盗撮は後日逮捕されないって本当?逮捕されるケースや確率などを弁護士が徹底解説

盗撮事件の多くは、本人にバレたり目撃者の証言だったりで、その場で逮捕されます。

思わず盗撮してしまったけど逮捕されていない場合もありますが、加害者は後日逮捕される可能性があるか気になるところでしょう。

そこで本記事では、盗撮は後日逮捕されないかどうかを踏まえて、逮捕されるケースや確率などを当事務所の弁護士が詳しく解説します。

なお、盗撮事件は現行犯で逮捕されていなくても警察の捜査が進んでいる可能性があります。

盗撮が発覚して取り調べを受けた場合は、罪の軽減を図るため、すぐに弁護士へ相談するのがおすすめです。

藤垣法律事務所では、盗撮事件の解決事例もあり、迅速な対応で解決へと導きますので、ぜひ下記よりご連絡ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

盗撮は現行犯以外で逮捕されないって本当なのか

「盗撮は現行犯でなければ逮捕されない」という風潮がありますが、それは誤解です。

法律の観点から見ると、盗撮行為そのものが犯罪とみなされるため、現行犯での逮捕だけが唯一の手段ではありません。

盗撮が発覚するケースは、被害者や第三者の通報、防犯カメラの映像、またはSNSやインターネット上での証拠など多岐にわたります。

これらの証拠が後日警察に届けられた場合、捜査が開始され、犯人特定のための調査が進められる可能性があります。

そのため、現行犯でなくても、状況証拠や物的証拠が揃えば逮捕に至ることも十分あり得るでしょう。

逮捕の種類とは

逮捕の種類は、主に以下3つあります。

  • 通常逮捕
  • 現行犯逮捕
  • 緊急逮捕

通常逮捕は、犯罪の疑いがある人物を捜査の過程で拘束する方法であり、捜査機関が裁判所から事前に逮捕状を取得することで行われます

現行犯逮捕や緊急逮捕とは異なり、ある程度の時間をかけて捜査を進め、犯罪の証拠を確保した後に実行されるものです。

現行犯逮捕は、犯罪が行われている最中、または犯罪直後でその行為を直接目撃される場合に適用される逮捕の一種です。

この逮捕は、犯罪が進行中であることが明白であるため、通常の逮捕手続きとは異なり、事前に裁判所の逮捕状を取得する必要がありません。

さらに、緊急逮捕は、逮捕状が事前に用意されていなくても、状況によっては警察が直ちに被疑者を拘束できる手段として認められている逮捕の種類です。

殺人や強盗など、刑罰の重い犯罪がこれに該当します。

盗撮後日逮捕の確率とは

盗撮して後日逮捕される確率は、ケースによって異なるものの、決して低いとは言えません。

近年、防犯カメラの普及やデジタル技術の進化により、犯罪行為が記録される可能性が高まっているため、後日逮捕に至るケースも考えられます。

2022年時点での情報になりますが、実際に東京Web新聞が出した情報(盗撮の検挙数、10年で2倍に…「ごく普通の男性」が常習化 専門家「再発防止にしっかり治療を」)では、ここ10年で2倍の検挙数となっており、被害数は増えているのが現状です。

そのうち、後日逮捕される確率は公式な統計資料がないため不明ですが、一般的には現行犯逮捕のほうが多いとされています。

盗撮は現行犯逮捕が主であり、後日逮捕が少ない事件類型であるため、感覚的には数%という印象です。後日逮捕というよりは、現行犯逮捕されるまでやり続けてしまい、逮捕されてしまうことが多いです。ただし,事件の内容が特に悪質な場合など逮捕の必要が大きいケースは後日逮捕も十分に考えられます。

そもそも盗撮をするとどんな罪になるのか

一般的に、盗撮をすると「性的姿態撮影等処罰法」に触れます。

性的姿態撮影等処罰法は、他人の性的な姿態を無断で撮影する行為を規制し、被害者のプライバシーと尊厳を保護するために制定された法律です。

この法律の目的は、特に性的な目的で行われる撮影行為が被害者に与える心理的な苦痛や社会的な被害を防ぐことにあります。

被写体となる人が意図しない形でその性的な姿態を記録される行為は、その本質的な悪質性と被害者への影響から、厳しく取り締まられています。

他にも、盗撮がプライバシーを侵害したり、他人の私的空間に深刻な被害を及ぼしたりした場合、刑法の「住居侵入罪」や「名誉毀損罪」、「侮辱罪」などが適用される可能性もあるでしょう。

盗撮で逮捕されるケースとされないケース

盗撮してしまって焦っている方の中には、自分が逮捕されるのかどうか気になる方もいるでしょう。

実際、逮捕されるケースもされないケースも考えられます。本項では、下記2つについて深掘りしていきます。

  • 盗撮で逮捕されるケース
  • 盗撮で逮捕されないケース

ぜひ参考にしてください。

盗撮で逮捕されるケース

盗撮で逮捕されるケースは、まず「嫌疑の相当性」が認められることです。

これは、盗撮行為が実際に行われた可能性が高く、容疑者がその行為を行ったと合理的に判断できる状況があることを意味します。

嫌疑の相当性は、たとえば現場での目撃証言、防犯カメラの映像、または容疑者の所持品から押収された盗撮機器や記録媒体などの物的証拠によって裏付けられます。

次に、「逮捕の必要性」があることです。これは、容疑者がそのまま自由にされると証拠隠滅や逃亡の恐れがある場合に認められます。

盗撮のケースでは、証拠として重要な映像データがデジタル媒体に保存されていることが多く、これが消去されたり改ざんされたりするリスクが逮捕の必要性を高める要因となるでしょう。

盗撮で逮捕されないケース

盗撮で逮捕されないケースは、まず、明確な証拠が不足している場合です。

盗撮行為が疑われる状況でも、容疑者が無実である可能性がある場合や、証拠が不確かな場合は逮捕には至りません。

たとえば、被害者や目撃者の証言がある一方で、物的証拠が十分ではなく、嫌疑の相当性が立証できない場合が該当します。

次に、盗撮行為が現行犯ではなく、後日捜査によって浮かび上がった場合でも逮捕が行われないケースがあります。

後日逮捕する場合には、逮捕状を請求する手続きが必要ですが、裁判所が逮捕状の発行を認めない場合には逮捕が行われません。

この場合、証拠の確保や犯罪の立証が不十分であることが理由となることが多いです。

盗撮で逮捕された際の流れ

仮に盗撮で逮捕されてしまった場合は、以下のような流れでことが進みます。

  • 警察に逮捕される
  • 身柄を検察庁に送致される
  • 裁判官が勾留決定を下す
  • 起訴か不起訴かの判断がおりる

詳しく解説します。

警察に逮捕される

逮捕されると、まず容疑者は警察署へ連行され、所持品や証拠の確保が行われます。これには、盗撮に使用した機器や記録媒体、関連する物品の押収が含まれるでしょう。

逮捕後、警察は容疑者から事情聴取を行い、容疑が確かであるかを確認するために詳しい事情や証拠の裏付けを取ります。

なお、警察に逮捕されると、最大48時間の身体拘束があり、行動に制限がかかります。

身柄を検察庁に送致される

盗撮で逮捕された際、警察による取り調べや捜査が一定の段階を経ると、容疑者の身柄は検察庁に送致されることになります。

身柄送致とは、逮捕された容疑者を警察の取り調べ後、検察官が捜査を引き継ぐために検察庁に移送する手続きのことです。

具体的には、警察は容疑者の取り調べや証拠収集を行った後、逮捕の状況や供述内容、集めた証拠を検察官へ報告します。

その後、検察官が逮捕や捜査内容を検討し、適切性が認められれば容疑者の身柄を検察庁に送致します。

身柄送致が行われることで、検察官は容疑者の行為や犯罪の立証を進め、起訴するかどうかの判断を行うことになるのです。

送致を受けた検察の判断で釈放される余地は十分にあります。事件の内容や被疑者本人の話の内容などを踏まえ、身柄を拘束し続けなくてよいと判断した場合には,釈放される可能性があります。

裁判官が勾留決定を下す

勾留決定とは、逮捕後に容疑者を一定期間、拘束しておくことを合法的に認めるための手続きです。

この決定が行われることで、容疑者は裁判や捜査が進展する間、警察や検察による取り調べや捜査を受けることになります。

裁判官が勾留決定を行う際には、まず「勾留の必要性」が審査されます。

これは、容疑者が逃亡する恐れがあるか、または証拠を隠滅するおそれがあるかどうかを慎重に判断するものです。

たとえば、逃げる可能性がある場合や関係者への圧力が懸念される場合には、勾留が認められる可能性が高くなるでしょう。

裁判官は、検察官が提出した資料や捜査結果、取り調べ内容を踏まえて、勾留が適切であるかどうかを判断します。

なお、容疑者は勾留決定後、最大で72時間まで拘束されることになります。

裁判官の判断で釈放される余地はあります。検察から勾留請求を受けた裁判官は、勾留すべきと判断した場合には勾留決定をしますが、勾留すべきでないと判断した場合には釈放を命じます。

起訴か不起訴かの判断がおりる

起訴か不起訴かの判断は、検察官が逮捕後の捜査結果や証拠、取り調べの内容をもとに行うステップです。

検察官は、逮捕後に収集した証拠や容疑者の供述、関連する事実が明らかになった情報を総合的に評価し、適切な判断を下します。

不起訴処分になれば、被疑者は釈放されます。

盗撮をしてしまい後日逮捕を防ぐ方法

盗撮をしてしまい、後日逮捕を避けたい方は、主に以下の対策を行う必要があります。

  • 素直に自首する
  • 被害者と示談交渉する
  • 弁護士に相談する

詳しく解説します。

素直に自首する

盗撮をしてしまい、後日逮捕を防ぎたい場合、素直に自首することがおすすめです。

素直に自首することは、警察や検察側に対して誠意を示す行為として評価されることがあり、場合によっては刑罰の軽減につながる可能性があります。

逮捕を恐れて隠れていることが長引くと、逆に事態が悪化するリスクが高まるため、早い段階で行動することが重要です。

自首をする場合は、自分から警察署を訪れて逮捕や捜査に協力する姿勢を示します。嘘偽りなく、正直にやったことを認めて、反省した態度を見せましょう。

自首はできるだけ早期に行うことがポイントです。自首は犯罪事実と犯人のどちらかが分かっていない場合にのみ成立するため、捜査が進んで犯人が特定された後だと自首ができなくなってしまう恐れがあります。

被害者と示談交渉する

示談交渉とは、犯罪行為に関して被害者と加害者が直接話し合いを行い、合意に達することで、刑事罰の処分を軽減したり、逮捕や起訴を回避する手続きのことです。

盗撮行為をしてしまった場合、被害者が告訴を行うことで逮捕や捜査が進展する可能性があります。

そのため、早期に被害者と誠意を持って示談交渉を行うことで、事態を穏便に収めることが可能です。

ただし、相手の連絡先を持ってない場合が大半ですので、そのような場合は弁護士に相談して示談交渉するのが良いでしょう。

盗撮事件の示談は、当事者同士で直接連絡を取ることができません。弁護士に依頼すれば、捜査機関と連携して連絡先を入手するので、まずは相談いただき、弁護士を通じて示談交渉を試みることが重要なポイントとなります。

弁護士に相談する

盗撮をしてしまい後日逮捕を防ぐためには、弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士に相談することで、自分がどのような法的リスクを抱えているのかを明確にできます。

特に弁護士は逮捕や起訴の可能性を分析し、現在の状況から適切な対応策を提案します。

たとえば、被害者との示談交渉や捜査機関への対応、場合によっては法的な手続きを通じて不利な状況を回避するための戦略を考えます。

そのため、早い段階で相談を行うことで、最悪の事態を回避できる可能性が高まるでしょう。

盗撮で後日逮捕されないようにするなら弁護士へ相談を

盗撮事件は、現行犯逮捕が一般的ですが、後日逮捕されるケースも十分考えられます。

逮捕されてしまうと、最大48時間の身体拘束があったり、10日間勾留されたりなど、私生活に支障をきたしてしまうでしょう。

そのような状況を避けるためにも、なるべく罪を軽くするために、弁護士への相談が必要です。

藤垣法律事務所では、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、盗撮事件の解決事例もあります。

迅速な対応で事件解決へと導くために、丁寧なヒアリングから最適な改善策の提案までさせていただきますので、ぜひ下記よりご連絡ください。

特設サイト:藤垣法律事務所

不同意性交(強制性交)の不起訴率や不起訴を獲得する方法を弁護士が徹底解説

「この前、不同意性交に該当することをしてしまった、、、」
「不同意性交をおこした場合は不起訴処分を獲得できる?」

このような疑問を抱えている方もいるのはないでしょうか。

近年、男女トラブルが目立つようになり、同意があったと思って行為をしたつもりであったものの、不同意性交で訴えられてしまうケースも少なくありません。

仮に不同意性交(強制性交)に該当してしまった場合、今後の生活に支障をきたさないためにも、不起訴を獲得したいところです。

そこで本記事では、不同意性交(強制性交)の内容や不起訴を獲得する方法などを解説します。

なお、不同意性交(強制性交)に該当してしまい、一刻も早く不起訴を狙いたい方は、弁護士に相談するのがおすすめです。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、不同意性交(強制性交)に関する事件の解決実績もあります。

下記から無料でご相談できますので、ぜひご連絡ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

不同意性交(強制性交)とは

不同意性交等罪とは、相手の同意を得ずに性的な行為を行うことを犯罪として規定した法律です。

刑法第百七十七条

前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。

引用:e-Gov法令検索

暴行や脅迫の有無だけでなく、相手が自由な意思で同意しているかどうかが重要な判断基準となります。

そのため、相手の心理的または身体的な状態を利用して同意を得ないまま性行為に及ぶ行為が含まれるでしょう。

仮に不同意性交(強制性交)罪に該当する場合、5年以上20年以下の懲役となります。

性やからだの悩みについては、こちらの医療機関の情報もご参照ください。
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不同意性交(強制性交)の不起訴率はどのくらいか

不同意性交(強制性交)に該当する行為をしてしまった場合、今後の生活に支障を来したくない思いから、不起訴を獲得したいはずです。

ここからは、下記2つについて深掘りしていきます。

  • 不同意性交等の不起訴率
  • 不同意性交等の起訴率

ぜひ参考にしてください。

不同意性交等の不起訴率

不同意性交等罪は2023年7月に導入された新法律でありますが、昨年の不起訴件数は23件中8件となっており、割合としては約34.8%です(参考:検察統計調査 検察統計 「被疑事件の罪名別起訴人員、不起訴人員及び起訴率の累年比較」)。

不同意性交(強制性交)罪は、性行為に関する犯罪の中でも特に罪が重いため、不起訴率が低めになっています。

不起訴の判断は捜査機関による証拠の評価だけでなく、検察が裁判で有罪判決を得られる可能性を慎重に検討した上で下されるものです。

特に被害者の証言が唯一の証拠となる場合、その信憑性が問われることが多く、心理的負担から被害者が証言を撤回するケースも不起訴率に影響を与えます。

不同意性交等の起訴率

反対に、昨年の不同意性交に伴う起訴件数は、23件中15件となっており、起訴率が約65.2%(参考:検察統計調査 検察統計 「被疑事件の罪名別起訴人員、不起訴人員及び起訴率の累年比較」)です。

性犯罪は、密室で行われる場合が多く、第三者の目撃証言や客観的な物証が不足することもありますが、だからこそ被害者の証言が反映されるケースがあります。

そうなった場合、加害者側は不利に働き、結果として起訴されるケースが多いのです。

不同意性交等罪で不起訴になるケース

①犯罪事実が立証できず不起訴になるケース

否認事件の場合,不起訴を目指す手段は犯罪事実の立証ができない,という結論に至ってもらうこととなりますが,犯罪事実が立証できず不起訴になるという可能性は,証拠関係によっては十分に考えられるでしょう。

例えば,犯人を特定することのできる客観的な証拠がなく,犯人の特定は被害者の供述のみを頼りに行わなければならない場合,犯人を間違いないと言える程度に特定することは非常に困難です。被害者は,異常事態に遭遇している以上,冷静に正確な記憶をすることは期待できず,人違いであるという可能性がないと言い切るのは不可能に近いことも少なくないでしょう。
また,行ったとされる具体的な行動についても,客観的な証拠によって裏付けることができず,被害者の供述だけから立証をせざるを得ないケースがあり得ます。当然ながら,犯罪行為をしたことが立証できなければ起訴はできませんが,やはり被害者の供述だけを根拠にその行為がなされた,という立証では不十分となりやすいでしょう。

一般的に,犯罪事実を裏付ける客観的な証拠に乏しい場合には,不起訴の可能性がより高くなる傾向にあると言えます。

ポイント
不起訴の可能性は証拠関係による
客観的な証拠に乏しい場合は,不起訴の可能性が高くなる

②犯罪事実が立証できるが不起訴になるケース

犯罪事実が立証できるにもかかわらず不起訴になるケースは,当事者間で示談が成立し,被害者の許しが得られた,という場合がほとんどです。

逆に,被害者の許しが得られ,被害者が不起訴を希望する,という判断に至った場合は,これに反して起訴されることはあまりありません。不同意性交等罪の事件では,被害内容に関する被害者の供述が非常に重要な証拠となりますが,被害者が不起訴を希望しているのに起訴をし,裁判に対する被害者の協力が得られなくなってしまうと,犯罪を立証するに足りる証拠が揃わなくなる可能性があるためです。また,被害者の名誉を守るためにも,公開の法廷で被害者の性犯罪被害を明らかにするためには被害者の了承が必要である,との考えもあるところです。

ポイント
犯罪事実が立証される事件の不起訴は,示談にかかっている

そもそも不同意性交(強制性交)って証拠ないのに逮捕されるのはなぜ?

性犯罪は性質上、密室やプライベートな空間で発生することが多く、物証や目撃証言が乏しい場合が少なくありません。

そのため、被害者の供述が捜査のきっかけとなり、逮捕に至るケースがよく見られます。警察は、被害者からの詳細な供述や話の信ぴょう性をもとに捜査を進めることが一般的です。

特に被害者が状況を具体的に説明し、その供述が一貫している場合、または被害者が精神的・身体的な被害を訴えている場合には、捜査機関は被害者の保護や事件の真相解明のために迅速に行動する必要があります。

逮捕は、このような初動捜査の一環として行われるものであり、現段階で証拠が十分でなくても供述や状況証拠が一定の信ぴょう性を持つと判断されれば逮捕が適用される場合があるのです。

事件当時や前後の状況を撮影した映像や画像があれば、逮捕につながる有力な証拠となることが多いですが、物的な証拠がないことも多く、被害者や目撃者の供述(証言)を証拠に逮捕されることも考えられます。

不同意性交(強制性交)で不起訴を獲得する方法

不同意性交(強制性交)で不起訴を獲得するには、主に以下4つの方法があります。

  • 公訴提起判断より前に被害者との間で示談を成立させる
  • 取調べで素直に認めて反省した態度を見せる
  • 冤罪の場合は証拠を集める
  • 弁護士に相談する

詳しく解説します。

公訴提起判断より前に被害者との間で示談を成立させる

不同意性交(旧強制性交)で不起訴処分を得るための有効な方法の1つとして、公訴提起の判断が下される前に被害者との間で示談を成立させることが挙げられます。

公訴提起とは、検察官が被疑者を刑事裁判にかけるために裁判所に正式に訴えを起こす手続きです。

検察官は、事件の社会的影響や証拠の有無に加えて、被害者の心情を考慮して公訴提起の可否を判断します。

性犯罪は被害者に深刻な精神的苦痛をもたらすため、被害者が「加害者を処罰する意思がない」と表明することは、検察官にとって不起訴処分を選択する重要な根拠となります。

示談が成立している場合、その内容が公的記録として残り、検察官に被害者の意思を伝える有力な材料となるのです。

警察や検察の担当者から被害者に連絡を入れてもらい、加害者側の弁護士が示談のご相談を希望している旨を伝えてもらいます。被害者から連絡先交換の了承が得られれば警察や検察を通じて連絡先を交換し、示談交渉を開始することができます。

場所取調べで素直に認めて反省した態度を見せる

不同意性交を認め反省した態度を見せることは、捜査機関に対して真摯な反省の意思を伝えるとともに、再犯の可能性が低いことを示す効果があります。

具体的には、取調べで冷静に質問に答え、自身の行動が被害者に与えた影響を認識していることを伝えることが重要です。

このような態度は、被害者の気持ちを考慮し、深い後悔を表現する必要があります。

また、被疑者が反省の姿勢を見せることで、検察官に対して「社会に復帰しても同様の行為を繰り返さない」との信頼を与えることが可能です。

検察官は被疑者の反省の程度を不起訴の判断材料の1つとして重視するため、真摯な姿勢を見せることが不起訴処分の獲得に寄与する可能性があるでしょう。

他の人の話や物的証拠と矛盾することがないよう、事実をありのまま話すことが非常に重要です。また、自ら証拠を提出したり捜査機関の知らない情報を提供したりと捜査の円滑化に協力する姿勢を見せることも有益です。

冤罪の場合は証拠を集める

不同意性交(強制性交)の嫌疑をかけられた場合、冤罪であると主張するならば、証拠を集めることが大切です。

まず、自分が事件に関与していないこと、または合意があったことを証明するための証拠収集が必要となります。

たとえば、当日の行動を示すアリバイを立証するために、目撃者の証言や防犯カメラ映像を確保することが挙げられます。

これにより、事件発生時にその場にいなかった、または事件に関与することが物理的に不可能であったことを示すことが可能です。

また、スマートフォンやSNSのメッセージ履歴、通話記録なども有力な証拠となる場合があります。

被害者とのやり取りが事件の主張と矛盾することを示す手段として用いられることがあり、有効的な証拠となるでしょう。

本人の話を裏付ける物や本人のお話と一致するお話を獲得することが有力です。事件前後の状況を知っている人に話を聞き、お話を踏まえて具体的な証拠の有無や内容を検討することが考えられます。

弁護士に相談する

不同意性交(強制性交)で不起訴を獲得するなら、弁護士に相談することが重要です。

被疑者が取調べを受ける際や法的手続きが進んでいる場合、何をどう対応すれば良いかについての知識が不足していると不利な結果を招く可能性があります。

弁護士は、法的な根拠や証拠の整理を行い、どのように主張するべきかを明確にしてくれます。

また、弁護士が交渉や示談のサポートを行うことで、被害者との合意が成立し、不起訴の可能性が高まるケースがあるでしょう。

不安や恐怖を抱える被疑者にとって、弁護士は強力な味方となり、適切な手続きを通じて不起訴を目指す手助けとなるため、早めに相談するのがおすすめです。

不起訴を目指す際の状況別ポイント

①犯罪事実が存在しない場合

疑われている犯罪事実が存在しないにもかかわらず,警察等の捜査を受けている場合には,捜査の結果,犯罪が立証できないとの結論に至ってもらう,という方法で不起訴を目指すのが適切です。

不同意性交等罪の場合,事件の内容が重大であって,被害者が深刻な被害を被っている可能性があるため,犯罪捜査は隅々まで十分に行われることが一般的です。一方で,刑罰が科される場合の刑の程度も重く,否認事件となれば誤って起訴した場合の問題が非常に大きくなってしまうため,本当に犯罪が立証できるのか,という点は慎重な判断を要するポイントです。

そのため,犯罪事実が存在しない場合には,自分の犯罪など存在しない,というスタンスを明確に表明することで,捜査機関の慎重な判断を促しましょう。あわせて,犯罪事実が存在しないことを裏付ける事情や証拠が存在する場合には,その内容を明らかにすることでスムーズな不起訴処分につながりやすくなります。

ポイント
犯罪事実が存在しないとの主張を表明し,慎重な判断を促す
主張の根拠となる事情や証拠があれば,明らかにする

②犯罪事実が存在する場合

犯罪事実が存在する場合,漫然と対応していると不起訴処分を目指すことは困難です。不同意性交等罪ほどの重大事件となると,犯罪事実が存在しないにもかかわらず不起訴処分とする,というのは例外的な場合に限られます。

そして,不起訴処分となる例外的な場合の代表例が,被害者との間で示談が成立した場合です。当事者間で示談が成立し,被害者が不起訴を希望するに至った場合,捜査機関としては被害者の意思を尊重して不起訴処分とする可能性が非常に高くなります。

なお,示談以外の方法であっても,被害者が不起訴を希望するのであれば,その意思を踏まえて不起訴となることは十分に考えられます。被害者が考えを改め,自ら不起訴を希望するとなった場合でも,同様に不起訴処分が見込まれやすくなるでしょう。
もっとも,現実的には,示談以外の方法で後から被害者が不起訴を希望するようになる可能性は考えにくいと言わざるを得ません。不同意性交等罪のように,被害者が非常に深刻な損害を被っているとなればなおさらです。

犯罪事実が間違いなく存在し,その事件について不起訴処分を獲得したいという場合は,被害者との示談を全力で目指すことをお勧めします。

ポイント
被害者が不起訴を希望しない限りは起訴される
示談によって被害者に不起訴を希望してもらうことを目指す必要

③相手方と連絡を取る手段がある場合

当事者間に継続的な交友関係などがあり,相手方と連絡を取る手段があるのであれば,捜査が開始されるよりも前に当事者間で解決することを目指す手段も有力です。
捜査が開始される前に当事者間で事件が解決できれば,その後に捜査が開始されることがなくなるため,起訴される可能性もなくなります。

ただし,当事者間での事前の解決を目指す場合には,相手が明らかに了承している場合を除き,当事者同士で直接連絡を取ることは控えるのが適切です。連絡先を把握していたとしても,いきなり当事者間で連絡をしようとすれば,かえって被害者の感情面に悪影響を及ぼし,解決の可能性を低下させてしまいかねません。
連絡を試みる方法としては,以下のような手段が一案です。

相手方と連絡を取る方法

1.事情を把握しており,双方と連絡を取れる第三者を挟む
→共通の知人,職場の上司など

2.利害関係のない代理人を通じて連絡を試みる
→弁護士など

不同意性交(強制性交)で不起訴処分を狙うに伴い弁護士に相談するメリット

不同意性交(強制性交)で不起訴処分を狙うために、弁護士へ相談するメリットは、主に以下の通りです。

  • 被害者と円滑に示談交渉を進めてくれる
  • 早期釈放に向けてスムーズに動いてくれる
  • 身柄拘束中でも面会していろんなアドバイスをしてくれる
  • 社会復帰ができるようなサポートをしてくれる

詳しく解説します。

被害者と円滑に示談交渉を進めてくれる

弁護士が被害者との交渉を代行することで、被疑者が直接被害者と向き合う心理的な負担や誤解、感情的な対応を避けることが可能です。

法的な知識や交渉の経験をもとに、適切な条件提示や妥協点を見つけ出すため、被害者が抱えている不安や怒りを適切に和らげ、示談が成立する可能性を高められます。

また、示談交渉では双方が納得できる形で合意することが重要ですが、弁護士が間に入ることで感情が先行せず、冷静かつ客観的な視点で交渉が進められるのもメリットです。

被害者との間に信頼関係を築き、誠意を示しながら交渉を行うことで、示談が成立し、不起訴処分が実現する可能性が飛躍的に高まるでしょう。

早期釈放に向けてスムーズに動いてくれる

弁護士は、逮捕後の取り調べや拘留中の手続きについての専門知識を駆使し、被疑者の状況を正確に分析した上で、早期釈放を実現するための戦略を立てます。

具体的には、勾留理由を正当化する証拠がない場合や被疑者の権利を守るために抗議を行い、早期に拘留が解除される可能性を上げるといった感じです。

また、弁護士は検察や裁判所との交渉にも精通しており、適切なタイミングで起訴猶予や保釈の申請を行うことで、被疑者が早期に自由の身となるための道を作ります。

特に示談交渉や被害者との和解の進展が早ければ、検察側の起訴判断を回避できる可能性が高く、早期釈放が実現しやすくなるでしょう。

検察庁や裁判所との間で協議を試みたり、裁判所に対して不服申し立ての手続を行ったりすることで早期釈放を目指します。検察が身柄拘束の継続を希望しないとの判断をしたり、裁判所が釈放を認めたりすれば早期釈放が可能となります。

身柄拘束中でも面会していろんなアドバイスをしてくれる

身柄拘束中は、被疑者が取り調べや法的手続きに不安を抱きやすく、精神的なストレスが大きくなる場合があります。

そのような状況下でも、弁護士が面会に訪れることで、被疑者の不安や疑問を解消し、安心感を与えることができるのです。

弁護士が法的な観点から適切な助言を行うことで、被疑者が冷静に自分の立場を理解し、取調べに対する対応や今後の方針を明確にする手助けとなるでしょう。

また、弁護士は身柄拘束中の被疑者に対し、適切な法的手続きや戦略をアドバイスします。

例えば、取調べでの受け答えの仕方や、示談交渉を進める際のポイント、保釈申請のタイミングや準備についてなど、被疑者が正しい情報に基づいて行動できるよう支援してくれます。

弁護士がいれば、被疑者自身が独自に判断することなく、専門知識を生かした適切な対応ができるため、結果として不起訴処分を目指す道が開ける可能性が高まるのがメリットです。

日々行われる取調べへの対応方法をアドバイスすること手続の見通しや解決に向けた有力な動きをご案内し、今後の方針を相談することなどが挙げられます。また、周囲の方との連絡を仲介することも可能です。

社会復帰ができるようなサポートをしてくれる

弁護士は、被疑者が法的な問題を解決した後に、社会復帰をスムーズに行うためのサポートも行います。

犯罪歴や不起訴処分後の社会生活において、心理面や生活面での不安や課題を抱えることは少なくありません。

そのような状況で弁護士が適切なアドバイスや支援を行うことで、被疑者が新しい一歩を踏み出せるサポートが受けられます。

具体的には、仕事探しや職場環境でのサポート、人間関係の再構築、心理カウンセリングの紹介、生活再建計画の立案などといった感じです。

被疑者が周囲からの偏見や社会的な障壁に悩まず、自分らしい生活を送るための環境を整える役割を果たすのも、大きなメリットとなるでしょう。

家族やご親族とのご相談を含め、生活環境の再構築をサポートすることが考えられます。また、就業・就学等の社会生活をスタートするためのサポートを行うこともあります。

不同意性交の不起訴に向けた弁護活動5つのステップ

不同意性交等罪の容疑をかけられた際、前科を避けるための「不起訴処分」獲得には、法理に基づいた緻密な弁護活動が必要です。

ここからは、不同意性交の不起訴に向けた具体的な弁護活動について解説します。

①早期の接見による状況把握

弁護士が最初に行うべき活動は、逮捕直後の被疑者(犯人と疑われている人)との接見(面会)です。

接見を通じて、事件当時の詳細な状況や、警察による取調べの内容を正確に把握します。

なぜなら、逮捕直後の取調べで作成される「供述調書(本人の言い分をまとめた書類)」は、その後の処分の決定打になるからです。

専門知識のないまま不利な供述を認めてしまうと、後から覆すことは極めて困難になります。

当事者間に性行為の合意があったと認識していた場合、その根拠となる前後のやり取りを整理し、不用意に罪を認めるような供述を避けるようアドバイスします。

②被害者との示談交渉の開始

不同意性交事件において、不起訴処分を得るための最も重要な要素は、被害者との示談成立です。

示談とは、加害者が被害者に謝罪や賠償金を支払い、当事者間で問題を解決することに合意することを指します。

性犯罪では、加害者が直接被害者に接触することは、証拠隠滅や二次被害の防止の観点から警察や検察によって固く禁じられています。

そのため、中立的な立場である弁護士だけが、被害者の連絡先を確認し、交渉のテーブルにつくことができます。

弁護士は、被害者の心情に深く配慮しながら、以下の内容を盛り込んだ示談交渉を進めます。

  • 真摯な謝罪文の提出
  • 被害の程度に応じた適切な示談金の提示
  • 今後の接触禁止やプライバシー保護の誓約

③被害届・告訴の取り下げ交渉

示談交渉の最終的な目標は、被害者に「被害届」や「告訴(犯人の処罰を求める意思表示)」を取り下げてもらうことです。

不同意性交罪は非親告罪(被害者の告訴がなくても起訴できる罪)ですが、実務上、被害者が「許す」という意思を示し、告訴を取り下げた事実は、検察官の判断に大きな影響を与えます。

被害者の処罰感情がないと判断されれば、起訴してまで処罰する必要性(起訴猶予)が低いと見なされやすくなるためです。

具体的には、示談書の中に「本件に関し、刑事処罰を望まない」「告訴を取り下げる」という文言(宥恕条項)を含めるよう交渉します。

これが成立すれば、不起訴処分の可能性は飛躍的に高まります。

④検察官への意見書の提出

弁護士は、収集した証拠や示談の結果をもとに、検察官に対して「不起訴処分が妥当である」旨を主張する「意見書」を提出します。

検察官は、事件の内容、加害者の反省の程度、示談の成否などを総合的に判断して起訴・不起訴を決めます。

意見書は、法的な観点から加害者に有利な事情を整理し、論理的に検察官を説得するための重要な書類です。

意見書には主に以下の内容を記載します。

  • 示談が成立し、被害者が宥恕(許し)を与えている事実
  • 再犯の恐れがないことを示す環境(家族の監督など)
  • 前科がなく、社会的な制裁(解雇の危機など)を既に受けている点
  • 事件に至る経緯における、被疑者の過失の程度

⑤有利な証拠の収集と提出

もし「合意があった」などの事実誤認を主張する場合、客観的な証拠の収集が必要です。本人の主張だけでは、警察や検察を納得させることはできません。

弁護士は、警察が収集しないような、被疑者に有利な証拠を独自に調査・収集します。

これらは、冤罪の防止や、仮に罪を認める場合でも「態様がそれほど悪質ではない」ことを証明するために役立ちます。

具体例として、以下のような証拠を収集します。

  • 事件前後の親密な関係を示すLINEやメールのやり取り
  • 当日の行動を記録した防犯カメラ映像やレシート
  • 目撃者の証言や、当事者の関係を知る知人の陳述書
  • 更生を支援する家族の身元引受書

これらの証拠を適切なタイミングで提出することで、捜査機関の見方を修正し、不起訴処分や処分の軽減へと導きます。

不同意性交等罪で不起訴を目指す場合の注意点

①起訴されると実刑判決が見込まれる

不同意性交等罪は,その刑罰が「5年以上の有期拘禁刑」と定められています。
一般的な刑罰としては,軽微なものから順に「罰金」「執行猶予」「実刑」の3種類が設けられていますが,不同意性交等罪には罰金刑の定めがないため,最も軽微な罰金刑にとどまる余地はありません。また,執行猶予は,3年以下の懲役(拘禁)刑の場合にしかつけられないため,短期が5年とされている不同意性交等罪では原則として付けることができません。
そうすると,不同意性交等罪で起訴された場合,基本的には実刑判決が見込まれることとなります。実刑判決となった場合,刑務所に収容させられ,一定期間刑務所での生活を強いられることとなります。

刑事罰の種類

不同意性交等罪であっても,例外的に執行猶予の対象となる可能性はあり得ますが,原則として実刑判決が見込まれる事件類型であるということは注意しておいて損のない点でしょう。

②示談金が高額になりやすい

不同意性交等罪で示談を目指す場合,被害者に生じたダメージが非常に大きいことから,示談金が高額になりやすい傾向にあります。被害者の意に反して性行為に及んだ,という事実に争いのないケースであれば,数百万円の示談金が発生することも決して少なくありません。個別の事情によっては,千万円単位の示談金が発生する場合も十分に考えられます。

不同意性交等罪の事件では,示談が成立すれば不起訴が見込まれやすく,不起訴ならば刑務所に入る必要もなくなることから,示談の価値が非常に高いです。そのため,示談を目指したいとなることが多数ではありますが,一方でその示談のために生じる経済的な負担が大きくなりやすいことも,注意をしておくことが望ましいでしょう。

③初犯や反省を理由にした不起訴の可能性

刑事事件の場合,前科がある人より初犯(前科がない場合)の方が,刑事処分が軽微になる傾向にあります。また,真摯な反省の態度が見られる場合は,そうでない場合に比べて刑事処分が軽減しやすいところです。比較的違法性の小さい事件であれば,初犯であることや真摯な反省があることを踏まえて不起訴処分とされる場合もあり得ます。

しかし,不同意性交等罪の事件では,初犯であることや真摯な反省があることを理由に不起訴処分となる可能性には期待できません。不同意性交等罪が成立するのであれば,初犯であっても反省をしていても,起訴するほかない場合がほとんどでしょう。

初犯や反省といった事情は,不同意性交等罪で不起訴を獲得するための事情としてはあまりに弱すぎます。そのため,初犯であるから,反省しているから,という理由での不起訴の可能性はない,と理解すべきことに注意しましょう。

不同意性交(強制性交)で不起訴を獲得したいなら弁護士へ相談を

不同意性交(強制性交)は、2023年7月に施行されたばかりですが、特にSNSが普及している現代では、大きく目立つ事件となります。

もし自分が不同意性交(強制性交)に該当する行為をしてしまった場合、放置しておくと今後の生活に悪影響を及ぼしてしまうでしょう。

不同意性交(強制性交)で不起訴獲得を狙うためにも、まずは弁護士へ正直に話すことが大切です。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、不同意性交(強制性交)に関する事件の解決実績もあります。

事件解決に向けて迅速に動き、不利な状況にならないためにも適切な対策を講じるよう、勤めておりますので、ぜひ下記からご連絡ください。

特設サイト:藤垣法律事務所

人を殴ってしまった場合の罪とは?逮捕されるケースや対処法など弁護士が徹底解説

「ついカッとなって相手を殴ってしまった。これって逮捕されるかも?」と不安に感じている方もいるでしょう。

喧嘩や口論がヒートアップするなか、つい手が出てしまうこともありますが、人を殴ってしまうと罪に問われる恐れがあります。

そこで本記事では、人を殴ってしまった場合どんな罪に問われるのか、逮捕されるケースや対処法などを詳しく解説します。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、喧嘩で相手を殴ってしまった際の解決事案も複数あります。

初回の無料相談も承っておりますので、喧嘩して相手を殴ってしまい、罪に問われないか不安に思っている方がいればぜひ下記よりご連絡ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

喧嘩で人を殴ってしまったらどんな罪になるのか

喧嘩で人を殴ってしまうと、主に以下のような罪に問われる恐れがあります。

  • 暴行罪
  • 傷害罪
  • 傷害致死罪
  • 殺人未遂罪

詳しく解説します。

暴行罪

暴行罪は、相手に実際にケガをさせる行為だけでなく、相手の身体に対して有形力を行使することで成立します。

刑法208条

暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

引用:e-Gov法令検索「刑法」

相手に傷がつかなくても、痛みや恐怖心を与えるほどの行為であれば、暴行罪と見なされる可能性があります。

また、暴行罪が成立するためには、故意に暴行を加えたという意思も重要な要素です。

たとえ一瞬の感情で手が出た場合でも、その行動が「故意」と判断されると、言い逃れが難しくなります。

殴る、蹴る、押す、引っ張るなどの行為は暴行罪になる可能性があるため、覚えておきましょう。

傷害罪

喧嘩の中で相手を殴り、その結果として相手にケガを負わせてしまった場合、法的には「傷害罪」に該当する可能性があります。

傷害罪は、刑法第204条で規定されており、他人に対して身体的な損傷や健康状態の悪化を生じさせた場合に成立します。

刑法204条

人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:e-Gov法令検索「刑法」

ここでの「損傷」は、具体的に骨折や打撲といった明確な外傷だけでなく、痛みや腫れ、精神的なダメージによる健康状態の悪化なども含まれるでしょう。

軽微なケガに見える場合でも、相手の訴え次第では傷害罪として扱われるリスクがあるため、注意が必要です。

傷害致死罪

傷害致死罪は、刑法第205条で規定されており、他人に対して暴行を加えてケガをさせた結果、死亡という重大な結果を招いた場合に適用されます。

刑法205条

身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

引用:e-Gov法令検索「刑法」

特に相手を死亡させる意図がなかったとしても、傷害行為の結果として死に至った場合に成立してしまうのが傷害致死罪の特徴です。

たとえば、喧嘩の中で相手を殴った際に転倒させ、その際に頭を強打して死亡してしまった場合などが該当します。

このようなケースでは、相手の死因が直接的な殴打によるものか、間接的な結果によるものであったかに関わらず傷害行為との因果関係が認められる限り、傷害致死罪に問われるでしょう。

殺人未遂罪

喧嘩の中で相手を殴った行為が、相手の生命を奪おうとする意思に基づくものであった場合、法律上「殺人未遂罪」に問われる可能性があります。

殺人未遂罪は、刑法第199条および第203条で規定されており、殺人の実行に着手したものの、結果として相手が死亡しなかった場合に成立します。

この罪が問われるには、行為者に「殺意」があったことが重要な要件です。

さらに、殺人未遂罪では、実際に相手が死亡していなくても、致命傷を狙った行動自体が重く見られます。

たとえば、強い力で殴打したり、武器を使用したりする行為がこれに該当します。

また、行為者が「結果的に死ななかっただけで、相手を殺そうとしていた」と認識される場合には、暴行や傷害ではなく殺人未遂として厳しく追及されるでしょう。

喧嘩で人を殴ってしまったら罪に問われて逮捕される?

喧嘩して思わずカッとなり、相手のことを殴ってしまった場合、逮捕されるか不安に思う方もいるでしょう。

結論、逮捕の有無はケースバイケースです。本項では、以下2つについて深掘りしていきます。

  • 逮捕されるケース
  • 逮捕されないケース

逮捕されるケース

喧嘩で人を殴ってしまった場合、逮捕に至りやすいケースは、逮捕する必要性があるかどうかです。

ここでいう逮捕する必要がある場合は、「逃亡のおそれ」や「罪証隠滅のおそれ」が挙げられます。

逃亡のおそれは、暴行を加えた本人が事件現場から立ち去ろうとしたり、逃走の準備をしていると判断される行動が見られたりなどです。

これらを行うと、捜査の進行が妨げられる可能性があります。

証拠隠滅の恐れがある場合は、喧嘩で人を殴った直後に、加害者が目撃者に口止めを図ったり、現場に残った血痕や証拠物品を拭き取ったりするなどです。

罪を軽減させようとする行為が見受けられると、警察は事件の証拠が隠滅されるリスクを考慮します。

逮捕されないケース

逆に逮捕されないケースは、被害者が警察に対して被害届を出さない場合です。

喧嘩の際に双方が同意して和解した場合や、被害者が法的措置を望まない意向を明確に伝えた場合、事件としての捜査が行われない可能性があります。

特に家族や親しい友人間でのトラブルであれば、当事者間の話し合いによって解決することが重視され、警察は逮捕を回避するケースが多くなるでしょう。

喧嘩で人を殴ってしまった場合でも逮捕されなかったケースはあります。必ずしも逮捕されるわけではないので、逮捕を防ぎたい場合には適切な事後対応を尽くすことが適切です。

喧嘩で人を殴ってしまった場合の対処法

喧嘩で人を殴ってしまった場合、まずは下記3つの行動を取る必要があります。

  • 弁護士に相談して示談交渉を進める
  • 弁護士に相談して取り調べ対策を練る
  • 弁護士に相談して自首をする

詳しく解説します。

弁護士に相談して示談交渉を進める

弁護士は、法律的な視点から現状を整理し、最善の対策を立ててくれます。

特に傷害の程度に応じた適切な謝罪方法や補償内容を見極め、被害者との和解に向けた示談交渉を進める役割を担います。

弁護士に依頼することで、加害者本人が直接交渉にあたる必要がなくなり、感情的なやり取りを避けることが可能です。

これは、被害者が冷静に対応しやすくなるだけでなく、交渉がスムーズに進行するための手助けにもなるでしょう。

弁護士は、既に警察で捜査されている事件の場合、警察の担当者を通じて被害者側に示談交渉の申出を行います。警察から被害者に意思確認をした結果、連絡先の交換について被害者の了承が得られれば、弁護士限りで被害者との連絡を開始することが可能です。

弁護士に相談して取り調べ対策を練る

喧嘩で相手を殴ってしまった場合、逮捕や取り調べを受ける可能性があるため、弁護士に相談して取り調べ対策を練ることが大切です。

警察の取り調べは、事実関係を明確にするために行うものであり、どのように言動をすべきか、どのような証拠や状況が有利に働くかについて、あらかじめ知っておく必要があります。

弁護士は証拠の収集や、事件の背景を踏まえた対応策を練ることができるため、取り調べの際に不安や焦りを感じることなく、冷静に対応できるようなサポートをしてくれるでしょう。

喧嘩で人を殴ってしまった事件では、その経緯や暴行の内容などについて当事者間で言い分の大きく異なるケースが多く見られます。そのため、当事者間の言い分がどのように異なるのか、主要な争点はどこかという点を整理し有益な回答ができるよう取り調べ対策を取ります。

弁護士に相談して自首をする

自首をするかどうかは慎重に判断する必要があり、その際には必ず弁護士に相談することが重要です。

自首は、法的に見て反省の態度を示すものであり、積極的に問題解決に向けて行動していることを示すものとして評価される場合があります。

しかし、その一方で自首を行うことで、刑事責任が重くなる可能性もあるため、弁護士のアドバイスなしで行動することはおすすめしません。

弁護士に相談すれば、自首する前に自分の立場や事件の詳細をしっかりと整理し、その上で最も適切な行動を取るための計画を一緒に策定してくれます。

たとえば、自己の行動に対して適切な反省の意を示す方法や、被害者との和解を進めるための具体的な手段についてもアドバイスを受けるといった感じです。

自首後にどのように対応するかも一緒に考え、刑事手続きにおける適切なアプローチを助けてくれるため、事前に相談してから行動することをおすすめします。

人を殴ってしまった罪を認めて弁護士に相談するメリット

人を殴ってしまったことを悔やんで、今後の対応をどうすればいいか悩んでいる方は、速やかに弁護士へ相談することが大切です。

弁護士に相談するメリットは、主に以下の通りです。

  • 示談交渉で喧嘩相手との和解ができるように迅速に動いてもらえる
  • 軽い刑事処分ができるように動いてくれる
  • 示談が難しければ自首を検討してくれる
  • 人を殴った経緯を深掘りして防御活動を行える

詳しく解説します。

示談交渉で喧嘩相手との和解ができるように迅速に動いてもらえる

暴力行為が発生してしまったトラブルでは、早期に被害者との和解を図ることが、今後の法的手続きや刑罰の軽減に大きく影響します。

弁護士に相談すれば、喧嘩相手と話し合いを行い、できるだけ早く解決を目指すための戦略を立てます。

自分で示談交渉を行う場合、感情的になってしまい交渉が難航しがちですが、弁護士は冷静かつ客観的に交渉を進め、双方が納得できる結果を導き出してくれるのが強みです。

示談交渉で和解に至るかどうかは被害者と示談交渉が開始できるかどうかによります。示談交渉が開始でき、条件面のお話に移ることができれば基本的にはほぼすべて和解に至ることが可能でしょう。一方、示談交渉自体を拒否された場合は和解に至る確率はほとんどない状態となります。

軽い刑事処分ができるように動いてくれる

一般的に、暴力行為が発生した場合、内容や背景によって刑事処分が重くなるか軽くなるかが決まります。

弁護士は事件の詳細を精査し、加害者の反省意図や、今後の改善策を証明できる方法を考え、法的に有利な結果を得るためにサポートしてくれます。

たとえば、弁護士はあなたが早期に反省していることや被害者との和解に向けて努力していることを示す証拠を集め、裁判官や検察官に対して積極的にアピールするといった感じです。

弁護士が適切な対応をすれば、刑事事件としての処分が軽くなる可能性があるでしょう。

弁護士が適切な弁護活動を行った場合、結果が伴えば不起訴処分となり刑事処分を受けない結果となることも珍しくはありません。まずは弁護士に相談することがおすすめです。

示談が難しければ自首を検討してくれる

示談交渉がうまくいかない場合、被害者が和解に応じない、または示談条件が合わない場合があります。

そのような状況において、弁護士は自首という方法を提案し、最適な解決策を見つける手助けをしてくれます。

自首は、犯罪を犯した者が警察に自ら出頭し、罪を認めることによって、法的に処罰が軽減される場合がある手段です。

具体的には、加害者が自首を決断した際に、自首のタイミングや方法、警察への伝え方についてアドバイスを行い、円滑に進めるようサポートしてくれます。

自首をすることで、反省の態度が強調され、裁判所や検察が刑の軽減を考慮することがあるのです。

人を殴った経緯を深掘りして防御活動を行える

弁護士は、罪を認めた場合でも、その行為に至った背景や経緯を詳しく調査し、弁護に役立つ情報を収集します。

この過程は、ただ単に罪を認めるだけでなく、どのような状況でその行動に至ったのかを明確にし、刑事事件における適切な防御を構築するために重要です。

たとえば、自己防衛や過剰防衛の可能性がある場合、弁護士はその状況を詳しく調べます。

仮に殴った相手が先に挑発的な行動をとった場合や、恐怖を感じるような状況があった場合、それが事件の背景として考慮されることがあります。

弁護士は、そのような状況を法的に整理し、あなたが犯行に及んだ理由を裁判所に説明することで、刑罰の軽減を実現させてくれるでしょう。

そもそも喧嘩で殴ったら負けということを強く認識する

喧嘩が起こるのには理由が必ずありますが、どんな理由があれど人のことを殴ってはいけません。

たとえ相手から挑発されて腹が立って殴ったとしても殴るという行為自体、相手に外傷を与えることになる恐れがあり、暴行罪や傷害罪などに問われる可能性があります。

殴ったら負けという意識をしっかりともち、喧嘩に発展した場合は、冷静を保って話し合いで解決できるようにしましょう。

もし、話し合いに応じてくれないのであれば、警察を呼ぶなりして、ヒートアップする状況を作らないようにすることが大切です。

人を殴ってしまって罪に問われている場合は弁護士にご相談を

喧嘩で人を殴ってしまった場合、暴行罪や傷害罪などに該当する恐れがあり、最悪の場合、逮捕されるケースもゼロではありません。

そもそも相手が悪い状況だったとしても、人を殴る行為自体がよくありませんが、仮に殴ってしまった場合、その後の対応が重要になってきます。

特に喧嘩の場合、お互いの言い分があり、なかなか自分で解決することが困難です。少しでも速く和解ができるようにするには、弁護士への相談が欠かせません。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、喧嘩で相手を殴ってしまった際の解決事案も複数あります。

初回の無料相談も承っておりますので、喧嘩して相手を殴ってしまい、罪に問われないか不安に思っている方がいれば、ぜひ下記よりご連絡ください。

特設サイト:藤垣法律事務所

刑事事件の示談交渉は自分でできる?依頼可否の判断基準や弁護士に任せるメリットなどを解説

「刑事事件の示談交渉はどうやってすればいい?」
「そもそも刑事事件の示談交渉は自分でできる?」

上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。結論からお伝えすると、刑事事件の示談交渉は自分でも対応可能です。

しかし、ケースによっては弁護士に依頼するのを検討する必要があります。

本記事では、刑事事件の示談交渉を自分で行うか弁護士に依頼するかの判断基準や弁護士に依頼するメリットなどを詳しく解説します。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、示談交渉して早期解決した事案も複数あります。

初回の無料相談も承っておりますので、示談交渉に関するご相談やご依頼などがあれば、ぜひ下記よりご連絡ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

刑事事件の示談交渉を自分で行う際の手順

刑事事件の示談交渉を自分で行う際、主に以下のような手順で行います。

  1. 被害者へ連絡する
  2. 被害者に誠意を見せた謝罪を行い示談を交渉する
  3. 被害の状況を確認する
  4. 示談書作成の意向を申し出る
  5. 示談書の作成を行う

ただし、ここからお伝えする内容は、相手の連絡先を知っていることが前提です。連絡先がわからなければ自分で示談交渉はできませんので、ご理解ください。

それでは、詳しく解説します。

被害者へ連絡する

刑事事件において示談交渉を自分で行う際、最初のステップは被害者への連絡です。

被害者に連絡を取る際には、冷静で真摯な姿勢を保ち、自分の立場と意図を明確に伝えることが大切です。

連絡手段としては、電話や書面を通じて連絡を取ることが一般的で、直接会う場合には、事前に相手の都合を十分に確認しましょう。

示談交渉には被害者への連絡が不可欠ですが、自分で被害者に連絡を行う場合には示談交渉の目的であることが確実に伝わるよう努める必要があります。連絡の目的を被害者に誤解されてしまうと、トラブルにつながりやすいほか、逮捕の原因となる可能性も否定できません。

被害者に誠意を見せた謝罪を行い示談を交渉する

被害者と連絡が取れたら、被害者に対して誠意ある謝罪を行い、示談交渉を持ちかけましょう。

特に謝罪の場面では、被害者に対して敬意を持ち、礼儀正しい姿勢を保つことが大切です。

例えば、謝罪文を手書きで用意し、言葉に誠意がこもるように、しっかりと内容を考えた上で臨むことが望まれます。

また、謝罪の言葉だけでなく、事件によって相手に与えた迷惑や苦痛に対する理解や配慮を示すことが、被害者に対する真摯な態度を示すための鍵となります。

示談交渉を持ち掛ける際には、自分が一方的な加害者であると理解していること、示談は被害者へのお詫びを形にするためのものと考えていることを正しく把握してもらえるよう心がけましょう。

被害の状況を確認する

刑事事件で示談交渉を自分で進める際には、まず被害の状況を詳細に確認することが重要です。

自分の理解が不十分であると、示談交渉の場で適切な提案ができず、被害者に誠意が伝わらない可能性があるからです。

被害の範囲を確認する際には、被害者の物理的な損失(壊れた物品や治療費など)に加え、精神的な負担も十分に考慮し、損害が及んでいる範囲をできる限り網羅的に把握しましょう。

被害者は、加害者の立場からは想像できなかった損害や苦痛を感じていることが珍しくありません。そのため、被害状況の確認を行う際には、自分が想定していない内容の被害が生じている可能性や被害者側からさまざまな損害が主張される可能性をあらかじめ踏まえておきましょう。

示談書作成の意向を申し出る

刑事事件の示談交渉を自分で進める際には、最終的に示談書を作成する意向を被害者に丁寧に申し出ることが重要な手順となります。

示談書は、被害者と加害者の間で合意した条件を正式に文書として残すものであり、後々の誤解やトラブルを防ぐためにも必要不可欠です。

示談書の作成は、示談の内容が具体的に固まり、双方が合意に至った段階で申し出ると良いでしょう。

示談書作成の意向を申し出る際には、被害者の感情を害さないため、作成目的を十分に説明できるよう準備することが適切です。示談書にはトラブルの蒸し返し防止という面があることから、示談書作成の意向を示すことで被害者を信頼していないと理解される可能性があります。

示談書の作成を行う

示談書作成の意向を承諾してもらえたら、示談書の作成を行います。示談書の作成にあたっては、まず示談の具体的な条件を明確に反映させます。

これには、金銭的な補償がある場合の金額、支払い方法、期限といった情報をはじめ、示談の目的や内容、相互の同意事項を正確に記載してください。

また、合意内容には双方の署名と日付が必要であり、これによって示談が正式に成立したことが確認できる形を取ります。

示談書の作成を行う際には、解決内容として十分な条項が整っているかを十分に注意しましょう。一般的には、支払金額を明示する確認条項、支払方法などを特定する給付条項、当事者間に債権債務関係がないことを記載する清算条項が挙げられます。また、刑事事件の場合は、被害届の取り下げも内容に含めることが適切です。

刑事事件の示談交渉を自分で示談するべきケース

刑事事件の示談交渉を自分で示談するケースは、主に以下の通りです。

  • 被害者の連絡先を持っている
  • 被害者から許してもらえそうな雰囲気がある
  • 逮捕・勾留されていない

詳しく解説します。

被害者の連絡先を持っている

刑事事件の示談交渉を自分で行うのであれば、被害者の連絡先を持っていなければなりません。

被害者の連絡先を把握している場合、直接連絡を取って示談の申し出ができるため、弁護士を介さずに自分自身で交渉を進めやすくなります。

示談交渉を自分で進める際には、被害者が示談に応じる意思を持っているかどうかを最初に確認することが重要です。

被害者の立場や感情を理解し、負担をかけないよう配慮する姿勢を見せる必要があります。

加えて、連絡の際には、示談の目的が双方にとって公正であることを強調し、自らが誠意を持って対応する意思があることを伝えると、被害者も応じやすくなるでしょう。

被害者から許してもらえそうな雰囲気がある

被害者から許してもらえそうな雰囲気が感じられる場合、示談交渉を自分で行っても問題ありません。

この状況では、被害者が加害者に対して必ずしも強い敵意を持っておらず、示談に応じる可能性があるからです。

被害者の態度や言葉から示談の可能性を慎重に見極め、交渉に踏み切るかどうかを判断します。

例えば、事件後に被害者が感情的に冷静になっている様子がある場合や、一定の理解を示している様子が見られる場合、示談交渉の成立を目指す意義が高まるでしょう。

弁護士と連絡とっていいですよってなった時点で、示談できると認識しています。被害者側は警察に対して弁護士と示談してもいいですよってなってる状態なので、条件さえ整えば示談成立の可能性が高いです。

逮捕・勾留されていない

刑事事件において、逮捕や勾留されていない状況であれば、自分で示談交渉を行う選択肢が現実的となるケースです。

逮捕・勾留がされていないということは、身柄が拘束されず自由に行動できる状態にあるため、直接的な示談交渉の準備や実行が容易になります。

また、警察や検察の捜査が進行している最中であっても、身柄を拘束されていなければ被害者に誠意を見せやすい状況であり、示談交渉の機会を得やすくなるといえます。

刑事事件の示談交渉を自分で行わず弁護士に依頼した方がいいケース

一方、刑事事件の示談交渉を自分で行わず弁護士に依頼した方がいいケースは、主に以下の通りです。

  • 被害者の連絡先がわからない
  • 被害者の怒りの感情が大きい
  • 逮捕・勾留されている

詳しく解説します。

被害者の連絡先がわからない

刑事事件での示談交渉において、被害者の連絡先がわからない場合には、自分で交渉を進めるのではなく弁護士に依頼した方が望ましいです。

被害者の連絡先が不明であると、当然、直接の連絡や謝罪が難しいです。

加害者自身が無理に被害者の連絡先を調べようとすると、捜査機関に不信感を抱かせる結果となりかねず、事態を悪化させる恐れもあります。

弁護士に依頼すれば、弁護士が法的な手段や許可を通じて、警察や検察の協力を得て被害者と連絡を取るルートを確保できます。

被害者の怒りの感情が大きい

仮に被害者の連絡先を持っていたとしても、あまりに相手の怒りの感情が大きければ、自分で示談するのはおすすめできません。

被害者が大きな怒りを抱いている状況では、直接の対話がかえって感情を逆撫でしてしまい、示談交渉がこじれてしまう可能性があるからです。

弁護士が第三者として間に入ることで、感情的な衝突を回避し、冷静で公正な対話の場を作り出すことが可能です。

逮捕・勾留されている

逮捕・勾留されている場合には、自分で示談交渉を行うのではなく弁護士に依頼する方が適切です。

逮捕や勾留の状況では、加害者としての立場が弱いだけでなく、被害者と直接的なやり取りができません。

弁護士が代理人として交渉に関与することで、法的な観点から適切な手続きを踏んだ示談交渉をしてくれます。

相手が示談に応じない場合どうすればいい?

被害者の連絡先を持っていたとして、直接示談交渉を持ちかけたとしても、必ずしも応じてくれるわけではありません。中には、示談に応じない場合もあるでしょう。

そんな時は、まずは冷静にその理由を把握することが重要です。

示談交渉が進まない背景には、示談金が足りない、あるいは示談の条件が被害者にとって納得いくものではないなど、さまざまな要因が考えられます。

示談金が足りないのであれば、再度被害者の物理的な損失や精神的な苦痛などを考慮し、示談金を増やして再度提示することが必要です。

また、示談の条件が被害者にとって納得いくものではなければ、示談の条件を見直さなければなりません。

ただし、これらを1人で行うとなれば、専門的な知識も必要になってくるため、難航する恐れがあります。

可能であれば、弁護士に相談して示談交渉を依頼しましょう。

刑事事件の示談交渉を弁護士に依頼するメリット

刑事事件の示談交渉を弁護士に依頼するメリットは、主に以下の通りです。

  • 自分で交渉するよりも被害者が応じてくれやすくなる
  • 適正な金額での示談成立が望める
  • 早期に和解を得られる可能性がある

詳しく解説します。

自分で交渉するよりも被害者が応じてくれやすくなる

弁護士に依頼するメリットの1つに、自分で交渉するよりも示談に応じてくれやすくなることが挙げられます。

示談交渉を自分で行う場合、被害者との間に感情的な障壁が生じることがあります。

例えば、加害者として謝罪の言葉を伝えたとしても、相手が感情的に怒りや不安を抱えている場合、直接的な接触では心情を和らげることが難しく交渉が進まないといった感じです。

しかし、弁護士を通じて交渉を行う場合、双方に距離ができるため、感情的になることを防げます。

弁護士は冷静かつ客観的な立場から交渉を進めるため、感情に流されることなく法的な観点から解決策を提示できるでしょう。

適正な金額での示談成立が望める

示談金額の設定は、加害者側と被害者側の交渉によって決まるものですが、交渉がうまくいかない場合は、金額が過剰であったり、逆に低すぎたりすることがあります。

特に加害者が自分で交渉を行う場合、法的な基準に基づいた適切な金額を設定するのが困難です。

過度に高額な要求を受け入れてしまうことや、逆に被害者の損害を十分に補償できない金額で示談してしまうことも少なくありません。

弁護士は法的な知識と交渉力を持ち、過去の事例や相場を踏まえて適正な金額を提示してくれます。

過剰な金額の請求を避けるとともに、加害者にとっても負担のない範囲で現実的な金額を示談金として設定することが可能です。

早期に和解を得られる可能性がある

示談交渉は、加害者と被害者の双方が合意に達することで成立するものであり、その過程で多くの時間を要する場合もあります。

特に、感情的な対立や法的知識の不足、交渉スキルの違いなどが原因で、交渉が長引くことがあるでしょう。

弁護士に依頼すれば、過去の経験や法的知識を活かして、相手方とのコミュニケーションを円滑に進められます。

また、法的な観点から見ても、弁護士は相手方に対して明確かつ合理的な条件を提示することができ、相手が納得しやすい形で話を進めることが可能です。

示談のスピード感は、弁護士の対応や被害者側のご判断にもよりますが、早ければ2日〜3日間といった数日で成立させることも可能です。もちろん、被害者側のご判断に時間がかかるケースや設けるべき条項が多いケースでは、数週間かかる可能性もあります。

刑事事件の示談交渉は弁護士にお任せください

刑事事件の示談交渉を自分で行う場合、連絡先を持っているかどうかが鍵です。

連絡先を持っていなければ、いくら自分で行おうとしても困難であるため、弁護士に相談する必要があります。

仮に連絡先を持っているのであれば、自分で示談をすすめられますが、示談金の試算や示談書の作成など、法的な知識を踏まえて対応しなければならず、かなりの労力を使います。

弁護士に依頼すれば、示談交渉は全て行ってくれますし、適切な条件で早期解決を実現できるよう動いてくれるため、依頼を検討してみるのもおすすめです。

藤垣法律事務所は、500件を超えるさまざまな刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、示談交渉して早期解決した事案も複数あります。

初回の無料相談も承っておりますので、示談交渉に関するご相談やご依頼などがあれば、ぜひ下記よりご連絡ください。

特設サイト:藤垣法律事務所

児童ポルノで執行猶予を獲得できる確率|刑罰の内容や弁護士へ相談するメリットなども解説

「ポルノ関連の事件で逮捕された場合、執行猶予がつく可能性はあるのだろうか…」

そう思う方もいるのではないでしょうか。

結論、ポルノに関する事件でも、初犯で反省の意思が強く、被害者との示談が成立している場合には、執行猶予がつく可能性があります。

本記事では、児童ポルノで執行猶予を獲得できる確率や刑罰内容、執行猶予がつくケースなどを詳しく解説します。

藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、児童ポルノに関する解決実績も含まれています。

初回相談は無料ですので、不安な方はぜひ一度下記からご相談ください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

児童ポルノの執行猶予率

児童ポルノ禁止法違反における刑事裁判では、執行猶予が認められるかどうかは事案の性質や被告人の反省の度合いによって大きく異なります。

2023年度の検察統計調査によると、児童ポルノ禁止法違反で執行猶予がついた割合は、約37%でした。

一般的に、児童ポルノ事件は社会的非難が強く、量刑も厳しい傾向がありますが、全てのケースで実刑となるわけではありません。

とくに、初犯であったり、被害者への謝罪や示談が成立している場合には、執行猶予付き判決が下される可能性が一定程度あります。

そもそも児童ポルノとはどういう犯罪?逮捕されるのか

児童ポルノは、18歳未満の子どもが性的な内容で描写されている写真、映像、その他の記録物などです。

これらの記録物を制作、所持、配布する行為は日本国内で厳しく規制されており、児童の心身に対する深刻な被害を防ぐための措置として法的な取り締まりが強化されています。

ここからは、下記2つについて深掘りしていきます。

  • 児童ポルノ禁止法とは
  • 児童ポルノが発覚するケースとは

児童ポルノ禁止法とは

児童ポルノ禁止法は、18歳未満の児童を性的に搾取・虐待から保護するために制定された法律です。

児童を対象としたわいせつな写真や映像の制作、販売、提供、所持などが禁止されています。ここでいうわいせつは、下記のような行為です。

わいせつに該当する行為

  • 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
  • 二他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  • 三衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

引用:e-Gov法令検索「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」

児童ポルノは重い罰則が設けられており、所持しただけでも1年以下の懲役又は100万円以下の罰金になります。

提供の場合は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金、不特定または多数の者に提供してしまうと5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処されます。

児童ポルノが発覚するケースとは

児童ポルノが発覚するケースには、いくつかの要因が考えられます

まず考えられるのが、業者が摘発されることです。児童ポルノを販売していた業者が摘発されてしまうと、業者の保有する顧客リストから購入者が特定されます。

特定されたら、自宅に捜索が入り、発覚する可能性があるのです。

また、児童の補導の発覚する要因であり、警察に補導された際にスマートフォンを回収され、写真や動画を送ってた履歴でばれてしまいます。

さらに、捜査の過程で別の犯罪が捜査対象となっている際に偶然発覚するケースもあります。

たとえば、薬物犯罪や暴力事件の捜査中に、関係者が児童ポルノを所持していることが発覚することもあり、その場合も児童ポルノ法違反として追加の捜査や逮捕が行われるでしょう。

児童ポルノ事件で執行猶予を獲得できるケース

児童ポルノ事件で執行猶予を得るためには、裁判所に「更生の可能性が高い」と判断されることが重要です。

ここでは、執行猶予が認められやすい代表的な2つのケースについて解説します。

初犯かつ反省の意思が明確に認められる場合

児童ポルノ事件で重要な量刑判断要素の一つが、被告人が初犯であるかどうかです。

初犯の場合、再犯の可能性が低く、社会復帰の余地があると判断されやすいため、執行猶予が付与される可能性が比較的高くなります。

さらに、反省の意思が明確であることも大きな要素です。

たとえば、事件発覚後に速やかに警察へ出頭し、罪を認めたうえで被害者に謝罪している場合、誠実な対応として情状酌量の対象になります。

また、裁判では被告人の反省を示す具体的な行動も重視されます。

専門的な更生プログラムを受ける、カウンセリングを継続するなど、再発防止への取り組みが確認できると、裁判所は「再犯の可能性が低い」と判断しやすくなるでしょう。

被害者との示談が成立し、社会的制裁を十分に受けている場合

児童ポルノ事件では、被害者が存在する場合の示談成立が量刑判断に大きく影響します。

示談によって被害者の感情的損害が一定程度回復されたとみなされると、裁判所は情状を考慮し、執行猶予を付与する場合があります。

とくに、被告人自身が誠実に謝罪し、金銭的補償だけでなく再発防止の意思を明確に示していると、反省の深さとして高く評価されるでしょう。

また、社会的制裁の有無も重要な判断材料です。

事件によって職を失ったり、社会的信用を大きく失った場合、すでに一定の社会的制裁を受けていると考えられ、実刑を科す必要性が低いと判断されることがあります。

このような場合、執行猶予付き判決が出される可能性は高まります。

児童ポルノで逮捕されるケース

児童ポルノは、逮捕の可能性が高い事件です。犯罪を犯したと疑われるようなことをした場合や証拠隠滅や逃亡の可能性があるなどの場合、逮捕されやすくなります。

特に児童ポルノの削除は簡単にできるため、逮捕されるケースの多くは証拠隠滅の可能性だと考えられます。

実際に、令和5年版の犯罪白書では、児童買春・児童ポルノ禁止法違反で起訴された件数は年々増加傾向で、10年間で1,000件近く増えています。

西暦起訴件数
2012年2205
2013年2331
2014年2386
2015年2562
2016年2713
2017年3074
2018年3576
2019年3397
2020年3064
2021年3093
2022年3149

参考:令和5年版 犯罪白書 第1編/第2章/第2節

SNSが普及して便利な時代になったからこそ、より厳しく取締りが行われているのが伺えます。

ただし、100%逮捕されるかと言われるとそういうわけではなありません。

方法・内容が悪質である場合,児童の年齢が特に低い場合,事件数が際立って多い場合などは,逮捕される確率が高くなりやすい傾向にあります。

児童ポルノの事件は,逮捕される場合,されない場合いずれもあり得る事件類型です。その意味では,確率は半々と言えるでしょう。特に,性的な画像や映像を撮影したり送ってもらったりする製造の事件では,逮捕が懸念されやすいです。

児童ポルノで逮捕されたらどうなるのか

児童ポルノで逮捕された場合、主に以下のような流れになります。

  • 児童ポルノの家宅捜索
  • 児童ポルノにより逮捕・勾留
  • 検察官による処分の決定
  • 起訴された場合は裁判を受ける

詳しく解説します。

児童ポルノの家宅捜索

児童ポルノに関する疑いで逮捕されると、まず自宅や職場などに対する家宅捜索が行われます。

捜査機関は、逮捕された本人が違法な画像や動画を保管していないかを確認するため、コンピュータやスマートフォン、記録媒体(USBメモリや外付けハードディスクなど)を徹底的に調査します。

これには、削除されたデータの復元も含まれるため、表向きには見えないデータがあっても、解析によって発見されることが多いです。

さらに、家宅捜索の対象には、インターネットの履歴や通信記録も含まれ、他者とのやり取りやファイルの共有履歴も調べられます。

違法なコンテンツの取引や拡散に関与していたかどうかが確認され、法的責任を追及される場合があるでしょう。

児童ポルノにより逮捕・勾留

児童ポルノに関して逮捕されると、警察による取り調べとともに、最長で23日間の勾留が行われます。

特に逮捕・勾留の可能性が高いのは、児童ポルノの製造に該当する人です。

この勾留期間中、容疑者は警察や検察の取り調べを受け、関与の度合いや行為の詳細について尋問が行われます。

取り調べでは、違法なコンテンツの入手経路やその意図、他者への提供があったかどうかなどが重点的に確認されるため、対応には慎重さが求められるでしょう。

検察官による処分の決定

児童ポルノ関連で逮捕されると、最終的な処分は検察官によって決定されます。

逮捕後、警察の取り調べを経て、事件は検察へ送致され、ここで検察官が証拠や事情を検討し、起訴するかどうかを判断します。

収集された証拠が違法行為を裏付けるに十分か、本人の故意や悪質性がどの程度かが重要な検討材料です。

加えて、本人の反省の度合いや、再発防止に向けた具体的な取り組みが示されているかも処分決定に影響を与えるでしょう。

起訴された場合は裁判を受ける

児童ポルノ関連で起訴されると、被告人は正式な裁判手続きを受けなければなりません。

裁判では、まず検察側が提出した証拠や、被告人の行動の違法性について主張が行われ、続いて弁護側がそれに対する反論や情状酌量の余地を訴える場が設けられます。

裁判においては、違法行為の具体的な内容、社会的な影響、被告人の動機や反省の有無が審議の中心となり、これに基づいて量刑が決まります。

特に、児童ポルノ関連は社会的に厳しい目が向けられる犯罪であり、判決ではその重大性が重視されやすいでしょう。

児童ポルノ事件で弁護士ができること

万が一児童ポルノに該当してしまった行為を犯してしまった場合、すぐに弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士に相談すると、主に以下のような対応を行ってくれます。

  • 被害者と示談交渉
  • 生活環境の改善を提案
  • 自首の同行

詳しく解説します。

被害者と示談交渉

児童ポルノ事件において、弁護士が果たす役割の1つに、被害者との示談交渉があります。

示談とは、事件に関与した双方が法的手続きを経ることなく、問題を解決するために行う交渉のことです。

児童ポルノ事件の示談では、加害者が被害者に対して賠償金を支払うことで、被害者が加害者を告訴しない、または刑事訴訟を起こさないという合意を結ぶことが一般的です。

しかし、児童ポルノ事件のように深刻な性犯罪である場合、示談だけでは刑事責任を免れることはできません。

弁護士は、この点を十分に理解した上で、被害者との合意形成を進めるとともに、裁判やその他の法的手続きを見据えた対応を行います。

児童ポルノは、暴行や窃盗などの事件と比較すると示談交渉は比較的難しいです。刑罰を軽くすること自体はできますが、必ず不起訴処分になるというわけではないため、覚えておいてください。

生活環境の改善を提案

児童ポルノを犯した背景には、個人の生活環境や心理的な要因が考えられます。そのため、弁護士ができることとして、生活環境の改善を提案します。

例えば、依存症や精神的な問題が関係している場合、弁護士は性犯罪再犯防止のクリニックの紹介やカウンセリングの受け入れを提案すると言った感じです。

適切な改善案の提案により、加害者が問題の根本的な原因を認識し、治療や改善に向けた前向きな取り組みを始めることができます。

また、弁護士は、加害者が自らの行動に対して責任を持ち、再犯を防ぐための環境づくりを進めることを推奨し、家族や支援機関との連携も積極的に行ってくれるのもメリットです。

一般的には、監督してくださるご家族様と努力をする本人の三者間で、改善案を提案します。児童ポルノを犯してしまった原因を追求した上で、行動スケジュールの把握やSNSの使い方などといった具体的な対策方法をご教示いたします。

自首の同行

弁護士は、加害者の自首に同行できます。自首は、犯罪を犯した者が自らの意志で警察に出頭し、罪を認める行為です。

自首することは、加害者が反省していることを示し、また社会復帰に向けた第一歩となる場合もあります。

しかし、自首には法的なリスクも伴うため、弁護士のアドバイスとサポートが重要です。

具体的には、加害者が自首する前に、警察や検察とのやり取りについて法的なアドバイスを行い、自首することによる影響を説明します。

自首により、刑事処分が軽減される可能性があることや、反省の意を示すことが裁判で有利に働く場合があることも伝え、加害者が冷静に判断できるようにサポートします。

自首をした場合,刑事処分は軽くなることが通常です。弁護士と同行する形で自首をすれば、適切な方法で進めることができるため,より罪の軽減につながりやすくなります。

児童ポルノ事件で弁護士に依頼するメリット

早期釈放

児童ポルノ事件は,逮捕された場合でも早期釈放の余地が残っている場合は少なくありません。もっとも,早期釈放を目指す場合,具体的な活動は弁護士に委ねざるを得ないものです。接見で必要な話し合いを行ったり,ご家族と連絡を取り合ったり,捜査機関や裁判所に必要なアクションを尽くしたりと,早期釈放に向けて弁護士でしかできないことは多岐に渡ります。

逮捕後に早期釈放を実現できるかどうかは極めて大きな分岐点であり,早期釈放の利益が非常に大きいことを踏まえると,早期釈放に向けて適切な弁護士を選ぶ必要性はとても高いと言えるでしょう。

不起訴処分

児童ポルノ事件では,不起訴処分となる場合とならない場合の区別が明確にはできないことが少なくありません。例えば,児童との間で示談が成立したとしても,不起訴になるわけではなく,起訴不起訴を分ける基準は不明確なことも多く見られます。また,否認事件の場合,故意という内心の問題が起訴不起訴を分ける最大のポイントとなることも珍しくありませんが,故意の有無は客観的な事情を踏まえて第三者が判断しなければならず,やはり個別の判断とならざるを得ません。

そうすると,児童ポルノ事件で不起訴処分を獲得するための具体的な手段をどうすべきかは,個別事件の内容を踏まえた専門家の判断以外には決めることが困難でしょう。
適切な方針で不起訴処分を目指すためには,適切な方針を決めてくれる弁護士選びが肝心です。

適切な取り調べ対応

児童ポルノ事件の場合,取調べに対してどのような対応を取ったか,どのような回答をしたか,という点が最終的な結果を左右することも少なくありません。例えば,認め事件の場合,反省や後悔,謝罪といった意思を適切に表明することで,情状面での考慮を期待できる可能性が上がります。また,否認事件では,法的な争点を踏まえて取調べに臨むのとそうでないのとでは大きな差が生じます。

もっとも,適切な取調べ対応が具体的にどのようなものか,ということは,専門的な知識や経験がなければ判断が難しいものです。そのため,個別事件の内容に応じた適切な取調べ対応を尽くすためには,弁護士選びを十分に行い,信頼できる弁護士との間で協議を尽くすことが必要と言えます。

児童ポルノ事件の弁護士を選ぶ基準

刑事処分の見通しが正確であるか

弁護士の活動方針は,見込まれる刑事処分の内容,程度によって異なることが通常です。弁護活動の有無で大きく結果が異なるのであれば,その点を積極的に案内する必要があり,一方で活動を尽くしても結果に大差が見込まれない点があれば,そこに多大な費用を充てて弁護活動を依頼すべき,とは案内しないのが通常です。

そうすると,弁護士の案内が適切であるかは,その弁護士が持つ処分の見通しが正確であるか,という点と密接な関係を持つことになります。弁護士の見通しがあいまい又は不正確であれば,その弁護士の案内が適切な内容であることは期待できません。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士の見通しが正確であるかを重要な基準とすることをお勧めします。もっとも,内容そのものの正確さを評価することは難しいため,実際の検討に際しては,見通しが具体的であって専門的な知識や経験がなければ案内できない内容か,といったことを基準とするのが有効でしょう。

聴き取り能力が十分か

弁護士選びに際しては,法律相談を行い,弁護士に話を聞いてもらうことが必要です。そのため,自然と弁護士による聴き取りの内容,方法を目の当たりにすることが見込まれますが,この聴き取り能力には大きな個人差が見られやすいものです。
事件の内容を踏まえて必要十分な内容を聴き取る手順の適切さ,聴き取り時の相手への配慮や話の仕方などは,法律的な知識や専門性以上に千差万別と言えるでしょう。

この点,弁護士の聴き取り能力は,事件を正確に把握するというのみでなく,弁護士を通じて示談を試みる場合の結果にも影響を及ぼす可能性があります。特に児童ポルノ事件の場合,当事者間で言い分の異なることが非常に多く,児童側は話を伝聞で聞いたのみの親権者が窓口となりやすいため,感情的な衝突を回避しつつ円滑な解決を目指すには,弁護士の聴き取り能力が重要な要素となります。

弁護士選びに際しては,弁護士の聴き取り方法,内容が適切か,という点を判断材料とするのが有益でしょう。

弁護士費用の見通しは明確か

弁護士への依頼に際しては,弁護士費用の支払が必要となります。この点,弁護士費用の金額や,費用が発生する条件は,法律事務所によって様々に異なります。

この点,児童ポルノ事件の場合,逮捕されるかどうか,示談できるかどうか,起訴されるかどうかなど,見通しの不透明な点が多くなりがちです。また,余罪のある場合には,余罪の捜査や逮捕,起訴はあるか,といった点も,個別のケースによります。
そのため,弁護士費用に関しても,どの場合にどの程度の費用がかかるのか,ということが事前に明らかでなければ,弁護士費用がトータルでいくらかかり得るのか,見通しを持つことができません。弁護士選びの際には,ケースごとの弁護士費用の見通しが明確か,ということに留意するのが望ましいでしょう。

なお,適切な弁護士選びができれば,数ある可能性のうちどのケースに当たるかの性が高いか,という見立てを聞ける場合も少なくありません。

弁護士と円滑に連絡できる方法があるか

弁護士と連絡を取る方法や連絡の頻度は,弁護士により様々です。特に,「弁護士と連絡したくても連絡が取れない」という問題は,セカンドオピニオンとして相談をお受けする場合に最も多く寄せられるお話の一つです。
電話をしても常に不通となって折り返しがない,メールへの返信も全くない,といったように,弁護士との連絡が滞るという問題は生じてしまいがちです。

そのため,弁護士とはどのような方法で連絡が取れるか,どのような頻度で連絡が取れるか,という点を重要な判断基準の一つとすることは,事件解決のために有力でしょう。

なお,法律事務所によっては,事務職員が窓口になって弁護士が直接には対応しない運用であるケースも考えられます。そのような運用が希望に合わない場合は,依頼後の連絡方法を具体的に確認することも有益でしょう。

児童ポルノの逮捕に関するよくある質問

最後に、児童ポルノの逮捕に関するよくある質問の回答を3つご紹介します。

  • 児童ポルノは見ただけでも逮捕されるの?
  • 児童ポルノをダウンロードしてしまい削除しても逮捕されるの?
  • 児童ポルノで逮捕されたら実名報道されるの?

疑問点をあらかじめ解消できるよう、ぜひ参考にしてください。

児童ポルノは見ただけでも逮捕されるの?

児童ポルノを見ただけで逮捕されるのかという問題については、実際のところただ見るだけで逮捕されるわけではありません。

日本の法律では、児童ポルノの所持や製造、販売を厳しく禁じており、これに違反した場合には罰則が科されます。

しかし、ダウンロードして保存すれば児童ポルノの「所持」とみなされてしまい、刑罰の対象となるため、注意してください。

児童ポルノをダウンロードしてしまい削除しても逮捕されるの?

児童ポルノをダウンロードしたという時点で刑罰の対象になりますが、すぐに削除した場合は、児童ポルノ法違反をした確証が得られないため、逮捕されない可能性はあります。

ただし、先ほどもお伝えしたとおり、所持すれば刑罰対象になり、一度でもダウンロードしてしまうと、児童ポルノ禁止法違反に抵触します。

たとえ削除したとしても、警察の捜査によってデータを復元されることも十分考えられますので、絶対にダウンロードするのはやめましょう。

児童ポルノで逮捕されたら実名報道されるの?

児童ポルノは重い刑罰に当たるため、逮捕された場合、実名報道される可能性は高いです。

児童ポルノ事件によって逮捕されてしまい、実名報道されると、社会からは厳しい目が向けられるのはもちろん、社会的信用を失い、職や家族、友人などを失うリスクがあります。

今後の生活に多大なる悪影響を及ぼすため、絶対に児童ポルノ違反に該当する行為をするのはやめましょう。

児童ポルノで逮捕されたもしくはされる前に弁護士へご相談を

児童ポルノ違反に該当する行為をしてしまった場合、逮捕される可能性は正直高いです。

業者が摘発されたり、第三者から通報が入ったりなど、思わぬ出来事で発覚する恐れがあるため、絶対にしてはいけません。

もししてしまったら、速やかに弁護士に相談し、なるべく刑罰を軽くしてもらい、再発防止に務めることが大切です。

藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、児童ポルノに関する解決実績も含まれています。

迅速な対応と適切な解決策を速やかに提案させていただきます。初回相談は無料ですので、不安な方はぜひ一度下記からご相談ください。

特設サイト:藤垣法律事務所

痴漢の冤罪は弁護士に相談するべき!絶対にしてはいけない事や弁護活動の内容を解説

痴漢の冤罪に巻き込まれてしまった場合、対応を誤ると不利な状況に追い込まれる可能性があります。

やってもないのにやったと言われ、腹が立つかもしれませんが、一旦冷静になって対応することが大切です。

本記事では、痴漢の冤罪に巻き込まれた際のやってはいけないことや弁護士の対応内容などを詳しく解説します。

適切な痴漢冤罪の対策は、専門的な知識とサポートが欠かせません。

藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢冤罪を解決させた実績もあります。

スピーディかつ適切な対応で、痴漢の冤罪を防げるよう、努めておりますので、自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。

なお、痴漢冤罪で疑われた後の流れや初動対応の重要ポイントなどに関しては、以下の記事もご参照ください。
痴漢冤罪とは?疑われた場合の流れ・初動対応と判断ポイント

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

【痴漢冤罪】痴漢を疑われたら絶対にしてはいけないこと

痴漢の冤罪をかけられることは、男性であれば誰しもが有り得ることです。もし痴漢を疑われた場合、下記に該当するようなことは絶対にしてはいけません。

  • 逃げない
  • 謝罪をしない
  • 証人を集める
  • 相手の体には触れない

理由を詳しく解説します。

逃げない

痴漢の疑いをかけられた場合、絶対に避けるべき行動のひとつが「その場から逃げること」です。

たとえ無実であったとしても、逃げるという行動は、相手や周囲の人々に「罪を認めた」と捉えられるリスクがあり、状況を一層悪化させる可能性があります。

逃走を試みることで、警察や乗客、さらには防犯カメラの記録に「逃げた」という行為が残り、のちの立証において大きな不利となることも少なくありません。

また、逃げることは証言や証拠を揃えやすくする機会を自ら失うことにもつながります。

たとえば、その場にいる他の乗客や関係者から証言を得ることで、無実を証明する材料が得られる可能性がありますが、逃げてしまうとそのチャンスが失われ、誤解が強まってしまいます。

そのような状況に陥らないためにも、逃げずに堂々と「してないです」と主張することが大切です。

その場から離れるという行為自体は間違ってはないですが、突き飛ばしたり線路に飛び降りたりなどして逃げてしまうと、その行為自体が犯罪になってしまいます。なので、現行犯逮捕されることを防ぐために、逃げるというよりできる限り穏やかな方法でその場を立ち去りましょう。

謝罪をしない

無実であっても、思わず場を収めようとして「ごめんなさい」や「誤解を招いてすみません」といった謝罪の言葉を口にする方も少なくありません。

たとえ誤解や意図しない接触であったとしても、謝罪してしまうと、その場にいた人々や警察は謝罪を「容疑の事実」として受け取る恐れがあります。

そのため、謝罪は相手の主張を肯定しているという証拠として扱われ、無実を証明する上で大きなハードルとなるのです。

無実を証明し、冤罪の可能性を排除するためには、自分の信念を貫くしっかりした態度で「事実に基づいて」対応することが重要です。

ここも「逃げない」と同様なことにはなりますが、しっかりとやってないということを主張した上で、できる限り穏やかな方法でその場を立ち去りましょう。

闇雲に証人を集める

痴漢の疑いをかけられた場合、闇雲に証人を自分で集めようとすることはあまりおすすめできません。

闇雲に証人を集める行為は、無理やり味方をつけようとしているように見え、周囲に威圧感や不信感を与える可能性が高まります。

闇雲に証人を集めることを試みるよりも、冷静な態度で現場を維持し、自らの言動が記録されるのを待つほうが、無実を証明するためには良いでしょう。

かといって、自分だけの証言だと根拠が弱い場合があります。証人を集める場合は、自分の近くにいた人で、客観的に見てくれる人を選びましょう。

仮にいなかったとしても、痴漢の疑いをかけられたときから「やっていません」と宣言していることを証言してくれる人がいれば、それだけでも強い根拠となります。

痴漢冤罪の事件は、客観的な証拠が少なく,目撃証人の有無が結果を左右することも少なくありません。証人の記憶が明確であること,証人と当事者の間に利害関係がないことが重要なポイントになります。

相手の体には触れない

痴漢の疑いをかけられた際、相手の体に触れてはいけません。

無実を主張しようと焦ったあまりに、相手に近づいたり、誤解を解こうとして体に触れてしまうと、状況がさらに悪化するリスクが高まります。

たとえ意図が善意であっても、相手の体に触れる行為は、周囲に「反論の過程でさらに触れている」と見なされ、容疑が一層深まる原因となりかねません。

相手が恐怖を感じることで警察や周囲の目が厳しくなり、立場がますます不利になってしまう恐れもあるのです。

そのため、状況を悪化せないよう、相手の体に間違っても触れないようにしましょう。

【痴漢冤罪】痴漢を疑われたら際の対処法

反対に、痴漢を疑われたら際の対処法は、主に以下の通りです。

  • 勤務先や家族に一報を入れておく
  • すぐに弁護士へ相談する

詳しく解説します。

勤務先や家族に一報を入れておく

痴漢の疑いをかけられた場合、まず最初に勤務先や家族に一報を入れておくことが重要です。

冷静に対処しなければならない状況であると同時に、信頼できる人たちに現状を伝え、自分の立場や心情を理解してもらうためにも必要な対応となります。

こうした知らせを入れることで、勤務先や家族も状況を把握し、適切なサポートや助言が受けられる可能性が高まります。

また、逮捕や取り調べの過程に進む場合でも、あらかじめ連絡しておけば、不測の長期不在による心配や混乱を防ぐことができ、周囲への影響を最小限に抑えることが可能です。

すぐに弁護士へ相談する

無実である場合でも、状況の誤解や証拠の不十分さから、痴漢の容疑がかけられることは珍しくありません。

そのため、法律の専門家である弁護士に早めに相談すれば、今後の対処方針を明確にし、自分にとって有利な状況を作ることが可能です。

弁護士は法的な知識をもとに、容疑者としての権利や取るべき行動を正確に教えてくれるため、不必要な混乱や間違った行動を防ぐことができるでしょう。

藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢の冤罪案件にスピーディかつ適切な対応を行います。

自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。

痴漢冤罪で弁護士に相談したら対応してくれること

痴漢冤罪で弁護士に相談したあと、主に以下5つの対応をしてくれます。

  • 痴漢冤罪で逮捕されることを防ぐ
  • 仮に逮捕されたとしても早期に釈放させる
  • 家族や勤務先へ事情を説明する
  • 報道されることを防ぐ
  • 相手との示談交渉を行う

詳しく解説します。

痴漢冤罪で逮捕されることを防ぐ

痴漢冤罪の疑いをかけられた際に弁護士に相談すれば、逮捕を未然に防ぐための対策を取ってもらえる可能性が高まります。

痴漢の疑いがかけられると、本人の意図に関わらず逮捕や長期の拘束を受けるリスクがあり、日常生活や社会的信用に悪影響が及ぶ恐れがあるでしょう。

しかし、弁護士に相談すれば、逮捕の必要性がないことを主張し、被疑者が逃亡や証拠隠滅の危険性がないことを警察や検察に示すための法的な手続きを行います。

早期に対応することで、冤罪での逮捕のリスクを減らすことが可能です。

弁護士から捜査機関に対して,逮捕すべきでないことを根拠とともに主張します。なので、冤罪をかけられたらまずは迅速に弁護士へご相談しましょう。

仮に逮捕されたとしても早期に釈放させる

痴漢冤罪で逮捕されてしまった場合でも、弁護士に相談することで早期の釈放を目指す対応が可能です。

逮捕後は長期間の拘束が続く可能性があり、社会生活や仕事に大きな悪影響が生じますが、弁護士の介入により拘束期間を短縮するための対策ができます。

具体的には、弁護士は速やかに本人と接見し、事件の状況や無実を主張するための詳細を確認するといった感じです。

そして、警察や検察に対し、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを証明するための資料を提出し、早期の釈放を請求します。

いったん勾留されてしまうと、最大20日間は拘束されてしまいますので、勾留前に釈放されるためにも、弁護士への依頼が望ましいでしょう。

逮捕されてしまった場合,弁護士が裁判所への不服申し立ての手続などを講じることで,早期の釈放が実現されることも少なくありません。20日間勾留されてしまうと社会的に不利になるので、速やかに弁護士へご相談しましょう。

家族や勤務先へ事情を説明する

痴漢の疑いをかけられると、逮捕や取り調べが行われる可能性があり、家族や職場に突然の不在や事態についての説明ができなくなることが考えられます。

こうした状況では、周囲の人々が本人の状況を把握できず、誤解や心配を招いてしまうことも少なくありません。

そのため、信頼できる弁護士が間に入って、家族や勤務先に必要な説明を行うことが重要です。

具体的には、弁護士が現在の状況について適切かつ冷静な説明を行い、冤罪である可能性、また今後の対応策を伝えてくれ、不安を和らげてくれます。

さらに、勤務先には不在の理由や今後の見通しについて法的に正確な情報が伝わり、職場での信頼を保つための配慮が行われます。

法的知識に基づいて、関係者に対し適切な説明を行い、本人の状況に対する理解を得ることができるのは、社会的な信用度を下げないためにも必要な要素といえるでしょう。

家族や勤務先へ事情の説明が必要となる場合には,弁護士から冤罪であることも含めて適切な説明は行います。

報道されることを防ぐ

冤罪の事件が報道されると、無実であっても社会的なイメージダウンやプライバシーの侵害が発生し、後々の生活に大きな影響を与えることになります。

特にメディアが事件を大袈裟に取り上げる場合、誤解を招いたり、無実であることが証明されたりしても社会的な信頼を回復するのは正直大変です。

弁護士は、まず事件が公に報道されないように警察や検察と連携し、報道機関への情報提供を制限する方法を取ります。

例えば、事件の詳細が公開されないように取り計らい、プライバシーを守るための法的措置を講じるといった感じです。

また、弁護士が介入することによって、警察や関係機関に対して、未確認の段階でのメディアへの情報漏洩を防ぐための圧力をかけることができます。

弁護士から捜査機関に対し,報道機関への情報共有を控えるよう求めることができます。また、報道機関に対して報道を控えるよう要求することもできるので、社会的信用を失わないためにも、速やかに弁護士へご相談しましょう。

相手との示談交渉を行う

痴漢の疑いをかけられた場合、弁護士に依頼すれば自分の代わりに示談交渉を行ってくれます。

まず、事案の詳細を確認し、冤罪であることが証明される前提で、相手に対して適切な対応をとるよう交渉を始めます。

示談交渉は、双方にとって円満に解決するための方法であり、冤罪が公に広がる前に解決することで、相手が求める解決策と無実であることを証明することが可能です。

弁護士が介入することで、感情的な対立を避け、冷静で法的な立場から交渉を行うことができ、無用なトラブルを防ぎます。

冤罪であることを前提に,当事者間で解決することを目指す示談交渉の試みも可能です。

痴漢冤罪で弁護士に相談する際の費用相場とは

痴漢冤罪で弁護士に相談する際、気になるのは費用かと思いますが、成果報酬というものが発生する以上、一概に〇〇円と断定はできません。

特に不起訴や無罪を実現させるためには、弁護士の労力がかかるため、100万円前後はかかると見ておいた方が良いでしょう。

藤垣法律事務所の費用相場は、以下の通りです。

費用相場
法律相談料初回無料 2回目以降30分ごと5,500円~
着手金33万円~
成功報酬不起訴報酬+33万円 示談報酬+22万円
出張日当大宮駅からの移動時間30分ごと5,500円~
実費発生した実額

それぞれ費用がかかるタイミングが異なりますが、最低でも60万円ほどかかることがわかります。

上記費用はあくまで目安となるため、詳しくは下記よりご相談ください。

お問い合わせ

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※お電話はタップで発信できます。メールは問い合わせフォームにアクセスできます。

痴漢冤罪に関するよくある質問

最後に、痴漢冤罪に関するよくある質問のご回答を行います。

  • 痴漢冤罪を訴え返すことは可能?
  • 痴漢冤罪は繊維鑑定で証明することは可能?
  • 痴漢を疑われて一応現場は離れましたがすぐに弁護士に相談するべき?

疑問点をあらかじめ解消できるよう、ぜひ参考にしてください。

痴漢冤罪を訴え返すことは可能?

痴漢冤罪の種類も2パターンあり、「本当に間違って痴漢だと思っていたパターン」と「示談金目的で痴漢冤罪をかけているパターン」です。

前者であれば、実際に被害に遭い、あなたに痴漢をされたと思い込んでいる状態なので、訴え返すことは難しいですが、後者であれば悪質性があります。

つまり、冤罪の被害に遭った場合、法的には名誉毀損や虚偽告訴などを理由に訴え返すことが可能です。

訴え返すための具体的な手段としては、虚偽告訴罪が挙げられます。

もし、痴漢の嫌疑をかけられた側が無実であり、相手が事実を捏造して告訴を行った場合、その告訴が虚偽であったことが証明されれば、告訴した側が虚偽告訴罪に問われる可能性があります。

この場合、冤罪をかけられた側は被害者として、名誉回復を求めるために法的措置を取ることが可能です。

痴漢冤罪は繊維鑑定で証明することは可能?

痴漢冤罪を繊維鑑定で証明することは、理論的には可能ですが、実際にはその有効性には限界があります。

繊維鑑定は、特定の状況下で証拠となり得る場合がありますが、痴漢冤罪の証明に関しては、他の証拠と比較して優先度が低いことが多いです。

繊維鑑定は、衣服に付着した繊維や衣類に付着した皮膚の細胞などを解析することで、犯行の有無や関与の証拠を示すことを目的とします。

しかし、痴漢冤罪の場合、重要なのは加害者とされる人物の手が実際に被害者の体に触れた証拠や、被害者がその状況をどのように証言できるかという点です。

繊維の付着があったとしても、それが犯行の証拠となるとは限らず、被害者がその場で身につけていた衣服や周囲の状況によって繊維が付着した可能性もあるため、証拠としての確実性は低くなります。

痴漢を疑われて一応現場は離れましたがすぐに弁護士に相談するべき?

痴漢を疑われた場合、現場を離れた後にすぐに弁護士に相談するべきかどうかについては、確実に相談することをおすすめします。

痴漢の冤罪は間違った対応をすると、後々自分に不利な状況を招く可能性があります。

そのため、現場を離れた後に冷静に行動することが重要であり、弁護士に相談すれば、迅速に適切なアドバイスを受けることができ、誤った判断による不利益を避けることが可能です。

痴漢冤罪をかけられたらすぐに弁護士へ相談を!

痴漢冤罪をかけられた場合、逃げたり謝罪をしたりしないことが先決です。自分はやってないことを主張し、冷静に対処することが必要となります。

ただし、いくら主張したとしても、なかなか事態が好転することがない場合も多々あります。そんな時は、弁護士に相談することが必要です。

藤垣法律事務所は、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、痴漢冤罪を解決させた実績もあります。

スピーディかつ適切な対応で、痴漢の冤罪を防げるよう、努めておりますので、自分もしくは知り合いが痴漢の冤罪にかけられて困っている場合、ぜひ下記からお問い合わせください。

特設サイト:藤垣法律事務所

万引きした場合は弁護士に依頼するべき?依頼しない方がいいケースや費用相場などを徹底解説

万引きをしてしまったものの、今後どうするべきか、法律の専門家である弁護士に相談するべきか悩んでいる方もいるでしょう。

万引きは軽い気持ちで犯してしまうことも多いものの、その影響は意外にも大きく、放置すると刑罰が重くなってしまう恐れがあります。

本記事では、万引きした場合は弁護士に依頼するべきかどうかをご紹介し、費用相場も詳しく解説します。

藤垣法律事務所は、万引き事件を含む、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、スピーディな対応を行っております。

特に万引き事件は、少しでも早い対応が必要になるため、お困りごとがあればぜひ下記からお問い合わせください。

この記事の監修者

藤垣圭介

藤垣法律事務所
代表 藤垣 圭介

全国に支店を展開する弁護士法人で埼玉支部長を務めた後、2024年7月に独立開業。
これまでに刑事事件500件以上、交通事故案件1,000件以上に携わり、豊富な経験と実績を持つ。
トラブルに巻き込まれて不安を抱える方に対し、迅速かつ的確な対応で、安心と信頼を届けることを信条としている。

万引きの刑罰内容

万引きという行為自体が軽犯罪法や刑法に基づく違反とされるため、法律で厳しく定められています。

万引きは窃盗罪に該当し、その刑罰は懲役刑や罰金刑が課されることがあります。

具体的にいうと、刑法第235条により、窃盗罪として扱われると「10年以下の懲役または50万円以下の罰金(参考:e-Gov法令検索)」が科される恐れがあるのです。

窃盗罪に該当する行為は、以下の通りです。

  • 他人の占有する財物
  • 窃取
  • 不法領得の意思

これらの行為を行うと、刑罰の対象となるため、逮捕されてしまう可能性があります。

万引きしてしまった際に弁護士に依頼するケース

万引きしてしまった際、自分が逮捕されてしまうのかどうか不安になることもあるでしょう。

そんな時、弁護士に相談するのがおすすめですが、必ずしも弁護士を活用するのがいいとは言い切れません。

万引きしてしまった際に弁護士に依頼するケースは、主に以下の通りです。

  • 過去に万引きや窃盗など前科があるケース
  • 万引きで逮捕されたケース
  • 万引きで後日逮捕の可能性があるケース
  • 営利目的で万引きをしたケース
  • 依頼している弁護士の対応に不満があるケース

詳しく解説します。

過去に万引きや窃盗など前科があるケース

過去に万引きや窃盗で前科がある場合、再度万引きをしてしまうと、初犯とは異なる厳しい法的な処分が予想されるため、弁護士への依頼が強く推奨されます。

前科がある場合、裁判所や検察が再犯を重く見て処罰を厳格化する傾向が強くなり、執行猶予が認められにくくなる可能性が高まります。

そのため、状況に応じては懲役刑が科されるリスクが高くなり、刑事手続きの早い段階で弁護士が介入し、可能な限りの弁護活動を行うことが重要です。

「過去に万引きや窃盗など前科がある」場合、常習性があるとみなされ、前科のときよりも重い罪になる可能性が高いです。ただし、手段を尽くすことで処分を軽くするなどを図ることはできます。

万引きで逮捕されたケース

逮捕後は警察署での取り調べや勾留が続き、その間の行動や対応が今後の処分に大きく影響を与えます。

ここで避けなければいけないのが、最大20日間の勾留期間です。仮に20日間拘束された場合、会社をクビになったり、学生の場合は学校生活に支障をきたしたりなどのリスクがあります。

弁護士に依頼すれば、取り調べにおける適切な対応についてアドバイスを受けられるほか、不利な証言を防ぐための指導が得られます。

処分を少しでも軽減するための重要なサポートを受けられるでしょう。

後日逮捕の可能性がある状況で弁護士への相談をしないでいるとある日突然に逮捕され、警察の留置施設に収容されてしまう恐れがあります。万引き事件に心当たりがあり、警察の捜査や逮捕が懸念される場合にはできるだけ早く弁護士への相談・依頼を行うことをおすすめします。

万引きで後日逮捕の可能性があるケース

万引きをした後、その場で発覚しなかった場合でも、後日逮捕される可能性があります。

店側が防犯カメラの映像などを通じて不審な行動を確認し、被害届を出すことで捜査が開始されるケースが多いため、安心できる状況ではありません。

防犯カメラの映像が決定的な証拠となって逮捕に繋がる場合、被疑者は突然の逮捕に備える準備が整っていないことが多く、慌ててしまうでしょう。

こうしたケースでは、早い段階で弁護士に依頼することで、適切な対応や対策を取るための支援が得られます。

罪が重くなるのはケースバイケースですが、万引きしているのに相談もせず黙っている場合は繰り返して万引きしているケースが多いと考えられます。回数を重ねている方が処分として重くなる傾向があるので、速やかに弁護士に相談しましょう。

営利目的で万引きをしたケース

営利目的とは、盗んだ物を転売して利益を得る意図がある場合であり、「偶発的な犯行」と異なり、計画性や悪質性が高いとみなされます。

このようなケースでは、逮捕や勾留、さらに起訴に至るリスクが大きいため、早急に弁護士に依頼し、適切な対応を取ることが重要です。

弁護士に依頼するメリットとしては、まず刑事処分の軽減に向けた効果的な弁護活動を受けられることが挙げられます。

営利目的の犯行は検察官や裁判所から重い評価を受けやすいため、通常よりも厳しい起訴や刑罰が予想されるでしょう。

弁護士が早い段階から介入し、被疑者の背景や動機を詳しく説明し、情状酌量の余地を示すことで、量刑の軽減を目指すことが可能です。

実際に売ってしまったかどうかが刑の重さに直結するわけではなく、営利目的で万引きをする行為自体が営利目的がない場合よりも重い罪の対象になりやすいです。

依頼している弁護士の対応に不満があるケース

弁護士との関係が円滑でなければ、不安が増したり、最善の結果を得ることが難しくなる可能性があります。

不満の理由は多岐にわたり、進捗報告が遅い、対応が不十分、説明が曖昧など、依頼者の要望や疑問にしっかりと向き合っていないと感じることが多いです。

万引きのケースで特に重要なのは、取り調べでの適切な対応や、起訴回避に向けた交渉、示談成立のための迅速な行動です。

しかし、こうした基本的な対応が不十分だと、依頼者は精神的に追い詰められ、信頼関係が損なわれてしまうでしょう。

もし依頼している弁護士の対応に不満があるケースは、万引き事件に強く、かつ迅速対応してくれる弁護士に乗り換えを検討しましょう。

当事務所では、迅速対応に強みがあり、スピーディーな弁護活動で事件解決のお力添えをしております。実際に不起訴に繋げたり、逮捕されたけど速やかに釈放されたりなど、同種事件の解決実績も複数ありますので、ぜひご相談していただければと思います。

万引きした際に弁護士に依頼しない方がいいケース

万引きした際、弁護士に依頼しない方がいいケースとして挙げられるのは、初犯であり、被害店舗が明らかに許している場合です。

多くの初犯者の場合、逮捕されることなく警察での事情聴取や簡単な取り調べのみで処理され、起訴されずに警告や指導で終わる可能性が高いからです。

特に万引きの規模が小さく、故意性や計画性が低いと判断されると、社会的な更生が期待できるとして厳重な処分を避けられることもあります。

また、被害店舗が許している場合は、店舗側が被害届を取り下げたり、そもそも提出しなかったりする可能性が高いため、刑事事件として進行しないでしょう。

逆に初犯だったとしても店舗側が許してくれていなければ弁護士に依頼する必要があります。

万引きの初犯ケースについては、下記の記事で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。

関連記事:万引き事件は初犯だとどうなる?前科や余罪の影響も解説

万引き事件で弁護士に依頼するメリット

早期釈放

万引き事件の場合,逮捕後の早期釈放を目指すべきケースが非常に多い傾向にあります。逮捕直後から適切な対応を尽くした場合とそうでない場合とでは,釈放されるタイミングに大きな差が生じることも珍しくありません。早期釈放の可能性があり得るからこそ,早期釈放に向けた動きは十分に取るべきです。

具体的には,やはり弁護士に依頼し,法的手続に沿って釈放に向けた弁護活動を尽くしてもらうことが最も有益です。弁護士であれば,被疑者本人と十分にコミュニケーションを取ることができる上,検察官や裁判官に対して適切な情報提供や申立てを行いながら,早期釈放のために可能な手段を尽くすことが可能です。

処分軽減

万引き事件は,内容次第では不起訴処分が十分に目指せる事件類型です。不起訴処分となれば,前科が付かずに手続が終了し,事件の悪影響は最小限に抑えられるでしょう。

もっとも,処分の軽減を目指すための具体的な行動は,自分で判断して行うことが困難なものと言わざるを得ません。何をするべきか,という選択が困難であるのみならず,そもそも弁護士を間に挟まなければできないことも少なくないためです。

そのため,万引き事件で処分の軽減を目指す動きを尽くし,不起訴処分の獲得を希望したい場合には,対応に適した弁護士を選ぶ必要があるでしょう。

前科前歴がある場合の対処

万引き事件の場合,1回だけ行った,というケースが非常に少なく,前科前歴のある場合も多く見られます。一般的に,同種の事件を繰り返してしまうと,繰り返すごとに刑事処分は重くなっていくことになります。
そのため,前科前歴がある場合には,それだけ重い刑事処分が科せられる可能性を考慮する必要がある,ということになるでしょう。

前科前歴があり,より十分な対応を尽くさないと重い刑罰が懸念されるという場合には,弁護士に依頼をして適切な弁護活動を行ってもらう必要が大きいと言えます。結果が出た段階で後悔することを防ぐため,事前に弁護士選びを行うべきでしょう。

更生や治療

万引き事件の加害者となってしまう原因には,病的なものが影響しているケースもあります。「クレプトマニア」(窃盗症)と呼ばれるものが代表例です。
事件の原因が病的なものである場合,刑事処分の軽減を目指すと同時に再発防止のための医学的なアプローチが必要となります。通院治療などを通じて,万引き行為への病気の影響を防げなければ,事件の十分な解決とは言えません。

自分の万引き事件が病的な原因で起きていると考える場合には,弁護士に依頼し,原因の解決についても相談を試みることが有益です。また,実際に通院治療などを行い,これを弁護士に主張などしてもらうことで,治療の努力をしたことが刑事処分の軽減につながる効果も期待できます。

万引き事件で弁護士に依頼するタイミング

逮捕されたとき

万引き事件での逮捕は,現行犯であることが非常に多いです。逮捕される事件では,現場で店員等に発覚し,警察に引き渡される流れが大多数でしょう。
一方,万引き事件は,類型的に重大犯罪との理解はされづらいため,逮捕されたとしてもその後に早期釈放が期待できる場合も少なくありません。早ければ,逮捕の翌日や翌々日に釈放となり,社会生活に復帰できる可能性もあり得るところです。そうなれば,逮捕による生活への影響は最小限に抑えることができるでしょう。

そのため,万引き事件で逮捕されたときは,早期釈放を目指すために弁護士を選ぶべき重要なタイミングということができます。適切な弁護士選びをし,弁護士に十分な弁護活動を尽くしてもらうことで,早期釈放の可能性はより高くなるでしょう。

また,逮捕やその後の早期釈放は,あくまで捜査の初期段階に過ぎないため,最終的な処分を軽減するための対応も必要不可欠です。この点,逮捕などの早い段階で弁護士に依頼し,適切な方針を立てることができれば,最終的な刑事処分にとっても有益な効果が期待できるでしょう。不起訴処分を目指す対応は,逮捕段階から始まっていると言っても過言ではありません。

呼び出しを受けたとき

万引き事件では,後日になって被疑者が特定でき,警察が被疑者を呼び出す流れも非常に多く見られます。警察の呼び出しを受けた場合は,警察署での取り調べが行われることを想定するのが適切です。
もっとも,取調べでどのような対応をするべきか,何が聞かれ,何を回答すべきかという点は,万引き事件の取り扱いに精通していないと判断は困難です。対応時の注意点なども,個別の事件によって異なる可能性があるため,一概には指摘できないところがあります。

この点,万引き事件の弁護活動に適した弁護士を選ぶことができれば,呼び出しに対する適切な対応や供述の方針などを事前に確認することが可能です。事前に適切な方針を立てることができれば,呼び出しへの対応は格段に容易なものになるでしょう。

自首をしたいとき

万引き事件では,被害者であるお店側が損害の内容を特定できていなかったり,そもそも被害の事実を把握していなかったりと,具体的な刑事事件の捜査に至るまでに時間のかかるケースが少なくありません。万引き事件の捜査は,お店側が警察に被害申告することで開始する場合がほとんどであるため,お店側が十分に事件を把握するまでは捜査が開始しない,という流れになりやすいのです。

そのため,万引き事件は,捜査が開始される前に自ら警察に出頭(自首)することが可能になりやすい事件類型であると言えます。自首が成立する場合には,警察の取り扱いとして逮捕がされにくくなったり,最終的な刑事処分も不起訴処分などの軽微なものになりやすかったりと,有益な効果が期待できる場合も多いでしょう。

この点,自首を試みる場合には,弁護士選びの上,弁護士と一緒に適切な方法で行うことが望ましいでしょう。手続に精通した弁護士が主導して自首することで,自首のメリットがより大きくなる効果も期待できます。

裁判を控えているとき

万引き事件で起訴され,公開の裁判(公判)を控える状況になった場合には,適切な弁護士選びが非常に重要となります。
万引き事件で公判を控えるケースというのは,前科や余罪が多数あったり,事件の内容や規模が悪質と理解されるものであったりと,実刑判決などの重大な刑事罰が懸念される場合が少なくありません。軽微な処分で済むのであれば,公判を行う必要はないため,公判に至った場合には万全の対応をすべき必要が非常に大きいと考えるのが適切でしょう。

そのため,公判を控える状況にある場合には,公判対応に適した弁護士を選び,実刑判決などの重大な刑事処罰を避けるための十分な準備と対応を尽くすことを強くお勧めします。また,刑事弁護に長けた弁護士に依頼すれば,結果の具体的な見通しが分かり,処分軽減のためにすべきこともより明確にすることができるでしょう。

万引きした際の弁護士に依頼する費用相場と内訳

弁護士に依頼する際、気になるのは費用でしょう。着手金や成果報酬などは、弁護士事務所によって異なりますが、大体全て含めると90万円〜100万円が一般的です。

かかる費用の内訳は主に以下の通りです。

  • 法律相談料
  • 着手金
  • 接見費用
  • 成功報酬
  • 日当
  • 実費

詳しく解説します。

法律相談料

万引きの問題で弁護士に依頼する際にかかる費用のうち、最初に発生するのが法律相談料です。

法律相談料は、弁護士と面談して状況を相談し、事件の概要や解決の方針についてアドバイスを受けるための費用です。

一般的には、30分から1時間の面談で5,000円から1万円ほどが相場とされていますが、弁護士によっては初回の相談を無料で提供している場合もあります。

当事務所では、初回無料相談を設けております。 2回目以降の場合は、30分ごと5,500円となります。

着手金

万引き事件で弁護士に依頼する場合、着手金は依頼を正式に受けた際に支払う初期費用として重要です。

この着手金は、弁護士が事件の処理を開始するための費用となります。着手金の相場はおおむね30万円以上かかるのが一般的です。

万引きで逮捕された場合や、被害者との示談が求められる場合など、弁護士の関与が深まるほど、その着手金の額も高くなる傾向にあります。

当事務所では、着手金は33万円からとさせていただいております。

接見費用

万引きで逮捕された場合、弁護士が依頼者と直接会って事情を聴取したり、法的アドバイスを行ったりするために発生する費用が接見費用です。

拘置所や警察署に足を運んで行うため、時間と手間がかかることから発生する費用となります。

接見費用の相場は、1回あたり1万円から3万円程度が一般的ですが、距離や面会の内容によって変動することもあります。

当事務所では、接見費用は日当という項目に該当し、大宮駅からの移動時間30分ごと5,500円からとさせていただいております。

成功報酬

弁護士に依頼する際、成功報酬は依頼の成果に応じて支払われる費用です。

成功報酬は、弁護士が依頼者のために有利な結果を得た場合に支払われるもので、特に示談交渉や不起訴処分を目指す場合などに発生することが一般的です。

成功報酬の額は、事件の難易度や弁護士の報酬体系によって異なるものの、成功報酬として設定される額は通常、数十万円に及ぶことがあります。

当事務所では、成果報酬は着手金にプラスする形をとらせていただいております。不起訴であれば着手金にプラス33万円、示談成立の場合は着手金に22万円などといった感じです。

日当

日当は、弁護士が依頼者のために行う活動の一部に対して、一定の日数にもとづいて支払われるものです。

特に裁判所への出廷や長時間にわたる交渉、調査活動などが関わる場合に発生します。

例えば、万引き事件において裁判が長引く可能性がある場合、弁護士は出廷や法廷での弁護活動を行うため、1日単位で日当が設定されることがあります。

日当の相場は、弁護士の経験や事務所の方針、事件の規模により異なりますが、一般的には1日あたり3万円から10万円程度が相場です。

当事務所では、日当は大宮駅からの移動時間30分ごと5,500円からとさせていただいております。

実費

実費とは、弁護士が事件を進めるために実際に支出した費用を指し、依頼者がその費用を負担することになります。

具体的には、交通費や郵送費、証拠収集にかかる費用、鑑定料、裁判所への申立てに必要な手数料などが含まれます。

実費が発生しないプランもありますが、特に遠距離移動がある場合だと、発生してしまうでしょう。

当事務所では、実費は発生した実額でご請求いたします。

万引きしてしまい弁護士に依頼する際の事務所の選び方

万引きをしてしまい、弁護士に相談したい場合、どの事務所を選べばいいか迷うでしょう。

主な選び方は、以下の通りです。

  • 解決実績があるか
  • 迅速に対応してくれるか
  • 再犯防止のために協力してくれるか

詳しく解説します。

解決実績があるか

万引きは、一般的な民事訴訟とは異なり刑事事件として扱われることが多いため、弁護士が過去にどのような実績を持っているかが重要です。

刑事事件全体を対応しており、数多くの実績を持っている弁護士もいれば、万引きや窃盗事件に特化した弁護士も存在します。

万引きに関して過去に多くの成功事例を持つ弁護士であれば、その実績をもとに効果的な戦略を立てることができ、依頼者にとって安心感が得られます。

ホームページや口コミなどを確認した上で、依頼するか検討しましょう。

迅速に対応してくれるか

万引きが発覚した直後は、店内の防犯カメラによって捜査が進むため、状況が急速に進展する可能性があります。

そのため、対応が遅れると、被害者や警察からの対応が不利な方向に進むでしょう。

弁護士が迅速に対応できるかどうかは、その後の法的な進展を大きく左右する要素です。

例えば、万引きが発覚した後に警察の取り調べや事情聴取が行われる前に、弁護士が迅速に関与することで、逮捕や勾留を避けたり、逮捕後に早期に釈放を実現したりする可能性が高まります。

こうした迅速な対応が、後々の刑事手続きにおいても有利に働くことが多いため、依頼者にとって重要なポイントです。

再犯防止のために協力してくれるか

万引きで弁護士に依頼する際、単に事件の法的な解決を求めるだけでなく、その後の再犯防止のためにどのように協力してくれるかを確認することは、長期的に見て有益です。

再犯防止への協力とは、弁護士が事件を通じて依頼者に対して犯罪の重大さをしっかりと伝え、反省を促すためのサポートをしてくれるかどうかです。

例えば、依頼者が参加できる更生プログラムやカウンセリング機関を紹介してくれるかどうかなどが該当します。

依頼者が再び社会の一員としての自信を取り戻し、犯罪に手を染めることなく生きていけるようなサポートをしてくれるでしょう。

万引き事件における弁護士選びの準備

包み隠さず説明する準備

弁護士選びのためには,弁護士に十分な情報を提供することが必要です。弁護士の案内が不十分だと感じた場合,その原因が情報不足だと,適切な弁護士選びのチャンスを逃す結果にもつながりかねません。

万引き事件の場合,対象となった商品の内容はもちろん,余罪や前科前歴など,自分にとって不利益で言いづらいことも,包み隠さず弁護士に説明できるように準備することをお勧めします。言いづらく隠しておきたくなることほど,弁護士にとって重要な情報であることが少なくありません。

弁護士に求めたい要望の整理

弁護士選びに際しては,弁護士に何を実現してほしいのか,という要望を整理し,弁護士に伝えられるよう備えておくことをお勧めします。

万引き事件の場合,釈放を求めたい,不起訴を獲得したい,示談をしたい,自首をしたい,周囲に発覚したくないなど,要望のメインになり得る点は多数あります。もっとも,ケースによってはそのどれかは実現不可能であったり,弁護士の見通し次第で案内の内容が変わってきたりと,事前に聞いておかなければトラブルの原因になるものもあります。例えば,不起訴を希望したいと思って依頼したものの,弁護士側は不起訴が不可能だという前提で考えていると,そのミスマッチは致命的です。

弁護士への依頼には一定の費用が発生するため,相応の成果を求めたいというのは自然な発想です。弁護士選びが無駄にならないよう,要望は何かを明確に整理し,弁護士への依頼によって実現可能かどうかを十分に確認するようにしましょう。

予算の決定

万引き事件は,高額の商品を対象とするケースが少ないため,事件規模は金額にするとそれほど大きくないことが通常です。もっとも,その事件に対応するための弁護士費用は,着手金のみでも数十万円という規模になることが一般的です。
そのため,特に経済的に余裕がない場合には,あらかじめ予算を決定し,その範囲内での弁護士探しを行うことをお勧めします。

弁護士費用は,活動の結果によっても左右されるため,着手金だけでギリギリ,とならないよう,可能な限り余裕を持った検討が望ましいところです。また,事前に予算を明確にしている場合には,その予算の範囲内でできる活動内容を弁護士側から案内してもらえる可能性もあるでしょう。

万引き事件で弁護士に依頼する場合の注意点

弁護士との相性

依頼者も弁護士も人である以上,相性の問題を避けて通ることはできません。依頼者目線では,相性が良くないと感じながら弁護士に依頼するメリットはないと考えるべきでしょう。

この点は,最善の解決に至ればそれほど大きな問題にはなりません。しかしながら,弁護活動は事前に最善の結果になるとお約束することが不可能であり,どうしても結果が伴わない場合があります。特に,万引き事件ではお店側と示談をしたり,お店から許してもらったりすることが現実的に難しいため,希望する最善の解決は困難な方が多いでしょう。

そして,弁護士との相性を軽視することは,最善の結果でなかった場合に大きな問題となります。弁護士が最善の活動をしてくれたのか,結果はやむを得ないものだったのか,という点について疑念が生じやすくなるためです。
弁護士との相性が良く,弁護士の活動を心底信頼できれば,心から「やむを得なかった」と納得しやすいですが,相性が悪いと感じている場合にはそうもいかないことが多くなりがちです。

弁護士との相性を率直にどう感じるか,という点は,弁護士選びに際して軽視しないことが適切でしょう。

弁護士相談の時間的制限

弁護士への法律相談は,30分以内,又は1時間以内といった形で時間を区切って行われるのが通常です。その時間内で,必要な情報を伝え,弁護士から案内を受け,弁護士選びの検討を行う必要があります。
もっとも,その時間は決して長くはありません。無意識に相談時間を浪費してしまうと,肝心の弁護士選びに必要な話が聞けないまま相談が終了してしまう可能性もあるでしょう。

そのため,弁護士選びに際しては,弁護士への法律相談に時間的な制限があることを踏まえ,弁護士選びの基準や聞きたいことなどを可能な限り整理して法律相談に臨むことをお勧めします。そのようなスタンスは,法律相談をより有益な内容とする結果にもつながるでしょう。

万引きに強い弁護士へご相談を!

万引きをしてしまった場合、初犯であれば不起訴になる場合もありますが、再犯の場合だと悪質性があり、刑罰に該当してしまいます。

刑罰を少しでも軽くするのであれば、弁護士に依頼することがおすすめです。

特に刑事事件に精通した弁護士へ依頼すれば、これまでの実績や知見などをいかした上で、迅速に適切な対応を行ってくれます。

藤垣法律事務所は、万引き事件を含む、500件を超える様々な刑事事件に携わった実績ある弁護士が在籍しており、スピーディな対応を行っております。

特に万引き事件は、少しでも早い対応が必要になるため、お困りごとがあればぜひ下記からお問い合わせください。

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