避を目指す場合、具体的にどのような手段をとるのが適切か、という点は、個別の事件や捜査状況等によって様々に異なります。例えば、既に犯罪捜査が進んでいる段階では、自首による逮捕回避を目指そうとしても、自首が成立しない状態になってしまっている可能性があります。自首が成立しないのであれば、自首を前提に逮捕回避を目指す動きは不適切であり、方針や動き方を改める必要が生じ得るでしょう。

この点、弁護士に依頼することで、限られた情報からできる限り状況を把握し、個別の状況に応じた逮捕回避の具体的方法を案内してもらうことが可能です。また、その方法を実行するに当たっても、弁護士とともに行うことで、負担を軽減しながら適切なやり方で進めることができるでしょう。

③逮捕後の弁護活動が迅速に開始できる

特殊詐欺事件の場合、逮捕の回避が困難なケースも珍しくありません。事前に逮捕を回避できるケースの方が少数と言っても間違いではないでしょう。そのため、特殊詐欺事件の場合には、逮捕を想定した上で、逮捕後にどのような方針を取ることが最も有益か、という発想で検討するべき場合は非常に多くなるところです。

この点、弁護士に依頼することで、逮捕後の対応方針が事前にわかるほか、実際に逮捕された場合でもその後の弁護活動を迅速に開始してもらうことが可能です。逮捕されるケースでは、弁護活動がスピード勝負になることも少なくないため、迅速に弁護活動が開始できることのメリットはとても大きくなるでしょう。

特殊詐欺事件の逮捕に関する注意点

①逮捕回避が困難な場合

刑事事件の場合、事前に逮捕回避ができれば、最も大きな不利益の一つが避けられると言っても過言ではありません。そのため、逮捕回避の手段を講じることは、逮捕前の行動として非常に重要なポイントと言えます。

もっとも、特殊詐欺事件では、その重大性や悪質性から、逮捕回避の手段を尽くしてもなお逮捕が避けられない、という場合が珍しくありません。特殊詐欺事件で逮捕の回避を試みることは、チャレンジの意味合いが強いため、結果が伴わない可能性も十分に考慮して進めることが適切です。

②逮捕前に示談することの可否

特殊詐欺事件の場合、逮捕前に示談ができ、被害者との間で解決することができれば、その後に逮捕されることは考えにくくなります。そのため、逮捕前に示談ができるかどうかは大きな関心事と言えるでしょう。

しかしながら、特殊詐欺事件では、逮捕前に被害者に接触し、示談を目指すことは困難であるケースが多いです。通常、被害者側との交友関係がないため、被害者の情報として把握できるのは自宅住所程度にとどまるでしょう。また、自宅住所が分かっていたとしても、直接示談交渉を試みて円滑に応じてもらえる可能性は低いと言わざるを得ず、示談の試みが現実的でない場合はとても多いところです。

特殊詐欺事件では、当事者間の示談で早期に事件解決する手段が取りづらい、という点には十分な注意が望ましいでしょう。

③逮捕後の拘束期間

特殊詐欺事件の場合、逮捕後には勾留されることが見込まれます。逮捕されたものの勾留されず釈放されるケースは、非常に例外的な場合に限られるでしょう。
そして、特殊詐欺事件で勾留された場合、基本的には20日間の勾留を覚悟する必要があります。そのため、逮捕から勾留にかけて、法律で認められた最長期間の身柄拘束になりやすいところです。
しかも、余罪の捜査がある場合には、この最長期間の逮捕勾留が事件の数だけ繰り返されることも珍しくありません。

以上のとおり、特殊詐欺事件では逮捕後の拘束期間が長くなりやすく、早期釈放を期待することが困難である場合が非常に多いところです。見通しを誤らないよう十分に注意することをお勧めします。

④接見禁止

特殊詐欺事件で逮捕された場合、その後の勾留に際して「接見禁止」という処分が行われやすい傾向にあります。接見禁止とは、弁護士以外の人との面会や文書の授受などを禁じる処分のことを言います。

特殊詐欺事件では、共犯者の存在が想定されること、余罪の存在が見込まれることなどから、詐欺組織関係者との接触を防ぐ目的で接見禁止とされることが一般的です。しかも、接見禁止の対象は弁護士以外の全員に及ぶため、家族や友人の面会も禁止されてしまいます。

特殊詐欺事件の対応に当たっては、接見禁止の可能性を十分に想定しておくことをお勧めします。

警察から呼び出しを受けた場合の重要ポイント

特殊詐欺事件で呼び出された場合の対応法

①基本姿勢

特殊詐欺事件で呼び出しを受けた場合には、まず「本罪」と「余罪」を区別して検討することが適切です。本罪とは、実際に呼出しを受けた対象事件のことをいい、余罪とは、本罪以外の事件のことを言います。

本罪と余罪の区別が重要であるのは、本罪と余罪とで対応方針を変えるべき場合が少なくないためです。例えば、捜査機関には本罪だけ証拠がそろっているが余罪は発覚していない、という場合、本罪と余罪の両方を全部認めて話すことも、本罪と余罪の両方を否認して認めない態度を取ることも、ともに不適切になりやすいでしょう。本罪だけ証拠がそろっている状況であれば、本罪は認める姿勢が適切ですが、発覚していない余罪の情報提供をするメリットはあまりありません。
 
特殊詐欺事件の捜査は、取調べでどのような発言がなされるか、という点が大きな影響を及ぼしやすい傾向にあります。そのため、対応方針を誤らないための整理として、本罪と余罪の区別を明確にすることをお勧めします。

ポイント
本罪と余罪の区別を明確にする
本罪と余罪とで対応方針を変えるべき場合が少なくない

②認め事件

認め事件の場合、基本的には事実をありのまま告げることが適切です。特に、共犯者に関する情報を分かる限りで提供し、事件の全容解明に向けた協力姿勢を取ることができれば、刑事処分の軽減に向けた有益な事情となり得るでしょう。

また、自分の役割が比較的小さなものであれば、自分の具体的な役割の内容を正しく把握してもらうことも目指すべきです。例えば、詐欺事件そのものの計画に関与しているかどうか、詐欺事件の具体的な内容をどのように理解していたか、という点は、共犯者間の役割や立場に大きく影響しやすいため、整理して伝えられることが適切です。

ポイント
事件の全容解明に向けた協力姿勢を取る
自分の役割が小さいことを正しく把握してもらう

③否認事件

否認事件の場合、まずは具体的な争点を明らかにすることが適切です。なぜ否認をするのか、犯罪が立証できるかどうかのポイントはどこか、という点を、捜査機関に理解してもらうことが、否認事件で適切な結果を目指す第一歩になります。

特殊詐欺事件の場合、否認事件では以下のような争点が見られます。

否認の特殊詐欺事件における争点の例

1.故意
→アルバイト名目などで、詐欺事件と知らずに関与させられた、という主張。

2.犯人性
→自分が犯人であるかどうか、という問題。人違いであると主張するケース。

3.責任の有無
→脅迫され、強制的に関与させられていたという主張。

ポイント
争点を明らかにすることが対応の第一歩

特殊詐欺事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

特殊詐欺事件の場合、呼び出しに応じて出頭した際に逮捕される、というケースも一定数見られます。これは、元々逮捕する目的であった場合に、警察から逮捕に向かうのではなく、被疑者の方から警察に来てもらって逮捕する、という動きを選択した場合です。
通常、逮捕する場合には、証拠隠滅のきっかけを与えないよう、警察が被疑者の自宅などに突然訪れ、そのまま逮捕する運用が多く見られます。ただ、特殊詐欺事件では、共犯者との捜査の前後といった捜査上の状況や、遠方である場合などを踏まえ、被疑者に自ら出頭してもらった上で逮捕に踏み切るケースも少数ながら見られるところです。

一方、逮捕するかどうか判断未了の状態で呼び出しを行い、呼び出しへの応答を踏まえて逮捕する、というケースはあまり見られません。裏を返せば、呼び出しへの応対を誤ったから逮捕される、ということにはなりにくいため、呼び出しへの対応を過度に不安視することはお勧めしません。

ポイント
元々逮捕目的である場合、呼び出した上で逮捕を執行するケースはある
呼び出しへの対応が原因で逮捕されるケースは生じにくい

特殊詐欺事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①事情を知っている可能性があると考えたとき

特殊詐欺事件は、組織的な事件であることから、いきなり全容を掴むことは困難になりやすいです。そのため、用いられた口座の名義人やスマートフォンの契約者など、事件に関わった可能性のある人物から事情を聴くことで、捜査の進展を目指す動きは少なくありません。
警察が呼び出す場合も、事件について事情を知っている可能性がある人物の存在が浮上した際、その人物を呼び出して話を聞く、という流れは一定数見られるところです。

このような呼び出しは、捜査の比較的初期段階であることが多く見られます。捜査の糸口を掴むために広く情報を収集している段階であるケースが多いでしょう。捜査担当者から電話連絡を行う方法で呼び出しを試みることが一般的です。

②事件への具体的な関与が特定されたとき

具体的な事件への関与が特定され、果たした役割が分かった段階で、事実関係を取り調べるために呼び出されるケースもあり得ます。この段階では、客観的な証拠がある程度捜査機関の手元にあり、少なくとも個別の被害がどのようにして起きたか、ということは明らかであることが多いでしょう。

このような呼び出しは、呼び出される側にとっては初回の呼び出しであることが見込まれますが、捜査としてはある程度進行した段階であることが考えられます。特殊詐欺事件の場合、呼び出しより前にできる限りの捜査を行って証拠を固める流れになりやすいためです。

③証拠品の提出を求めるとき

特殊詐欺事件の場合、共犯者間でのやり取りや、各人の行動を裏付ける記録など、犯罪立証のため収集するべき証拠が非常に多くなりやすいです。そのため、証拠品を獲得する手段として、関係者を呼び出して証拠品の提出を求めることも行われます。

このような呼び出しは、ほかの証拠収集がある程度尽くされた後の段階であることが多く見られます。物的証拠の収集や関係者への事情聴取が行われた後、その内容に関する証拠を獲得する目的で行われることになりやすいでしょう。

特殊詐欺事件の呼び出しに応じたときの注意点

①共犯者の取調べを先行している可能性

特殊詐欺事件は、組織的・計画的に行われる事件であることから、複数の人物から事情を聴取することが通常です。そのため、自分が呼び出しを受けた段階で、既に他の関係者からも事情を聴いており、供述内容が合致するか確認する目的で呼び出されている可能性がある点には注意することが適切です。

特に、共犯者の取調べが先行して行われている場合には、自分の供述と共犯者の供述とが食い違っており、足の引っ張り合いになるケースも少なくありません。共犯者間で誰がより大きな役割を果たした立場であるのか、という点に関する責任のなすりつけ合いに巻き込まれる可能性は十分に想定しておくことが望ましいでしょう。

②供述調書作成時の留意事項

取調べを行う場合、自分の話した内容が供述調書という書面にされ、供述調書に署名押印を求められる、という流れが想定されます。供述調書の作成が、取調べの基本的なゴールと考えても間違いはないでしょう。

この点、供述調書への署名押印について正しい理解を持っておくことは非常に重要です。署名押印は、供述調書の内容が自分の発言と間違いないという意味のお墨付きとなります。そのため、供述調書の文面について、自分の発言が捻じ曲げられていたり、ニュアンスの異なる表現にされていたりしないか、十分に確認した上で署名押印をしましょう。

また、署名押印は拒否することも可能です。お墨付きを与えられない場合には、毅然と署名押印を拒否することも視野に入れるのが適切です。

③故意を否認する主張の仕方

特殊詐欺事件の場合、自分が詐欺事件に関与しているとは思っていなかった、と故意を否認する主張をするケースもあり得ます。この場合には、「故意」が認められる条件を正しく理解しておくことが非常に重要です。

故意は、犯罪行為をしていたことの認識・認容を言いますが、この認識・認容は、犯罪行為を確信している場合に限られません。自分が犯罪行為をしている可能性を分かっていながら、それでも構わないと思っている場合には、犯罪の故意ありと判断されてしまいます。

特殊詐欺事件では、特にアルバイトのような立場だと、詐欺であることをはっきり知らされてはおらず、詐欺だと確信していなかった場合は少なくありません。しかし、詐欺である可能性が容易に分かる状況で、それでも構わないと思っていたのであれば、故意はあるとの結論になるため注意しましょう。

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【特殊詐欺事件の不起訴処分】不起訴になるケースや不起訴になった場合の効果,特殊詐欺事件特有の注意事項などを解説

このページでは,特殊詐欺事件の不起訴処分について知りたい方へ,不起訴処分を目指す方法や不起訴処分となった場合のメリットなどを弁護士が徹底解説します。不起訴処分を目指す場合の参考にしてみてください。

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特殊詐欺事件で不起訴を目指す方法

①被害者との示談

特殊詐欺事件は、不特定多数の被害者から計画的に金品を騙し取る詐欺事件を指すのが一般的です。特殊詐欺事件には、必ず具体的な被害者が存在するため、不起訴を目指すに当たっては被害者との示談を試みる手段が非常に有力となるでしょう。

刑事事件における示談は、一定の金銭を支払うことと引き換えに、加害者の刑事処罰を希望しない(加害者を許す)という内容の合意となるのが通常です。被害者が加害者の刑事処罰を希望しなければ、不起訴になる可能性は飛躍的に高くなります。

被害者としては、加害者から示談の話が来なければ騙し取られた金銭を取り戻すことは難しいため、損害を回復する唯一の手段として示談に応じるメリットが生じるケースも少なくありません。特殊詐欺事件では、被害者が経済的な救済を受けることが難しくなりやすいため、示談は被害者にとっても有益な解決になり得る点で、非常に有力な試みと言えるでしょう。

ポイント
被害者が刑事処罰を希望しなければ、不起訴の可能性が飛躍的に高まる
示談は、被害者にとって経済的な救済を受ける唯一の手段になり得る

②役割が大きくないことの主張

特殊詐欺事件は、単独で行われることはほとんどなく、組織的、計画的事件であることが通常です。そして、組織的な犯罪では、共犯者間の役割の差を踏まえて刑事処分が判断される傾向にあります。主導的な役割を果たした人物に対する刑罰は重く、従属的な役割にとどまった人物への刑罰は比較的軽く判断されることが通常です。

そのため、不起訴のような軽微な処分を求める場合には、事件に対する自身の役割が大きくないことを主張することも有力な方針になり得ます。例えば、ただ指示を受けて金品を受け取っただけである、金品の運搬に一部関与しただけであるなど、詐欺そのものの計画や実行に加担していない場合については、その役割が大きくないと評価されやすいでしょう。

ポイント
組織的事件では、役割の大きさで共犯者間に処分の差が生じる
詐欺そのものの計画や実行に加担していない場合、役割が大きくないと判断されやすい

③否認事件の場合

特殊詐欺事件における否認事件としては、犯罪の故意がないとの主張が一定数あります。特に、「闇バイト」という言葉で話題になったように、SNSを通じてアルバイトに応募し、知らず知らずのうちに特殊詐欺事件へ関与してしまうことになった場合、犯罪に関わったことの認識がなく、故意が問題になりやすいところです。

この点、犯罪の故意が立証できない場合、刑事処罰を科すことができないため、捜査機関としては不起訴処分とすることになります。裏を返せば、犯罪の故意が立証できない、との判断を促す方法で不起訴処分を目指すのは有力な方針の一つと言えるでしょう。

特殊詐欺事件で故意がないと判断されるためには、「詐欺事件に関与していると知らなかった」だけではなく、「詐欺事件に関与していたとしても構わない、とは思っていなかった」と評価されることが必要です。「詐欺事件に関与していたとしても構わない」と考えていた場合、詐欺事件への関与を知っていた場合と同様、故意があるとの取り扱いになってしまうことに注意しましょう。

ポイント
特殊詐欺事件の場合、犯罪の故意がないと主張するケースは一定数あり得る
詐欺事件に関与していたとしても構わない、という場合も故意あり

特殊詐欺事件で不起訴になる可能性

特殊詐欺事件の場合、犯罪の立証が可能である以上は起訴することが一般的です。初犯である、反省しているなどといった理由で不起訴にしてもらえる可能性は非常に低いと考える必要があるでしょう。それだけ、特殊詐欺事件は重大事件として取り扱われています。
例外的に、被害者が加害者のことを特に許している場合は、被害者の意向を汲んで不起訴処分とする可能性も低くありませんが、大きな経済的被害を受けた被害者が加害者側を安易に許すことは考えにくいです。そのため、被害者の許しを得るための積極的な努力は不可欠でしょう。

特殊詐欺事件で不起訴が困難になりやすい具体的な理由としては、以下の点が挙げられます。

特殊詐欺事件で不起訴が困難な理由

1.悪質な事件類型である

2.被害規模が大きい

3.組織的犯罪である

4.社会的影響が大きい

【1.悪質な事件類型である】

特殊詐欺事件は、一般的に判断能力が高くない高齢者をターゲットに、虚偽のストーリーを作り上げて被害者を誤解させ、多額の金銭を騙し取ろうとする事件類型です。計画性が非常に高く、「魔が差した」という程度の動機で行われる可能性が考えにくい内容であることから、悪質な事件類型と評価されることが一般的です。

刑事事件では、突発的で衝動的な事件よりも、計画的な事件の方が、刑事処分が重くされる傾向にあります。なぜなら、犯罪行為をしようという意思がより強く、そのような悪質な意思決定に対しては十分な刑罰を科して悔い改めさせる必要が大きくなるためです。

特殊詐欺事件の場合、計画性から悪質な意思決定があったと評価されやすいため、不起訴が困難な傾向にあります。

【2.被害規模が大きい】

特殊詐欺事件は、被害者に多額の金銭を振り込ませたり、手渡しさせたり、キャッシュカードそのものを騙し取って残高を全て引き出したりといった手口が取られるため、被害の規模が大きくなりやすい事件類型です。詐欺のような財産に対する犯罪(財産犯)では、被害規模が大きければ大きいほど、その犯罪行為に対する処罰も重くなりやすい傾向にあります。

特に、1件のみでなく複数件に関わっている場合、事件数の分だけ被害規模も大きくなっていくため、刑事処分もより重いものになりやすく、不起訴が難しい要因となるでしょう。

【3.組織的犯罪である】

特殊詐欺事件は、一定の人数で組織的に行われることが通常です。この点、刑事事件では、単独で実行するものより組織的に犯罪を成功させようとするものの方が、刑事処分が重くなりやすい傾向にあります。

組織的な犯罪は、その背後に反社会的勢力が関与しているケースも少なくありませんが、反社会的勢力と関係ある組織である場合には、刑事処分がより重くなりやすいところです。犯罪の立証が困難な場合を除き、不起訴処分は難しくなるでしょう。

【4.社会的影響が大きい】

特殊詐欺事件は、広く行われた結果社会問題になるなど、社会的影響力が非常に大きな傾向にあります。特に、被害者となる危険があるのみならず、SNS上での「闇バイト」として加害者として関与してしまう恐れもあることから、事件に対する国民の理解を促す必要が大きいと考えられているところです。

そのため、特殊詐欺事件の場合、安易に不起訴などの軽い処分とすることで社会の秩序が乱れる結果にならないよう、相応に重い刑事処罰を科して社会に知らしめることが重要視されやすいでしょう。

不起訴の意味・種類

不起訴処分とは,検察官が事件を起訴しないとする処分をいいます。不起訴になった事件は,裁判の対象にならず,刑罰が科せられる可能性がなくなるため,前科がつくこともなくなります。

不起訴処分には,以下のような類型があります。

不起訴処分の類型

1.嫌疑なし
捜査の結果,犯罪の疑いがないと明らかになった場合です。真犯人が明らかになった場合などが代表例です。

2.嫌疑不十分
捜査を遂げた結果,犯罪を立証するための証拠が不十分であり,犯罪事実を立証できないと判断された場合です。具体例としては,犯人が特定できない場合などが挙げられます。

3.起訴猶予
犯罪事実は明らかに立証できるものの,犯罪者の年齢や性格,過去の経歴,犯行動機,犯罪後の事情などを踏まえ,検察官があえて起訴をしない場合です。被害者と示談が成立した場合などが代表例とされます。

4.その他の類型

・訴訟条件を欠く場合
→被疑者が死亡した場合,公訴時効が完成した場合など

・罪とならず
→被疑者の行為が犯罪に当たらない場合,被疑者が14歳未満の場合など

なお,犯罪事実が間違いなくある認め事件の場合,不起訴になる手段は基本的に「起訴猶予」を目指す以外にありません。起訴猶予は,検察官から大目に見てもらうという意味合いの処分であるため,認め事件では誠意ある対応を尽くすことが非常に重要となるでしょう。

ポイント
不起訴処分には,嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等の類型がある
認め事件では起訴猶予を目指す必要がある

逮捕と不起訴の関係

逮捕をされてしまった場合でも,不起訴にならないわけではありません。逮捕された事件の最終的な処分が不起訴となって終了することは,数多く見られるところです。一方,逮捕されなかった事件(いわゆる在宅事件)でも不起訴処分になるとは限らず,在宅事件の処分が起訴という場合も珍しくありません。

これは,逮捕が捜査を行う手段の一つであるのに対し,不起訴が捜査の結果なされる処分であることに原因があります。
刑事事件の捜査は,逮捕をするかしないか,いずれかの方法で進行しますが,いずれの捜査手法を取ったとしても,起訴されるか不起訴となるかは同様に判断されることとなるのです。

刑事手続の流れ

なお,起訴されやすい事件が逮捕されやすい,という側面はあります。起訴されやすい事件は,類型的に重大な事件であることが多いところ,重大な事件では,重い処分を免れるために逃亡や証拠隠滅をされる恐れが大きいと判断される傾向にあると考えられます。そのため,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐための逮捕が必要になりやすいのです。
裏を返せば,逮捕された事件では,不起訴を獲得するにはより積極的な努力が必要となりやすいでしょう。弁護士に相談の上,不起訴を目指すために適切な対応を試みるようにしましょう。

ポイント
逮捕は捜査の手段,不起訴は捜査を終えた後の処分
逮捕と不起訴は両立する
起訴されやすい事件は逮捕されやすい傾向にある,という側面も

不起訴になった場合の効果

不起訴処分となった場合には,以下のような効果が生じます。

①前科がつかない

前科とは,刑罰を科せられた経歴を指しますが,不起訴となった場合には刑罰が科せられません。そのため,不起訴となれば刑罰の経歴=前科がつくことなく,刑事手続が終了することになります。

そして,前科がつかないことには,以下のようなメリットがあると考えられます。

前科がつかないことのメリット

1.資格に対する影響を避けられる

国家資格を用いた職業の場合,前科によって資格制限が生じると,仕事の継続ができない可能性が生じてしまいます。
前科がつかなければ,資格制限は生じず,仕事への悪影響もありません

2.就職・転職への影響を避けられる

前科のあることは,就職や転職の差異に不利益な事情として考慮されやすい傾向にあります。
前科がつかなければ,履歴書に前科を記載する必要もなく,就職先に刑事事件のことを知られずに済みます

3.海外渡航の制限を避けられる

前科がある場合,パスポートやビザ,エスタなどの手続に悪影響が生じ,海外渡航が認められない場合があります。
前科がつかなければ,海外渡航の制限が生じる事情もなくなるため,海外渡航を自由に行うことが可能です。

②釈放される

不起訴処分となった場合,身柄拘束されている状況であれば速やかに釈放されます。不起訴処分が出た以上,捜査のために身柄拘束を継続する必要がなくなるためです。

③逮捕されない

不起訴処分とされた事件では,その後に逮捕されることがありません。逮捕は,捜査を行う場合の選択肢の一つであるところ,不起訴処分によって捜査が終了するため,逮捕を行う余地もなくなるからです。
ただし,余罪がある場合には,余罪での逮捕が行われる可能性が残ります。

④取り調べを受けない

不起訴処分によって捜査が終了するため,警察や検察から取り調べを受けることがなくなります。もっとも,不起訴処分は今後の捜査を禁じるものではないため,新しい証拠が発見された場合には捜査が再開され,改めて取調べを受ける場合もあり得るところです。

特殊詐欺事件で不起訴を目指す場合の注意点

①示談で不起訴を目指すのが困難な場合

特殊詐欺事件では、示談を行う方法で不起訴を目指そうとしても、結果に結びつかないことが珍しくありません。特に、事件が複数ある場合には注意が必要です。

被害者複数、事件複数という場合、個別の事件ごとに起訴不起訴が判断されます。そうすると、被害者のうち一人だけでも示談に至らなければ、その件は起訴されてしまい、ほかの事件で示談ができていたとしても不起訴の目標が実現できない結果とならざるを得ません。
また、被害者全員との示談に乗り出した後に一人だけ示談できないことが明らかになった場合、ほかの被害者に対する示談の試みをなかったことにするわけにもいきません。そのため、不起訴が実現できないと分かりながらも、応じてくれた被害者との示談を進める必要が生じることになります。

②経済的負担

特殊詐欺事件は、被害規模が1件当たり百万円単位などと大きくなりやすい類型です。そのため、特殊詐欺事件で示談を目指そうとすると、それだけ大きな経済的負担を覚悟する必要がある点には注意したいところです。

一般的に、受け子(被害者から金品を受け取る役割)や出し子(被害者の口座から金銭を引き出す役割)といった末端の立場である場合、その役割に対する報酬は大きくありません。被害の規模と比較すれば、そのごく一部にとどまることが通常です。
しかしながら、被害者との関係では、被害全額を賠償する義務を負っているため、示談を目指すのであれば基本的に被害者の損害を全て埋め合わせることが必要となります。少なくとも、自分の受け取った報酬を吐き出すのみで足りる問題ではありません。

そうすると、事件を通じて得た利益とは比較にならない金額の経済的負担を想定する必要が生じることになります。特殊詐欺事件で不起訴を目指す場合は、経済的負担を十分に考慮しながら進めることをお勧めします。

③末端の役割であれば不起訴になるか

特殊詐欺事件の場合、組織内での役割が刑事処分に大きく影響します。当然ながら、最も末端の役割と言える立場であれば、組織内では最も処分が軽微になりやすいでしょう。

しかしながら、末端の役割であるため処分が軽微になる、と言っても、決して不起訴処分が見込まれるわけではない点には注意が必要です。
特殊詐欺事件は、そもそもの事件規模が大きく、悪質な類型と考えられています。そのため、いかに末端の役割であっても、不起訴とされるまで軽い評価になるわけではありません。

特殊詐欺事件では、「初犯だから」「末端の役割だから」という理由で安易に不起訴処分とされることは考えにくいため、不起訴を目指す場合にはより積極的な努力が必要になるでしょう。

④手続に要する期間

特殊詐欺事件の場合、逮捕勾留といった身柄拘束の上で捜査されることが一般的です。捜査に伴う逮捕勾留の期間は、逮捕から勾留までが72時間以内、勾留が合計で20日以内(勾留10日間、勾留延長が最大10日間)となるため、最長で23日以内の手続になるところです。

もっとも、特殊詐欺事件では余罪が多いため、この逮捕勾留が事件の数だけ繰り返される傾向にあります。仮に5件の捜査が行われれば、それだけで100日を超える身柄拘束が想定されることになります。
しかも、事件が起訴された後も、特に保釈されない限り、裁判が終わるまで身柄拘束は続きます。起訴後、裁判が終わるまでの期間は数か月となりやすいでしょう。

そのため、特殊詐欺事件では、事件の数だけ逮捕勾留が繰り返された後、起訴されて裁判が終わるまでの数か月間も勾留され続けるなど、長期間を要しやすい可能性に注意が必要です。

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【埼玉大宮で特殊詐欺事件の弁護士選び】依頼に適した弁護士の条件とは?判断基準や注意事項を解説

このページでは,特殊詐欺事件の弁護士選びについてお悩みの方へ,弁護士が徹底解説します。弁護士への依頼を検討する際の参考にご活用ください。

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特殊詐欺事件で弁護士を選ぶタイミング

①逮捕されたとき

特殊詐欺事件は,逮捕される可能性の非常に高い事件類型です。その理由としては,事件が重大で悪質と評価されやすいこと,組織的犯罪のため,共犯者間での証拠隠滅がなされやすいことなどが挙げられます。
基本的に,特殊詐欺事件に関わる犯罪行為があったとみなされた場合,逮捕を想定する方が望ましいと言ってもよいでしょう。

もっとも,逮捕は被疑者に対する捜査の初期段階です。逮捕後,取り調べなどの捜査を尽くすことで,被疑者の処分を判断する材料を獲得していくことになります。被疑者の立場としては,逮捕後の対応によって,その後の処分が大きく変わりやすいということでもあります。

そのため,特殊詐欺事件では,逮捕を想定した上で,逮捕されたときにはその後の捜査への対応のために弁護士選びを適切に行いたいところです。円滑な弁護士選びができれば,その後の流れが大きく変わりやすいでしょう。

ポイント
特殊詐欺事件は逮捕の可能性が高い事件類型
逮捕後の対応によって,最終的な処分が変わりやすい

②起訴されたとき

重大事件である特殊詐欺事件では,犯罪事実が明らかであれば起訴することが通常です。反省を深めているという理由で不起訴になることは,基本的にはないでしょう。
そのため,特殊詐欺事件の捜査を受けている場合には,否認事件でない限り,起訴されることを想定し,起訴後の方針も考えておくことが不可欠です。

この点,起訴された際には,保釈を請求したり,刑事裁判(公判)の対応方針を検討したりする必要がありますが,これらは弁護士なしでは困難な動きです。逆に,適切な弁護士に依頼できていれば,速やかな保釈の手続で釈放してもらうことができ,その後の公判でも不利益を最小限に抑えるような対応を取ることができるでしょう。
特に,特殊詐欺事件の場合,初犯でも実刑判決となることが決して珍しくないため,事件の重大性を踏まえると,公判でどのような対応ができるかは非常に重要な問題と言えます。

特殊詐欺事件で起訴された場合には,その後の動きを円滑で適切なものとするため,弁護士選びを十分に行うべきでしょう。

ポイント
特殊詐欺事件は,その重大性のため起訴されやすい
公判での対応次第で,実刑判決の回避も可能になり得る

③示談したいとき

特殊詐欺事件では,詐欺被害者の意向が刑事処分に大きく反映されやすい傾向にあります。被害者が起訴を望まなければ不起訴処分に,被害者が実刑判決を望まなければ執行猶予判決に,というように,被害者が重い処分を希望しない場合には,相応に軽微な処分が期待できる可能性も高くなります。
そのため,被害者と示談を行い,被害者から許しを得ることは,非常に優先順位の高い試みと言えるでしょう。

もっとも,示談の試みは弁護士に依頼する形で行うほかないのが実情です。通常,当事者間に連絡を取り合う手段がないため,捜査機関を通じて被害者に連絡を取ってもらうことになりますが,捜査機関が被害者に連絡を入れてくれるのは,弁護士が窓口に入っている場合に限られます。当事者同士の直接の連絡は,トラブルの原因になりやすいため認めてもらえないのです。

示談交渉の流れ

そのため,特殊詐欺事件で示談をしたい場合には,示談の試みに適した弁護士選びを行い,弁護士を通じて進めるのが適切でしょう。

ポイント
詐欺被害者の意向が刑事処分に大きく反映されやすい
特殊詐欺事件の示談は,弁護士が窓口に入ることが必要

④自首したいとき

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自首の大きなメリットは,逮捕を回避しやすくなることや刑事処分が軽減されやすいことですが,特殊詐欺事件の場合,逮捕の恐れが大きく,実刑判決等の思い処分も懸念されやすいため,自首が大きな効果を発揮する場合は少なくないでしょう。

もっとも,自首は,犯罪事実や犯人が捜査機関に知られる前に,自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。捜査が進んでしまった後では自首が成立せず,メリットが十分に生まれない恐れもあり得るところです。

そのため,本当に自首をすべきかどうか,自首をする場合にどのような手順・方法で行うか,という点を十分に検討する手段として,適切な弁護士選びが非常に重要となるでしょう。
また,自首を実際に行う場合にも,弁護士とともに進めることで,円滑な自首が容易になります。

ポイント
自首により,逮捕回避や処分軽減の効果が期待できる
自首すべきか,方法をどうするかは,弁護士による検討が適切

特殊詐欺事件の弁護士を選ぶ基準

①迅速な接見が可能か

逮捕勾留がなされやすい特殊詐欺事件では,弁護士による接見が不可欠です。勾留中に「接見等禁止」の処分がなされると,弁護士以外は面会すらできなくなってしまうため,弁護士が唯一の相談相手となることも珍しくありません。

特に,逮捕直後の初回の接見は,できる限り迅速に行うことが望ましいものです。刑事事件の処分結果は,逮捕直後の初期対応によって大きく左右されやすく,初期対応を誤った後に弁護士が接見を行っても,手遅れになりかねないためです。

そのため,弁護士を選ぶ際には,弁護士が速やかに接見を行い,初期対応に関する打ち合わせやアドバイスを十分にしてくれるか,という点を重要な判断基準とするのが適切でしょう。
迅速な接見ができるかどうかは,弁護士のスケジュールだけでなく,弁護士の活動方針にも影響を受けることがあるため,弁護方針として速やかな接見を予定してくれているかは確認したいところです。

②具体的な弁護方針があるか

特殊詐欺事件の場合,弁護方針に複数の選択肢があり得ます。特に,事件が一つだけでなく複数の余罪を含めた対応を要する場合や,犯罪を立証できるかどうか不明確であると思われる場合には,個別の内容・状況を踏まえた慎重な判断が求められます。

例えば,示談一つを取っても,一般的な刑事事件ではすぐに示談交渉を試みて示談の成立を目指すのが基本ですが,余罪の複数ある特殊詐欺事件では,1件だけ示談が成立してもそれ以上に示談金の負担ができなくなってしまうと,トータルとしてはメリットに乏しい結果となる恐れもあります。そのため,即時に示談を試みるかは難しい問題になり得ます。
また,取り調べへの対応に関しても,どのような内容を話すべきか,認否の方針をどうすべきかは,共犯者の状況,余罪の有無,証拠関係などを推測しながら検討しなければならず,判断は容易ではありません。

そのため,特殊詐欺事件の弁護方針をどうするべきかは,弁護士によっても見解の分かれる可能性がある点と言えるでしょう。どの方針が正解であったかは結果が出なければ分かりませんが,少なくとも,弁護士の方針が具体的・合理的なものと言えるかは,弁護士選びに際して注意するべき基準と言えるでしょう。

③弁護士との連絡が滞らないか

特殊詐欺事件では,弁護士から連絡を受ける以外に状況を把握する手段のない場合が非常に多く見られます。そのため,依頼者側にとって,弁護士との連絡が滞りなくできるかどうかはとても重要なポイントとなります。

もっとも,弁護士の連絡方法や頻度は,個々の弁護士の判断に委ねられます。依頼者目線では連絡が少ないと思っても,弁護士がそのやり方を変えようとしなければ,円滑な連絡は実現できません。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点は,弁護士選びの重要な基準とするのが良いでしょう。なお,法律事務所によっては,事務職員が窓口になって弁護士が直接には対応しない運用であるケースも考えられます。そのような運用が希望に合わない場合は,依頼後の連絡方法を具体的に確認することも有益です。

④事務所が遠すぎないか

特殊詐欺事件の場合,弁護士が警察署や拘置所へ足を運び,複数回の接見を行うことが必要になりやすいです。そのため,弁護士の事務所が接見場所とあまりに遠い場合には,弁護活動に限界の生じる可能性があり得ます。
また,事件を捜査する警察署は,被害者の生活圏に近いことが多く見られます。そのため,被害者への接触を試みる場合にも,やはり弁護士が足を運ぶ必要があるため,同様の問題が生じるでしょう。

そのため,特に身柄事件の場合には,弁護士の事務所があまりに遠方でないか,という点を判断基準の一つとすることをお勧めします。なお,遠方である場合にどのような影響があるかは,弁護士に直接確認の上,弁護士の案内を求めるのが望ましいでしょう。

特殊詐欺事件で弁護士を選ぶ必要

①実刑判決を防ぐため

特殊詐欺事件は,起訴され刑罰を受けることが避けられない場合も少なくありません。そして,刑罰を受ける場合,実刑判決(=直ちに刑務所へ収容することを命じる判決)の対象となることも十分に考えられますが,実刑判決は社会生活を続けられないことを意味するため,不利益が非常に大きく,何としても避けたい場合がほとんどでしょう。

そのため,特殊詐欺事件の多くでは刑罰の軽減に向けた動きが必要となりますが,具体的な方法や内容は個別の事情を踏まえて決定する必要があるため,弁護士の専門的な判断が不可欠です。実刑判決を避けられる見込みがどのくらいか,手段を尽くすとそれがどの程度変わるのか,尽くすべき手段は何か,といった点については,弁護士の判断を仰ぐことが適切でしょう。

②早期釈放のため

特殊詐欺事件の場合,逮捕後にすぐ釈放されるということはあまり期待できません。身柄拘束を続ける必要性が非常に高い事件類型のため,安易に釈放を期待することは適切とは言い難いです。
もっとも,特殊詐欺事件でも釈放を目指すことのできるタイミングは存在します。代表的なものが起訴後の保釈でしょう。起訴後は,起訴前とは異なり捜査が終了しているため,捜査の妨害を防ぐために身柄拘束を続ける必要が小さくなります。そのため,認め事件であれば,起訴後に保釈してもらえることは特に珍しくありません。

この点,保釈による釈放が早期にできるかどうかは,早期に弁護士が動いているかによって大きく変わります。弁護士選びに手間取っていると,それだけ釈放時期が遅れてしまうことになりかねないため,早期釈放に向けて弁護士を速やかに選ぶことが適切です。

③適切な取り調べ対応のため

余罪を含む複数の事件が捜査される特殊詐欺事件では,慎重な取り調べ対応が必要です。取調べに対してどこまでの話をするのかは,事件ごと,状況ごとの検討が不可欠ですが,余罪が絡みやすい特殊詐欺事件では,事件間の関係や想定される証拠なども踏まえて判断する必要があるため,対応方針を決めるのも容易なことではありません。

特殊詐欺事件で最も有益な取調べ対応を行うためには,やはり専門的な知識・経験を持つ弁護士に依頼し,弁護士から適宜助言を得つつ進めることが望ましいでしょう。
なお,取り調べへの対応方針は,できるだけ早く,可能であれば最初の段階で決定しておくことが望ましいため,弁護士選びもそれだけ早期に行うことが有益と言えます。

特殊詐欺事件における弁護士選びの準備

①事件の概要をまとめる

特殊詐欺事件は,複数の当事者が登場し,それぞれが色々な行動を取っているため,第三者に事件の概要を把握してもらうことが簡単ではありません。特に,末端の立場で事件の一部にしか関与していなかったり,事件がかなり前のことであったりすると,突然聞かれてもすぐには分からない,という事態に陥りがちです。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士に事件の概要や自身の行為を把握してもらえるよう,事前にまとめておくことをお勧めします。この際,自分が覚えていることと覚えていないことをしっかり区別することも重要です。また,自分の記憶なのか,後になって知ったことなのか,という区別も適切にできるとよいでしょう。

②自分の立場や役割をまとめる

特殊詐欺事件は,複数の人物が関わる共犯事件であることが通常です。そして,共犯事件について見通しを持つためには,個々の人物の立場や役割が非常に大きな問題となります。基本的に,中心的な立場であるほど,犯罪の成立に重要な役割を果たしているほど,刑事責任は重くなります。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士に正確な見通しを立ててもらうためにも,自分の立場や役割を正しく伝えられるよう,まとめておくことが有益です。
なお,特殊詐欺事件の場合,いわゆる「闇バイト」を行ったような人物の場合,犯罪の故意が争点になるケースが少なくありませんが,故意があるかどうか,という点の結論には,その人物の立場や役割が大きな影響を及ぼす可能性もあります。立場や役割は,犯罪に当たるかどうかを左右するケースもあるため,非常に重要な問題と言えるでしょう。

③必要に応じて接見を依頼する

弁護士選びに際しては,事件の内容を把握した上で,それを弁護士に伝えることが不可欠ですが,当事者本人が逮捕勾留されており,ご家族などが弁護士選びをしている場合,事件の内容が分からないということも珍しくありません。また,事件の内容を把握しようと思っても,弁護士以外は面会ができない取り扱い(接見禁止)とされている場合が多く,事件の内容が詳しくは分からないまま弁護士選びをしなければならないこともあり得ます。

事件の内容が分からないケースでは,まず弁護士に接見を依頼し,本人から直接事件の内容を聴き取ってもらうことも有力な行動です。弁護士であれば,制限なく被疑者と接見ができるため,事件の内容や現在の状況を適切に把握することも可能となります。

接見の依頼は,一定の費用が発生することが通常ですが,接見のみの依頼を比較的安価に受けている法律事務所もあるため,まずは接見を依頼する,という方針も一案でしょう。

特殊詐欺事件で弁護士に依頼する場合の注意点

①身柄事件の距離やスケジュール

特殊詐欺事件は,逮捕勾留を伴う身柄事件であることが多いですが,身柄事件の場合,弁護士が実際に移動して対応しなければならない業務も増えるため,移動の距離や弁護士のスケジュール面は注意しておくことが有益です。
特に,逮捕直後に速やかな接見が可能か,接見禁止の場合に,依頼者に代わって接見を行いコミュニケーションを取ってくれるか,といった点は,その後の進行に大きな影響を及ぼしやすいでしょう。

なお,余罪のある身柄事件では,捜査される事件が変わる際に身柄拘束の場所も変わる場合があります。特殊詐欺事件は,様々な場所で発生しやすいという特徴があり,事後的に遠方の事件であることが分かる場合も否定できません。
距離面の問題が後から発覚した場合には,その段階で弁護士と十分な相談を行うのが良いでしょう。

②費用が大きくなる可能性

特殊詐欺事件の場合,身柄拘束の期間が非常に長くなったり,取り扱う事件数が多くなったりと,弁護士費用が高額になりやすい特徴も少なくありません。そのため,弁護士費用がある程度大きな金額になる可能性にはあらかじめ注意しておくことが適切でしょう。
弁護士費用の大まかな目安は,事前に弁護士から案内してもらうこともできますが,弁護士としても想定に限界があるため,あくまで目安と理解し,余裕を持った準備が望ましいところです。

また,特殊詐欺事件は被害金額が大きくなりやすいため,示談や被害弁償を試みる場合,その金銭負担が相当な規模になることも珍しくありません。場合によっては,すべての事件の全ての被害を弁償することは難しく,一定額を被害者ごとに案分して支払う,という形を取らざるを得ないケースもあります。

特殊詐欺事件の示談方法

特殊詐欺事件では,弁護士費用と被害弁償のいずれも,金額が大きくなり得る可能性に注意しておくことが望ましいでしょう。

③弁護士を信頼できることの重要性

特殊詐欺事件の多くは,事件の内容や現在の状況について,弁護士から情報収集せざるを得ないものです。当事者本人との面会ができなければ,基本的には本人と接見をした弁護士から情報を得るほかないでしょう。
また,処分の見通しが厳しいものになる場合,それも弁護士から案内を受けることになります。もっとも,依頼者目線では,見通しが厳しくなった理由がやむを得ないものなのか,弁護活動によるものなのかという区別はできません。

そうすると,弁護士に依頼する際には,弁護士への全面的な信頼を前提に,弁護士に判断の全てを委ねるくらいの発想を持つ必要があります。結果が伴わなかった場合でも,「この弁護士に行ってもらってもダメならやむを得ない」と整理するしかなく,そのように整理できないと解決困難なトラブルの原因にもなりかねません。

弁護士選びにおいては,弁護士を信頼できるかどうか,という点が非常に重要であることを押さえておきましょう。

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建造物侵入事件では自首するべき?自首すれば逮捕や起訴は防げる?家族や会社にはバレない?

このページでは,建造物侵入事件の自首に関して,自首をすべきかどうか,自首のメリット,自首を試みる際の具体的な方法などを弁護士が解説します。自首を検討する際の参考にしてみてください。

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建造物侵入事件で自首をするべき場合

①現場で姿を見られている場合

建造物侵入事件で自首が有力になるのは,事件の捜査が行われ,自身が加害者(犯人)として特定されることが見込まれる場合です。そして,建造物侵入事件で加害者が特定されやすいケースの代表例が,事件現場で他人に姿を見られている場合と言えます。
特に,被害者に目撃されている場合,被害者が警察等の捜査を求めない可能性は非常に低いため,捜査が開始され,犯人の特定に至りやすい状況と考えられるでしょう。

そのため,事件の現場で姿を見られている場合には,後の捜査を想定し,自首を行うことが非常に有力です。

また,現場から離れたところで姿を見られた,事件が発覚した後に人とすれ違った,といった場合も,類似の捜査リスクがあり得る状況と言えます。自身が犯人と特定される可能性がうかがわれる場合には,自首を検討することをお勧めします。

ポイント
加害者が特定されやすいため自首が有力
特に被害者に目撃された場合,捜査されない可能性が低い

②侵入行為が被害者側に知られている場合

建造物が商業施設であるなど,不特定多数者の出入りを想定した場所である場合,侵入被害があったことを広く告知している場合があります。そのように,侵入行為が被害者側に知られていることが明らかであるときには,自首が有力です。

被害者側が事件の発生を告知している場合,既に警察等に相談の上,刑事事件の捜査が開始されている可能性が高く見込まれます。そのため,事件が発覚しないまま,捜査されないまま終了することが考えにくく,後の捜査に備えた自首の検討が望ましい状況と言えるでしょう。

ポイント
商業施設などは,被害を広く告知している場合がある
被害を告知している段階では,捜査が始まっている可能性が高い

③反省の意思を積極的に示したい場合

建造物侵入事件は,最終的な刑事処分に対して反省の意思が影響するケースも多く見られます。特に,事件の内容・程度があまりに重大とは言えない場合であれば,深い反省を理由に不起訴処分とされることも考えられるところです。

この点,反省の意思を積極的に示したい場合の有力な方法が,自首です。自首は,深い反省のない人が行うことの考えにくい行動であるため,自首したという事実を深い反省の根拠と理解してもらえることが見込まれるでしょう。
また,反省の意思を示したい場合には,自首後の捜査対応にも気を配ることが適切です。真摯な捜査協力の姿勢があることで,反省の意思はより強く伝わることが期待できます。

ポイント
建造物侵入事件は,深い反省を理由に不起訴処分とされることもある
自首やその後の捜査協力を通じて,反省の意思を表明することが有力

④被害者側への接触が困難な場合

建造物侵入事件の場合,被害者と連絡を取り合うなどでき,当事者間の合意で事件解決できるのであれば,それが最も端的な解決策です。当事者間で解決した後に自首をする必要は基本的にないと言えます。
逆に,被害者と連絡を取り合う関係にないなど,当事者間の接触が困難な場合には,事件解決を目指す手段が事実上ないと言わざるを得ないケースも多数あります。そして,このような場合に有力な手段が自首です。

被害者側と接触ができないケースでは,自首以外に刑事処分の軽減を目指す積極的な選択肢がない,ということも珍しくありません。そのため,まずは自分にできる唯一の行動として,自首を検討することが望ましいでしょう。
また,自首をすれば,その後に被害者との解決を目指せる可能性が生じることもあり得ます。自首をきっかけに当事者間の解決へと至れば,同じく最も端的な解決につながりやすいでしょう。

ポイント
当事者間の解決が難しい場合,自首が唯一の手段である場合も
自首をきっかけに当事者間の解決ができるケースもあり得る

自首とは

自首とは,罪を犯した者が,捜査機関に対してその罪を自ら申告し,自身に対する処分を求めることをいいます。自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告することが必要とされます。

また,自首が成立するためには,犯罪事実や犯人が捜査機関に発覚する前でなければなりません。これは,犯罪事実自体が発覚していない場合のほか,犯罪事実は発覚しているものの犯人が特定できていない場合も含まれます。つまり,犯罪事実か犯人のどちらかが発覚していなければ,自首が成立するということになります。

ポイント 自首の意味
自分の犯罪行為を自発的に捜査機関へ申告し,自分への処分を求めること
犯罪事実又は犯人が特定できていない段階であることが必要

自首のメリット

①刑罰の減軽事由に当たる

自首は,刑法で定められているものですが,その定めは「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは,その刑を減軽することができる。」という内容です。つまり,自首が成立した場合の直接の効果は「刑を減軽できる」ということになります。

刑罰が減軽される場合,基本的には言い渡される刑罰の上限が2分の1になります。そのため,自首によって刑罰が減軽されると,自首がなかった場合に比べて最大でも半分の刑罰までしか科せられません。

なお,「刑を減軽することができる」という定めは,任意的減軽と呼ばれます。これは,減軽することも減軽しないこともできる,というもので,自首したから必ず減軽の対象になるわけではありません。この点の最終的な判断は裁判所に委ねられますが,自首が刑罰の重みに大きく影響することは間違いありません。

ポイント
自首は刑の任意的減軽事由

②逮捕が回避できる可能性が高まる

被疑者が自首をした事件では,その被疑者を逮捕する可能性が非常に低くなることが一般的です。それは,逮捕の必要性が大きく低下するためです。

逮捕の要件には,「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」があるとされています。

逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

この点,自首をする人物は,自分の犯罪事実を自発的に捜査機関へ告げ,その事件に関する刑事処分を受けるきっかけを自ら作っています。そのため,自分から捜査や処分を求めている人が逃亡や証拠隠滅をすることは考えにくいと言わざるを得ません。
そうすると,自首がなされた事件は,類型的に逃亡や罪証隠滅の恐れ(逮捕の必要性)が低いため,逮捕を回避できる可能性が高くなるのです。

逮捕の回避は,自首を試みる場合の大きな目的の一つと言えます。自分から捜査機関に犯罪を打ち明ける対価として,逮捕を避けてほしいと申し出る試みである,ということもできるでしょう。
ただし,必ず逮捕が防げるというわけではありません。自首をしたとしても逮捕せざるを得ないような重大事件であれば,自首は刑罰の軽減を目指して行うべきことになるでしょう。

ポイント
自首したケースは逮捕の必要性が低いと判断されやすい

③示談の可能性が高まる

被害者のいる事件の場合,自首をした被疑者自身が加害者であることが明らかです。そのため,被疑者ががさらに処分の軽減を図ろうとする場合,示談の試みが非常に大切となります。なぜなら,被疑者の刑事処分は,被害者の意向を可能な限り反映したものになるためです。
示談によって被害者の許しが得られた場合,許したという被害者の意向を反映して刑事処分を軽減することがほとんどでしょう。事件によっては,被害者が加害者の刑罰を希望しない,という意向を表明すれば,事実上不起訴が見込まれると言えるケースも少なくありません。
それだけ,示談の成否は刑事処分を決定的に左右し得るものです。

この点,被害者としては,加害者が自首をしたのか,警察に特定されて捕まったのかによって,示談を受け入れる気持ちが生じるかどうかに大きな違いが生じます。自首した場合の方が,被害者が示談を受け入れる気持ちになりやすいことは明らかです。
そのため,自首という行動は,その後の示談が成立する可能性を高めるという大きなメリットももたらすものと言えます。

ポイント
自首した場合の方が,被害者に示談を受け入れられる可能性が高くなる

④不起訴の可能性が高まる

自首した場合,刑の任意的減軽事由となりますが,これは刑罰を受けることを前提としたお話です。受ける刑罰が半減する可能性がある,というわけですね。

この点,自首が処分を軽減させるのは,決して刑罰が科せられる場合のみではありません。そもそも刑罰を科すかどうか,つまり起訴するか不起訴にするか,という局面でも,自首は処分を軽減させる事情として考慮されます。それは,自首をすることで刑事責任を軽くすべき,という考え方がこの局面にも当てはまるためです。

事件によっては,自首の有無で起訴不起訴が分かれるケースもあり得ます。自首以外に不起訴の判断を促せる事情がなかったとしても,自首を考慮して不起訴になる場合があり得るのは,自首の大きなメリットでしょう。

ポイント
自首を理由に不起訴処分が得られる場合もある

自首の方法と流れ

自首を円滑に,効果的に行うためには,適切な手順を踏んで自首することが望ましいところです。適切な自首ができれば,自首のメリットがより早期に,明確に得られるでしょう。

①自首の方法1.警察への連絡

自首は,警察署に直接出頭して行うこともできますが,事前に警察署に電話連絡をすることがより適切でしょう。事前連絡なく出頭した場合,警察側に自首を受け入れる体制や準備がなく,かえって手続が煩雑になってしまう可能性があります。

連絡先=自首をする先の警察署としては,事件の発生場所を管轄する警察とすることが最も円滑になりやすいです。ただ,自分の生活圏と事件の発生場所が遠く離れている場合は,自分の住居地の最寄りの警察署でもよいでしょう。

自首先の警察署

1.事件の発生場所を管轄する警察署
2.自分の住居地を管轄する警察署

また,連絡先は,自首をする事件分野を取り扱う担当課,担当係に行うことが望ましいです。事件を取り遣う部署は事件類型ごとに異なりますが,一般的には以下のような区別が可能です。

事件を取り扱う部署の例

暴行・傷害
→刑事課 強行犯係

詐欺・横領
→刑事課 知能犯係

窃盗
→刑事課 盗犯係

痴漢・盗撮
→生活安全課

児童買春・児童ポルノ
→生活安全課(少年係)

警察に連絡をした際は,事件を取り扱う係に電話を回してもらい,担当部署の電話応対者に自首を希望する旨とその内容を伝えるとスムーズになりやすいです。

なお,事件の概要や自首を希望するに至った経緯などを伝える可能性が高いため,整理して伝えられるよう,事前にメモを作成するなどして伝えたいことをまとめるのが望ましいでしょう。

②自首の方法2.警察への出頭

予定した日時に警察へ出頭します。
出頭した際にまずどこへ行き,どのようにして担当者に話を通してもらうかは,事前連絡の時点で確認しておくことが望ましいでしょう。

出頭後は,警察所で話を聞かれることが想定されます。どの程度の時間,どのような手続を行うことになるのかは事前の想定が困難であるため,当日の予定は終日空けておくことが適切です。

警察の受付から担当者につないでもらうと,担当課の取調室などへ案内されることが一般的です。

③自首後の流れ1.取り調べの実施

自首後は,まず事件の内容や流れについて取調べを受けることになります。自首をより円滑に進めるため,事前の準備に沿って事件の内容をできるだけ詳細に話すようにしましょう。
取調べの内容としては,以下のような事項が想定されます。

自首後の取調べ内容

1.事件の日時・場所
2.事件の具体的な内容
3.事件が発生した理由
4.自首を試みた経緯・理由
5.身上経歴

自首は,自分の犯罪行為を申告して処分を求めるものであるため,対象となる犯罪の内容については,何かを包み隠していると疑われないよう真摯な供述に努めることが有益です。また,反省・後悔の意思や,被害者に対する謝罪の意思が十分に伝わるような対応が尽くせれば,より望ましい内容になるということができるでしょう。

ポイント
自首を受けた警察で取調べが行われる
真摯な供述を心掛け,反省や謝罪の意思が伝わることを目指す

④自首後の流れ2.自首の受理

警察では,取調べで自首をした人から一通りの話を聞いた後,「自首調書」を作成します。
内容や形式は一般的な供述調書と大きく異なりませんが,自首を受理したことを明らかにするため自首調書を作成するものとされています。

自首調書には,事件の概要,本人の身上経歴,自首をした理由や経緯などが記載されます。

ポイント
自首を受け付けた警察では「自首調書」が作成される

⑤自首後の流れ3.逮捕の判断

自首を受けた警察では,取調べの内容等を踏まえ,その被疑者を逮捕するかどうか判断することになります。自首した事件では,被疑者を逮捕する必要は大きく低下すると理解されるのが通常ですが,それでも逮捕の可能性が否定できるわけではありません。

逮捕をするかどうかは,逃亡の恐れや罪証隠滅の恐れを主な基準に判断されますが,自首をしているケースでは自首後に逃亡することは想定されづらいと言えます。そのため,罪証隠滅の恐れがどの程度あるか,という基準が重視されやすいでしょう。
そして,自首を通じて罪証隠滅の恐れがないと判断してもらうためには,以下のような対応方法が考えられます。

逮捕を防ぐための自首の方法

1.時系列に沿った詳細な供述に努める
→隠し事なく供述していると評価してもらえれば,その上で証拠隠滅する恐れがあるとは判断されづらい

2.証拠の持参
→事件の内容に応じて想定される物的証拠を積極的に持参することで,罪証隠滅の余地がないと判断してもらいやすい

自首のやり方によって逮捕されるかどうかに差が生じる可能性もあるため,自首に際しては罪証隠滅の恐れがないと理解してもらうことをできる限り目指すようにしましょう。

ポイント
逮捕の有無は,罪証隠滅の恐れの有無によって判断されやすい

建造物侵入事件の自首は弁護士に依頼すべきか

建造物侵入事件で自首を検討する際には,弁護士への依頼を強くお勧めします。弁護士の専門的な判断を踏まえるかどうかによって,結果は大きく変わりやすいところです。

弁護士への依頼によって,具体的には以下のようなメリットが見込まれます。

①個別の内容を踏まえた自首のメリットが分かる

建造物侵入事件では,自首が必要か不要か,自首にどのくらいのメリットがあるか,という点が個別のケースによって大きく異なる傾向にあります。特に,事件が発覚しているか不明である,犯人を特定する証拠の有無があるか不明である,といった場合には,自首に踏み切るか慎重な判断が望ましいです。また,自首の有無によってあまり結果が変わらない場合には,自首のデメリットも十分に理解した上で検討することが適切でしょう。

この点,弁護士に依頼することで,個別の事件内容や状況を踏まえた本件での自首のメリットを,正確に理解することが可能です。自首の判断に必要な材料を円滑に得られるため,適切な検討が容易になるでしょう。

②自首を行う際の負担が小さくなる

自首の試みは,当事者にとって大きな精神的負担を伴うものです。自らの犯罪行為を,捜査する警察などに自発的に申告するものである以上,一定の負担からは避けられません。もっとも,そのような精神的負担を理由に自首の判断を躊躇してしまうと,自首の機会を逃し,不利益な結果を招く原因になり得ます。

この点,弁護士に依頼することで,弁護士が主な対応を代わりに行ってくれるため,自首に伴う負担は大きく軽減することが見込まれます。また,自首の際に自分でするべき内容や範囲が明確になるため,適切な方法で自首を進めることも可能になります。

③逮捕の回避につながりやすくなる

自首を行う際の最初の目的は,逮捕の回避であることが大多数です。建造物侵入事件を起こしてしまい,放置していると逮捕のリスクが高いと考えられる場合に,自首することで積極的に逮捕の回避を目指す,という流れが一般的でしょう。
そのため,自首を行うに当たっては,自首により逮捕の回避が実現できるか,という点が非常に重要なポイントとなります。

この点,弁護士に依頼して自首を行うことで,逮捕の回避に適したやり方での自首が進められるため,自首による逮捕回避の効果がより高くなることが期待できます。また,弁護士が捜査機関と協議を試みながら,逮捕しないとの判断をより積極的に促すことも可能です。

④自首後の流れが事前に分かる

自首は,重要な分岐点であることは間違いないものの,捜査手続全体との関係ではあくまで出発点にとどまります。そのため,自首を行うに際しては,自首後に捜査が継続することを念頭に,その後の流れにも対応できるよう備えておくことが必要です。自首後の手続への対応が不適切だと,結果的に自首の効果が不十分なものとなってしまう恐れがあります。

この点,弁護士に依頼すれば,刑事手続の全体像や自首後の流れを具体的に把握することが可能です。また,手続の各局面において適切な対応方法について助言を受けることができ,対応を誤る心配もなくなるでしょう。

建造物侵入事件で自首をする場合の注意点

①動き出しが遅い場合のリスク

自首は,捜査機関に対して犯罪事実又は犯人が発覚していない段階で行うことが必要です。捜査が進行し,犯罪事実と犯人が特定されてしまうと,自首をする余地がなくなってしまいます。

建造物侵入事件の場合,現行犯で発覚したケースを除いて,事件が現に捜査されているかどうかを把握することは容易ではありません。そのため,当事者目線では捜査されていないと思っていたとしても,現実には捜査が大きく進んでおり,自首のできるタイムリミットが近づいている可能性は十分に考えられます。

自首の動き出しが遅れると,自首のタイミングを逃してしまうという可能性には十分に注意したいところです。

②捜査を誘発する可能性

建造物侵入事件は,被害者に知られないように行われる事件であるため,結果的に被害者が知らない状態であるという可能性もあります。この場合,被害者が捜査機関に相談することもないため,捜査が始まらないまま時間が経過している,ということになるでしょう。

このような場合に自首をするのは,自首が捜査のきっかけとなってしまい,自ら捜査を誘発することになってしまうため,あらかじめ注意することをお勧めします。自首を行う以上は,ある程度捜査を誘発するリスクも受け入れた上で試みる必要があるでしょうか。

③不起訴が約束されるわけではない

自首は,その事件が不起訴処分となる可能性を大きく高める行動です。そのため,実際に自首を行う場合にも,不起訴を最終的な目標としていることが少なくないでしょう。

もっとも,建造物侵入事件の場合,自首をしても不起訴が約束されるわけではなく,自首してもなお起訴される可能性が残る点には十分な注意が必要です。特に,事件の内容が悪質と評価されるケースでは,元々の刑事責任が重いため,自首によってそれが軽減されても不起訴には至らない,という可能性が大いに考えられます。

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【建造物侵入事件での呼び出し】逮捕されてしまうのか?出頭した方がいいのか?よくある疑問を弁護士が解説

このページでは,建造物侵入事件で警察から呼び出された場合について,適切な対応方法などを弁護士が解説します。
建造物侵入事件に関する呼び出しへの対応や今後の見込みを検討するときの参考にご活用ください。

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建造物侵入事件で呼び出された場合の対応法

①現行犯で取り締まりを受けた事件

現行犯で取り締まりを受けた建造物侵入事件では,現行犯の際に確認した内容を書面にするため,後日呼び出されることが見込まれます。呼び出した後は,事件の内容等を改めて口頭で確認し,「供述調書」という書面にすることが一般的です。

このようなケースでは,多くの場合事件の内容を争うことが難しいため,呼び出された際の質問への回答は,現行犯で確認された内容のとおりとするほかないのが通常です。被害者や目撃者,捜査機関などが現認した内容と矛盾する話はメリットがないため,ありのまま回答し,真摯な姿勢を見せるのが望ましいでしょう。

ただし,自分の記憶と反することまで認める姿勢を取る必要はありません。記憶と異なる話が出てきた場合には,自身の記憶する内容を明確に述べ,事実を明らかにするよう努めましょう。

ポイント
現認されているため,基本的に争う余地に乏しい
現行犯時の内容を確認する取り調べが一般的

②初めて呼び出しを受ける事件

建造物侵入事件で初めて呼び出しを受ける場合には,まず疑われている内容を把握し,認めるべき内容か認めるべきでない内容かを区別することが第一歩です。認めるべきか認めるべきでないかは,方針が180度変わるため極めて重要な判断になります。

もっとも,呼び出しの電話や出頭した後の会話において,警察官が疑いの内容をはっきりと告げてくれるケースはそれほど多くありません。疑いの内容は重要な捜査情報であって,安易には告げない警察官が多い傾向にあります。特に,疑いを認めない態度である場合には顕著に見られるところです。
そのため,疑いの内容として聴き取れる情報は断片的で限りあるものになりやすいことを念頭に,数少ない情報を聞き漏らさないよう努めることが有益でしょう。

ポイント
疑いの内容を把握し,認めるべきか認めないべきかを判断する
捜査機関からは断片的な情報しか得られにくい

③内容が記憶と異なる事件

事件の内容が一部記憶と異なる場合には,その相違点が犯罪の成否に影響するかどうか,という点が非常に重要となります。つまり,疑いの内容通りであれば犯罪が成立するものの,自分の記憶通りであれば犯罪が成立しない,という場合には,どちらが事実であるか,ということが極めて大きな問題となります。

そのため,まずは内容が記憶と異なる点を整理し,その相違がどのような争点に影響する問題なのかを把握したいところです。もし,犯罪の成否に影響しない内容であれば,その点を強調するあまり対応を誤ることは避ける必要がありますし,犯罪の成否に影響する内容であれば,争点であることをできるだけ早く明らかにし,慎重な犯罪捜査を求めることが適切です。

ポイント
犯罪の成否に影響する内容かを区別する

④全く心当たりのない事件

建造物侵入事件を疑われているものの,その内容に全く心当たりがないという場合,心当たりのない理由を明確にするとともに,疑いに対する認否の方針を明確にすることが重要です。

心当たりのない理由は,以下のいずれかであることが大多数です。

心当たりのない主な理由

・疑いと矛盾する記憶がある

・覚えていない

この点,疑いと矛盾する記憶がある場合には,その旨を毅然と述べ,否認の方針を取るべきです。自分の行っていない犯罪の責任を背負う必要は全くありません。
一方,覚えていないという場合には注意が必要です。例えば,「泥酔状態で全く覚えていないものの,自分が行ったと思われる」という場合に,ただ「覚えていない」と告げるのは,認めていないという態度となってしまい,考えと行動が整合しない結果となってしまいます。

記憶がないケースでは,そこで終わるのではなく,認めるかどうかの判断まで具体的に検討することが望ましいでしょう。

ポイント
心当たりのない理由を明確にする
認めるか否認するかを明確にする

建造物侵入事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

建造物侵入事件では,呼び出しに応じた際に逮捕されるという流れを辿ることは基本的に考えにくいです。逮捕を予定する事件であれば,呼び出すことなく不意打ち的に逮捕する方が証拠隠滅を予防できる点で有効であるため,あえて呼び出す方法は取られにくいでしょう。

もっとも,呼び出しに対する対応を誤ってしまうと,逮捕を招く結果となる場合は少なくありません。具体的には,以下のような場合に逮捕のリスクが高くなるでしょう。

呼び出し後に逮捕され得るケース

1.十分な応答が期待できない場合

2.捜査に対する妨害行為があった場合

3.被疑者遠方の場合

【1.十分な応答が期待できない場合】

呼び出しを行ったものの,満足に応答が得られず出頭の予定もまともに立てられない場合,呼び出しの方法では捜査協力が期待できないため,強制的に捜査する目的で逮捕される可能性が高くなります。

また,呼び出しの連絡を受けて出頭日時を決めたものの,その日時に出頭しなかった(予定をすっぽかした)という場合にも,同様に任意の捜査協力が期待できないとの判断につながりやすく,逮捕リスクが上昇しやすいでしょう。

【2.捜査に対する妨害行為があった場合】

捜査に対する妨害行為が確認された場合,逮捕しなければ更に捜査が妨害され,犯罪の立証に支障を来たす可能性があるため,逮捕の可能性が高くなりやすいところです。例えば,呼び出しの内容や捜査状況を知った後,それらを踏まえて必要になるであろう証拠を処分したような場合が挙げられます。

証拠隠滅行為自体は,他の人を巻き込まず個人で行う限りは犯罪ではありません。しかしながら,証拠隠滅行為が逮捕の原因になるかどうかは別の話であるため,注意が必要です。

【3.被疑者遠方の場合】

被疑者が遠方のため,呼び出しに応じて出頭してもらうことが期待できない場合には,逮捕の可能性が高くなり得ます。もっとも,遠方であるというのみの理由で逮捕に至るケースはそれほど多くありません。一般的には,遠方であることに加え,遠方であることを理由に捜査協力をしてくれないとの事情が見受けられる場合に限られやすいでしょう。

建造物侵入事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①取調べのため

建造物侵入事件の捜査では,取調べが非常に重要な位置づけとなります。犯罪の性質上,加害者しか知り得ない事項が非常に多いため,取調べを通じてそれらを把握することが,犯罪捜査の上で大きなポイントとなりやすいのです。
そのため,警察が呼び出す際には取調べ目的であることが最も多いでしょう。

取調べ目的での呼び出しは,捜査の比較的初期段階であることが通例です。まず呼び出しを行い,取調べをしてから,取調べの内容を踏まえて捜査方針を検討する,という流れが多く見られます。
初めて警察から電話があった,という場合には取調べ目的である可能性が高いと思われます。

②現場の実況見分を行うため

建造物侵入事件では,捜査の手段として事件現場の実況見分を行うことが多く見られます。実況見分とは,現場の状況や位置関係などを確認するための捜査で,多くの場合写真撮影をして「実況見分調書」又は「写真撮影報告書」といった捜査資料の作成を目的に行われます。

実況見分を行うための呼び出しは,取調べをある程度行った後であることが多く見られます。取調べの内容を,実況見分を通じて再度確認し,事件の明確化を図る動きが取られやすいでしょう。

③押収物を還付するため

建造物侵入事件の場合,犯罪事実の特定に必要な物的証拠が押収されることも少なくありません。当日の着衣,侵入に用いた道具,共犯者との連絡に用いた携帯端末など,事件の内容によって具体的な押収物は様々です。
そして,押収物に関する捜査が終了すると,押収物は還付(返還)されますが,還付のため呼び出しを受けることもあり得るところです。

還付目的の呼び出しは,捜査の終盤であることが通常です。押収物が捜査に必要なくなった,と判断できなければならないので,捜査はおおむね終了した段階である場合が多いでしょう。

④写真撮影・指紋採取等のため

刑事事件の運用上,被疑者として取り扱った人物の写真撮影や指紋採取,DNA型の採取などを行い,情報として保管することが広くなされています。そのため,写真撮影や指紋採取などのために呼び出される場合もあり得るでしょう。

このような呼び出しは,捜査の終了段階であることが通常です。捜査が一通り終了した後に,これらの個人情報の収集を行う流れが一般的です。

建造物侵入事件の呼び出しに応じたときの注意点

①建造物侵入罪に当たる行為を理解する

建造物侵入罪は,その対象となる範囲が必ずしも明確ではありません。同じ場所への出入りでも,状況や目的が異なれば建造物侵入罪に当たったり当たらなかったりすることは珍しくないところです。
そのため,どのような行為が建造物侵入罪に該当するのか,自分の行為は建造物侵入罪に該当するのか,という点は,法律の問題として正確に理解することをお勧めします。

具体的な判断は,弁護士の専門的な見解を仰ぐことが最も合理的です。自身で安易な判断をしないよう注意しましょう。

②対応方針の判断基準

呼び出しへの対応方針を決める基本的な基準は,認めるか認めないか,という点です。認める場合と認めない場合とでは,方針が真逆になることも多いため,認否を最初にはっきりさせることを強くお勧めします。

また,認める場合にも,求める結果や避けたいこと,主張したい内容の有無などによって,対応方針は枝分かれしていきます。この点の判断基準も,基本的には「全面的に認める」のか「一部だけ認めない」のか,といった点になりやすいため,認否を詳細に,具体的に検討することは非常に重要となります。

③身元引受人の要否

建造物侵入事件で呼び出された後,逮捕されずにいわゆる在宅事件として捜査を受ける際,身元引受人を求められる運用が広く用いられています。そのため,呼び出しを受けた段階で,今後身元引受人が必要となる可能性に注意することが望ましいでしょう。

身元引受人として適任なのは,基本的に同居家族です。呼び出しに応じた日の帰りに,警察から同居家族に電話連絡がなされ,身元引受の依頼が行われる,という流れが多いでしょう。
そのため,同居家族への発覚を避けたい場合には,事前に予防する対策が必要となります。一例として,事前に弁護士に依頼し,弁護士に身元引受人となってもらうことは有力な方法です。

警察が呼び出す主な目的

警察から呼び出しを受ける場合,その目的には主に以下のようなケースが考えられます。

①参考人である場合

参考人とは,特定の事件について捜査の参考とすべき情報を持っているであろう人を言います。具体例としては,事件の目撃者や,被疑者の同僚・友人といった近しい人物,会社で犯罪が起きた場合の従業員などが挙げられます。

参考人の呼び出しは,犯罪捜査のために必要な情報を参考人から教えてもらうために行われるものです。参考人は捜査や処罰の対象となることが想定されていないため,逮捕をされたり前科が付いたりすることは通常ありません。

②身元引受人である場合

身元引受人とは,文字通り被疑者の身元を引き受ける人を言います。身柄を拘束しない事件(=在宅事件)の場合,捜査機関は被疑者の任意の出頭を求めることになりますが,出頭をより確かに見込めるように,適任者を警察署に呼び出し,身元引受人となることを求める取り扱いが広く行われています。

身元引受人は,同居家族(配偶者や親など)であることが一般的です。同居家族に適任者がいない場合は,勤務先の上司や被疑者の依頼した弁護士が身元引受人になることもあります。
身元引受人に対する呼び出しは,通常,被疑者の初回の取り調べが終了した後に行われます。捜査機関から身元引受人に電話連絡がなされ,被疑者を連れて帰ることと身元引受人になることが依頼される,という流れが一般的です。

身元引受人は,被疑者の監督者というのみの立場であるため,呼び出しに応じても逮捕されたり前科が付いたりすることはありません。また,呼び出しに応じなかったとしても特に問題が生じることはありません。

③被疑者である場合

被疑者とは,犯罪の嫌疑をかけられている者をいいます。ニュースなどでは「容疑者」と呼ばれますが,法律的には「被疑者」が正しい呼び方となります。

被疑者を呼び出す目的は,犯人候補として取調べを行うことに尽きます。犯罪の疑いを認めるかどうか,認める場合には具体的に何をしたか,などを確認し,記録化するために,被疑者を警察署へ呼び出します。

被疑者として呼び出される場合,事件の内容や状況によっては逮捕される可能性も否定できません。また,犯罪事実が明らかになれば,刑事処罰を受けて前科が付く可能性もあり得ます。

参考人身元引受人被疑者
呼び出しの理由事件の情報獲得被疑者の出頭確保犯人候補の取り調べ
逮捕の可能性通常なしなしあり
前科の可能性通常なしなしあり

警察の呼び出しを拒むことは可能か

警察の呼び出しには強制力がありません。そのため,呼び出しを拒んだとしても法的にペナルティを科せられることはなく,その意味では呼び出しを拒むことはどのような場合でも可能,ということになるでしょう。
もっとも,立場によって呼び出しを拒むことにリスクや問題の生じる可能性はあり得ます。

①参考人の場合

参考人は,捜査への協力を依頼されている立場に過ぎないため,呼び出しに応じなかったとしてもリスクを抱えたり問題が生じたりすることは通常ありません。

ただし,「現在は参考人にとどまる取り扱いだが,犯罪への関与が疑われる可能性がある」という状況の場合には,呼び出しに応じないことのリスクが生じ得ます。呼び出しに対して積極的な協力や情報提供を尽くす場合に比べると,呼び出しを拒んで捜査協力を一切しない場合の方が,より強く犯罪の関与を疑われやすい傾向にあるためです。
そして,具体的な犯罪への関与を疑われた場合,今度は参考人でなく被疑者として,呼び出しを受けるなどの捜査が行われる可能性も否定はできません。

そのため,呼び出しを拒むことで犯罪への関与を疑われかねない場合には,拒むリスクが生じ得ると言えるでしょう。

②身元引受人の場合

身元引受人は,犯罪への関与が想定されていない立場の人物であるため,呼び出しを拒むことで犯罪の疑いをかけられるものではありません。

もっとも,同居している被疑者の身元引受人となるよう求められ,これを拒んだ場合,被疑者に不利益が生じる可能性は考えられます。身元引受人が拒んだから逮捕をする,ということはあまりありませんが,所在確認のために警察が自宅に訪れることは珍しくありません。そうすると,周囲の人々に警察と関わっている事実が分かってしまい,私生活に影響を及ぼす恐れがあり得ます。

被疑者が同居の家族であって今後も同居を予定している,という場合には,可能な限り身元引受人としての呼び出しに応じる方が無難なケースが多いでしょう。

③被疑者の場合

被疑者に対する呼び出しは,取り調べを行うための方法の一つとして行われるものです。この点,捜査機関が被疑者の取り調べを行う方法は,逮捕して強制的に行うか,呼び出しをして任意の出頭を求めるかの二択であることが通常です。

被疑者を取り調べる方法

1.逮捕をして強制的に行う
2.呼び出して任意の出頭を求める

この点,呼び出しても任意に出頭してくれないとなると,取り調べをするためには逮捕をするほかない,という判断になる可能性もあり得ます。二択のうち一方がダメであった以上,もう一方の方法が取られるのは自然なことであるためです。

そのため,被疑者として呼び出しを受けた場合,可能な限り応じることが適切になりやすいでしょう。もちろん,あまりに回数が多かったり,あまりに時間が長かったりという場合には,その点の配慮を求めることは全く問題ありませんが,呼び出しを徹頭徹尾拒む,というスタンスを取って被疑者自身が得をすることはあまりないと考えるのが適切です。

ポイント 呼び出しを拒む行動の注意点
参考人の場合,拒むことで事件への関与を疑われないように注意
身元引受人の場合,同居する被疑者への不利益に注意
被疑者の場合,拒んだことで逮捕を誘発する可能性に注意

呼び出された場合に弁護士へ依頼するメリット

被疑者として警察に呼び出された場合には,弁護士に依頼をすることが有益になりやすいです。具体的には,以下のようなメリットが生じます。

①逮捕を回避できる

呼び出しがなされた場合,そのまま逮捕されるというケースも否定できないところです。呼び出しに応じた流れで逮捕されると,その後に弁護士への相談や依頼をすることは困難となり,一定期間の身柄拘束を強いられてしまいます。

この点,呼び出された段階で弁護士に依頼し,弁護士を通じて適切な対応を取ることで,逮捕を回避できる場合があります。具体的に逮捕を回避するための手段は,ケースによっても異なりやすいため,弁護士と十分に相談するようにしましょう。

②不適切な取り調べを防げる

警察に呼び出された際の取り調べは,捜査担当者のやり方によっては違法・不適切なものになる場合もあり得ます。強く恫喝されたり,侮辱的な発言を受けたりと,取り調べがヒートアップするほど精神的苦痛を伴うケースが珍しくありません。

この点,弁護士に依頼をしている場合,捜査担当者による不適切な取り調べは多くの場合で防ぐことが可能です。これは,捜査担当者が,弁護士の目があることに配慮するためです。
不適切な取り調べを行えば,後から弁護士を通じて問題視される可能性があるため,不用意な取り調べは行えない,というわけです。

弁護士の目を光らせる意味でも,呼び出しに際して弁護士に依頼することは有力な手段でしょう。

③前科を防げる

被疑者として呼び出される場合,その後に起訴されて前科が付く可能性を想定する必要があります。被疑者として呼び出されるということは,自分に対して捜査が行われていることが明らかであるため,その先に控える処分に無関心でいるわけにはいきません。

この点,呼び出しという早期の段階で弁護士に依頼することで,適切な弁護活動を尽くしてもらい,前科を防げる可能性が高くなります。被害者のいる事件であれば被害者との示談を目指す,否認事件であれば自分が犯人でないことを主張するなど,個別のケースに応じた適切な弁護活動を通じて,前科を防ぐ試みができるのは大きなメリットになるでしょう。

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住居侵入罪の概要や緊急逮捕される可能性|逮捕後の流れや自首のポイントまで解説

「住居侵入で緊急逮捕されるケースってどんな状況?」
「逮捕されたらその後どうなるの?」

このような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

住居侵入は刑法で処罰対象となり、状況によっては現行犯や緊急逮捕に至ることがあります。

逮捕後は警察・検察による取り調べが行われ、勾留や起訴の可能性もあるため、該当する行為をしてしまった方は、まず事前に流れを理解しておくことが重要です。

本記事では、住居侵入罪の基礎知識を踏まえ、緊急逮捕に至る具体的なケースや逮捕後の手続きの流れなどを詳しく解説します。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

住居侵入罪とは

住居侵入罪とは、他人の意思に反してその占有する住居や建物などに立ち入る行為を処罰する犯罪であり、刑法第130条に規定されています。

刑法第130条

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
引用:e-Gov法令検索「刑法」

ここでは、その基本的な内容を確認していきましょう。

刑罰内容

刑罰内容は、「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」と定められており、罪の重さは状況や侵入の態様によって変わります。

たとえば、悪意をもって侵入した場合や、その行為に他の犯罪(窃盗や暴行など)が結びついている場合には、裁判においてより重く処罰される可能性が高まります。

逆に初犯であり深刻な被害が生じていない場合には、略式命令による罰金刑で処理されるケースも少なくありません。

さらに、刑罰の判断には「侵入の経緯」や「被害者との関係性」も考慮されます。

実際に逮捕された後の処遇は、取り調べや検察の判断次第で大きく変わるため、刑罰内容を正しく理解しておくことは重要です。

住居侵入罪が成立する要件

住居侵入罪が成立するには、いくつかの要件を満たす必要があります。第一に「住居等への侵入行為」が存在することです。

ここでの「侵入」とは、物理的に建物内に入ることに限らず、住人の意思に反して立ち入ること全般を指します。

たとえば、オートロックのマンションに無断で入り込む行為や、退去を求められても居座り続ける行為も含まれます。

第二に「正当な理由がないこと」が必要です。宅配業者や警察官が職務で住居に立ち入る場合は、当然ながら正当な理由が認められ、罪にはなりません。

一方で、個人的な興味や好奇心だけで立ち入った場合は、たとえ短時間でも住居侵入罪が成立します。

第三に「住人の承諾がないこと」が前提となりますが、明示的な拒絶がなくても、住人の意思に反していると認められれば成立します。

住居侵入事件で緊急逮捕される可能性

緊急逮捕は,犯罪の疑いが十分にあるものの,逮捕状を待っていられないほど急速を要する場合に,逮捕状がないまま行う逮捕手続を言います。

緊急逮捕は,逮捕状なく行うことのできる例外的な逮捕のため,可能な場合のルールがより厳格に定められています。具体的には以下の通りです。

緊急逮捕の要件

1.死刑・無期・長期3年以上の罪
2.犯罪を疑う充分な理由がある
3.急速を要するため逮捕状を請求できない
4.逮捕後直ちに逮捕状の請求を行う

緊急逮捕と現行犯逮捕は,いずれも無令状で行うことができますが,緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を請求しなければなりません。また,現行犯逮捕は一般人にもできますが,緊急逮捕は警察や検察(捜査機関)にしか認められていません。

緊急逮捕と現行犯逮捕の違い

現行犯逮捕緊急逮捕
逮捕状不要逮捕後に請求が必要
一般人の逮捕可能不可能

住居侵入事件で緊急逮捕以外の逮捕方法

現行犯逮捕

現行犯逮捕とは,犯罪が行われている最中,又は犯罪が行われた直後に,犯罪を行った者を逮捕することを言います。現行犯逮捕は,逮捕状がなくてもでき,警察などの捜査機関に限らず一般人も行うことができる,という点に特徴があります。

典型例としては,目撃者が犯人の身柄を取り押さえる場合などが挙げられます。犯罪の目撃者であっても,他人の身柄を強制的に取り押さえることは犯罪行為になりかねませんが,現行犯逮捕であるため,適法な逮捕行為となるのです。

ただし,現行犯逮捕は犯行と逮捕のタイミング,犯行と逮捕の場所それぞれに隔たりのないことが必要です。犯罪を目撃した場合でも,長時間が経った後に移動した先の場所で逮捕するのでは,現行犯逮捕とはなりません。

なお,現行犯逮捕の要件を満たさない場合でも,犯罪から間がなく,以下の要件を満たす場合には「準現行犯逮捕」が可能です。

準現行犯逮捕が可能な場合

1.犯人として追いかけられている

2.犯罪で得た物や犯罪の凶器を持っている

3.身体や衣服に犯罪の痕跡がある

4.身元を確認されて逃走しようとした

ポイント
現行犯逮捕は,犯罪直後にその場で行われる逮捕
捜査機関でなくても可能。逮捕状がなくても可能

通常逮捕(後日逮捕)

通常逮捕は,裁判官が発付する逮捕状に基づいて行われる逮捕です。逮捕には,原則として逮捕状が必要であり,通常逮捕は逮捕の最も原則的な方法ということができます。

裁判官が逮捕状を発付するため,そして逮捕状を用いて通常逮捕するためには,以下の条件を備えていることが必要です。

通常逮捕の要件

1.罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
→犯罪の疑いが十分にあることを言います。「逮捕の理由」とも言われます。

2.逃亡の恐れ又は罪証隠滅の恐れ
→逮捕しなければ逃亡や証拠隠滅が懸念される場合を指します。「逮捕の必要性」ともいわれます。

通常逮捕の要件がある場合,検察官や警察官の請求に応じて裁判官が逮捕状を発付します。裁判官は,逮捕の理由がある場合,明らかに逮捕の必要がないのでない限りは逮捕状を発付しなければならないとされています。

ポイント
通常逮捕は,逮捕状に基づいて行う原則的な逮捕
逮捕の理由と逮捕の必要性が必要

緊急逮捕後の流れ

逮捕されると,警察署での取り調べが行われた後,翌日又は翌々日に検察庁へ送致され,検察庁でも取り調べ(弁解録取)を受けます。この間,逮捕から最大72時間の身柄拘束が見込まれます。
その後,「勾留」となれば10日間,さらに「勾留延長」となれば追加で最大10日間の身柄拘束が引き続きます。この逮捕から勾留延長までの期間に,捜査を遂げて起訴不起訴を判断することになります。

逮捕から起訴までの流れ

ただし,逮捕後に勾留されるか,勾留後に勾留延長されるか,という点はいずれの可能性もあり得るところです。事件の内容や状況の変化によっては,逮捕後に勾留されず釈放されたり,勾留の後に勾留延長されず釈放されたりと,早期の釈放となる場合も考えられます。

逮捕をされてしまった事件では,少しでも速やかな釈放を目指すことが非常に重要になりやすいでしょう。

ポイント
逮捕後は最大72時間の拘束,その後10日間の勾留,最大10日間の勾留延長があり得る
勾留や勾留延長がなされなければ,その段階で釈放される

緊急逮捕による不利益

逮捕をされてしまうと,以下のように多数の不利益が見込まれます。

①社会生活を継続できない

逮捕をされてしまうと,身柄が強制的に留置施設へ収容されてしまうため,日常の社会生活を続けることができません。スマートフォンの所持も許されないので,外部の人と連絡を取ることも不可能です。
そのため,周囲と連絡等ができないことによる様々な問題が生じやすくなります

また,逮捕後勾留されるまでの間は,原則として弁護士以外の面会ができません。面会によって最低限の連絡を図ろうと思っても,勾留前の逮捕段階では面会すら叶わないことが一般的です。
さらに,勾留後についても,接見禁止決定がなされた場合には弁護士以外の面会ができません。

②仕事への影響

逮捕された場合,仕事は無断欠勤となることが避けられません。その後,身柄拘束が長期化すると,それだけの間欠勤をし続けなければならないことにもなります。こうして仕事ができないでいると,仕事への悪影響を回避することも難しくなります。

また,逮捕によって勤務先に勤め続けることが事実上難しくなる場合も考えられます。
逮捕は罰則ではなく捜査手法の一つに過ぎないため,逮捕だけを理由に懲戒解雇されることは考え難いですが,一方で仕事の関係者に自分の逮捕が知れ渡ると,事実上仕事が続けられなくなるケースも珍しくはありません。

③家族への影響

逮捕されると,通常,同居の家族には捜査機関から逮捕の事実が告げられます。場合によっては,家族が逮捕に伴う各方面への対応を強いられることも考えられます。また,家族にとっては,被疑者が逮捕された,という事実による精神的苦痛も計り知れず,一家の支柱が逮捕された場合には経済的な問題も生じ得ます。

このように,逮捕は本人のみならず家族にも多大な影響を及ぼす出来事となりやすいものです。

④報道の恐れ

刑事事件は,一部報道されるものがありますが,報道されるケースの大半が逮捕された事件の場合です。通常,逮捕された事件の情報が警察から報道機関に通知され,報道機関はその情報を用いて刑事事件の報道を行うことになります。
そのため,逮捕された場合は,そうでない事件と比較して報道の恐れが大きくなるということができます。

万一実名報道の対象となり,氏名や写真とともに逮捕の事実が公になると,その記録が後々にまで残り,生活に重大な支障を及ぼす可能性も否定できません。
一般的には,重大事件や著名人の事件,社会的関心の高い事件など,報道の価値が高い事件が特に報道の対象となりやすいため,逮捕=報道ということはありませんが,逮捕によって報道のリスクを高める結果が回避できるに越したことはありません。

⑤前科が付く可能性

逮捕と前科に直接の関係はありませんが,逮捕されるケースは重大事件と評価されるものであることが多いため,事件の重大性から前科が付きやすいということが言えます。
逮捕をするのは逃亡や証拠隠滅を防ぐためですが,逃亡や証拠隠滅はまさに前科を避ける目的で行われる性質のものです。そのため,逮捕の必要が大きいということは前科が付く可能性の高い事件である,という関係が成り立ちやすいでしょう。

住居侵入事件で逮捕を避ける方法

①被害者への謝罪や賠償

建造物侵入事件で逮捕される場合,被害者が警察などに捜査を求めることで捜査が始まり,被害者の求めで捜査を行った警察によって逮捕される,という流れが通常です。裏を返せば,被害者が捜査を求めなかった場合,警察が捜査を始めることもなく,逮捕にも至らない,という流れになることが見込まれます。

そのため,被害者への謝罪や金銭賠償によって,被害者が捜査を求めない,との判断をすることがあれば,それは最も端的な逮捕回避の方法と言えます。捜査の開始自体を未然に防ぐこともできるため,刑事罰を受けたり前科が付いたりすることもなくなります。

②自首

建造物侵入事件では,当事者間で直接連絡を取れる状況や関係にない場合も多いため,被害者との解決を事前に図るのが困難な場合も少なくありません。このように被害者へのアプローチが難しい場合に有力な試みが自首です。
自首は,自らの犯罪行為を捜査機関に告げ,自分への捜査を求める動きです。そのため,自首後に捜査妨害が生じるとは考えにくく,逮捕の必要性が低いと判断される大きな材料となり得ます。

なお,自首は犯罪事実又は犯人が捜査機関に知られていない段階で行うことが必要です。時期が遅れると自首が成立しない可能性もあるため,極力速やかな検討と行動が有力と言えます。

③適切な取調べ対応

既に警察の取り調べを受けている事件では,取調べに対して適切な対応を尽くすことによって逮捕の回避を目指す動きも有力です。

取調べは,捜査の中核となるものであり,取調べが円滑に進むかどうかは捜査の進行にとって極めて重要な問題となります。そのため,被疑者の真摯な協力によって取調べが円滑に進行する場合,被疑者を逮捕しなくても捜査に支障はない(=逮捕は必要ない)との判断を得られやすくなるのです。

具体的な取調べ対応としては,質問に対して回答を拒否せずありのまま答える,求められた証拠物の提供などには迅速に応じる,といった動きが有力でしょう。

住居侵入事件の逮捕は弁護士に依頼すべきか

建造物侵入事件の逮捕については,弁護士に依頼の上,弁護士の専門的な見解を仰ぎながら検討・判断することが適切です。逮捕されるかどうかは非常に重要な問題であるため,取るべき手段は逃さず実行することをお勧めします。
弁護士への依頼によって,具体的には以下のようなメリットが見込まれます。

①事件の重大性を判断してもらえる

建造物侵入事件が逮捕されるかどうかは,事件の重大性が非常に大きな基準となりやすいところです。事件が重大であれば逮捕するが,それほど重大でなければ逮捕しない,と言っても過言ではありません。そのため,事件の重大性を正しく把握することは,対応の第一歩と言えます。

この点,弁護士に依頼することで,事件の重大性がどの程度か,それが逮捕の有無にどのような判断を及ぼすか,といった見通しを,正確に理解することができます。また,事件の重大性に応じた対処法についても,弁護士の助言を受けることができるでしょう。

②逮捕を防ぐために必要な動きを判断してもらえる

逮捕を防ぐためにどのような動きが必要か,どのような動きが有益か,という点は,具体的な事件の内容や状況によって大きく異なります。自分の力で一般論だけを収集できても,それが自分の事件に当てはまるのか分からなければ,現実に適切な動きを取ることは困難です。

この点,弁護士に依頼することで,個別の事件を踏まえた逮捕回避策を具体的に検討してもらうことが可能です。また,実際にそれらの行動を起こす際にも,弁護士とともに進めることで適切に行うことができるでしょう。

③被害者との解決を目指すことができる

建造物侵入事件は,具体的な被害者が存在する事件です。そのため,被害者がどのような意向であるか,という点は逮捕の有無に大きな影響を及ぼします。特に,被害者との間で解決済みである場合,その後に逮捕される可能性は現実的になくなるため,被害者との解決は極めて重要なポイントと言えます。

この点,弁護士に依頼することで,被害者との解決を具体的に目指すことが可能になります。通常,弁護士を窓口にしなければ被害者側への接触は難しいため,弁護士の存在は当事者間の解決に不可欠と言えるでしょう。

住居侵入事件で緊急逮捕に関する注意点

①現行犯逮捕の可能性

建造物侵入事件は,現行犯で発覚した場合,直ちに現行犯逮捕されるケースが多く見られます。事件の性質上,犯人が逃亡しやすく,逃亡後に必要な証拠を隠滅されてしまうと,証拠収集が困難になりやすいためです。

この点,現行犯逮捕となってしまうと,逮捕を回避する余地が事実上存在しないことが考えられる点には注意が必要です。逮捕の回避が困難な場合には,速やかに早期釈放を目指す方針に転換することが有力であるため,逮捕を受けて頭が真っ白になってしまわないよう,ご家族の方などが少しでも早く弁護士に相談することをお勧めします。

②逮捕後の拘束期間

建造物侵入事件の場合,逮捕後の拘束期間に複数の可能性があります。2~3日のうちに釈放され,いわゆる在宅事件に切り替わりやすいケースもあれば,20日間の勾留が避けられないケースも珍しくはありません。
これらのケースの違いは,建造物侵入事件に精通した弁護士であれば区別・判断が可能ですが,そうでないとなかなか見通すことはできないでしょう。

逮捕された場合には,本件が早期釈放の見込まれるケースか,20日勾留が見込まれるケースか,できるだけ正確に把握できるよう注意したいところです。見通しによって対応方針が変わるため,非常に重要なポイントと言えます。

③逮捕と前科の関係

逮捕は非常に重大な出来事ではありますが,逮捕されたからと言って前科が付くわけではありません。前科は,刑罰を受けた経歴を指すもので,事件が起訴され刑罰の対象となったときに付きますが,逮捕は起訴するかどうかを決める捜査手続の一つにとどまります。つまり,逮捕などをして捜査した結果,起訴されるかどうかが決まり,起訴された場合にのみ前科が付くのです。

そのため,逮捕された場合であっても,前科が付くと決めつけることなく,前科を避けるための手段をできる限り講じるよう注意することをお勧めします。具体的な対応は,弁護士に相談し,アドバイスを受けましょう。

住居侵入事件で警察から呼び出しを受けたときのポイント

住居侵入事件で呼び出された場合の対応法

①現行犯で取り締まりを受けた事件

現行犯で取り締まりを受けた建造物侵入事件では,現行犯の際に確認した内容を書面にするため,後日呼び出されることが見込まれます。呼び出した後は,事件の内容等を改めて口頭で確認し,「供述調書」という書面にすることが一般的です。

このようなケースでは,多くの場合事件の内容を争うことが難しいため,呼び出された際の質問への回答は,現行犯で確認された内容のとおりとするほかないのが通常です。被害者や目撃者,捜査機関などが現認した内容と矛盾する話はメリットがないため,ありのまま回答し,真摯な姿勢を見せるのが望ましいでしょう。

ただし,自分の記憶と反することまで認める姿勢を取る必要はありません。記憶と異なる話が出てきた場合には,自身の記憶する内容を明確に述べ,事実を明らかにするよう努めましょう。

ポイント
現認されているため,基本的に争う余地に乏しい
現行犯時の内容を確認する取り調べが一般的

②初めて呼び出しを受ける事件

建造物侵入事件で初めて呼び出しを受ける場合には,まず疑われている内容を把握し,認めるべき内容か認めるべきでない内容かを区別することが第一歩です。認めるべきか認めるべきでないかは,方針が180度変わるため極めて重要な判断になります。

もっとも,呼び出しの電話や出頭した後の会話において,警察官が疑いの内容をはっきりと告げてくれるケースはそれほど多くありません。疑いの内容は重要な捜査情報であって,安易には告げない警察官が多い傾向にあります。特に,疑いを認めない態度である場合には顕著に見られるところです。
そのため,疑いの内容として聴き取れる情報は断片的で限りあるものになりやすいことを念頭に,数少ない情報を聞き漏らさないよう努めることが有益でしょう。

ポイント
疑いの内容を把握し,認めるべきか認めないべきかを判断する
捜査機関からは断片的な情報しか得られにくい

③内容が記憶と異なる事件

事件の内容が一部記憶と異なる場合には,その相違点が犯罪の成否に影響するかどうか,という点が非常に重要となります。つまり,疑いの内容通りであれば犯罪が成立するものの,自分の記憶通りであれば犯罪が成立しない,という場合には,どちらが事実であるか,ということが極めて大きな問題となります。

そのため,まずは内容が記憶と異なる点を整理し,その相違がどのような争点に影響する問題なのかを把握したいところです。もし,犯罪の成否に影響しない内容であれば,その点を強調するあまり対応を誤ることは避ける必要がありますし,犯罪の成否に影響する内容であれば,争点であることをできるだけ早く明らかにし,慎重な犯罪捜査を求めることが適切です。

ポイント
犯罪の成否に影響する内容かを区別する

④全く心当たりのない事件

建造物侵入事件を疑われているものの,その内容に全く心当たりがないという場合,心当たりのない理由を明確にするとともに,疑いに対する認否の方針を明確にすることが重要です。

心当たりのない理由は,以下のいずれかであることが大多数です。

心当たりのない主な理由

・疑いと矛盾する記憶がある

・覚えていない

この点,疑いと矛盾する記憶がある場合には,その旨を毅然と述べ,否認の方針を取るべきです。自分の行っていない犯罪の責任を背負う必要は全くありません。
一方,覚えていないという場合には注意が必要です。例えば,「泥酔状態で全く覚えていないものの,自分が行ったと思われる」という場合に,ただ「覚えていない」と告げるのは,認めていないという態度となってしまい,考えと行動が整合しない結果となってしまいます。

記憶がないケースでは,そこで終わるのではなく,認めるかどうかの判断まで具体的に検討することが望ましいでしょう。

ポイント
心当たりのない理由を明確にする
認めるか否認するかを明確にする

住居侵入事件の呼び出しに応じると逮捕されるか

建造物侵入事件では,呼び出しに応じた際に逮捕されるという流れを辿ることは基本的に考えにくいです。逮捕を予定する事件であれば,呼び出すことなく不意打ち的に逮捕する方が証拠隠滅を予防できる点で有効であるため,あえて呼び出す方法は取られにくいでしょう。

もっとも,呼び出しに対する対応を誤ってしまうと,逮捕を招く結果となる場合は少なくありません。具体的には,以下のような場合に逮捕のリスクが高くなるでしょう。

呼び出し後に逮捕され得るケース

1.十分な応答が期待できない場合

2.捜査に対する妨害行為があった場合

3.被疑者遠方の場合

【1.十分な応答が期待できない場合】

呼び出しを行ったものの,満足に応答が得られず出頭の予定もまともに立てられない場合,呼び出しの方法では捜査協力が期待できないため,強制的に捜査する目的で逮捕される可能性が高くなります。

また,呼び出しの連絡を受けて出頭日時を決めたものの,その日時に出頭しなかった(予定をすっぽかした)という場合にも,同様に任意の捜査協力が期待できないとの判断につながりやすく,逮捕リスクが上昇しやすいでしょう。

【2.捜査に対する妨害行為があった場合】

捜査に対する妨害行為が確認された場合,逮捕しなければ更に捜査が妨害され,犯罪の立証に支障を来たす可能性があるため,逮捕の可能性が高くなりやすいところです。例えば,呼び出しの内容や捜査状況を知った後,それらを踏まえて必要になるであろう証拠を処分したような場合が挙げられます。

証拠隠滅行為自体は,他の人を巻き込まず個人で行う限りは犯罪ではありません。しかしながら,証拠隠滅行為が逮捕の原因になるかどうかは別の話であるため,注意が必要です。

【3.被疑者遠方の場合】

被疑者が遠方のため,呼び出しに応じて出頭してもらうことが期待できない場合には,逮捕の可能性が高くなり得ます。もっとも,遠方であるというのみの理由で逮捕に至るケースはそれほど多くありません。一般的には,遠方であることに加え,遠方であることを理由に捜査協力をしてくれないとの事情が見受けられる場合に限られやすいでしょう。

建造物侵入事件で警察が呼び出すタイミングや方法

①取調べのため

建造物侵入事件の捜査では,取調べが非常に重要な位置づけとなります。犯罪の性質上,加害者しか知り得ない事項が非常に多いため,取調べを通じてそれらを把握することが,犯罪捜査の上で大きなポイントとなりやすいのです。
そのため,警察が呼び出す際には取調べ目的であることが最も多いでしょう。

取調べ目的での呼び出しは,捜査の比較的初期段階であることが通例です。まず呼び出しを行い,取調べをしてから,取調べの内容を踏まえて捜査方針を検討する,という流れが多く見られます。
初めて警察から電話があった,という場合には取調べ目的である可能性が高いと思われます。

②現場の実況見分を行うため

建造物侵入事件では,捜査の手段として事件現場の実況見分を行うことが多く見られます。実況見分とは,現場の状況や位置関係などを確認するための捜査で,多くの場合写真撮影をして「実況見分調書」又は「写真撮影報告書」といった捜査資料の作成を目的に行われます。

実況見分を行うための呼び出しは,取調べをある程度行った後であることが多く見られます。取調べの内容を,実況見分を通じて再度確認し,事件の明確化を図る動きが取られやすいでしょう。

③押収物を還付するため

建造物侵入事件の場合,犯罪事実の特定に必要な物的証拠が押収されることも少なくありません。当日の着衣,侵入に用いた道具,共犯者との連絡に用いた携帯端末など,事件の内容によって具体的な押収物は様々です。
そして,押収物に関する捜査が終了すると,押収物は還付(返還)されますが,還付のため呼び出しを受けることもあり得るところです。

還付目的の呼び出しは,捜査の終盤であることが通常です。押収物が捜査に必要なくなった,と判断できなければならないので,捜査はおおむね終了した段階である場合が多いでしょう。

④写真撮影・指紋採取等のため

刑事事件の運用上,被疑者として取り扱った人物の写真撮影や指紋採取,DNA型の採取などを行い,情報として保管することが広くなされています。そのため,写真撮影や指紋採取などのために呼び出される場合もあり得るでしょう。

このような呼び出しは,捜査の終了段階であることが通常です。捜査が一通り終了した後に,これらの個人情報の収集を行う流れが一般的です。

住居侵入事件の呼び出しに応じたときの注意点

①建造物侵入罪に当たる行為を理解する

建造物侵入罪は,その対象となる範囲が必ずしも明確ではありません。同じ場所への出入りでも,状況や目的が異なれば建造物侵入罪に当たったり当たらなかったりすることは珍しくないところです。
そのため,どのような行為が建造物侵入罪に該当するのか,自分の行為は建造物侵入罪に該当するのか,という点は,法律の問題として正確に理解することをお勧めします。

具体的な判断は,弁護士の専門的な見解を仰ぐことが最も合理的です。自身で安易な判断をしないよう注意しましょう。

②対応方針の判断基準

呼び出しへの対応方針を決める基本的な基準は,認めるか認めないか,という点です。認める場合と認めない場合とでは,方針が真逆になることも多いため,認否を最初にはっきりさせることを強くお勧めします。

また,認める場合にも,求める結果や避けたいこと,主張したい内容の有無などによって,対応方針は枝分かれしていきます。この点の判断基準も,基本的には「全面的に認める」のか「一部だけ認めない」のか,といった点になりやすいため,認否を詳細に,具体的に検討することは非常に重要となります。

③身元引受人の要否

建造物侵入事件で呼び出された後,逮捕されずにいわゆる在宅事件として捜査を受ける際,身元引受人を求められる運用が広く用いられています。そのため,呼び出しを受けた段階で,今後身元引受人が必要となる可能性に注意することが望ましいでしょう。

身元引受人として適任なのは,基本的に同居家族です。呼び出しに応じた日の帰りに,警察から同居家族に電話連絡がなされ,身元引受の依頼が行われる,という流れが多いでしょう。
そのため,同居家族への発覚を避けたい場合には,事前に予防する対策が必要となります。一例として,事前に弁護士に依頼し,弁護士に身元引受人となってもらうことは有力な方法です。

住居侵入事件における自首のコツ

住居侵入事件で自首をするべき場合

①現場で姿を見られている場合

建造物侵入事件で自首が有力になるのは,事件の捜査が行われ,自身が加害者(犯人)として特定されることが見込まれる場合です。そして,建造物侵入事件で加害者が特定されやすいケースの代表例が,事件現場で他人に姿を見られている場合と言えます。
特に,被害者に目撃されている場合,被害者が警察等の捜査を求めない可能性は非常に低いため,捜査が開始され,犯人の特定に至りやすい状況と考えられるでしょう。

そのため,事件の現場で姿を見られている場合には,後の捜査を想定し,自首を行うことが非常に有力です。

また,現場から離れたところで姿を見られた,事件が発覚した後に人とすれ違った,といった場合も,類似の捜査リスクがあり得る状況と言えます。自身が犯人と特定される可能性がうかがわれる場合には,自首を検討することをお勧めします。

ポイント
加害者が特定されやすいため自首が有力
特に被害者に目撃された場合,捜査されない可能性が低い

②侵入行為が被害者側に知られている場合

建造物が商業施設であるなど,不特定多数者の出入りを想定した場所である場合,侵入被害があったことを広く告知している場合があります。そのように,侵入行為が被害者側に知られていることが明らかであるときには,自首が有力です。

被害者側が事件の発生を告知している場合,既に警察等に相談の上,刑事事件の捜査が開始されている可能性が高く見込まれます。そのため,事件が発覚しないまま,捜査されないまま終了することが考えにくく,後の捜査に備えた自首の検討が望ましい状況と言えるでしょう。

ポイント
商業施設などは,被害を広く告知している場合がある
被害を告知している段階では,捜査が始まっている可能性が高い

③反省の意思を積極的に示したい場合

建造物侵入事件は,最終的な刑事処分に対して反省の意思が影響するケースも多く見られます。特に,事件の内容・程度があまりに重大とは言えない場合であれば,深い反省を理由に不起訴処分とされることも考えられるところです。

この点,反省の意思を積極的に示したい場合の有力な方法が,自首です。自首は,深い反省のない人が行うことの考えにくい行動であるため,自首したという事実を深い反省の根拠と理解してもらえることが見込まれるでしょう。
また,反省の意思を示したい場合には,自首後の捜査対応にも気を配ることが適切です。真摯な捜査協力の姿勢があることで,反省の意思はより強く伝わることが期待できます。

ポイント
建造物侵入事件は,深い反省を理由に不起訴処分とされることもある
自首やその後の捜査協力を通じて,反省の意思を表明することが有力

④被害者側への接触が困難な場合

建造物侵入事件の場合,被害者と連絡を取り合うなどでき,当事者間の合意で事件解決できるのであれば,それが最も端的な解決策です。当事者間で解決した後に自首をする必要は基本的にないと言えます。
逆に,被害者と連絡を取り合う関係にないなど,当事者間の接触が困難な場合には,事件解決を目指す手段が事実上ないと言わざるを得ないケースも多数あります。そして,このような場合に有力な手段が自首です。

被害者側と接触ができないケースでは,自首以外に刑事処分の軽減を目指す積極的な選択肢がない,ということも珍しくありません。そのため,まずは自分にできる唯一の行動として,自首を検討することが望ましいでしょう。
また,自首をすれば,その後に被害者との解決を目指せる可能性が生じることもあり得ます。自首をきっかけに当事者間の解決へと至れば,同じく最も端的な解決につながりやすいでしょう。

ポイント
当事者間の解決が難しい場合,自首が唯一の手段である場合も
自首をきっかけに当事者間の解決ができるケースもあり得る

住居侵入事件の自首は弁護士に依頼すべきか

建造物侵入事件で自首を検討する際には,弁護士への依頼を強くお勧めします。弁護士の専門的な判断を踏まえるかどうかによって,結果は大きく変わりやすいところです。

弁護士への依頼によって,具体的には以下のようなメリットが見込まれます。

①個別の内容を踏まえた自首のメリットが分かる

建造物侵入事件では,自首が必要か不要か,自首にどのくらいのメリットがあるか,という点が個別のケースによって大きく異なる傾向にあります。特に,事件が発覚しているか不明である,犯人を特定する証拠の有無があるか不明である,といった場合には,自首に踏み切るか慎重な判断が望ましいです。また,自首の有無によってあまり結果が変わらない場合には,自首のデメリットも十分に理解した上で検討することが適切でしょう。

この点,弁護士に依頼することで,個別の事件内容や状況を踏まえた本件での自首のメリットを,正確に理解することが可能です。自首の判断に必要な材料を円滑に得られるため,適切な検討が容易になるでしょう。

②自首を行う際の負担が小さくなる

自首の試みは,当事者にとって大きな精神的負担を伴うものです。自らの犯罪行為を,捜査する警察などに自発的に申告するものである以上,一定の負担からは避けられません。もっとも,そのような精神的負担を理由に自首の判断を躊躇してしまうと,自首の機会を逃し,不利益な結果を招く原因になり得ます。

この点,弁護士に依頼することで,弁護士が主な対応を代わりに行ってくれるため,自首に伴う負担は大きく軽減することが見込まれます。また,自首の際に自分でするべき内容や範囲が明確になるため,適切な方法で自首を進めることも可能になります。

③逮捕の回避につながりやすくなる

自首を行う際の最初の目的は,逮捕の回避であることが大多数です。建造物侵入事件を起こしてしまい,放置していると逮捕のリスクが高いと考えられる場合に,自首することで積極的に逮捕の回避を目指す,という流れが一般的でしょう。
そのため,自首を行うに当たっては,自首により逮捕の回避が実現できるか,という点が非常に重要なポイントとなります。

この点,弁護士に依頼して自首を行うことで,逮捕の回避に適したやり方での自首が進められるため,自首による逮捕回避の効果がより高くなることが期待できます。また,弁護士が捜査機関と協議を試みながら,逮捕しないとの判断をより積極的に促すことも可能です。

④自首後の流れが事前に分かる

自首は,重要な分岐点であることは間違いないものの,捜査手続全体との関係ではあくまで出発点にとどまります。そのため,自首を行うに際しては,自首後に捜査が継続することを念頭に,その後の流れにも対応できるよう備えておくことが必要です。自首後の手続への対応が不適切だと,結果的に自首の効果が不十分なものとなってしまう恐れがあります。

この点,弁護士に依頼すれば,刑事手続の全体像や自首後の流れを具体的に把握することが可能です。また,手続の各局面において適切な対応方法について助言を受けることができ,対応を誤る心配もなくなるでしょう。

住居侵入事件で自首をする場合の注意点

①動き出しが遅い場合のリスク

自首は,捜査機関に対して犯罪事実又は犯人が発覚していない段階で行うことが必要です。捜査が進行し,犯罪事実と犯人が特定されてしまうと,自首をする余地がなくなってしまいます。

建造物侵入事件の場合,現行犯で発覚したケースを除いて,事件が現に捜査されているかどうかを把握することは容易ではありません。そのため,当事者目線では捜査されていないと思っていたとしても,現実には捜査が大きく進んでおり,自首のできるタイムリミットが近づいている可能性は十分に考えられます。

自首の動き出しが遅れると,自首のタイミングを逃してしまうという可能性には十分に注意したいところです。

②捜査を誘発する可能性

建造物侵入事件は,被害者に知られないように行われる事件であるため,結果的に被害者が知らない状態であるという可能性もあります。この場合,被害者が捜査機関に相談することもないため,捜査が始まらないまま時間が経過している,ということになるでしょう。

このような場合に自首をするのは,自首が捜査のきっかけとなってしまい,自ら捜査を誘発することになってしまうため,あらかじめ注意することをお勧めします。自首を行う以上は,ある程度捜査を誘発するリスクも受け入れた上で試みる必要があるでしょうか。

③不起訴が約束されるわけではない

自首は,その事件が不起訴処分となる可能性を大きく高める行動です。そのため,実際に自首を行う場合にも,不起訴を最終的な目標としていることが少なくないでしょう。

もっとも,建造物侵入事件の場合,自首をしても不起訴が約束されるわけではなく,自首してもなお起訴される可能性が残る点には十分な注意が必要です。特に,事件の内容が悪質と評価されるケースでは,元々の刑事責任が重いため,自首によってそれが軽減されても不起訴には至らない,という可能性が大いに考えられます。

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【建造物侵入事件の不起訴処分】不起訴となる可能性や不起訴を目指す際の注意事項などを詳細解説

このページでは,建造物侵入事件の不起訴処分について知りたい方へ,不起訴処分を目指す方法や不起訴処分となった場合のメリットなどを弁護士が徹底解説します。不起訴処分を目指す場合の参考にしてみてください。

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建造物侵入事件で不起訴を目指す方法

①被害者との示談

建造物侵入事件では,被害者である建造物の管理者との間で示談を目指すことが不起訴に至るための非常に有力な方法です。建造物侵入事件の刑事処分は,被害者の意向を大きく反映したものになるため,被害者が起訴を望まないケースでは,不起訴処分とされることが多くなる傾向にあります。

被害者との示談は,侵入行為によって被害者に生じた損害を金銭等で賠償し,賠償と引き換えにする形で被害者の宥恕(ゆうじょ=許し)を獲得する,という内容になるのが通常です。被害者による宥恕が,刑事処分においては極めて重要な意味を持つため,示談は宥恕の獲得を目指す行動だと言っても過言ではないでしょう。
被害者の宥恕がある場合,被害者が加害者の起訴を希望していないと理解されるため,不起訴が見込まれやすくなります。

ポイント
被害者が起訴を望まない場合,不起訴になりやすい
示談により宥恕の獲得を目指すのが重要

②捜査機関への自首

被害者との間で解決することが難しい場合,自分の行動で刑事処分の軽減を目指せる手段としては自首が有力です。自首は,捜査機関に対し,自ら進んで犯罪事実を申告し,捜査や処分を求める行為であるため,深い反省の意思が認められやすくなり,反省状況を踏まえた不起訴処分の可能性が高くなります。

建造物侵入事件の場合,被害者が誰かを特定できない場合や,被害者が分かっても接触する方法に乏しい場合が少なくありません。その場合,自首以外に積極的な行動の選択肢がない,ということも多いため,自首が有力になるでしょう。

ポイント
自首により深い反省の意思を踏まえた不起訴処分の可能性が高くなる
自首以外に積極的な行動の選択肢がない場合も多い

③否認事件の場合

建造物侵入事件で疑いの内容を否認するケースでは,犯罪の立証ができないことを理由とした不起訴処分を目指すことが適切です。具体的にどのような場合で犯罪の立証ができないと判断されるか,という点は個別の内容によりますが,建造物侵入事件で生じやすい争点としては,以下のような例が挙げられます。

否認の建造物侵入事件で生じやすい争点

・犯人性
→侵入した人物が誰か,という点

・故意
→建造物侵入行為を行った意思があるか,という点

・被害者の承諾
→建造物の管理者が侵入を認めたか,という点

具体的な争点に対してどのような対応が適切かは,専門的な判断が不可欠であるため,弁護士に相談,依頼などし,法的な見解を仰ぐことをお勧めします。

ポイント
犯罪の立証ができないことを理由にした不起訴処分を目指す
具体的な対応方針は弁護士の判断を仰ぐ

建造物侵入事件で不起訴になる可能性

建造物侵入事件は,不起訴処分となる可能性も十分に考えられる事件類型です。刑事事件の中では,決して重大な事件というわけではないため,比較的軽微と評価される事件では,より不起訴の余地が大きいと言えるでしょう。

不起訴になるかどうかは,事件そのものの内容と,事件後の対応の両面を踏まえて判断されますが,事件そのものの内容として不起訴の可能性が高くなりやすい場合としては,以下のケースが挙げられます。

建造物侵入事件で不起訴の可能性が高くなるケース

1.不特定多数者が出入りできる場所への侵入

2.侵入後に別の犯罪行為がない

3.侵入の動機が悪質でない

4.1回きりの事件

【1.不特定多数者が出入りできる場所への侵入】

侵入場所が不特定多数者の出入りできるところであった場合,侵入行為の重大性は比較的軽微と判断されるのが通常です。立ち入ることのできる人が少ない場所であればあるほど,侵入行為による被害者の損害が大きいと評価されるためです。

【2.侵入後に別の犯罪行為がない】

建造物への侵入後,窃盗やわいせつ行為といった別の犯罪行為を行っている場合,事件の重大性は飛躍的に大きくなるため,不起訴の可能性は低くなりやすいです。逆に,侵入行為はあったもののその後に別の犯罪行為を何もしていない,という場合は,比較的軽微な事件と理解されやすく,不起訴の可能性が高くなり得ます。

【3.侵入の動機が悪質でない】

侵入行為に至った動機が,同情の余地のない身勝手なものなのか,当事者の判断としてはやむを得ない面のあるものか,という点は,刑事責任の重さに大きく影響することが通常です。
確かに侵入行為はあったものの,その動機が悪質でなく,同情すべき事情も認められる場合には,刑事責任は比較的軽微と評価され,不起訴の可能性が高くなります。

【4.1回きりの事件】

建造物侵入事件は,複数件発生しているケースが比較的多い事件類型です。特に,同一の建造物に複数回侵入するケースが散見されるため,侵入が1回のみか複数回かという点は,事件の重大さに大きく影響し得るところです。
1回きりの建造物侵入事件である場合,事件の重大さが限定的であるとの理解がされやすく,不起訴の可能性が高くなる傾向にあると言えます。

不起訴の意味・種類

不起訴処分とは,検察官が事件を起訴しないとする処分をいいます。不起訴になった事件は,裁判の対象にならず,刑罰が科せられる可能性がなくなるため,前科がつくこともなくなります。

不起訴処分には,以下のような類型があります。

不起訴処分の類型

1.嫌疑なし
捜査の結果,犯罪の疑いがないと明らかになった場合です。真犯人が明らかになった場合などが代表例です。

2.嫌疑不十分
捜査を遂げた結果,犯罪を立証するための証拠が不十分であり,犯罪事実を立証できないと判断された場合です。具体例としては,犯人が特定できない場合などが挙げられます。

3.起訴猶予
犯罪事実は明らかに立証できるものの,犯罪者の年齢や性格,過去の経歴,犯行動機,犯罪後の事情などを踏まえ,検察官があえて起訴をしない場合です。被害者と示談が成立した場合などが代表例とされます。

4.その他の類型

・訴訟条件を欠く場合
→被疑者が死亡した場合,公訴時効が完成した場合など

・罪とならず
→被疑者の行為が犯罪に当たらない場合,被疑者が14歳未満の場合など

なお,犯罪事実が間違いなくある認め事件の場合,不起訴になる手段は基本的に「起訴猶予」を目指す以外にありません。起訴猶予は,検察官から大目に見てもらうという意味合いの処分であるため,認め事件では誠意ある対応を尽くすことが非常に重要となるでしょう。

ポイント
不起訴処分には,嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等の類型がある
認め事件では起訴猶予を目指す必要がある

逮捕と不起訴の関係

逮捕をされてしまった場合でも,不起訴にならないわけではありません。逮捕された事件の最終的な処分が不起訴となって終了することは,数多く見られるところです。一方,逮捕されなかった事件(いわゆる在宅事件)でも不起訴処分になるとは限らず,在宅事件の処分が起訴という場合も珍しくありません。

これは,逮捕が捜査を行う手段の一つであるのに対し,不起訴が捜査の結果なされる処分であることに原因があります。
刑事事件の捜査は,逮捕をするかしないか,いずれかの方法で進行しますが,いずれの捜査手法を取ったとしても,起訴されるか不起訴となるかは同様に判断されることとなるのです。

刑事手続の流れ

なお,起訴されやすい事件が逮捕されやすい,という側面はあります。起訴されやすい事件は,類型的に重大な事件であることが多いところ,重大な事件では,重い処分を免れるために逃亡や証拠隠滅をされる恐れが大きいと判断される傾向にあると考えられます。そのため,被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐための逮捕が必要になりやすいのです。
裏を返せば,逮捕された事件では,不起訴を獲得するにはより積極的な努力が必要となりやすいでしょう。弁護士に相談の上,不起訴を目指すために適切な対応を試みるようにしましょう。

ポイント
逮捕は捜査の手段,不起訴は捜査を終えた後の処分
逮捕と不起訴は両立する
起訴されやすい事件は逮捕されやすい傾向にある,という側面も

不起訴になった場合の効果

不起訴処分となった場合には,以下のような効果が生じます。

①前科がつかない

前科とは,刑罰を科せられた経歴を指しますが,不起訴となった場合には刑罰が科せられません。そのため,不起訴となれば刑罰の経歴=前科がつくことなく,刑事手続が終了することになります。

そして,前科がつかないことには,以下のようなメリットがあると考えられます。

前科がつかないことのメリット

1.資格に対する影響を避けられる

国家資格を用いた職業の場合,前科によって資格制限が生じると,仕事の継続ができない可能性が生じてしまいます。
前科がつかなければ,資格制限は生じず,仕事への悪影響もありません

2.就職・転職への影響を避けられる

前科のあることは,就職や転職の差異に不利益な事情として考慮されやすい傾向にあります。
前科がつかなければ,履歴書に前科を記載する必要もなく,就職先に刑事事件のことを知られずに済みます

3.海外渡航の制限を避けられる

前科がある場合,パスポートやビザ,エスタなどの手続に悪影響が生じ,海外渡航が認められない場合があります。
前科がつかなければ,海外渡航の制限が生じる事情もなくなるため,海外渡航を自由に行うことが可能です。

②釈放される

不起訴処分となった場合,身柄拘束されている状況であれば速やかに釈放されます。不起訴処分が出た以上,捜査のために身柄拘束を継続する必要がなくなるためです。

③逮捕されない

不起訴処分とされた事件では,その後に逮捕されることがありません。逮捕は,捜査を行う場合の選択肢の一つであるところ,不起訴処分によって捜査が終了するため,逮捕を行う余地もなくなるからです。
ただし,余罪がある場合には,余罪での逮捕が行われる可能性が残ります。

④取り調べを受けない

不起訴処分によって捜査が終了するため,警察や検察から取り調べを受けることがなくなります。もっとも,不起訴処分は今後の捜査を禁じるものではないため,新しい証拠が発見された場合には捜査が再開され,改めて取調べを受ける場合もあり得るところです。

建造物侵入事件で不起訴を目指す場合の注意点

①形式的な被害者と実質的な被害者

建造物侵入事件の場合,法律上の被害者は建造物の管理権限を持つ人です。ビルであればオーナー,店舗であれば運営会社などが代表的でしょう。

もっとも,事件の内容によっては,法律上の形式的な被害者と実質的な被害者が異なるケースも多く見られます。例えば,建造物のお手洗いに入った後,窃盗事件や盗撮事件などを起こした,という場合,窃盗や盗撮目的での立入は建造物侵入罪に該当する可能性が高いものの,事件全体を見ると実質的な被害者は窃盗や盗撮の被害に遭った人物です。この場合,形式的な被害者である建造物の管理権者とのみ解決を目指してもあまり有益ではなく,実質的な被害者との解決を目指すことが望ましいと言えます。

形式的な被害者としても,実質的な被害者の方と解決してくれればそれでよい,と考えている場合が多いため,実質的な被害者へのアプローチを優先することを強くお勧めします。

②余罪と不起訴の関係

建造物侵入事件では,余罪のあることも一定数見られます。そして,余罪の存在は,以下のような形で起訴不起訴の判断に影響し得ます。

・余罪自体が起訴される
→本罪が不起訴となっても,それとは別に余罪が起訴され,全体として不起訴が実現できない

・余罪があることを踏まえて本罪が起訴される
→本罪の刑事責任の重さを考慮する材料として,余罪のあることが加味され,本罪が起訴される

余罪自体が処分の対象になるのか,余罪を踏まえて本罪の処分が変わるのか,という違いと言えます。
どちらであるかによって,不起訴を目指す具体的な方法は大きく変わる可能性があるため,余罪がある場合には弁護士の法的な判断を仰ぐのが賢明です。

③共犯事件の場合

建造物侵入事件の場合,単独犯でなくいわゆる共犯の事件も一定数見られますが,共犯事件のケースでは,個々の役割が刑事処分に大きな影響を及ぼす,という点に注意することが重要です。

共犯事件では,共犯者間の役割の違いによって,起訴不起訴の判断が分かれやすい傾向にあります。主導的な役割を担っている方が起訴されやすく,周辺,末端の位置づけにある方が不起訴とされやすい,というのが基本的な考え方です。

そのため,共犯事件で不起訴を目指す場合には,実際の役割以上に中心的存在だったと評価されることのないよう,自身の立ち位置を正確に把握してもらうことが重要になるでしょう。

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